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2013年1月

2013年1月31日 (木)

バッハ ブランデンブルグ協奏曲/ボッセ、神戸市室内管弦楽団

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これは、2011年3月10日、つまり東日本大震災の前日に行われた神戸文化ホールでのライヴ録音のCDである。このコンサートの後の3月12日には東京でもこのプログラムの演奏が行われるはずだったのが、流れてしまった。

こちらを見ていただくと、東日本大震災についてボッセの思いがつづられているが、それはこのCDのリブレットにも載っている。

http://www.hmv.co.jp/news/article/1202020062/

ボッセは、軽快なテンポで緻密に音楽を運び、しなやかで快活な演奏に仕上げている。1番から6番まで全て良い演奏であるが、4番、5番が、特に素晴らしいと感じた。客演した奏者が凄い。CDを聴けば腕っこき揃いだというのがいやというほどわかる。独奏部分では、各奏者が思いっきり聴かせてくれていて楽しい。例えば、4番でのヴァイオリン、ブロックフルーテ、5番でのチェンバロは特筆物で、非常に水準の高い演奏をしている。こんな演奏を生で聴いた人がうらやましい。

このCDは、ライヴ録音につきものの雑音は少なく自然で各楽器の質感が良くわかる音質に仕上がっていて、最新の優秀なスタジオ録音と同等のクオリティがあり、積極的に良い音質だと言える。非常に素直で作為的な感じがない録音なので、再生装置のクオリティが高ければ高いほど各演奏者がどんなふうに演奏しているのかがわかるので、より演奏の真価がわかりやすいCDであると思うし、オーディオチェックにも使えるだろう。

ゲルハルト・ボッセは、1980年代初めごろにライプチッヒ・ゲヴァントハウス・バッハ管弦楽団を指揮したブランデンブルグ協奏曲の録音があり、それもCDで発売されていて、名盤の誉れ高いものだ。だから、神戸市室内管弦楽団とのCDとどうしても比較してしまう。この30年前の演奏は、もっとテンポがゆっくりで、重厚な音楽になっていた。

Bosse
ライプチッヒ・ゲヴァントハウス・バッハ管弦楽団での演奏は、大戦前の時代を感じさせる古い伝統的なスタイルを残した演奏だと思うが、ボッセは、30年の歳月を経て、神戸市室内管弦楽団との演奏ではむしろ若返ったのではないかと思えるような感じを受けるのである。そして、現代的で先進的な感覚を持つ指揮者に変貌したと言える。

現代の感覚では、軽快な神戸市室内管弦楽団との演奏の方が良いのではないかと思うが、古い時代を懐かしみ重厚さを好むリスナーは、ライプチッヒ・ゲヴァントハウス・バッハ管弦楽団の方をとるかもしれない。いずれにしろ、この2つのCDは同じ指揮者のものとは思えないほど異なっているが、どちらも極めつけの名演奏だと思うので、ブランデンブルグ協奏曲が好きならば両方持つことをお勧めする。

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2013年1月29日 (火)

チャイコフスキー、シベリウス ヴァイオリン協奏曲/オイストラフ、オーマンディ、フィラデルフィア管(Blu-spec CD2)

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これは、昨年12月に発売されたBlu-spec CD2で復刻発売された、オイストラフの名盤。100枚発売されたクラシックのBlu-spec CD2では、オイストラフのはこの1枚だけ。この録音は古く1959年のものであるが、SONY CLASSICALのBEST CLASSICS 100の中にいまだに残っているのは至極当然だと思う。不朽の名盤である。

オイストラフの良さは、スケール大きく豪快な上に、アダージョのカンタービレはとても切なく歌わせるような表現が出来ることだ。また、協奏曲の指揮者としてもとても評価の高かったユージン・オーマンディとその手兵であったフィラデルフィア管弦楽団の上手さも忘れてはいけない。

ブルーノ・ワルターのBlu-spec CD2盤の音質が良いのと同様、この盤も相当に音質が良くなっている。豪快なスケールやカンタービレの歌わせ方などは、多少音質が悪くてもちゃんと聴き取れるのだが、ヴァイオリンの実在感や、透明感のある中に微細な表現がよくわかり、ヴァイオリンの毛羽立ったような美しい響きは今までのCDというメディアではマスキングされたようでなかなか聴くのが難しかった。Blu-spec CD2盤で驚いたのは、それがかなり上手く再生できる。この20世紀の大ヴァイオリニストの芸術がもっと楽しめるのである。SONYさん、是非、他のオイストラフの音源も丁寧にリマスターした上でBlu-spec CD2で出してください。

