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2007年11月

2007年11月30日 (金)

フィードラーのオッフェンバック:バレエ『パリの喜び』

20071129135443 これは、RCA LIVING STEREOシリーズのアーサー・フィードラー(指揮)によるボストン・ポップスの・オッフェンバック:バレエ『パリの喜び』1954年録音  ロッシーニ~レスピーギ:バレエ『風変わりな店』1956年録音 のSACD/CDハイブリッドディスクである。

SACDプレーヤーであればより良い音で聴けるが、通常のCDプレーヤーでも、半世紀以上も前の録音なのに、音質も良く、楽しめる。特に、普段クラシックを聴かない人にも聴いて欲しい。ボストン・ポップスは、その名のとおり、眉間にしわを寄せて聴かなければいけないような曲はやらない。ポピュラー感覚で聴ける(正確には50年前には聴けた)音楽のみを録音している。

さて、前フりはこれまで。

実は、アーサー・フィードラー(指揮)によるボストン・ポップスの・オッフェンバック:バレエ『パリの喜び』のLIVING STEREO盤は、2種類ある。

P1010002 これは、左がLSC-1817、右がLSC-2267という番号の共に米国盤LPである。クリックすれば大きくなる。

LSC-1817は、1958年発売で、『パリの喜び』のみの収録、LSC-2267の方は、『パリの喜び』と、ハチャトリアンの『ガヤネー』が1枚に収められている1959年発売のものだ。この2枚に共通した、『パリの喜び』を聴きくらべると、演奏そのものには大きな違いは無い。しかし、録音そのものは、古い1954年の録音のLSC-1817の方が数段良い。最初の方のやつは2ch録音だが、後のほうのやつは、Front-row-center soundという方式に変っている。この2枚の比較では、RCAのステレオ録音は、最初期が最も良くて後になればなるほど劣化するという、オーディオファンの巷の風評に一致する。

だから、現在SACD/CDハイブリッドディスクで発売されているものもわざわざ古い方の録音のものを使っているのだと思う。また、SACD/CDハイブリッドディスクでは、LPよりも収録時間が長いので、別のLPに入っていた『風変わりな店』も収められていて音質が良く値段も安いのが良い。

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2007年11月29日 (木)

ファン・エイク 笛の楽園 ボスグラーフ(リコーダー)

20071128151353 今年も、あと1ヶ月とちょっとを残すだけとなった。今年のソフトの購入はCDが約100タイトル余り、中には69枚のボックスもあるので、実質300枚程度、LPが20タイトル30枚程度であろうか。

その中で、価格が安くて、演奏が良くて音も良いという三拍子揃った盤というとこれになる。3枚組だが、通常の輸入盤新譜CD1枚分で買える。

ファン・エイクは、17世紀初め頃の作曲家で、リコーダーやフルートで演奏される曲が多い。この作曲家の曲で拙宅にあるものでは、フランス・ブリュッヘンやハンス・マルティン・リンデによるものが、わずかに何曲か入っているLPがあるだけで、これだけまとまったものは持っていなかった。

レーベルは、安い大型ボックスを出していることで有名なBrilliant Classicsである。このレーベルから出ている音源はそれこそ玉石混交、演奏も録音も良いものもあればそうでないものもある。このCDは2006年12月の新録音で2007年7月に出たばかりのものだ。

オーディオショップの試聴会に持ち込んで、音にうるさいマニアの方々に聴いていただいても、気に入った方が多くて、タイトル、CD番号をメモしていた方もいた。値段が高くて演奏も音質も良いのは当たり前、これは安いのが良い。大型量販店ならどこにでもある盤だと思うが、HMVの通販サイトをリンクしておく。

http://www.hmv.co.jp/Product/detail.asp?sku=2547662

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2007年11月28日 (水)

マーラー 交響曲4番 /ライナー シカゴ交響楽団

0000267m このブログでは、昔のアナログ時代のものは、オリジナル盤ないしはそれに近いものが良いようなことばかり書いている。それならば、復刻CDの方が音が良いものはないのか?というと、それがあるのだ。

ライナーのマーラー4番は、ライナーが好きというわけではなく、4楽章で歌っているリーザ・デラ・カーザが好きなので持っているものだ。LPは米国RTIプレスの180gの復刻重量盤、CDは日本ビクターのXRCDで、LPもCDも3000円以上と高価だった。

