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2012年9月

2012年9月28日 (金)

ベートーベン ヴァイオリン協奏曲/コーガン、シルベストリ、パリ音楽院管弦楽団

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これは、レオニード・コーガンがステレオ初期の時代にEMIに録音したベートーベンの協奏曲の復刻LPで、今年発売されたもの。

録音されて50年以上が経過しているが、音質は良くマスターの劣化は目立たない。これのオリジナル盤は非常に高価であるので、リーズナブルな値段で買えるこの復刻盤は価値があると思う。CDで聴くのとは明らかに音質的なアドバンテージがある上、新品のLPレコードはサーフェスノイズが目立たないので、気持ち良く聴ける。

このレコードで聴けるコーガンのヴァイオリンは非常に冴えている。また、オーケストラが頑張っている。フランスのオーケストラらしくないくらいに。オーケストラの音色は少し濁り気味。でもそれが、コーガンの独奏をより際立たせているような気がする。

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1990年代半ば頃に発売されたTESTAMENTの復刻LPよりも高域がスッキリ伸びた感じがして、よりHi-Fiな感じな音になっている。アナログらしい中域の厚みは健在である。

TESTAMENT CLASSICSは、今年、マイケル・レビン、ミルシテイン、コーガン、オイストラフのEMI音源のヴァイオリンものばかりLPで復刻発売した。復刻LPのプレス枚数は1タイトルあたり数百枚。EMIへのマスターの使用許諾料もタイトル数をまとめて割安にし、プレスも、1枚あたりのプレス枚数は少ないが、タイトル数を多くすることで、コストを下げているのであろう。また、全て発売から50年以上が経過するもので、パブリックドメインとなり演奏家へ印税を払う必要がない。

パブリックドメインとなった音源は、CDでは1枚あたり¥100前後の格安で発売するレーベルもある。しかし、そのようなCDは音質はあまり良くないものが多いので、それなりに高価ではあるが高音質で180gの重量盤とし、レーベルもオリジナルを忠実に復刻しているこのシリーズはとても有り難い。なので、今年発売されたTESTAMENTの復刻LPは全て入手した。

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2012年9月21日 (金)

チャイコフスキー、グラズノフ ヴァイオリン協奏曲/ヴェンゲーロフ、アバド、ベルリンフィル(SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、1995年録音のマキシム・ヴェンゲーロフのヴァイオリン独奏、クラウディオ・アバド指揮、ベルリンフィルの演奏である。当時、ヴェンゲーロフは21歳、アバドはベルリンフィルの音楽監督であった。

ヴェンゲーロフのヴァイオリンは現代的で技巧が素晴らしいだけでなく、深みと美しさがある。21歳の若い演奏家なのに風格をも感じさせる。アバドとベルリンフィルもしっかり支えていて1990年代の名演奏として後世に残るものだと思う。

ところで、現在のメジャーレーベルの協奏曲の新録音では、かなり有名で人気のあるアーチストでもベルリンフィルやウィーンフィルなどの超一流のオーケストラや超一流の指揮者と組んだスタジオ録音のものはほとんどない。録音に金がかかりすぎ、少ない売り上げ枚数だとすぐに赤字になってしまうからだ。そういう点でまともな録音がなされたのはこの時代までである。

音質はかなり良い。当時のTELDECのクラシックCDは平均的に音の良いものが多かった。数ヶ月前にESOTERIC発売された、同じTELDEC音源のトラジコメディアの「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳から」も極めて音質は良かった。例によって、SACDプレーヤーを持っていないので、CD層を聴いた印象ではあるが。

CDしか手に入らない1990年代以降のデジタル録音の名演奏を、現在の技術で高音質リマスターし再発売する最近のESOTERICのハイブリッド盤には、個人的に当たりが多い。

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2012年9月14日 (金)

マーラー 交響曲1番 /テンシュテット、シカゴ交響楽団(SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、ESOTERICから今月発売されたばかりのSACD/CDハイブリッド盤。例によって、SACDプレーヤーを持っていないので、CD層を聴いた印象を書いてみる。SACD/CDハイブリッド盤というのは多くなったが、一連のESOTERIC発売のものは、CD層もきちんと丁寧に高音質に仕上げてある印象で、CD層でも高音質で聴ける。

この演奏は、初出当時から定評あるもので、1990年のシカゴでのライヴ録音。ライブ録音というのは、ホールで聴いている人たちの反応で、演奏する側がさらに緊張感ある白熱した演奏をするという相乗効果があり、スタジオ録音とはまた違った良さがあるが、この録音では、それがよくわかるのだ。