何枚か、Blu-spec CD2盤を聴いた感じは、CDの苦手だった弦楽器の鳴り方が大きく改善されているので、ヴァイオリンものを優先的に少しずつ購入しようと思う。ヒラリー・ハーンのメンデルスゾーンのように演奏そのものの評価も変わってしまうものもあるから。

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2013年1月25日 (金)

ミッシャ・エルマンの 英HMV SP盤

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ミッシャ・エルマンの弾く英国製のSP盤を2枚手に入れた。いずれも録音は電気吹き込みの初期ごろだろうと思う。上は、マスネ:タイスの瞑想曲/ヴィエニャフスキ:レジェンド、下は、ドヴォルザーク:ユーモレスク/ラフ:カヴァティーナのカップリング。

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現代のヴァイオリニストのCDを聴きなれた耳からすると、これらの演奏はとても個性的で鼻に付く感じがあるのは否めない。ヴァイオリンを習っている人がこんなふうに弾いたら、先生に直されてしまうだろう。でも、そんな個性的で一種独特の「エルマントーン」といわれる美音を何とか聴き取りたいと思い、復刻CDを聴くよりも当時のSP盤をそのまま聴いたほうが良いと思うので、格安盤が出てきたのでつい買ってしまった。

現代の録音からすれば音が貧しく稚拙なものなのかも知れないが、それでもエルマンのSP盤には愛聴盤がある。1937年に来日したときに東京で録音した、シューベルト「セレナーデ」/ヴィエニャフスキ「モスクワの思い出」とか、ずっと古い1910年代にアコースティック録音された片面盤のシューマン:「トロイメライ」、バッハ:「G線上のアリア」などである。

私的には、SP盤の時代のものはSP盤を蓄音機で聴き、LPの時代のものはLPを、CDの時代のものはCDで聴く、それが一番自然だと思う。SPレコードやLPレコードは前世紀の遺物ではなく、人類の貴重な文化遺産なのだ。それを活用しないのはもったいない。

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2013年1月23日 (水)

メンデルスゾーン、ブラームス ヴァイオリン協奏曲/ヒラリー・ハーン(Blu-spec CD2盤)

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これは、昨年12月に発売になったBlu-spec CD2盤で、通常盤とはカップリングが異なる。
メンデルスゾーンは、ヒュー・ウルフ/オスロフィル(2002年)、ブラームスは、ネヴィル・マリナー/アカデミー室内管弦楽団(2001年)との録音。

五嶋みどりの「アンコール!」のBlu-spec CD2盤の音質が手持ちのオリジナル盤よりもずっと高音質であったので、これも買ってみた。実は、メンデルスゾーンとショスタコービッチの組あわせの米初出盤は手持ちにあり、ブラームスは無かったのでブラームスを目当てに買ったのだ。

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メンデルスゾーンの方は同じ録音なので音質が違うのかどうか、違うならどの程度違うのか確認するために比較してみた。五嶋みどりの「アンコール!」の場合には手持ちの従来盤は20年近く前のやつだから、現在のBlu-spec CD2盤と比較してそれなりに高音質になっていて当然なのかも知れないが、2002年のメンデルスゾーンはDSDで録音されており、比較的まだ新しいし同じCD同士だしそんなに差は無いだろうとたかをくくっていたのだが・・・。

Blu-spec CD2盤の1楽章の冒頭を数秒間聴いただけで、これは全く違うとわかった。ヴァイオリンの音が透明感を伴って決してかさつかず、ほんのり潤いを持ったまま細かいニュアンスまで明瞭に聴き取れる。

正直に告白すると、いままでの米初出盤を聴いた印象は、ヒラリー・ハーンのメンデルスゾーンはテクニック抜群でクールでさわやか粘り気がなくさらっと聴かせるが音楽の内面が見えてこない演奏だと思い、いまいちだったのだ。

ところがどうだ、それがとんでもない間違いだったのを思い知った。Blu-spec CD2盤はヴァイオリンの細かいニュアンスと透明感のある美しい音色で聴かせてくれ、彼女がとても繊細な神経を使って楽器をコントロールしているのがわかるし、抑揚感まで聴こえてくるようだ。浸透力を持って聴き手にせまってくるのである。こちらの気分も高揚し、第一楽章を聴いている途中で感極まって涙が出てきてしまった。