LPは、通常の国内盤と比べれば比較にならないほど高音質だが、このCDと比べるとやや最高域が荒く、CDはアナログ・テープを聴いているような力強くてしなやか、高域もスッキリ伸びて音は非常に鮮明だ。このLPとCDの比較ではあきらかにCDの方が良い。同じ音源でLPが良いかCDが良いかはものによりけり、さらに機器の違いにもよると思う。

と、これまでは前フリだ。

20071128090517 性懲りも無く、また同じ音源のソフトを買ってしまった。しかもこれはSACD/CDマルチレイヤーディスクである。SACDプレーヤー持ってねえのに、馬鹿なやつだ!と笑ってください。でも、このCD層の音は、少なくとも90年代前半ごろ出た外盤CDより音が良いのだ。ただ、拙宅では上のXRCD(¥3425)と比べてしまうとかなり劣ってしまうけれども。

オーディオショップでこのディスクと上のXRCDをエソテリックP-05、D-05というペアで120万円するSACDプレーヤーで比較試聴させてもらったら、このSACD層で聴く音の方がXRCDよりずっと好みだった。CD層の音質は正直、CD専用のエソテリックP-Oを使った再生と比べると物足りない感じはした。だが、SACD層の再生では、表情の細やかさ、スッとストレス感なく綺麗に抜けてくる高域、4楽章でのデラ・カーザの口がより小さくまとまる、素晴らしい音場情報量などは、さすがSACDならではのもので、このディスクのSACD層の実力をまざまざと知った。

RCA LIVING STEREOの古い音源の外盤SACD/CDマルチレイヤーディスクは、少し前までは1枚¥1500程度していたが、ここにきてかなり安く売る店が出現した。実は、50タイトル以上、まとめ買いしたのだ(SACDプレーヤーを持っていないのに!である)。安いのであればSACDを再生できない普通のCDプレーヤーでCD層のみを聴くつもりであっても買って損はない。

HMVの通販でも、今はビックリ仰天価格である。

http://www.hmv.co.jp/search/index.asp?adv=1&sort=date&genre=700&keyword=import&label=RCA%20LIVING%20STEREO

CDが普及するときには、クラシックでは、CBSソニーが出したブルーノ・ワルター/コロンビア交響楽団のCDが、それまでの国内盤LPの音質を凌いでいて、このCDを聴きたいためにCDプレーヤーを導入した人も多かった。1984年ごろの話である。

RCA LIVING STEREOの古い音源の外盤SACD/CDマルチレイヤーディスクの1枚¥900を割る安売りが、SACDをさらに普及させ新しいSACDファンを増やす原動力になれば、オーディオ業界にとってもオーディオマニアにとっても良いと思う。しかし、SACDはちっとも売れないから在庫を無くすために叩き売って、ソフトメーカーがSACDから撤退するという状況が現実であるならば、ちと寂しい。

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2007年11月27日 (火)

マリア・カラスの「カルメン」

P1010010 これは、マリア・カラスの「カルメン」全曲の60年代半ば頃の英国初期盤である。あえてオリジナル盤と書かないのは、英国初出盤は実は2種類あって、これのほかに、ボックスが赤い革張りで解説書が豪華、そしてレコードの犬と天使の部分が赤いデラックス版が限定で併売されたからである。デラックス版の方は完全なコレクターズアイテムで、いまやとんでもない値がついている。これは、安いほうのレギュラー盤である。それでも布張りで表紙は綺麗にコーティングしたもので、70年代以降のオペラのLPセット箱より金がかかっている。

P1010011 これは、68年~70年ごろプレスされていた再発盤。写真をクリックして2つを比べるとわかるが、どちらもレーベルは金色だが、上のやつは犬と天使が白抜きになっていて、こちらはカラー切手型のマークだ。このセットだと上のやつと同じ布張りコーティング表紙の箱で、高級感は残っている。中古の実勢価格でいうと上の盤の半額くらいまでで買うことができる。

どちらのセットもサーフェスノイズなどほとんど無いもので、良好な音質であるが、上のものは音に厚みがあってより弦や声の潤いがある。対して下の盤はFレンジやダイナミックレンジは上の盤に勝る。

