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2011年7月

2011年7月29日 (金)

ブラームス 交響曲1番 /ベーム、ベルリンフィル(Esoteric SACD/CDハイブリッド盤)

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高級オーディオを手がけるエソテリックは、クラシック音源を中心に、高音質なSACD/CDハイブリッド盤を少しずつ発売しているが、これらの特徴の一つは、SACD層のみならずCD層の音質も従来CDの音質をはるかに上回る音質であることだ。だから、SACDプレーヤーを持っていない人がこれらを購入しても充分高音質の恩恵を受ける事ができることである。今月になって、このシリーズに新たに 2タイトルが加わった。

ベーム/ベルリンフィルのブラームス1番はアナログ時代の名盤で、フルトヴェングラー/ウィーンフィル、ミュンシュ/パリ管のものとともに、ブラームス交響曲1番の名盤の御三家と呼べるようなものなのだ。1959年というとベームはまだ60歳代半ばで、気力も充実しており、頑固で無骨で素朴、それでいて緻密で彫りの深い演奏を繰り広げる。カラヤンのように洗練された感じではない。この演奏から受けるベームのイメージは、頑固一徹のドイツの田舎の紳士という感じだ。Esoteric SACD/CDハイブリッド盤でのブラームスの交響曲は、1番がベーム、2番がバルビローリ、3番がカラヤン、4番がクライバーというように指揮者違いで全て発売されたことになる。

例によって、SACDプレーヤーを持っていないので、CD層を聴いた印象を書いてみる。音質はアナログLPを聴いていても素晴らしいので、元の録音がとても良いのだろう、とても1959年の録音とは信じがたい。この時代の復刻盤のは、弦楽器がささくれたりぼやけたりしたものも多いが、そんな感じは受けない。低域方向のFレンジが広く、これはアナログLP再生ではまねできない。拙宅の装置では、LPレコードの方が彫が深い感じがするが、それは逆に言えばアナログLPの方が若干音が荒い感じがするからともいえる。CDは音が薄くなる感じがする復刻盤が多いが、これはそういう弱点もあまり感じられない。

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これが手持ちのLPレコードのジャケット。全てのアナログ時代の復刻CDが、このEsoteric SACD/CDハイブリッド盤みたいな音質なら、アナログLPも要らないのだが。

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2011年7月27日 (水)

ベートーベン ピアノ協奏曲2番、月光ソナタ /バックハウス(米ロンドン盤)

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これは、バックハウスの1950年代終りごろの録音で、ベートーベン ピアノ協奏曲2番と月光ソナタがカップリングされたアメリカ発売のロンドン盤で、1970年代にプレスされた再発盤。

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英国では、ピアノ協奏曲1番、2番が片面にカットされて発売されたが、米国では、ピアノ協奏曲1番は悲愴ソナタと、ピアノ協奏曲2番は月光ソナタとカップリングされて発売された。プレスは英国DECCAであるから音質も良い。この盤は同じ番号のままで1970年代にプレスされたもので、LONDONのロゴが小さくなり、レーベル中ほどの溝もなく盤も薄い。中古価格も安く何と¥300であった。音質は1960年代のものとくらべて音の厚みはないが、Fレンジが伸びていて新しい再生装置に対しては、古い盤より適応して聴きやすい場合も多いと思う。

なぜ、この盤を入手したかというと、私は英国DECCAプレスの米ロンドン盤でステレオ録音の方のバックハウスのベートーベンのピアノソナタを1枚あたり¥2000以下という縛りの中で集めている。10枚組のボックスを買ってしまえば一気に済んでしまうのだが、バラで1枚1枚集めるのも楽しい。バラで全部集めようとすると13枚になるが、あと2枚で完成するところまで来ている。米ロンドン盤だと¥2000でも初版盤が買える場合もあって、既に集めた11枚のうち6枚は初版盤である。私の好みだと音質的には初版盤の方が良いと思うが、贅沢は言えない。CDのソナタ全集のセットも手元にあるが、音色はLPの方が良く、CDだとより古臭く聴こえる。