私は、このメンデルスゾーンの演奏をというかヒラリー・ハーンという演奏家を誤解していた。この演奏はただテクニックが達者な演奏家が弾いているレベルではない本当に素晴らしいものだったのだ。ヴァイオリンの音色については、彼女の使用楽器は1864年製のヴィヨームという名器らしいが、名器としての美音は米初出盤ではざらついてしまい味わえない。比べると、従来盤は量産のヴァイオリンの音色になってしまう。

また、オーケストラの各楽器パートの音色が明瞭に出て、ヒュー・ウルフ/オスロフィルも相当に頑張っているのがわかる。今まで、アナログLPやSACDなら経験はあるが、CDでこのように聴こえたソフトを知らない。演奏の評価まで根本的に変わってしまうくらいの差があったことにとても驚いた。

続いてブラームス。ブラームスも確かなテクニックで弾いているが、美しく、甘いところは甘くしなやかに音楽が流れて、素晴らしい感銘を受けた。これは、大事件である。これだけ音が良いのなら、五嶋みどりのBlu-spec CD2盤は全て従来盤が手持ちにあるが全て買い換えなくてはならないし、ハイフェッツやオイストラフのも買わねばなるまい。

まるで通常のテレビとハイビジョンの違いみたいなものだと思う。それがSACDではなく従来のCDで達成されているので、普通のCD専用プレーヤーで出来るだけ良い音で聴きたい私のようなリスナーとしては、Blu-spec CD2盤は福音である。これだけの音質で聴けるのであれば、CDプレーヤーの性能が良ければ廉価なSACDプレーヤーでSACDをかけた音質よりもずっと上質になるのは間違いない。

Blu-spec CD、Blu-spec CD2に対して懐疑的な人も多いだろうと思う。ラジカセやミニコンポ、カーステレオで聴くのなら従来盤との音質差はあってもわずかだろうからあまり意味は無いかもしれない。パソコンにリッピングして聴くのでも恩恵はないだろう。また、一部のポピュラー音楽のように大きく音源を加工してあるものはその加工があらわになってむしろかえってみすぼらしく聴こえるだろうし、クラシックやジャズのような素直なアコースティック録音のものでも演奏家の技量が未熟だったり元の録音が良くないものは、それがそのまま音に出てしまうのでかえってガッカリすることになるかも知れない。

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2013年1月21日 (月)

ペルゴレージ 「奥様女中」 /コレギウム・アウレウム、ニムスゲルン、ボニファッチョ

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これは、ドイツハルモニアムンディ創立50周年記念50枚組ボックスの中にも収録されていたCDである。ペルゴレージの「奥様女中」というオペラは、「誇り高き囚人」という現在では全く上演されないオペラ・セリア(高貴でシリアスなオペラ)の幕間劇として作られた。幕間劇は、登場人物が少なく短い喜劇であった。ちょうど、日本の能と狂言みたいに、昔、狂言は能の合間に演じられたのに似ている。

ペルゴレージの「奥様女中」は、添え物でしかなかった幕間劇であったものが、独立して現在も生き残ってしばしば上演されているという作品。女中が主人に結婚を迫って成就させるというたわいのない話で、「私のおこりんぼさん~」という、このアリアだけでもしばしば歌われる有名な曲が挿入されていたりする。

2幕構成で登場人物はたった3人、頭の良い女中、年老いた主人、下男、そのうちの下男は、歌もせりふもない。ソプラノとバスが各1人居て、小編成のオーケストラがあれば上演できてしまうという演目なのである。尚、1幕、2幕とも終幕時には2人の二重唱で終わるように出来ている。上演時間は全部で50分程度、だからLPレコード1枚にも丸々おさまる。

物語はたわいもないが、音楽は活き活きとして、まさにモーツアルトの半世紀前に生まれたモーツァルトの純イタリア版みたいな感じの曲である。

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これは、日本ビクターから1990年ごろ発売された国内盤のCD。当時3000円くらいした。

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初めて聴いたのは国内盤のLPで、ジャケットはこれと同じデザインだった。しかし、これは1980年代のドイツ盤のLP。レーベルは、国内盤はオレンジ色だったがこのような金色である。

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そして、最近、1969年に発売された西ドイツ初出盤を入手した。