ちなみに、この切手型のマークのままでレーベルが黄色になったやつは、この後の再々発盤で、70年代の製造になる。黄色のレーベルのものになると、箱も布張りではなく紙箱になってしまうが、音質は良好に保たれている。あまり高価でなくて実用的に良い音の盤を狙うなら、この録音のものなら下のセットの金切手か黄切手のセットをお奨めする。

9月の始め頃、69枚のマリア・カラスのセットを買ったが、CDだとFレンジは伸びているが、オーケストラの音が薄っぺらで、マリア・カラスの声にも潤いがなく可哀想なくらいだった。下の盤は今月の始め頃入手したばかりだ。いつもは下の方のセットを聴き、上のセットは保守用にとっておく、そしてCDは音質を気にせずもっと気軽に聴きたい時に聴こうと思う。

「カルメン」は誰がみても楽しめるオペラだが、録音で聴いてもそれは同じだ。一番のお気に入りは、・ビクトリア・ロス・アンヘルスがカルメンを歌っているビーチャム盤だが、こちらはARTで復刻されているCDは割と聴きやすくてCDでも許せる。EMIのステレオ録音だと、グレース・バンブリーがカルメンを歌っているラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス盤も秀逸で、これもオリジナル盤のセットを持っている。これらもいずれ、ご紹介しようと思う。

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2007年11月26日 (月)

月の光/竹松舞 in パリ(ハープ)

20071123153124 若手ハーピストの竹松舞の3作目で、1999年夏にパリと東京で録音されたものである。このCDは、録音、演奏ともに一定の評価がなされてしかるべきだと思う。何となく、アイドル歌手のアルバムのようなジャケットなので、返って筋金入りのクラシック音楽愛好家に演奏をきちんと評価してもらえない恐れもありそうだ。

このアルバムには以下の曲が入っている。特に、パイヤール室内管弦楽団と入れたヘンデルのハープ協奏曲はかなり良い演奏で、パイヤール室内管弦楽団のしなやかで美しいバックに、竹松の美しくそれでいて力強くめりはりの効いた独奏が光っていると感じている。録音も非常に良くホールの響きも自然。DENON MASTERSONIC 24bit Recordingである。

1.序奏とアレグロ(ラヴェル) with BSCアンサンブル

2.月の光(ドビュッシー)

3.神聖な舞曲と世俗的な舞曲(ドビュシー)with パイヤール室内管弦楽団

4.亜麻色の髪の乙女(ドビュシー) 

5.ハープ協奏曲(ヘンデル)with パイヤール室内管弦楽団

6.五月の詩(アッセルマン)

P1010009 これは、MJ無線と実験:誠文堂新光社が発売したオーディオ・マニア向けのテクニカルディスク第3集(アナログLP)である。このセットは2枚組で、1枚はアナログチェック信号など装置の調整用のもので音楽は入っていない。もう1枚には、上記のCDの中のハープ協奏曲(ヘンデル):A面、序奏とアレグロ(ラヴェル)、月の光(ドビュッシー):B面が、それぞれ片面に約16分ずつにおさめられている。

ただ単にアナログLPで出しました、というものではなく、マスターも、CD音源と別にパラ録音された38cm/sec 1/2インチのアナログテープを使い、プレスは米国RTI社のHQ180による180gの重量盤でプレスされている。正直言って、このアナログLPのクオリティは非常に高く、CDとはまた違ったアナログLPらしい魅力ある音のするものである。このLPはまだ入手可能である。アナログLP派の方には是非購入して聴いていただきたい。

担当録音技術者によるマイクセッティングや録音機材、レコーディング、カッティングシステムの様子などの記述もこのLPセットには書いてあり、パリ録音におけるパイヤール室内管弦楽団と録音したメインマイクロフォンは、ノイマンU47TUBEという50年以上昔のヴィンテージモデルであることも、驚きの1つだった。

竹松舞 オフィシャルサイト http://maiclub.com/

誠文堂新光社MJテクニカルディスク購入サイト http://www.seibundo-net.co.jp/sale/shosai4.html

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2007年11月24日 (土)

ラインスドルフ ロサンゼルスフィルのダイレクトカッティング盤

P1010001 この3種のLPレコードは、Sheffield Labのダイレクトカッティングによるもので、いずれの演奏も演奏途中の編集や修正などはないものである。