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2011年7月25日 (月)

テレサ・ベルガンサ/シングス・ロッシーニ(米LONDON初期盤)

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これは、1960年代初め頃の、まだテレサ・ベルガンサがデビューして間もない若い頃の録音で、米国ロンドンの初期盤で、英DECCAのSXL2132と同じ音源のもの。

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このLPレコードは、実は2枚目で、最初買ったものはサーフェスノイズが多く手放した。再度購入したこの盤は盤質も良く、初期英DECCAプレスの音質の良さを伝えている。しかも値段は¥2000せず、ごく普通の中古LPを買うのと同じ感覚で入手できた。同じプレス工場で同じ時期にプレスされたもので音質的にはかなり近いもしくは同等であっても、英SXLならかなり高価なのに、米国発売のOSやCSだと安いので、私は米国盤を狙うことが多い。昨今の中古市場は、オリジナル盤かオリジナル盤でないものかで極端に価格が異なるのが、以前よりもさらに顕著になってきた。

肝心の中身の音楽だが、この時期のベルガンサの録音では、シングス・モーツァルトとともに素晴らしい出来である。若いが声やテクニックはオペラ歌手として完成されており、優れたラテン系のメゾ・ソプラノが歌った記録として、後世まで残るものだと思う。特にベルカント・オペラが好きな私にとっては、愛して止まない盤だ。

音質は、色気があり濃厚なDECCA/LONDONサウンドそのもので、現在の水準から言えばFレンジが狭い感じはあるものの、かなり魅力的な気品のある音質である。

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2011年7月23日 (土)

クリス・コナー/バードランドの子守唄

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このLPレコードを手に入れた。高価なオリジナル盤は、もっとジャズに入れ込んでいてマニアックな人が入手すれば良いと思うので、これは、高価なオリジナル盤とかオリジナルに近いアメリカ盤ではなく、TRIOレコードから発売された日本盤である。なので入手価格¥620とリーズナブル。BETHTEHEMレーベルの国内盤LPは、時代によって扱っていたレコード会社が移り変わっている。これは1981年発売のもの。JAZZが好きな方にとっては説明不要の名盤らしい。タイトルの「バードランドの子守唄」だけでなく他の収録曲も良くとても楽しめるLPレコードである。

この音源のアメリカ盤LPと日本盤LPを比べたわけではないが、一般的にアメリカ盤よりも傷がなければ総じて日本盤の方がノイズがなく圧倒的にS/Nが良い。それだけプレスの質は日本盤のほうがいいと思う。でも、何となく上品で整いすぎていて、ジャズっぽいテイストが薄められてしまうように感じられるのが日本盤であるというのも事実のような気がする。

しかし、ジャズの名盤の復刻は、アメリカ本国よりも盛んだったから、名盤の復刻盤の中古は日本盤の方が沢山あるので、アメリカのマニアが欲しがるものも多い。クラシックの国内盤のLPレコードは無価値で中古レコード屋さんが引き取ってくれない場合も多いが、ジャズの国内盤はまだまだ価値があるものが多いと思う。

このLPを入手したきっかけは、数年前に発売されたベツレヘム・ヴォーカル・セレクション「伝説の歌姫」という、アメリカのマイナーレーベルであるBETHTEHEMの女性ジャズヴォーカルの音源から良いとこ取りした寄せ集め盤のCDを聴いて、その中に入っていたクリス.・コナーの歌う「バードランドの子守唄」をLPで聴きたくなったからだ。

これが、ベツレヘム・ヴォーカル・セレクション「伝説の歌姫」 CD

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2011年7月22日 (金)

マルタ・アルゲリッチ /コレクション4 その6

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アルゲリッチコレクション4の最後の6枚目は、デイヴィッド・ジンマン/ロイヤルコンセルトヘボウとの協奏曲が2曲。