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歌手のジークムント・ニムスゲルン(バス)とマッダレーナ・ボニファッチョ(ソプラノ)の写真が付いていた。ニムスゲルンはコレギウム・アウレウムとエリー・アメリンクらと組んでバッハのカンカータなども録音していたから無名ではないと思うが、ボニファッチョについてはこの録音しか持っておらず、他に録音があるか知らない。

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おまけに、このオペラについての詳しい解説とイタリア語からドイツ語への対訳も付属していた。対訳は現在発売されているCDにはもちろん付いていないし、以前持っていた国内盤にも1980年代の独再発LPにも付いていなかったのだが、オイルショック前のLPレコードはさすがに豪華で手抜かりがない。

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盤は厚くて重い。50枚組ボックスの中のCDも上手く復刻されていて1968年録音とは思えないくらい音質は良いが、これを聴いてぶっ飛んだ。やっぱりオリジナル盤は凄く音質が良い。1968年当時のコレギウム・アウレウムという古楽のオーケストラは、現在の見地から言えば、完全なオリジナル楽器を使っていたとはいえないし、歌手も特別に良いとはいえないが、この録音は、私が初めて聴いた「奥様女中」で、この録音で刷り込まれたことでとても愛着があるし、現在の水準で考えても音質が古くなっているとはいえないので、これからも聴き続けたい。

尚、全く違う演奏で歌っている人も異なるが、ユーチューブを検索したら「わたしのおこりんぼさん~」の部分の動画があったので貼り付けておく。

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2013年1月20日 (日)

R.シュトラウス 「サロメ」全曲/カラヤン、ウィーンフィル、ベーレンス、ベーム、バルツァ、ダム他 (ESOTERIC SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、ESOTERICが昨年12月に発売した、カラヤン、カラスの4つのオペラセットのうちの1つ。録音は1979年で、アナログ末期である。カラスの「カルメン」「トスカ」、カラヤンの「サロメ」「アイーダ」の4つの演目のうちで、オーディオ的に話題性の高いのはこれだろう。

この録音は、実は、DECCAの録音スタッフによって行なわれた。録音機材もDECCAのものを借りたから、実際にはDECCAが録音したようなものだ。実際、この録音は、他のEMIのオペラ録音とくらべオーケストラが聴き手に近いように録音されていて、低弦の響きやダイナミクスなどは、DECCAの録音そのもののようである。

私はオペラ好きであるがワーグナーは苦手、R.シュトラウスも「サロメ」や「エレクトラ」はどちらかというと苦手。「薔薇の騎士」「アラベラ」「ナクソス島のアリアドネ」などは大好きで、演目に好き嫌いが激しい。だから、「サロメ」はあまり期待していなかった。ところが、この演奏は凄い。R.シュトラウスを得意中の得意としたカラヤンの真骨頂みたいなもので、このオペラの複雑なオーケストレーションを露にし、カラヤンならではの細部まで磨き上げられた美的感覚が活きている素晴らしいものだ。

歌手陣の踏ん張りも素晴らしい。ベーレンスは美しくかつドラマチック、スケールの大きさはショルティ盤のニルソンに負けるかもしれないが、この録音だけで、後世まで記憶されるであろう。7つのヴェールの踊りから後の部分は、何か神がかったような特別なものにとりつかれたような気がするくらい。

聴いたのはCD層だが、CD層も非常に丁寧にリマスタリングしてくれている。こんなに素晴らしい音質で復刻発売してくれたESOTERICさん、有難う。

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2013年1月17日 (木)

アンコール! 五嶋みどり Blu-spec CD2盤

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これは、昨年12月に発売になったBlu-spec CD2による再発盤。1992年に、五嶋みどりがロバート・マクドナルド(ピアノ)伴奏によって録音したもの。発売以来の愛聴盤であり、Blu-spec CD2のブルーノ・ワルターのマーラー1番の音質がとても良かったので、これも買ってみた。

ジャケットの写真は従来盤と同じであるので、初出米国盤とBlu-spec CD2盤を載せてみた。上がBlu-spec CD2盤、下が初出米国盤である。

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米国初出盤は、手に入れてから20年近くが経ち、1990年代半ばごろには、録音が優秀であることもあってオーディオ機器の試聴用にも使っていた。五嶋みどりのヴァイオリンは、しなやかでキレがあり、何回聴いても楽しく飽きない。

