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2009年6月24日 (水)

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」/カラヤン、ベルリンフィル(モービル・フィディリティLP)

010 これは、1971年録音のカラヤンの実に5度目の録音だった「悲愴」のLPレコードである。これは、オリジナルがEMI/エンジェルの録音であるが、モービル・フィディリティという高音質の限定生産のLPで、その音質は、英EMIのオリジナル盤よりも良い。非常にワイドレンジでバランスも良い。

カラヤンは、その生涯において7回、「悲愴」の録音がある。それだけ思い入れのあった曲なのであろう。それらは、1939年(ベルリンフィル)、1948~49年(ウィーンフィル)、1955年(フィルハーモニア管)、1966年(ベルリンフィル)、1971年(ベルリンフィル)、1976年(ベルリンフィル)、1984年(ウィーンフィル)のもので、録音年代によって音楽の傾向が異なる。若い頃のカラヤンはテンポを早くとって爽快な演奏をしていて、歳をとるにしたがって細部を磨き上げ、精密な演奏に変化してくる。それに加え晩年になるとテンポが遅くなり時に重い感じを受けるようにもなる。このように、1939年のSP録音と1984年のデジタル録音のものでは、テンポも音楽のつくりも全く違う。

カラヤンが好きな人、嫌いな人にあえて問いたい。「あなたの好きな(嫌いな)カラヤンは、いつの時代のカラヤンですか?」と。私は、精妙な表現をしまだ晩年のようなテンポが遅く重い感じのない60年代から70年代初めまでのカラヤンが一番好きだ。

1971年のこの録音はすでにかなり精密な感じであり、音質の良いこのモービル・フィデリティのLPだとカラヤンの意図が通常のLPやCDより良くわかる気がしてならないし、このLPを聴いてはじめて本当の凄さがわかった気がする。国内盤のLP、英国オリジナル盤(4,5,6番のセット)、同じ音源の様々なものを聴いたが、この音源で残してあるのはこのLPだけである。

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