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2008年12月

2008年12月31日 (水)

カインド・オブ・ブルー/マイルス・デイビス(オリジナルピッチ盤と正常ピッチ盤の重量盤LPセット)

007 これは、1995年に限定発売されたカインド・オブ・ブルーの2枚組重量盤。これも、マイルスファンなら持っている人は多いかもしれない。

広く一般に知られているように、このアルバムの録音時に若干テープスピードが遅い状態で録音されてしまったため、LPレコードになったときには、本来の演奏よりピッチが高くテンポが速くなってしまっていた。1枚は従来どおりピッチの高い通常の盤で、もう一枚はテープスピードを本来のピッチに戻してカットした盤がセットになっている。

この2枚の盤を聴くと若干のピッチの違いでも音楽の印象がかなり変わる。正常なピッチのもので聴くといくぶんおっとりした感じである。いずれも、一昨日のブルーのカラー盤のLPよりもこちらの方が音質は上である。

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2008年12月29日 (月)

カインド・オブ・ブルー/マイルス・デイビス(50周年記念)

001 今年は、カインド・オブ・ブルーが発売されてから50年になるのだそうで、それを記念して米国でこんなものが出た。ごっついハードカバーのケースに入っていて、中身は、LP1枚、CD2枚、DVD1枚、ブロマイドなど数枚、写真やライナーノーツのついたブックレット、大判のポスターなどだ。

005 このように、LP盤は普通の黒い盤ではなく青い。180gの重量盤という非常に凝ったもので、マイルスの好きなコレクターには是非欲しいと思わせるようなセットである。

006

LPレコードジャケットは見開きで、開くとCDとDVDが収められている。このCDはオリジナル音源だけでなく、別テイクも収載されている。

003 未発表写真を掲載した60ページの豪華ブックレット。表紙はハードカバーで紙質も良い。これだけでもたいしたものだ。

004

ブロマイドその他。1枚の大きさは、20cmX25cm程度ある。

以上のセットはまだ現時点でも購入できる。

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2008年12月26日 (金)

ラテン・タッチ/ローラ・フィジィ(XRCD)

Scan10003

このCDは、オランダの歌姫ローラ・フィジィが、ラテンナンバーのスタンダードを歌っているもので、このオリジナルの通常CDは、もうだいぶ前にこのブログに載せたが、今回のは、高音質が売りのXRCD盤である。この音源は、ことさらヒットしたようなものではない、むしろ少数の人しか買わないものだと思うが、そんなマイナーな音源なのにもかかわらず、XRCDが出ていたのだ。この盤は愛聴盤であるが、はずかしながら最近まで、私はこの高音質盤の存在を知らなかった。ひょんなことから出ていることを知って、早速取り寄せて聴いてみた。

Scan10004 これが通常盤(ヨーロッパ盤)。この盤でもかなり音質は良いが、XRCDだと音がさらに濃くなり肉付きが良くなる感じとなる。オーディオファンにはXRCDの方を奨めたい。

さらに、収録曲は全く同じだが、曲順が全く異なっているので、違うCDだという感じがある。

Scan10005Scan10006 左が通常盤、右がXRCDの曲順である。クリックすれば大きくなる。

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2008年12月24日 (水)

ファリャ 三角帽子、「はかなき人生」より間奏曲と舞曲/アンセルメ、スイスロマンドo.

Scan10002 これも、今月発売されたばかりの、高級オーディオブランドのEsotericによるSACD/CDハイブリッド盤である。例によってSACDプレーヤーを持っていないので、CD層による印象を書いてみる。

先日のケルテス/ウィーンフィルの「新世界より」と同様、非常に良い復刻盤だと思う。録音技術者もホールもオーケストラも違うので、同じDECCA録音でもだいぶ印象が違う。こちらのほうが金管楽器などの音色がずいぶん派手である。それがこれらのファリャの曲の曲想にマッチしているし、アンセルメの意図するものが良くわかるような気がする。生演奏よりもさらに生々しいという感じで、いい意味で録音によるデフォルメも感じられる。