収録曲は以下の通り。

1.(プニャーニのスタイルによる)前奏曲とアレグロ(クライスラー)
2.ハバネラ 作品21-2(サラサーテ)
3.カンタービレ ニ長調 作品17(パガニーニ)
4.オリエンタル 作品50-9~「万華鏡」から(キュイ)
5.オベレック第2番(バツェビッチ)
6.愛の挨拶 作品12(エルガー)
7.ウィーン風小行進曲(クライスラー)
8.4つの前奏曲~24の前奏曲 作品34から 第10番 作品34-10 モデラート・ノン・トロッポ(ショスタコービッチ)
9.4つの前奏曲~24の前奏曲 作品34から 第15番 作品34-15 アレグレット(ショスタコービッチ)
10.4つの前奏曲~24の前奏曲 作品34から 第16番 作品34-16 アンダンティーノ(ショスタコービッチ)
11.4つの前奏曲~24の前奏曲 作品34から 第24番 作品34-24 アレグレット(ショスタコービッチ)
12.朝の歌 作品15-2(エルガー)
13.序奏とタランテラ 作品43(サラサーテ)
14.スラヴ舞曲ホ短調 作品72-2(ドヴォルザーク)
15.行進曲~歌劇「3つのオレンジへの恋」から(プロコフィエフ)
16.メロディ 作品42-3~「なつかしい土地の思い出」から(チャイコフスキー)
17.アレトゥーサの泉 作品30-1~「神話」から(シマノフスキ)
18.シンコペーション(クライスラー)
19.精霊の踊り(メロディ)~歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」から(グルック)
20.子守歌 作品16(フォーレ)
21.エチュード 変ニ長調 作品8-10(スクリャービン)
22.ルーマニア民俗舞曲Sz.56 I.棒踊り-アレグロ・モデラート(バルトーク)
23.ルーマニア民俗舞曲Sz.56 II.腰帯踊り-アレグロ(バルトーク)
24.ルーマニア民俗舞曲Sz.56 III.足踏み踊り-アンダンテ(バルトーク)
25.ルーマニア民俗舞曲Sz.56 IV.ホーンパイプ踊り-モルト・モデラート(バルトーク)
26.ルーマニア民俗舞曲Sz.56 V.ルーマニアのポルカ-アレグロ(バルトーク)
27.ルーマニア民俗舞曲Sz.56 VI.速い踊り-アレグロ(バルトーク)
28.子供の夢 作品14(イザイ)

20年前の米国初出盤は当時の国内盤よりも音が良かったが、Blu-spec CD2盤は相当に音が良くなってびっくりしている。当時の最新鋭20bit録音をDSDでリマスターしているらしく、リマスター技術の進歩とプレスの良さが原因だろう。何しろ、Blu-spec CD2盤はヴァイオリンの音の粒立ちが良く滑らか、ピアノの弾ける音が鮮明で、米国初出盤は、比較すると音が若干がさつでにぎやかな感じになってしまうのである。ここまで違うものなのかと正直びっくりしている。

面と向かって本格的にちゃんとしたオーディオ装置で聴くのにはBlu-spec CD2盤を聴くことにし、米国初出盤はカーステレオや仕事場でBGM的に聴くためのものにすることにした。

CDというフォーマットのままでもこんなにも音が良くできるじゃないですか、ソニーさん。個人的にBlu-spec CD2盤は当たりの盤が多い予感がするので、他の気になる盤も少しずつ買うことにしよう。

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2013年1月15日 (火)

ヴェルディ アイーダ/カラヤン、ウィーンフィル、フレーニ、カレーラス、バルツァ、カップチルリ他(ESOTERIC SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、ESOTERICが昨年12月に発売した、カラヤン、カラスの4つのオペラセットのうちの1つ。録音は1979年で、アナログ末期である。カラスの「カルメン」「トスカ」、カラヤンの「サロメ」「アイーダ」の4つの演目のうち、私が最も期待したのがこのセットである。尚、SACDプレーヤーを持っていないので、通常のCDプレーヤーでCD層を聴いての感想。

1970年代半ばから1980年代の初めまでのメジャーレーベルの「アイーダ」全曲盤で特に印象に残るのは3つある。1974年のムーティ/ニュー・フィルハーモニア管のEMI盤、1981年のアバド/スカラ座のDG盤、いずれもLPレコードでオリジナル盤を買い揃え、比較しながら聴いたこともある。このカラヤン盤は、日本盤、英国盤、ドイツ盤を同時に持っていた時期もあった。しかし、オリジナルLPで聴いて一番音も良く、歌手も好みの一番のお気に入りはムーティ盤である。だから、オリジナルLPはムーティ盤だけを残し、他はCDのみになっていた。デジタル最初期のアバド/スカラ座のDG盤は、EMIの2つのセットと比べて音質で相当に分が悪かった。

