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2011年5月

2011年5月30日 (月)

ビリー・ホリデイ/アラバマに星落ちて

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私は、クラシック好きでジャズがよくわからないと公言してはばからない。でも、ビリー・ホリデイのアルバムは何枚か持っている。名盤と言われるコモドア録音の「奇妙な果実」もキングレコードが出した見開きジャケットのLPレコードを持っている。しかし、愛聴盤ではない。

「奇妙な果実」は凄いと思う。しかし、あまりにも暗く凄惨すぎて普段普通に聴くことが出来ない。で、この盤であるが、1995年ごろ米国CLASSC RECOADSが発売した180gの復刻重量盤LPで、1957年、ビリー・ホリデイが亡くなる2年前の録音である。若い時のようにハリのある声ではなく、かすれてしゃがれたような感じで、出ない声を無理して出して歌っているような感じだが、人間的な温かみを感じる歌である。収録曲の中の「アラバマに星落ちて」は、素晴らしい。ユーチューブで探したがないので、サザンオールスターズの「星空のビリー・ホリデイ」を組み込んでみた。

追伸 ユーチューブで探しなおしたらあった。貼り付けます。

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2011年5月27日 (金)

メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲1番 /ミルシテイン、バージン、フィルハーモニア管

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これは、ミルシテインの1959年の録音のLPレコード。この盤は古い1960年代の米国の初期盤だが、コンディションが良くノイズがほとんど無い当たりの盤だった。チャイコフスキーの復刻重量盤

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-a19a.html

を買ってかなり良かったので、最近になって対になるこの米国盤を買ってしまったのだ。

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演奏は、メンデルスゾーンはワルター/ニューヨークとの1945年3月(戦争中である)録音のものに劣る。しかし、ブルッフの1番は、ミルシテインの録音のものの中で私の知るものでは一番良い演奏だと思う。ミルシテインはヴァイオリンの音色が美しく気品があるが、その良さが一番出ている気がする。

ちなみにこの米国盤の値段は送料も含めて三千円くらいだった。英国盤も番号は同じでレーベルデザインも同様なのだが、やたら高価である。値段は1桁違うのではないかと思う。

英国盤にくらべ米国盤の人気がないのはわかる。米国人のLPレコードの取り扱いが雑で、コンディションの良いものがないのと、プレスの質が違うのか英国盤にくらべてもともとサーフェスノイズが多いものが多いからだ。しかし、RCAやMERCURYなどは同じ録音のものでも英国盤よりも米国盤の方が鮮明な音で聴けるものが多い。このCapitol盤の音質も手持ちのCDとは比較にならないくらい良い音なので、満足度は高い。

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2011年5月24日 (火)

ブラームス ヴァイオリン協奏曲/ミルシテイン、ヨッフム、ウィーンフィル

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昨日のプロコフィエフの協奏曲とラロのスペイン交響曲のジャケットと同じく、椅子の上にヴァイオリンが置かれた写真のもの。とても上品な感じのジャケットでミルシテインのヴァイオリンの貴公子のようなイメージにマッチしている。

このLPレコードは1970年代になって、ミルシテインが70歳ごろ録音したもの。驚くべきは、テクニックに衰えが感じられない。雄大な中に美しさとひたむきさが感じられる演奏だ。もう一つ、この曲の他のヴァイオリニストのものとの大きな違いはカデンツァで、普通は、ヨアヒムかクライスラーのカデンツァを採用しているものがほとんどだが、ミルシテインは自作のものを用いている。ヨッフムとウィーンフィルも好演している。

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2011年5月23日 (月)

プロコフィエフ ヴァイオリン協奏曲 ラロ スペイン交響曲/ミルシテイン、ゴルシュマン、セントルイス交響楽団

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これは、1950年代半ばごろのナタン・ミルシテインのヴァイオリン独奏によるプロコフィエフとラロがそれぞれ片面ずつにおさめられたモノラルLPレコードで、アメリカCapitol盤。

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プロコフィエフもラロも、独奏ヴァイオリンがえらくがんばっている感じの演奏だ。この初期盤で聴くとヴァイオリンの音色もCDよりもヴァイオリンの胴鳴りが良く聴こえる感じがし、かちっとした枠組みの中に音楽があるよう。スペイン交響曲はスペイン風の哀愁のこもった響きがして、とてもいい演奏だ。尚、本来、スペイン交響曲は5楽章からなり、3楽章目の間奏曲は省略されることが多いが、この演奏も省略され、4楽章構成で演奏されている。ミルシテインのCapitol時代のモノラル録音の協奏曲ものでは、このLPの演奏が一番気に入っている。