知人が2年ほど前に発売されたXRCDを比較して聴かせてくれたが、本SACD/CDハイブリッド盤のCD層の方がFレンジも広く高音質で、新しいリマスターであると感じた。本SACD/CDハイブリッド盤は、DSDマスターからの復刻なのに対し、XRCDは24bitのマスターであり、わずか数年ではあるがデジタル技術は確実に進歩している。

EsotericによるSACD/CDハイブリッド盤は、特にCD層の音質が良いというのが一貫した感想で、だからこそ、SACDプレーヤーを持っていない私も真っ先に買ったのである。

004 これは、キングレコードから1987年に発売された同じ音源の「三角帽子」のスーパーアナログディスク180g重量盤LPである。一連のスーパーアナログディスクの中でも、アンセルメのものは音質が良く、この盤も例外ではないが、それでも上記SACD/CDハイブリッド盤のCD層にくらべて鮮度でもレンジの広さでも劣る。

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2008年12月22日 (月)

ドヴォルザーク 交響曲9番「新世界より」/ケルテス、ウィーンフィル

Scan10001 これは、今月発売されたばかりの、高級オーディオブランドのEsotericによるSACD/CDハイブリッド盤である。例によってSACDプレーヤーを持っていないので、CD層による印象を書いてみる。

この盤のライナーノーツによると、録音日時は、1961年3月22~24日で半世紀近く前のものであるが、ティンパニや大太鼓、低弦のうなりなど、素晴らしい音質で記録されている。高域方向にもレンジは広くすっきりした音に仕上がっていて、全く古さを感じない。演奏には定評のあるものだけに、ここまで音質が良いと本当に痺れてしまう。ケルテスはウィーンフィルを自分の楽器のように自在に操っていて、それを当時の技術でめいっぱいの高水準で記録した、という感じだ。

003 これは、キングレコードから1990年に発売された同じ音源のスーパー・アナログディスク。180gの重量盤LPだ。こちらには録音年が1960年と書かれている。この盤を買ってからでも18年の歳月が流れているのだが、音質的には、上の盤にかなわない。ややぼけて聴こえるのだ。

001 これは、知人からタダでいただいた昭和39年発売(第二版)の国内盤である。不思議なことに、Fレンジは狭いが音の鮮度ではスーパーアナログディスクよりも、古いこちらの方が優れている。レコード番号はSLC-1337で、レーベル面に溝があるものだ。スタンパーNo. ZAL-5172-6W/ZAL-5173-1E、SDLB 595 G-4/SDLB596B-12

002 そして、この盤の凄いのは、見開きのダブルジャケット仕様で、中に40ページ以上もの詳しい解説と、この曲の総譜(スコア)が付いていることだ。昔のLPレコードには、こういった豪華なものが普通に存在した。 

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2008年12月19日 (金)

J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲/寺神戸亮(ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ)

Scan10008 これは、今年発売されたSACD/CDハイブリッド盤であり、私にとって今年一番の印象深いものになった。

何せ、普通の無伴奏チェロ組曲の全曲盤ではない。ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラという古楽器で演奏されたものである。ライナー・ノーツには、寺神戸亮さん自らが、この楽器の歴史的な位置づけと弦楽器族の歴史をかいつまんで解説してくださっている。ヴァイオリン族には腕で支えて弾くブラッチョ族と足で支えて弾くガンバ族があって、ブラッチョ族は現在はヴァイオリンとヴィオラしか残っていないが、チェロやそれより大きいものも昔はあったというのだ。

Scan10009 ライナー・ノーツからの借用だが、この写真を見て欲しい。ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラという古楽器は、現在のヴァイオリンやヴィオラのように、腕で持って弾くチェロなのだ。大きさは現在のヴィオラよりかなり大きい。CDで聴く音色はチェロに近い。この楽器がバッハが無伴奏チェロ組曲を作曲した当時、想定した楽器であるのだそうだ。

そして、バッハの指定どおり1~5番までは4弦で、6番のみは5弦の楽器を使って演奏している。片意地はった感じはまったく無く自然で非常にスムーズな演奏であり音楽である。この曲が好きな人は、好みはどうあれ、この盤は一度は聴くべきだと思う。強力に推薦したい。