バルトーク「2台のピアノ、打楽器と管弦楽のための協奏曲」は、ネルソン・フレイレのピアノとヤン・ラボルダス、ヤン・パストヤンスのパーカッションとの共演。

コダーイ「ガランタ舞曲」

の組み合わせで、1985年のデジタル録音。アルゲリッチの芸風は、テクニックと情熱的な演奏がこれら20世紀の協奏曲にもぴったりマッチしているので、この2曲も素晴らしいと感じる。特に、バルトークの方は、独特のリズム感が印象深い。

マルタ・アルゲリッチ コレクション4は、1970年代後半から1980年代のアナログ末期からデジタル初期にかけてのフィリップス録音のものを集めたものだが、この当時のフィリップスの録音が良かったことは、このCDからも充分に伺い知れるし、演奏は申し分なく良いものが集められているので、値段を考えると非常にお買い得なセットであると思う。

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2011年7月20日 (水)

マルタ・アルゲリッチ /コレクション4 その5

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これは、1970年代後半のアナログ録音で、当時仲が良かったスティーブン・ビショップ・コワセビッチと録音したもの。バルトーク「2台のピアノと打楽器のためのソナタ 」、モーツアルト「4手のピアノのための5つの変奏曲とアンダンテ 」、ドビュッシー「白と黒で」、バルトーク「組曲『戸外にて』」の順番に収められている。20世紀の作品から18世紀のモーツァルトの作品になり、また20世紀へ戻ってくる、そういった趣向である。この中のバルトーク「2台のピアノと打楽器のためのソナタ 」は、一番快活で情熱のほとばしるような演奏が特に素晴らしい。モーツァルトは緩急が極端で明るすぎて違和感を感じる。

この時代のフィリップスの録音は自然であり、本盤はその良さをきちんと留めている。

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2011年7月17日 (日)

マルタ・アルゲリッチ /コレクション4 その4

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これは、マルタ・アルゲリッチとネルソン・フレイレの演奏による2台のピアノによる作品の入ったもので、オリジナルLPは1983年ごろ発売された。私にとって懐かしいアルバムである。LPレコードによるピアノ再生は難しい。当時は上手く鳴らすことが出来ず、手放してしまったLPが、6枚組のCDセットの中にオリジナルジャケットのデザインのまま紙ジャケ仕様で入っていたことに、特別な感情を覚える。現在のCDで聴く音質は、当時私がLPで聴いた音よりもかなり良い。デジタル録音だからアナログLPにこだわる事もないと思う。

競演のネルソン・フレイレはブラジル出身のピアニストでかなりの実力派。このアルバムの中では、特にラヴェルの「ラ・ヴァルス」は出色の名演奏である。

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2011年7月15日 (金)

マルタ・アルゲリッチ /コレクション4 その3

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これは、ミシャ・マイスキー(チェロ)と録音したシューベルト「アルペジョーネ・ソナタ」、シューマン「幻想小曲集」で、1980年代半ばの録音。このCDは、最初国内盤を買い、その後1990年代になって音質の良い輸入盤に買い替えた。そのCDとこのセットのCDを聴き比べてみたところ音質はほぼ同じ。1枚あたり500円しない廉価盤なのに音質が劣化していないのはデジタルの恩恵である。書き忘れたが、このマルタ・アルゲリッチ コレクション4の6枚組セットのCDは全てドイツプレスであり、この事も音質が良好な理由かもしれない。

これらの曲は本来、チェロが主導権を持つ曲なので、普通ならマイスキーの「アルペジョーネソナタ」と呼ばれるべきであり、アルゲリッチの全集に入るのが不釣合いのような気もするが、ピアニストの違いで演奏がこんなにも違うのかというのも事実。私は、1990年代半ば頃、マイスキーの「アルペジョーネソナタ」の実演を聴いた事があり、大変感銘深い演奏であったので今でも記憶に残っている。しかしながら伴奏はダリア・オヴォラで、このCDでの演奏とは大きく違っていた。それは、マイスキーがダリア・オヴォラとドイチェ・グラモフォンに1990年代に録音したCDを聴いてもわかる。