アイーダにフレーニ、ラダメスにカレーラスだと、私の感覚だと声の質がリリックに過ぎて、スケール感に乏しくなってしまう感じがしていた。対して、ムーティ盤のカバリエ、ドミンゴの方がどう聴いても声のスケールが大きくてよりドラマチックだから、オリジナルLPはムーティ盤が残った。

それでもなお、カラヤン/ウィーンフィルの美しく叙情的かつスペクタクルな音楽は、他に替わるものがない魅力である。このSACD/CDハイブリッド盤を聴くと、なぜ、カラヤンがややリリックな声であるこの二人を起用したのかが良くわかる気がする。オーケストラも声も弱音部がこの上なく美しいのである。それは、20年以上前にLPで聴いた印象とは相当に異なっていて、オペラの叙情的な場面の描写の凄さは、カラヤンが恐るべきオペラ指揮者であったと改めて感じるのだ。

また第2幕第2場での凱旋行進曲を初めとするダイナミックでスペクタルな部分も、広い音場にアイーダトランペットの音が上から降り注ぐようで、誠に素晴らしい。これは、優れたオーディオ装置であればなおさら魅力的に鳴り、やみつきになってしまう人も出るかもしれない。オーディオ店での試聴では、この部分が大活躍するかも知れない。

そのようなわけで、このセットは宝物になるだろうし、個人的にはオリジナル盤を上回る出来なのではないかと思っている。使用したマスターは、今までEMIが発売したものとは別に編集された異なるマスターを使用したということだが、アナログの最末期の録音であることもあって、非常にクオリティの高い音質になっていて、おそらく最新録音のオペラ全曲盤を聴いても、こちらの方が音が良いという人は多いのではないか?

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2013年1月13日 (日)

メンデルスゾーン 交響曲3番他 / ボッセ、神戸市室内管弦楽団(LP)

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これは、現在LPレコードでしか発売されていないもので、2011年6月11日、神戸文化ホールでのライヴ録音。序曲「美しいメルシーネの物語」と交響曲3番「スコットランド」がカップリングされたもの。

私にとって、ゲルハルト・ボッセは、指揮者よりも往年のゲヴァントハウスのコンサートマスター、室内楽でのヴァイオリニストとしての印象が強い人だ。東独ETERNAに残されたベートーベンやバッハなどは、渋く漆黒の響きがし戦前のスタイルを残した古典的名演奏で個人的に愛聴盤もある。録音の良さもあって現在でも立派に通用する演奏だと思う。そんなボッセが長く音楽監督を務めた日本のオーケストラの指揮をしたメンデルスゾーンがどんな演奏なのか、非常に興味深く聴かせてもらった。

序曲「美しいメルシーネの物語」と交響曲3番「スコットランド」いずれも、90歳にならんとする高齢の指揮者のものだとは到底思えない。音楽は若々しくフレッシュなのである。この演奏からは、枯れた味わいとか老成というのは聴き取れない。編成の小さな室内オケーストラであるから、全奏のときの迫力はすくないが、そのかわり各パートの折り重なりが明晰になっていて、細部まで気を配られた緻密な演奏だ。まるで湖面を泳ぐ水鳥のようで、すいすいと音楽が進んでいく。湖面には美しい風景が映り、空は晴れている。このLPレコードのジャケットの色は水色~明るい青であるが、全くもってイメージにずれがない。

音質的にも水準が高いと思う。ライヴ録音なのに、各演奏者の演奏は確かであり、聴いてわかる明らかなミスはなく、観客によるノイズは少なく、完成度はスタジオ録音並みである。それでいて、交響曲3番「スコットランド」の終曲時には、ライヴらしい大きな拍手と「ブラボー」の声が聞こえる。デジタル録音の明晰さとアナログLPの軟らかさ暖かさが同居したとても良い音源であると感じた。

一つ、気になるのは、この音源はCDで発売されるのかどうかである。現状だと、LPレコードをかけられる環境にある人しかこの演奏が聴けない。これはとてももったいないことだと思うのである。製作者側が、LPレコードというメディアの方がこの演奏をより質高く聴き手に伝えられると判断したのだろうか。