なお、SACDプレーヤーを持っていないのでCD層を普通のCDプレーヤーで聴いているが、音楽を楽しむのに何の不都合もない。

レコード番号 DENON COCQ-32→3

日本コロムビアのサイトに、この盤の詳しい説明と、寺神戸さんが実際に1番のプレリュードを演奏している動画があった。

http://columbia.jp/artist-info/terakado/special.html

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2008年12月17日 (水)

And Winter Come / エンヤ

Scan10007 これは、最近発売になったばかりのエンヤの新作。クリスマスアルバムのようでも、冬の曲を集めたようでもある。音楽そのものはいつものエンヤであり、癒されるヒーリング・ミュージックのようなもの。

見に来ていただいたついでに、こっちもご覧になってください。エンヤのLPレコードを載せています。

http://www.geocities.jp/asd2251sxl2001sax2251/watermark.htm

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2008年12月15日 (月)

ベートーベン ピアノ協奏曲1番/ギレリス、ヴァンデルノート、パリ音楽院o.

008 このLPレコードは、半世紀以上前のモノラル録音であり、知人からタダで頂いたもの。エミール・ギレリスの弾くピアノで、ベートーベン ピアノ協奏曲1番    :ヴァンデルノート、パリ音楽院o.と、同4番:ルトヴィッヒ、フィルハーモニアo.がカップリングされているが、4番の方は盤面のコンディションが悪いので、あまり聴く気にはならないが、1番の方は素晴らしい演奏である。

音質は、半世紀前のものとしては割りと良いように感じる。ヴァンデルノート、パリ音楽院o.のサポートもなかなか素晴らしい。

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2008年12月12日 (金)

フォーレ 管弦楽曲集/マリナー、アカデミー室内管.

004 このLPは、マリナー、アカデミー室内管弦楽団のフランス物、それもフォーレの管弦楽曲ばかりを集めたものだ。

マリナー、アカデミー管弦楽団、ともにイギリスの指揮者、演奏団体だが、レパートリーはかなり広くフランス音楽も得意とする。マリナーは、ロンドンの王立音楽院を卒業したあと、パリ音楽院でルネ・ベネデッティに学んでいるのでフランス音楽も得意なのは当然かもしれない。

緻密なアンサンブルの上にたっているが、暖かい音楽を奏でている。

収録曲は、組曲「ペレアスとメリザンド」、パヴァーヌ、幻想曲、組曲「マスクとベルガマスク」で、幻想曲はウィリアム・ベネットがフルートのソロを吹いている。

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2008年12月10日 (水)

チャイコフスキー 交響曲5番/シャイー、ウィーンフィル

005 このLPは、1980年の初期デジタル録音で発売されたのが1981年のものだ。リッカルド・シャイーは1953年生まれなので、まだ若干20歳代での録音で、オーケストラは天下のウィーンフィルである。

天賦の才能というか、音楽の構成力にすぐれ、推進力をみなぎらせた演奏である。このLPがこの人のDECCA/LONDONへの初録音ではなかったか。今聴いても、この演奏は素晴らしいと思うし、捨て去らなくて良かったLPだ。

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2008年12月 8日 (月)

J.S.バッハ 管弦楽組曲 全曲/マリナー、アカデミー室内管

006 これは、英ARGOレーベルのJ.S.バッハ 管弦楽組曲 全曲/マリナー、アカデミー室内弦楽団のオリジナルLPである。英ARGOは、DECCA/LONDONの傘下にあったので、録音もプレスも英DECCAがやっている英国プレスのDECCA盤と音質、品質は全く同等であり、透明でしなやかで鮮明な音質で楽しめる。

マリナーはこの曲を得意としていて、この後フィリップスにも録音しているし、EMIにも音源がある。この人の演奏はことさらロマンチックだとか必要以上に感情移入があるものではなく、精妙なアンサンブルのなかに切れ味のあるしなやかさ、それでいて落ち着きや品の良い感じがする。

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2008年12月 5日 (金)