ストラビンスキー 組曲「火の鳥」 ドビュシー「牧神の午後」

P1010003

プロコフィエフ バレエ「ロミオとジュリエット」から抜粋

プロコフィエフの管弦楽作品全曲のレコーデイングを初めて実現した指揮者で、プロコフィエフや、マーラーを得意としたし、オペラなどでも、RCAに残されたプッチーニの「トゥーランドット」は、マイベストの演奏である。

P1010002_2

ワーグナー 管弦楽集

また、オーケストラトレーナーとしても超一流で著名なオーケストラからリハーサルの要請が絶え間なかった。 そんな指揮者だから、編集、修正のできないダイレクトカッティングのレコーディングが出来たのだろうと思う。亡くなってはや15年経つがもっと評価されて良い人である。

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2007年11月22日 (木)

グローイング・アップ・イン・ハリウッド・タウン/リンカーン・マヨルガ、アマンダ・マックブルーム

P1010003 Sheffield Labというダイレクト・カッティングのレーベルは、ポピュラー音楽のLPもダイレクトカッティングしたものを出していた。このLPがその1枚である。

尚、リンカーン・マヨルガはピアニストであるが、Sheffield Labのプロデューサーでもある。昨日ご紹介したシカゴ・シンフォニー・ウィンズのLPは、リンカーン・マヨルガのプロデュースで、レコーディング・エンジニアは、ダグ・サックスという良い録音良いマスタリングをすることで有名な人である。

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2007年11月21日 (水)

モーツァルト セレナーデ11番、グリーグ 4つの抒情小品 :シカゴ・シンフォニー・ウィンズ

P1010002 このLPレコードは、sheffield lab.というレーベルから出ていたもので、ダイレクト・カッティングで録音していた。このレーベルも音が良いことでオーディオマニアには有名だった。

しかし、ダイレクト・カッティング録音の欠点である編集ができないことなどの制約のためか、音楽的に良いレコードというとあまり無かったように思う。その中で、私が一番良いと思うものがこれだ。

演奏者はシカゴ交響楽団のオーボエ、クラリネット、ホルン、バスーン・セクションの各2人計8人によるアンサンブルで、録音も良いことに助けられて、非常に爽快な演奏が聴ける。尚、現在でもsheffield lab.の録音は、CDでも手に入るものがあるが、直接カッティングしているのと並行してオープンテープでも録音していたものをマスターにしてCDに起こしたものだ。このレーベルのものは、やはりダイレクトカッティングのLPで聴きたい。

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2007年11月20日 (火)

ライヴ ダイレクト・トゥ・ディスク/フラメンコ・フィーバー

P1010004 このLPは、M&K REALTIME RECORDSというダイレクト・カッティングを売り物にしていたレーベルから発売されたもので、長岡鉄男さんが、音の良いレコードということでオーディオ誌に紹介していた。

実際、音はとてもよく、フラメンコのライブをそのまま録音しているため、ステージと観客の拍手が渾然一体となり音楽を熱く盛り上げている。ダイレクトカッティングの大きな欠点は、編集不可なことで、演奏家に多大なプレッシャーをかけることや、修正が効かないので傷のない完璧な演奏のものがなかなか出来ないということである。

しかし、通常のレコードが、テープに録音したものをミキシング編集し、様々な過程を経て商品化されるのにくらべ、直接録音現場でラッカー盤に刻み込んでしまう方法は、とても音質的に優位性があった。

このLPレコードは、実は知人からタダ同然で頂いたものである。現状、ヤフオクなどでこのレコードが1万円以上の途方も無い値段で落札されているのを見ると、時代が変ったと思わざるを得ない。

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2007年11月19日 (月)

モーツァルト、ウェーバー クラリネット協奏曲/ライスターcl クーベリック ベルリンフィル

Leister これは、60年代後半のカール・ライスターによる2曲のクラリネット協奏曲のLPで、オリジナル盤だ。学生の頃、国内廉価盤を買い、その後、手ごろな値段でオリジナル盤を見かけたので買ってみて、その音質の違いに驚いた。ジャケもこの当時のドイチェ・グラモフォンは非常に綺麗な写真を使い、コレクションするのにもそそられるようなものが多かった。