私の手に入れた新しい録音のものでLPレコードでしか買えないものが他にも1つあった。それもメンデルスゾーン交響曲3番「スコットランド」で、ドイチェ・グラモフォン/ユニバーサルから昨年発売されたグスターヴォ・ドゥダメル/ウィーンフィルによるものだ。ほぼ同じ時期に同じ曲でLPのみの発売なのでついつい比較してしまう。プレスの質は、このボッセ/神戸市室内管弦楽団の方がサーフェスノイズが少なく、良い。

まだ30歳くらいのドゥダメルと89歳のボッセ、音楽の若さは同じくらい若い。ドゥダメルの演奏が大編成のオーケストラをぐいぐい引っ張って纏め上げているものに対して、ボッセは、より緻密な描写をした音楽に仕上げ、対極的な演奏ではあるが、いずれも名演奏だと思う。クラシック音楽のLPファンの方々、両方買って損はありません。両方とも楽しみましょう。

尚、ゲルハルト・ボッセが、ゲヴァントハウスのコンサートマスターだった1960年代後半に録音した2枚のLPレコードのジャケット写真を挙げておく。

ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第7番「大公」
ギュンター・コーツ(ピアノ)/ゲルハルト・ボッセ(ヴァイオリン)/フリーデマン・エルベン(チェロ)

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バッハ/「フルート・ヴァイオリン&チェンバロのための協奏曲」&「三つのヴァイオリンのための協奏曲」 ゲルハルト・ボッセほか(ヴァイオリン)/ハインツ・ヘルズイッヒ(フルート)/ゲルハルト・ボッセ(指揮)/ゲヴァントハウス-バッハ管弦楽団

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2013年1月11日 (金)

ビゼー カルメン /プレートル、パリ国立管、カラス、ゲッダ、マサール、ギオー他(ESOTERIC SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、ハイエンド・オーディオ機器メーカーのESORERICが25周年を記念して、昨年12月に発売した9枚組のオペラのボックスセットの中の一組。

このオリジナルに近いLP盤については、すでにこのブログでご紹介した。

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_9bcb.html

音質については、CD層を聴いてのものだ。従来のCDと比べると、本当に音質は良くなっていて、特に声の質感が全く異なる。オリジナルに近いLP盤と比べてしまうと、音の鮮度、声や楽器の音色の濃さ実在感などは劣るが、質感はかなり向上している。また、音場の広がりはオリジナルに近いLPよりこのディスクの方が優れ、空間表現で奥行き間やホールの高さなども感じることが出来る。これはLPレコードにない魅力である。おそらく、従来のCDでしか聴いた事が無い人であれば、マリア・カラスの「カルメン」はこんなに音が良かったのかと驚くであろう。

マリア・カラスは、実演では「カルメン」を一度も歌わなかった。にもかかわらずこの盤が不朽の名盤になっているのは、カラスの歌が良いからであり、この盤は、プレートルのではなく、マリア・カラスの「カルメン」であると言って良いだろうと思う。もともとメゾソプラノが適性のような声だったし、ドラマチックな歌い方が聴き手に強烈に感情を伝えノックアウトしてしまうのである。

平均的にこの時代のオリジナル盤で聴くEMIのオペラの音質は良く、個人的には、過剰なスペクタクルな効果を狙いすぎているDECCAの録音よりも自然だと感じているので、オリジナルに近いLP盤を多数持っている。ちなみに、EMIのアナログステレオ録音の「カルメン」では、よりフランスオペラらしいアプローチで聴かせるビーチャム盤の清楚な美声でタイトルロールを歌うロス・アンヘルスが好き(マリア・カラスとは対極にある感じ)、スペイン的なリズムが特徴のフリューベック・デ・ブルゴスと美しく強靭な声で歌うバンブリーのも、オリジナルLPをいまだに聴いているが、通常のCDだとオリジナルLPの音の良さを保っているかというと、そうではない。逆に言えば、マリア・カラスの「カルメン」はこの復刻でやっと本来の姿がCDでも聴こえるようになったといえる。

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2013年1月10日 (木)

プッチーニ トスカ/カラス、ベルゴンツィ、ゴッビ他、プレートル、パリ音楽院管(ESOTERIC SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、ハイエンド・オーディオ機器メーカーのESORERICが25周年を記念して、昨年12月に発売した9枚組のオペラのボックスセットの中の一組。カラスの「トスカ」、「カルメン」、カラヤンの「サロメ」、「アイーダ」 の、4つのEMI音源のオペラをまとめたものだ。1500セットの完全限定発売だということであったが、すでにESOTERICには在庫はなく、流通在庫のみになっている。オペラを音のみで楽しむ人がまだ大勢居ることに心強い思いがする。