ジャケットは、椅子に置かれたヴァイオリンの写真であるが、1970年代になってドイチェ・グラモフォンへヨッフムと録音したブラームスのヴァイオリン協奏曲も、椅子にヴァイオリンが置かれた写真だった。

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2011年5月20日 (金)

R.シュトラウス 7つの歌曲、モーツアルト 4つのコンサートアリア/シュワルツコップ、セル、LSO 他

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これは、1960年代終わりごろ発売されたシュワルツコップによる歌曲集で、1面にモーツァルトの4つのコンサートアリア、2面にリヒャルト・シュトラウスの7つの歌曲が収められている。また、このLPレコードの2面と、すでにご紹介した

R・シュトラウス 四つの最後の歌他/シュワルツコップ

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_dcfb.html

とカップリングされ、1枚のCDとして現行発売されている。

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1969年の発売なので、この外周に白線のないカラー切手犬レーベルがオリジナル盤だと思う。このLPレコードは、ドイツ物の歌曲を得意としたシュワルツコップがジョージ・セルの指揮のもと、ロンドン交響楽団をバックに優れた歌唱を披露している。また、モーツアルトのコンサートアリアの1曲はピアノ伴奏が付くが、これをアルフレート・ブレンデルが弾いているし、リヒャルト・シュトラウスの歌曲のうち、「朝」のヴァイオリン独奏は、先月ご紹介した

ドヴォルザーク ヴァイオリン協奏曲

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-c303.html

の独奏者であるエディット・パイネマンが担当している。

アナログ録音時代のレコードの企画は豪華だったのだなあと思う。それぞれたった1曲だけのために有名独奏者を採用するのだから。こういうお金のかかることは、現在では難しいと思う。また、エディット・パイネマンのEMIでの録音は、私の知る限りこのレコードしかない。

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2011年5月18日 (水)

メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲/ミルシテイン、ワルター、ニューヨークフィル

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これは、ナタン・ミルシテインのヴァイオリン独奏、ブルーノ・ワルター指揮、ニューヨーク・フィルによる演奏で、1940年代の録音のLPレコード。このLPレコードの初版は1948年の発売で、LPレコードが世界で最初に発売されたアメリカ・コロムビア・レーベルの最初の番号のものが、本盤である。LPレコードになる前のSPレコードは、片面5分しか記録できないのと、盤が割れやすいシェラック樹脂で出来ているのに対し、LPレコードは片面18分(後に30分)記録でき、塩化ビニール樹脂で出来ていて割れない。だからジャケットにも最初期のLPレコードにはNONBREAKABLEと表示がある。さらに、演奏時のスクラッチノイズがLPレコードでは激減しているので、当時としては画期的だった。

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世界で最初に発売された記念碑的なLPレコードというだけではなく、ブルーノ・ワルターとナタン・ミルシテインの共演という意味で貴重な記録であるし、演奏の質は極めて高く、この後録音されたミルシテインのいかなるメンデルスゾーンの協奏曲よりも勝る。特に三楽章は素晴らしいと思う。ワルターは必要以上にロマンティックにならず、この曲の良さを聴き手に導いているような感じさえするし、1904年生まれのミルシテインは40歳代で、まさに脂の乗り切った時期にあたるものだ。

ところで、このLPレコードはオリジナル盤ではなく1999年に発売された180gの重量復刻盤である。オリジナル盤を現用の装置で聴く場合、様々な問題がある。まず、フォノ・イコライザー・カーブが、このオリジナル盤の場合にはCOLUMBIAカーブで、1955年に統一されたRIAAカーブと異なっているので、きちんと再生するためにはCOLUMBIAカーブを搭載したフォノイコライザーを用意しなければならない。また、初期のモノラル盤は通常のステレオ用のフォノ・カートリッジでかけるのは苦しく、モノラル用のものを使いたい。

でも、この復刻盤はRIAAカーブだし、カッティングもステレオ用のカッターヘッドを使っているはずだから、ステレオ用カートリッジでかけても破綻のない再生が出来る。そして、普通ならもう1曲、例えばチャイコフスキーの協奏曲などと片面ずつ収録されているものを、メンデルスゾーンの協奏曲だけを1楽章をA面に2~3楽章をB面に余裕を持ってカットしているので、かなり音が良い。これが1940年代の録音なのかと思うほど、クオリティは高い。

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2011年5月16日 (月)

モーツァルト フルートとハープのための協奏曲、クラリネット協奏曲、ランパル、ラスキーヌ、ランスロ、パイヤール室内管弦楽団(SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、今月発売になったばかりのモーツァルト フルートとハープのための協奏曲、クラリネット協奏曲、ランパル、ラスキーヌ、ランスロ、パイヤール室内管弦楽団(SACD/CDハイブリッド盤)。1963年ごろの録音で、アナログLP時代から何回も復刻再発売されたエラートレーベルの名録音である。