ショパン・コレクション/アルトゥール・ルービンシュタイン

Scan10006このCDは、11枚組であり、ルービンシュタインのショパン演奏の集大成のセットと言えるもの。1991年発売で古いものだが、最近アマゾンで異様に安く売られていたので取り寄せた。11枚組で約三千円。良くもまあ安くなったものだと思う。こんな名演が1枚¥300足らずで楽しめるのだから嬉しい。

安くなった理由は、新しく「オリジナル・ジャケット・コレクション、ショパン・ソロ・レコーディングズ」という10枚組が発売されたので、売れ残りの当セットは安く在庫処分ということなのかも知れない。リマスターが古いので、新しく発売されたものと比べると音質的には不利なはずだが、1950年代終わりごろから1960年代に録音されたものとして充分に楽しめる音質である。そして、ショパンの主だった曲はほとんど網羅しているし、演奏の質が高いので、ピアノファンには見逃せないセットであると思う。

夜想曲(19曲)、 マズルカ(51曲)、 バラード 1-4番、 スケルツォ 1-4番、   ポロネーズ(7曲)、 ピアノ・ソナタ 2番、3番、 幻想曲 、 ピアノ協奏曲 1番、2番、 ワルツ(14曲)、 即興曲 1-4番、 舟歌 、 3つの新しいエチュード Op. Posth. 1, 2, 3番、 ボレロ 、 子守歌、 タランテラ、 アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ  【以上ステレオ録音】

また、11枚目は、SP盤がオリジナルの古い録音で、ステレオ録音とだぶっている曲もあるが、こちらの復刻も悪くない。

24の前奏曲  ピアノ・ソナタ第2番、 子守歌  舟歌 【以上1946年SP録音】

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2008年12月 3日 (水)

ショパン ピアノ協奏曲1番/ルービンシュタイン、スクロヴァチェフスキ、ロンドン新交響楽団

001 このLPは、1961年にイギリスで録音されたもので、米国RCAのオリジナル盤である。

演奏は非常にロマンチックで色気を感じるもので、ピアノの音が近く大きな音で録音されている影響かピアノがオーケストラを完全に支配している感じである。作曲者ショパンと同じポーランド生まれのアルトゥール・ルービンシュタインのショパンは、演奏的に良い録音が多いが、この録音は、音質面でもなかなか良い。

レコーディング・エンジニアはDECCA/LONDON所属のウイルキンソンであるが、当時、DECCAとRCAはバーター契約を結んでおり、イギリスやウィーンの録音などではRCAのレコーディングなのにDECCAのスタッフを借りて行なっていたものがあった。この録音はその一つである。

Scan10005 これは、現行で発売されているSACD/CDハイブリッド盤だ。1番と2番がまとめて1枚に入っておりそれで千円程度で買える。復刻の質も良く非常に良い。SACD層とCD層の音質はかなり差があって、音の質感やきめのこ細やさはSACD層が勝ることを確認しているが、実はまだSACDプレーヤーを持っていない。現状でのCDの品位を確実に超えるためには、安価なSACDプレーヤーでは全く意味が無いからで、ソフトの数も少ないので導入できないのだ。だから、CDプレーヤーでCD層を聴いている。

仮にSACDでこの盤を聴けたとしても、オリジナル盤のアナログLPを上回れるかは全く保証が無い。オリジナル盤はFレンジは狭いがピアノやオーケストラが濃厚に実在感があるように迫ってくる。好みの問題であるけれど、SACDではLPには入っていない細かい情報も聴き取れ、音場も広いという長所があるが、LPを聴いているとSACDは音が薄く感じるのだ。

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2008年12月 1日 (月)

モーツァルト デュヴェルティメント17番/パイヤール、パイヤールCO.

002 このLPは、1976年11月、パリ近郊のグリジー・スフィヌ教会で録音されたもの。

モーツァルトの数あるディヴェルティメントの中でも名曲中の名曲である17番は、名盤に恵まれているが、本盤もその中の1枚に入ると思う。ウィーン弦楽八重奏団らのDECCA/LONDON盤などととともに、私のこの曲の愛聴盤の1枚である。パイヤールの寸分の隙も無い統率と、しなやかで落ち着きがあり、フランス的なギャラントな感じをほのかに漂わせる上品な表現の演奏は、この曲にふさわしい。

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