このLPでは、モーツァルトよりもウェーバーの方が、彫が深くて重厚なライスターやベルリンフィルの音楽性に適しているようで好ましい。尚、60年代のドイチェ・グラモフォンやアルヒーフのLPは、なかなか良い音で鳴らすのが難しい。アナログ・プレーヤー系の調整をしていって、これらのLPが違和感なく鳴るようになったら、調整は完了したということだ、と教えてくれたのは、IKEDA 9カートリッジの設計者である池田勇氏である。

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2007年11月17日 (土)

メンデルスゾーン、チャイコフスキーヴァイオリン協奏曲/オークレールVn ロベルト・ワーグナー インスブルック交響楽団

P1010005 ここ数日はオリジナル盤を中心とした中古でも高価なLPばかりが続いたが、このLPは国内盤で、中古盤で300円で救出してきたものである。しかし、ヤフオクではこんな安い価格では落札できないと思う。この盤は国内盤といえど結構人気があるようである。

60年代の日本ビクタープレスで、もともとがフィリップスの廉価レーベルであるフォンタナから出ていたもので、定価1200円である。廉価盤のくせにこれがなかなか良い。オークレールは粒立ち良く気品にみちた若々しくしなやかな音楽を奏でる。CDではこのような音で鳴らすのは難しい。1930年生まれの女流ヴァイオリン奏者が30歳代で録音したもの。実は、オランダプレスの初期盤LPを狙っているが、とんでもなく高いので、いまだに買えないでいる。国内盤がこれだけ良い音で鳴るならこれで良いか、とも思う。

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2007年11月16日 (金)

リムスキー・コルサコフ シェヘラザード/コンドラシン アムステルダムコンセルトヘボウo.

P1010009 これが、私のシェヘラザードのマイ・ベスト盤。オランダ・フィリップスのLPである。キリル・コンドラシンは、ソ連出身の指揮者で1981年にアムステルダムで急死した。この録音は晩年の1979年6月のもので、この指揮者の名演奏の一つ。音質にこだわればこの録音も出来ればLPで聴きたい。完成度の高い最末期のアナログ録音のもので、この1~2年後には、クラシックのメジャーレーベルは、ほとんどデジタル録音に移行するのだ。

70年代終わりから80年代のフィリップスの録音技術やLPのプレス技術は、他のメジャーレーベルと比べ、頭一つ抜けていた。このブログのタイトルに載せた、ハスキル/マルケビッチのモーツァルトピアノ協奏曲のLPは、グロリアシリーズといわれた¥1200の国内廉価盤だが、プレスはオランダ本国で行われていた。隣にある96KHz24bitハイビット、ハイサンプリング周波数でリマスターしなおされたCDよりも、この廉価盤のLPの方が拙宅では良い音で聴ける。

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2007年11月15日 (木)

リムスキー・コルサコフ シェヘラザード/アンセルメ スイスロマンド管弦楽団

P1010006 これは、英DECCA SXL2268初版である。最初は国内の通常盤を買い、キング・スーパーアナログディスクを買い、そしてオリジナル盤に到達してしまった。だが、オリジナル盤が上手く鳴るのには条件がある。この当時のDECCAのオリジナル盤は、低域も高域も伸びていない。下は50Hzくらいから上は13000Hzくらいまでで、HiFi感を出すために、低域、高域の特定の帯域を少し持ち上げてその両端がストンと落ちているようになっている。だからむやみに広い帯域の再生が出来る装置で聴くと、その当時の操作がもろわかりになってしまう。やはり帯域を欲張らない丸針で再生した方が良い。当時は、ラインコンタクト針はおろか楕円針も無かったのだから。

P1010008 これは同じ音源のキング・スーパー・アナログ・ディスクである。キング・スーパー・アナログ・ディスクのシリーズは、約10年にわたって沢山のDECCA/LONDONのクラシック音源のものが発売されたが、これはかなり音が良いほうである。

アンセルメ/スイスロマンド管弦楽団のシェヘラザードは長いことこの曲のスタンダードな名演として評価されてきたし、私もこの演奏はとても好きである。CDでも発売されているが、私個人としてはやはりLPレコードで聴きたい。

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2007年11月14日 (水)

ワーグナー パルジファル クナッパーツブッシュ 1962年バイロイト・ライヴ

P1010015 私は、オペラ好きだが、ワーグナーのオペラは「オランダ人」「タンホイザー」「マイスタージンガー」あたりは良いが、「パルジファル」あたりになるとかなり苦手である。しかし、この録音は別。何か特別な神様が居るような感じなのだ。