第一楽章からとても良い演奏が始まるが、極めつけは第四楽章での金管セクションの爆発的な演奏で、これをきちんと録音で捉えているためか、聴き手に対しての説得力はきわめて高い。また、終演後の拍手の嵐も入っており、実際に、その場に居たような雰囲気も味わえる。

個人的には、アナログLPを聴く関係上、アナログ時代の名演奏を復刻してもらっても、オリジナル、もしくはオリジナルに近いLPと比較して、LPを上回るクオリティで鳴るものはESOTERICのハイブリッド盤であっても、そう多くは無い。そういった意味では、CDしか手に入らない1990年代以降のデジタル録音の名演奏を、現在の技術で高音質リマスターし再発売してくれた方がずっと有り難いと思っている。前回、今回とまさにそういうディスクが出たので、とても嬉しい。

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2012年9月 7日 (金)

パガニーニ ヴァイオリン協奏曲1番、ヴィエニアフスキ ヴァイオリン協奏曲2番/レビン、グーセンス、フィルハーモニア管(TESTAMENT 復刻重量盤LP)

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これは、1960年録音のマイケル・レビンのヴァイオリン独奏、サー・ユージン・グーセンス指揮、フィルハーモニア管弦楽団による演奏の復刻重量盤LP。国内では入手が難しいが、英国TESTAMENTのホームページには掲載されている。

パガニーニの1番は、18歳ごろにマタチッチの指揮で録音したモノラル盤も出ていて、オーケストラはむしろそちらの方が良い様な気がするが、ヴァイオリンの冴えや気品は、録音が優れていることもあって、このステレオ録音盤が勝る。ヴィエニアフスキの2番も良い。

残された録音が少ないのに、パガニーニの1番がモノラル、ステレオ両方あるというのは、よほどパガニーニを得意にしていたのであろう。このLPレコードの裏にも、パガニーニの再来みたいな見出しがあった。

尚、このLPレコードは復刻発売されてからかなり経つ。最近のTESTAMENT CLASSICSのEMIの復刻LPは、当時のCOLUMBIA、CAPITOL、HIS MASTERS VOICEなどのロゴを忠実に入れてくれているが、この盤には、オリジナルのCAPITOLのロゴが無くEMIになっている。

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EMIは、ELECTRIC AND MUSIC INDUSTRIES LIMITEDの略。

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2012年9月 1日 (土)

モザイク/マイケル・レビン(ヴァイオリン小品集)TESTAMENT 復刻LP

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今年になって、TESTAMENT CLASSICSでは、マイケル・レビン(1936-1972)というアメリカのヴァイオリニストのEMI Capitol録音の復刻LPを多数発売した。これは、その中の1枚。

マイケル・レビンは、早熟の天才で、生きていれば間違いなくハイフェッツの後継者になっていた。残された正規のスタジオ録音は20歳過ぎ頃までのものだけであり、当時、EMIには、オイストラフ、コーガン、ミルシテインなどのロシアの大家が専属アーチストとして居たので、発売されたLPの数は少なく、この盤の状態の良いオリジナル盤は見つけるのが難しいので、このような復刻盤が発売されたのを喜びたい。

収録曲は以下の通り

ショパン/ウィルヘルミ編:ノクターン第8番
ヴィエニャフスキ/クライスラー編:エチュード=カプリース
モンポウ/シゲティ編:庭の乙女たち
スクリャービン/シゲティ編:エチュード
ドビュッシー/ロクェ編:レントより遅く
サラサーテ:ハバネラ
エルガー:気まぐれ女
エンゲル/ジンバリスト編:貝がら
サラサーテ:スペイン舞曲集第2番『サパテアード』
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
プロコフィエフ/ハイフェッツ編:『3つのオレンジへの恋』~行進曲
スーク:ブルレスカ

ピアノ伴奏は、レオン・ポマースで、録音は1958年。

演奏は、気品に満ち自然な音楽。節回しがスムーズで、変な癖がない。この人の良さは自然なボウイングだというのが良くわかる。サラサーテのハバネラなんて全くもって素晴らしい。これからは、この人のをよく聴くようになると思う。

録音されて50年以上経って、このような復刻LPが発売されたが、マイケル・レビンが亡くなって40年経ってもこの稀代の天才ヴァイオリニストの音楽を良い音質で楽しめるのは非常に嬉しい。

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レコードのレーベルも当時のオリジナル盤と同じデザイン。180gのずっしりと重い盤から奏でられる音質は、復刻CDと比べるとかなり違う。

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