演奏は非常に良く、デジタル時代に録音された「アルペジョーネソナタ」で一番気に入っているものが本盤で、アルゲリッチのピアノの個性と若い時代のマイスキーの個性がぶつかり合った稀代の名演奏というのが、改めてこの盤を聴いてみての私の実感である。ただし、テンポの変化は非常に極端で、楷書的な演奏にはほど遠いという感じもする。アナログ時代も含めて「アルペジョーネソナタ」で一番気に入っているものは、フルニエ/フォンダ盤で、1960年代のオリジナルに近いドイツプレスのアナログLPで聴いている。

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2011年7月13日 (水)

マルタ・アルゲリッチ /コレクション4 その2

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これは、サン・サーンス「動物の謝肉祭」で、とても楽しいアルバムである。アルゲリッチが主役ではなく、クレーメルやマイスキー、フレイレなど気のあった仲間たちが、楽しく演奏しているという感じのものだ。娘が小さかった頃、この中の「象」をよく聴かせた。当時買った国内盤のCDよりも、1枚あたり500円以下のこの盤の方が音質が良い。

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2011年7月11日 (月)

マルタ・アルゲリッチ /コレクション4 その1

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今年の春に発売された輸入盤のCD6枚組セットで、中身は1枚1枚紙ジャケットに収まっている。DECCAのロゴが付いているが、実際には旧PHILIPSから発売されたもので、中の紙ジャケット1枚1枚はPHILIPSのロゴのままになっている。この6枚は、いずれもアルゲリッチの個性的な名盤ばかりであると思う。熱く情熱的な演奏なので、私はアルゲリッチのことを「情熱おばさん」と呼んでいる。

ここのところ、オリジナル盤かそれに近いアナログLPばかりが続いたが、梅雨も明けて暑くなったので、アナログLPを聴く元気が無い。おまけに2台あるレコードプレーヤーのうちの1台が故障して修理に出ているので、CDを取り上げてみることにする。

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トップバッターは、シャイー/ベルリン放送響とのラフマニノフ ピアノ協奏曲3番と、コンドラシン/バイエルン放送響とのチャイコフスキー ピアノ協奏曲1番。いずれもライヴ録音である。ライヴだと、「情熱おばさん」はスタジオ録音よりも何倍も燃え上がる。

チャイコフスキーの方は、1980年代初め頃にコンドラシンの追悼盤として発売されたLPレコードをいまだに持っている。当時は両面で33分で完結しているので、ずいぶんもったいないレコードだと思ったが、今は、そのほうが詰め込みでないので好ましいと思うようになった。全体的にはかなり早い演奏なのだが緩急の付け方が極端で、ゆっくりなところはゆっくりと聴かせるのでセカセカしたところがない。

この2曲いずれも情熱の爆発、そういった演奏である。

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2011年7月 7日 (木)

ブラームス 弦楽五重奏曲1番、2番/アマデウスQ.他

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これも、先の弦楽六重奏曲1番やクラリネット五重奏曲と同じ時期に録音されたもの。これらの弦楽五重奏曲は、ヴァイオリン2本、ヴィオラ2本、チェロ1本で構成されていて、ヴィオラが2本になることで、通常の弦楽四重奏よりも厚みがあってどっしりとした構成になる。

アマデウス弦楽四重奏団によるブラームスの室内楽曲は、彼らだけの弦楽四重奏曲よりもさらに1人、二人加わった曲の方が好感が持てる。それはなぜかと考えたが、もともとアマデウス弦楽四重奏団は、ややスケールを大きめにロマンチックに演奏するような古風なスタイルが持ち味で、ブラームスの室内楽曲でも4人だけではなくさらに編成の大きくなったもののほうが、曲自体にマッチするのだと思う。また、ブラームスの曲は技巧に頼ってモダンに弾かれただけでは、その良さは発揮できない。その点がアマデウス弦楽四重奏団は、現在の多くの弦楽四重奏団とは違う気がする。これは、ブラームスの曲に対しては単に古い時代の演奏スタイルと言って済ませられないと思う。

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このLPレコードはご覧のように外周が花輪ではないので、オリジナル盤ではない。しかし、内周の無音溝の刻印にはP1968とあり、レコード自体の厚みも1960年代終りごろの青花輪レーベルのものと変わりない。オリジナル盤ではないのでとても安かったがかなり良い音質で楽しんで聴ける。