このLPレコードは70年代初め頃のオランダプレスのもので、オリジナル盤ではないが充分に楽しめる。オリジナル盤は、ボックスに大きなクナッパーツブッシュの顔写真がある。

昨日ご紹介したkitagawaさんのサイトには、この盤はもちろんのこと、オリジナル盤も含め、この録音の多数のレコードセットの写真が載っている。

http://www17.ocn.ne.jp/~himahito/kuna_par62.html

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2007年11月13日 (火)

ワーグナー ワルキューレ第1幕/クナッパーツブッシュ ウィーンフィル

P1010002 ここ数日、ポピュラー・ジャズ系のものばかりで、しかもオーディオ向けの盤だったので、古の名録音のLPを取り上げる。このLPは、英国プレスのステレオ盤で米国初出の俗に言うパンケーキ盤と呼ばれる外溝の盤で、通常のデッカ・ロンドン英国プレスの中溝ステレオ盤より厚くて重い。ボックス裏は、ブルーバックと呼ばれる水色をしているもの。

P1010003この録音は、フラグスタートのジークリンデ、スヴァンホルムのジークムントという現代では考えられない歌手によって歌われているのと、ワーグナーを得意としたクナパーツブッシュが指揮をしていることで、いまだに輝き続けているものである。モノラル盤は先行発売されたと思うがこのステレオ盤は1958年頃発売された。 米LONDON OSA1204

P1010007 キングレコードが1980年代終わりごろ発売したスーパー・アナログ・ディスクでも持っている。両者の音質比較は、発売時期が30年も異なるので簡単ではない。まず、拙宅のレコード・プレーヤーでは、IKEDA9EMPLの付いたDENON DP100+SAEC WE8000ST改では、上の米国初期盤は全く持って満足に鳴らない。Fレンジが狭く高域は伸びきらずまるで粗末なAMラジオのように鳴ってしまう。ところが、オルトフォンSPU-GやDENON DL-103の付いた、MICRO SX777L+SME3012R改では、ぶ厚くしなやかな実体感のある音になり、水を得た魚のように良い具合になる。逆にキングのスーパー・アナログディスクは、Fレンジが広く、特に低域が締まりながら良く下まで伸びるような前者の装置の方が具合が良い。総合的には、丸針のカートリッジで初期盤を聴く方が、ハイテクカートリッジでスーパーアナログディスクを聴くより数段良い音であるように思う。

私が、2種類のレコードプレーヤーを持ち、常用のカートリッジも古い丸針のものと新しいFレンジの広いハイテクカートリッジを使いわける理由は、このような製造された時代が様々なLPレコードを、1台で全部満足に聴こうと思うのに無理があるからだ。

尚、このレコードに関しては、世界的なDECCA LXT(デッカのモノラル盤)のコレクターであるkitagawaさんのホームページ

暇な人・・・kitagawaDECCAページ

に、モノラル盤も含め、各国の初出盤から再発盤までが、多数載せられている。http://www17.ocn.ne.jp/~himahito/

http://www17.ocn.ne.jp/~himahito/kuna_wag_wal.html

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2007年11月12日 (月)

リーチング・フォー・ザ・スカイ/ルネ

P1010014 reaching for the sky/rene'e   AKH 001 ALOI RECORDS

これが、ALOI RECORDS(現在のLINN RECORDS)の一番最初のLPだと思う。

ジャンルは、ロック、ポップスで、ミュージシャンはオランダのグループらしい。1980年、オランダでの録音。音楽的には印象に残るようなLPではないけれど、一応、レコード棚には残してあった。

ジャケ裏にはこんなふうに書いてある。

musicians don't make good records - record companies do

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2007年11月10日 (土)

ザ・ナイト・ウィー・コールド・イット・ア・デイ/キャロル・キッド

P1010010 このLPが、キャロル・キッドの4作目で、1990年発売の英国盤。LINN RECORDS AKH007

このアルバムもスタンダードなジャズ・ヴォーカルである。バックは、ピアノ、ベース、ドラムスのオーソドックスなトリオだが、1作目、2作目とはメンバーが異なっている。個人的には、1作目、2作目の方が音楽的な出来は良いと思う。録音はかなり違い、前作までよりもより明快な音質で、音質的には優れている。前作まではアナログ録音だったと思うが、これは、Linn Numerik Digital Recording Systemによるデジタル録音であることで、当然音質も変っているのだ。英国でも90年ごろにはCDはかなり普及していただろうし、ポピュラー音楽の分野でもアナログ録音の時代はすでに終わっていた。