特に、フルートとハープのための協奏曲は、若きランパルと老境にさしかかったラスキーヌというフランスの名手がフランスのオーケストラのサポートを得て、しなやかでギャラントな演奏を繰り広げている。ランスロのクラリネットによるクラリネット協奏曲はフランス的で赴きはあるが、もっと陰影の効いたウィーン的な演奏の方が好きなのであまり好みではない。

1960年代前半の復刻盤としては素晴らしい。弦や木管楽器の質感も良くレンジも広い。エソテリックの手がけたSACD/CD復刻盤は、前回のはフランスEMI音源のものはがっかりだったが、今回のこの盤は成功していると思う。

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2011年5月14日 (土)

モーツァルト ヴァイオリン協奏曲集/フィッシャー、クライツベルク、オランダ室内管他

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ここしばらくは、昔のLPレコードやSPレコードの紹介ばかりだったので、今回は21世紀の録音のものを取り上げる。これは、ユリア・フィッシャーのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲集で、3枚のSACD/CDハイブリッド盤と1枚のDVDがセットになったもの。

演奏はしなやかで活き活きとしたもの。技術的にもまったく問題が無く、20歳代の若い人らしい良さがある。ムターやムローヴァ、ハーン、諏訪内などより若い世代にも素晴らしいヴァイオリニストが育っているのだなあと思いを新たにした。

このディスクのレーベルはPentaToneというマイナーレーベルだが、SACDを積極的に発売している。フィリップスに在籍していたエンジニアが録音を担当しているらしく、1990年代のフィリップスの録音に似た感じがある。しかし、SACD/CDハイブリッド盤のCD層を聴くときに往々にして感じる高域が伸びきらないで明るくチャラチャラした感じになるのは否めない。しかし、全集になって1枚あたりの値段がかなり安くなって、リハーサルのDVDも付いているのだから文句は言えない。

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2011年5月11日 (水)

スメタナ 売られた花嫁/ケンペ バンベルク交響楽団、ローレンガー、ブンダーリヒ

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これは、1960年代初め頃の録音のスメタナのオペラ、売られた花嫁の全曲盤。このLPレコードは1970年代の英国廉価盤のセットで、ボックスの右下に赤い円形状にThe EVERYMAN opera seriesのロゴが付いている。このセットの音質はかなり良くて、このセットだけで聴いておればそれほど不満はない。このセットを買ったのは20年前で長く愛聴してきた。

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売られた花嫁は、チェコの国民的なオペラで、最後はハッピーエンドで終わる楽しい物語である。チェコ語ではなくドイツ語版。ピラール・ローレンガー、フリッツ・ブンダーリヒ、ゴットロープ・フリックといった当時のドイツの名歌手たちとドイツの指揮者、ドイツのオーケストラによるもので、原語上演とは異なるが、とっても楽しめる演奏である。ローエングリンもそうだが、ルドルフ・ケンペという指揮者は、しっかりオーケストラを統率し響かせている。

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この盤は最近手に入れたものだが、こちらは、西ドイツの初出盤。この録音は西ドイツエレクトローラが企画したものだと思うので、ドイツ初版がオリジナル盤だと思う。音質は上の英国盤よりも音が濃く、彫りが深く鮮度も高い。そして、上の後出の英国盤よりもむしろノイズは少ないとても良いコンディションのものだ。状態のいいオリジナル盤はやっぱり凄いと実感した。

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2011年5月 9日 (月)

ベートーベン ヴァイオリンソナタ 8番/ラフマニノフ、クライスラー

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これは、セルゲイ・ラフマニノフとフリッツ・クライスラーの共演による1928年録音のSPレコード盤である。ラフマニノフとクライスラーは現在では、作曲家としての方が有名であるが、ラフマニノフはピアニストとして、クライスラーはヴァイオリニストとしていずれも超一流の演奏家であった。

ベートーベンのヴァイオリンソナタ8番は、LPレコードなら片面におさまってしまうくらいの演奏時間の曲だが、SPレコードだと4面2枚必要である。1面に第一楽章、2面と3面に渡って第二楽章、4面に第三楽章が入っている。そのため、第二楽章の途中で演奏が中断してしまうのが、SPレコードの大きな欠点である。

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しかし、このセットはそんなことを吹き飛ばすくらいの快演で、この曲で一番好きな演奏がこれであり、蓄音機で聴くのは復刻CDなどでは得られない音楽鑑賞だと思う。