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2011年7月 5日 (火)

ブラームス 弦楽六重奏曲1番/アマデウスQ.他

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これは、1967年ごろに発売されたアマデウス弦楽四重奏団+ヴィオラ+チェロによるブラームスの弦楽六重奏曲1番のオリジナル盤。この当時のアマデウス弦楽四重奏団のドイチェグラモフォンのLPは、このような風景画がジャケットデザインになっているものが多い。一種独特な魅力があり、集めるのが楽しい。

この演奏は、6人それぞれが良く歌うように演奏し、どっしりとスケールが大きい重厚な感じがするもので、アナログLP時代の名演奏と呼ばれるにふさわしい。ブラームスは、4つの交響曲や2つのピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲やヴァイオリンとチェロによる二重協奏曲など大きな編成の曲に有名なものが多いが、室内楽曲も沢山書いている。その中でもこの弦楽六重奏曲1番は名曲中の名曲である。

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初期盤LPファンの中では、ドイチェグラモフォンの音質評価は分かれる場合が多い。実際に、きちんと鳴らすのが難しく装置の調整が不完全だと悲惨な音になりやすく、そのあたりが英DECCA盤とは違う。英DECCA盤はレコードプレーヤーの調整がある程度いい加減な状態でもそこそこ魅力的な音で鳴ってしまうが、ドイチェグラモフォンの初期盤はそうはいかない。

しかし、調整をきちんとして鳴った場合の音質は素晴らしく、英DECCA盤に負けない重厚な低音とドイツ的な彫りの深い魅力ある音質で鳴る。そんなわけで、英DECCA盤よりもドイチェグラモフォンのLPは、初期盤であっても英国盤ほど人気はなく手ごろな値段で買えるのがうれしい。この盤もそのような気難しさがあるのだが、CDで聴くのがつまらないほど音質は良い。長年の愛聴盤である。

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2011年7月 2日 (土)

ヴェルディ アイーダ/ムーティ、ニュー・フィルハーモニア管、コヴェントガーデン

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これは、1974年にムーティがニュー・フィルハーモニア管とコヴェントガーデン王立歌劇場合唱団などと録音したヴェルディの「アイーダ」全曲盤のオリジナル盤。この録音が、ムーティの最初のオペラ全曲録音だった。キャストが凄い。アイーダ役のモンセラート・カバリエのソット・ヴォーチェの美しさと、ラダメス役の若きプラシド・ドミンゴの颯爽かつ豪快な歌が素晴らしいし、コッソットやカプッチルリも素晴らしく、声の競演という意味でも最高である上に、ムーティは壮大なオペラを雄大にドラマチックに音楽を展開しており、その才能には驚嘆する。これがまだ30歳代前半の指揮者によるものだとは・・。

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先日載せた「仮面舞踏会」と同じレーベルだが、こちらは4チャンネルではない。ステレオ録音時代の「アイーダ」は、DECCAのステレオ初期のカラヤン盤や1980年ごろに発売されたEMIのカラヤン盤、1980年代初め頃のドイチェグラモフォンのアバド盤とオリジナル盤同士で比較して、一番音質的に良いと思われるのは、このムーティ盤である。音質の良さはCDの復刻盤でもわかる。

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これは、現行の輸入盤のCDセットである。LPと同じように3枚組で、1枚は対訳や曲の説明などのデータの入ったCD-ROMが付属している。リマスターは2001年で、比較的新しいこともあって、この盤についてはEMIの復刻CDは音が悪いというのが当てはまらない。このCDセットは強力にお勧めする。

尚、このTHE HOME OF OPERAシリーズの音質については玉石混交である。一緒に買ったこのシリーズのカイルベルトの「魔弾の射手」の現行盤は、パソコン社会という現状に即してCD-ROMを付属させたのは良いけれど、昨年発売なのにもかかわらず、1985年の古いリマスターのままだったので、とってもガッカリした。

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