このアルバムも今でもCDで買うことが出来るし、HMVではサンプル試聴も出来る。http://www.hmv.co.jp/product/detail/686656

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2007年11月 9日 (金)

ナイス・ウォーク/キャロル・キッド

P1010012 これは、キャロル・キッドの3作目のLPである。ALOI RECORDSからLINN RECORDSに変っているが、実質的に同じ会社で名前を変えただけに過ぎない。録音そのものは、前2作と同様に素晴らしいと思うし、LPソフトとしてはかなり高品位な音質である。1987年の英国盤。

ドラム、ピアノ、ベースのほかに5本のブラスセクションが追加され、かなり大編成のバックが付いている。しかし、バックがしっかりしている分、逆にキャロル・キッドの声量の無さが露骨に表れ、しかも充分にノリきった状態で歌っていないような感じを受けてしまうので、前2作と比べるとどうしても不満が残ってしまう。オーディオ・チェックには使えるかもしれないが、楽しんで聴くとなると?な盤である。昔のビッグバンドと張り合って充分に存在感を示すことの出来るような歌手ではないということか?

LINN RECORDS AKH006

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2007年11月 8日 (木)

オール・マイ・トゥモロー/キャロル・キッド

P1010011 このLPが2作目である。1985年の発売の英国盤。昨日ご紹介した前作の評判が良かったが、このアルバムもジャズのスタンダードが中心で、内容、音質ともに良い。A面の3トラック目のオータム・イン・ニューヨーク~マイ・ファニー・バレンタインのメドレーは、私のお気に入りである。

前作は、バックは、ドラムス、ピアノ、ベースだけだったが、本アルバムでは、曲によっては弦が入ったりアコースティック・ギター伴奏による静かな曲が入ったりと、バラエティが広がっている。キャロル・キッドのレコードを1枚だけ選ぶとすれば、ファーストか、本アルバムかであろう。   ALOI RECORDS  AKH005

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2007年11月 7日 (水)

Carol Kidd /キャロル・キッド

P1010013 このLPは、キャロル・キッドのファーストアルバムでAloi Records(アナログプレーヤーで有名なLINNのレーベル)から出ていたものだ。英国盤。実は、この写真はジャケの裏側だ。表側は真っ黒で右下にCarol Kidd と書いてあるだけなので載せるのをやめたのだ。

Aloi Records AKH003

基本的に、スタンダード・ナンバーを中心としたジャズヴォーカルで、バックはドラム、ピアノ、ベースのトリオである。軽い声であるので、好みが分かれるところ。しかし、発売当初からオーディオ・ファンを中心に評判が良かった。Aloi Records、LINN RecordsのLPソフトは、80年代後半のステレオ・サウンド紙にも広告が載っていたので、ご存知の方も多いだろう。

音質もかなり良くて、CDに移り変わりつつある時代に名機LP12などのアナログ・プレーヤーを生産していたLINNが、アナログ・レコードというのはこんなに素晴らしいんですよ、というメッセージを込めたソフト製作への意気込みが感じられたLPレコードであった。

1984年発売のこのLPが評判が良かったので、この後もキャロル・キッドはAloi Records(今はLINN Records)にアルバムを出し続ける。これを含め、LPのみで4タイトル持っているので、順次ご紹介していこうと思う。

尚、HMVを検索したら、このLPは現在も復刻されて発売されているようであるし、SACDも出ている。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2584851

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2007年11月 6日 (火)

ミューズへの賛歌・古代ギリシャの音楽/パニアグア、アトリウム・ムジケー古楽合奏団

P1010001 このLPは、80年代初め頃、録音が優秀なので話題になった。現在の水準でも、類まれな優秀録音であることに変わりないと思う。

この中に収められている音楽は、古代ギリシャから現代に伝承された音楽の断片を、当時の楽器の復刻復元製作から始め、不足するところは演奏家が補って演奏している。近代、現代の音楽とはだいぶ違い、お経のように聴こえる部分もある。何しろ録音が良いので、演奏家の表情まで見えるようである。国内盤の帯の中のライナー・ノーツに黒田恭一さんが「一度はきいておくべきレコード」であると書いているが、それは現時点でも変らないと思う。特に、オーディオを趣味にしている人ならなおさらだ。

