17世紀イギリスのヴィオラ・ダ・ガンバ曲集/クイケン他
これは、1980年録音の古楽器によるヴィオラ・ダ・ガンバ曲集で、ベルギーのACCENTというレーベルから発売されたLPレコードである。また、この音源は、日本盤として日本コロムビアから1981年に「オリジナル楽器の魅力≪アクサン≫シリーズ6」として発売された。
まだ、ビオラ・ダ・ガンバなどのオリジナル楽器が日本では充分に一般に知られていなかった時代のことで、ビオラ・ダ・ガンバ(ヴィオール)の繊細で典雅な音色の虜になってしまった原因になったLPレコードの1枚が本盤である。ビオラ・ダ・ガンバ(ヴィオール)は、弓で弾くのはチェロに似ているが、ギターのようにフレットが付いていて、弦の本数も多い。
クリストファー・シンプソン、マシュー・ロック、トーマス・フォードなどの作曲家のことも全くしらなかったのだが、日本盤に付いてきた詳しい解説書はとても参考になった。現在では、ベルギーのオリジナル盤と日本盤を両方持っているので、ご紹介する。ジャケットの表側のデザインや写真は同一なのだが、裏側はこんなふうに違う。
レーベルは、日本盤はオリジナルに倣っているが、昭和56年度文化庁芸術祭参加作品であることを大きく表示している。
そして、これらLPレコードのマトリックスは、共にA-5287 Aー1/80S Bー1/80Sで、同一である。つまり、同じラッカー盤から作られたメタル原盤を使用している。そのためか、日本盤もかなりオリジナル盤の音質をとどめているのであるが、全く同じ音質というわけではない。音の切れ味みたいなものはオリジナル盤が優れ、楽器の音像が濃く小さくまとまり、音場も広い。対して日本盤は全体的に落ち着いた雰囲気で聴かせ、S/Nはオリジナル盤より勝る。
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