この盤は日本盤だが、昭和初期の日本盤のSPレコードは戦中戦後の頃のものより盤の質が良く、楽しんで聴ける。SPレコードは、1925年ごろからそれまでの機械録音から電気録音に変わる。つまり本盤はマイクロフォンで録音したものをアンプで増幅してカッティングする方法になったばかりの録音なのである。このSP盤は電気録音のごく初期のものにあたり、クライスラーが後年、ルップと録音したベートーベンのヴァイオリンソナタ集より音質は劣るが、ラフマニノフと組んでただ1曲だけ入れた8番だけはこちらの方が優れている。

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2011年5月 7日 (土)

ゴルトマルク ヴァイオリン協奏曲1番、他/ミルシテイン

0415_352 このLPレコードは、1970年代終わりごろの再発盤。ゴルトマルクのヴァイオリン協奏曲は、ヴァイオリンを習っている人くらいしか知らないかもしれない。でも、ミルシテインのヴァイオリン協奏曲の録音の中で、一番優れたものを挙げよと言われたなら、これになるかも知れない。録音は1958年でステレオ初期のものだ。

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紺色のレーベルで銀色の犬が居るやつ。1面全部にゴルドマルクの協奏曲が収まっている。そして2面の方も素晴らしい。

Swscan00022 こちらは、1963年録音のロシアの作曲家たちのオーケストラとヴァイオリンのための小品集が入っているが、これも素晴らしい。

音質は、1963年の小品集の方が明らかに良い。この当時の5年の録音の進歩は、現代の10年以上に匹敵するのではないかと思う。いずれの録音もCDで入手できるが、私はこのLPを愛聴し続けようと思う。

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2011年5月 6日 (金)

プッチーニ ラ・ボエーム/ビーチャム RCAビクターo.、ロスアンヘルス、ビヨルリンク他

001_2 これは、1956年録音の、ビクトリア・ロスアンヘルスのミミとユッシ・ビョールリンクのロドルフォのラ・ボエームである。他のキャストも良く、サー・トーマス・ビーチャム/RCAビクター響もしなやかで詩情あふれる音楽を奏でている。

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このレーベルは、英HMVのモノラル時代のものなので、このレコードはオリジナルかそれに極めて近いものだと思う。1956年というと、DECCAやRCAはすでにステレオ録音を開始しており、英HMV(EMI)は遅れをとったといわざるを得ない。ステレオLP時代には、この音源は、オーケストラはモノラルで声がステレオという珍妙な盤が発売されていた。

今、このセットを聴いてみて、モノラル末期といこともあり英HMVのモノラル録音のLPレコードとしてはかなり音質は良い。ロスアンヘルス、ビョールリンクを好む聴き手としては、愛すべきラ・ボエームである。

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2011年5月 3日 (火)

ワーグナー ローエングリン /ケンペ ウィーンフィル

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これは、1963年録音のルドルフ・ケンペ/ウィーン国立歌劇場の「ローエングロン」全曲盤5枚組セット。1970年代前半のドイツ・エレクトローラプレスのもので、オリジナル盤ではない。Swscan00018_2

私は、オペラは好きだが苦手なものもある。大好きなのはイタリアオペラで、特にベルカントものには目がない。ドイツもののワーグナーは苦手。「さまよえるオランダ人」や「タンホイザー」は何とか楽しめても、それ以降のだと「ニュルンベルクのマイスタージンガー」以外は聴いていても苦行のような感じなのだ。それから、R・シュトラウスは「バラの騎士」や「アラベラ」「ナクソス島のアリアドネ」は大好きなのだが、「サロメ」や「エレクトラ」は苦手。

それにもかかわらず買ってしまったのは、現行のCDの全曲盤を買うより安かった上にルドルフ・ケンペという指揮者が好きであること、ローエングリンの全曲盤でLPで持っているものが無かったから。それに、拙宅の装置だとこの時代の西ドイツ・エレクトローラレーベルのLPレコードはとても良い音で鳴るものが多く、音質で期待したからだ。

この全曲盤を通して聴いてみて、苦手な人間にもわかりやすい演奏のようだ。特にエルザ(グリュンマー)とオルトルート(ルートヴィヒ)、ローエングリン(トーマス)とフリードリヒ(フィシャー=ディースカウ)という、正義の役と悪役の声の質が明らかに違っている。オーケストラは重厚な音がして、効果音も自然。DECCAの録音のようにこれ見よがしなところがなく好ましく感じる。ケンペの統率も素晴らしくて、ワーグナーが苦手な私にも、最後まで一気に聴いてしまえる演奏だった。

音質は、このセットだけ聴いている分には申し分ない。1963年の録音とは信じられないくらい良い音で、値段を考えたら大満足。ワグネリアンでない私にはオリジナル盤は猫に小判である。

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