上のジャケとレコード盤は左がフランス盤(オリジナルか否かはわからない)で、右が日本ビクターがプレスした1982年発売の国内盤である。クリックすれば大きくなる。フランス盤の方は、見開きのダブルジャケットであるが、国内盤は違う。音質は、音の鮮度、高域の伸びでフランス盤の方が良い。国内盤は、これだけ聴けば充分に優秀録音であるが、フランス盤に比べやや音がにじんでぼやけた感じがする。

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2007年11月 5日 (月)

マリア/チェチーリア・バルトリ

20071105090012 このCDは、イタリア出身のメゾ・ソプラノであるチェチーリア・バルトリの最新録音である。

マリアというタイトルは、19世紀初頭の伝説の名メゾ・ソプラノであるマリア・マリブランにちなんだものである。マリブランは、スペインのオペラ歌手一家に生まれた。父も母もオペラ歌手で特に父親のマヌエル・ガルシアは、ロッシーニの「セビリャの理髪師」の初演でアルマヴィーア伯爵を歌った、これまた伝説の名テノールである。マリア・マリブランの生涯は非常に劇的で、マリブランというアメリカの銀行家と結婚したが、(それで芸名はマリア・マリブランなのだ)この結婚は破綻し、シャルル・ド・ベリオという名バイオリニストと駆け落ちし後に結婚する。しかし、30歳前で乗馬中に馬から落ちるという事故が元で短い生涯を終えた。マリブランは、歌も上手かったが美貌の歌手で演技も上手かったらしいが、録音も録画も無い時代であるので後の世にはその評判だけが伝説のように残った。

このチェチーリア・バルトリのアルバムは、初録音の曲もある。マリブランの生きた時代のベルカント時代のオペラアリアやフラメンコなど多彩な曲が歌われていて、そのいずれもがバルトリの芸術の中で昇華されていると思う。録音も良く、バルトリファンだけでなくオペラ・声楽ファンには是非聴いていただきたい。

尚、このCDは、ヨーロッパ盤だけで3種類発売されている。約25cm四方の大きなカラーアルバムとDVDが付いたデラックス版や、厚紙表紙版、そして普通のプラケース入りの通常盤である。私は一番安い通常盤を買った。

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2007年11月 2日 (金)

オン・ザ・ウェイ・アップ/アン・マーグレット

20071025105457 このCDも、RCA女性ヴォーカル1000シリーズの1枚。1961年のステレオ録音。

アン・マーグレットは、スェーデンのヴォルソビン出身で、5歳でアメリカに移住し、イリノイ州で育った女優。彼女の20歳の時の録音である。ダンスや歌は小さい頃から得意だったようだ。このCDは、ジャズというよりもっとポップな軽音楽的な傾向が強いので、ジャズだと思って買うとずっこける可能性もある。

しかし、初々しい中に後に大女優になるような才能は、このCDでの歌からも伺えるし、聴かせる内容のあるものだ。でなければ、40年以上経ってから復刻CDが出るなんてことはありえない。

以上で、RCA女性ヴォーカル1000シリーズの20枚全部が終わった。他のレーベルにも、名盤あるいは復刻が望まれるジャズヴォーカルが沢山あるので、他社にもこのようなシリーズの追従を望みたい。

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2007年11月 1日 (木)

ラヴ・レター・フロム・モーリン・オハラ/モーリン・オハラ

20071025105259 このCDも、RCA女性ヴォーカル1000シリーズの中の1枚。1958年のステレオ録音である。

モーリン・オハラは、アイルランドのダブリン出身の40~50年代のハリウッド映画に数多く出演していた女優であるが、歌もこんなに上手かったのですね。リズムに乗った曲をノリノリでというわけではないけれども、ムード良く恋のロマンスの曲ばかりを、色気、気品、表現力、どれも歌専門でない人でない女優さんが歌っているとは思えないほどで歌っている。

また、ジャケットも色気ムンムンで、ファンならばこれだけを目当てに買っても良いと思うほどだ。

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