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2009年4月 8日 (水)

ベルリーニ 夢遊病の女 全曲 デ・マルキ&スキンティッラ管、バルトリ、フローレス、他

Scan10002 このCDは、2007年の録音で2008年秋に発売された『夢遊病の女』の全曲盤である。

2006年録音の素晴らしい盤であるベルリーニ 夢遊病の女/デッセイ、ピド、リヨン歌劇場他の感想で、

[「夢遊病の女」というオペラは、イタリア・ベルカント・オペラの中でも重要な作品なのにもかかわらず、古今を見渡してもそれほど多くの録音がない。新しいものでは、グルヴェローヴァがアミーナを歌っているNIGHTINGALE CLASSICSのCDが、1998年の録音であるから10年前のものだ。EMI系の録音だけをみても、マリア・カラス/ヴォットー盤以来であるから、半世紀を待たなければならなかった。]

と書いたが、それから1年もしないうちに、また、強力な新録音盤が出た。これは個人的に奇跡的なことだと思っている。

この盤は、チェチーリア・バルトリとファン・ディエゴ・フローレス、実力者2人の共演であると同時に、普通ならソプラノが歌うはずのアミーナをメゾ・ソプラノが歌い、オーケストラが古楽器の団体であるということで、非常に興味深く聴かせてもらった。

結論から言うと、非常に良い演奏であり歌唱で、とても楽しめる盤である。ベルリーニの活躍していた19世紀前半は、たぶんこうだったのではないかという、楽しい想像も出来る。アミーナという役は、当時はバルトリのようなメゾ・ソプラノのような声の歌手が歌っていたのではないだろうか。ベカントオペラまでの時代は、歌劇場も小さくて、ことさら大きな声を張り上げなくても良く、19世紀後半以降のグランド・オペラのように規模が大きくなった状況では、逆に良さが消されてしまった部分もあったのではないかと思う。そのあたりをこの盤は上手く残して復刻してくれた、そんな感じがする。

ワーグナーやヴェルディ後期以降のオペラを歌える歌手は少なくなったが、逆に半世紀前よりも、ベルカント・オペラを歌える人は増えているような気がする。ロッシーニ、ベルリーニ、ドニゼッティの作品の録音が、これからも少しずつ増えていくことを期待してやまない。

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