ESOTERICのハイブリッド盤はCD層も丁寧に高音質化されていて、SACDプレーヤーを持っていない人にも、その恩恵にあずかることができる。私はオペラが好きで、SACDによる高音質化はオペラに絶大な効果があると感じているが、実際にはオペラ全曲盤のSACDはそれほど多くはなく、まだSACDプレーヤーを所有していない理由のひとつがソフトの少なさである。だから、音質については、CD層を聴いてのものだ。

マリア・カラスの声は1957年ごろから重くなって、力で押すような歌い方をするようになっている。そして、この録音の数年後には引退する。1923年生まれであるから、まだ、1964年当時でも40歳を少し超えたばかりなのになぜなのかは、カラスの声は本来はメゾ・ソプラノに適しているのに、コロラチューラソプラノが歌うようなものを歌い、驚異的な高域と普通のコロラチューラソプラノにはない劇的な力強さを持ち、さらに天性とも言える感情移入によってもたらされたものだからだ。そういう意味で、カラスに匹敵する歌手は今後は出現しない。

同じコロラチューラ・ソプラノでも、サザーランドやグルヴェローヴァが50歳を超えてもなお現役でコロラチューラの主役を歌える声を保ったのとは違う。カラスは高域をしぼりだして歌うような感じだから、当然無理があり、歌手としての寿命は短かった。また、カラスの声は決して美声ではない。このような古い録音物であっても、鬼気迫るような感情移入が、聴き手を感動させ、虜にするのだ。

マリア・カラスの「トスカ」のスタジオ録音は2つあり、1953年のモノラル盤、そして1964年のステレオ盤(本盤)だ。音楽的には、1953年のデ・サーバタ盤にはどうしても劣る。いずれも、通常CD、オリジナルに近いLPを所有して聴いているが、CDの音のボロさにはうんざりしていた。ところがこのハイブリッド盤は、相当に良い音質に仕上がっている。厚みのある歌声の実在感は、今までLPでしか味わえなかった。またLPに比べ音場が広く、オペラハウスに居るような雰囲気みたいなものはこのハイブリッド盤の方が感じられ、相当に楽しめる盤である。録音の良さは1964年のステレオ盤が圧倒的に良い。この当時の11年の差は、本当に大きい。

本盤の解説で、諸石幸生氏が、初めて聴いたとき以上の感動体験だったと書いているが、通常CDや国内盤のLPでしか聴いていなかったならば、そういう体験が出来るものと確信するだけの音源に仕上がっている。気になる部分は、弦の質感がややメタリックになることであるが、これはSACD層ならば気にならないのかも知れない。手持ちのLPでは、声に実在感があり弦も綺麗に聴けるが、通常CDでは国内盤でも輸入盤でも、このESOTERIC盤のような実在感のある声は聴けない。

尚、本盤には、対訳は付いていない。また、LP時代の解説書と比べて資料的価値のある記載は少ない。でも、通常CDとくらべてこれだけ音質が良くなっているのだから許せてしまう。

尚、このCDの解説には付いておらずに手持ちのLPのリブレットに載っていた写真を挙げてみた。

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カルロ・ベルゴンツィのカヴァラドッシ

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コヴェントガーデンでのカラスとゴッビ トスカ第2幕から

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録音時のベルゴンツィ、カラス、ゴッビ、トラーマ

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左上:ウーゴ・トラーマ      右上:レナート・エルコラーニ

左下:レオナルド・モンアーレ  右下:ジャルジョ・タデオ

この9枚組のセットは、大切な宝物になると思う。ところで、今年はESOTERICの前身であるTEACの創立60周年にあたるので、それを記念してまた、このセットに匹敵するような素敵なソフトを出してもらえないだろうか?

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2013年1月 8日 (火)

ペテネーラの伝説/ラ・ニーニャ・デ・ロス・ペイネス

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これは、1989年に、DISC Fujimura から発売されたフラメンコの国内盤のLPレコードで、内容は1930年以前のSP盤の寄せ集めの復刻。フラメンコは、踊り、歌、ギターあるいはその複合などがあるけれど、これはカンテ・フラメンコ。カンテというのは、歌のこと。

ラ・ニーニャ・デ・ロス・ペイネス(櫛の娘という意味である)は、20世紀最大のカンタオーラといわれている。カンタオーラとは女性フラメンコ歌手のことで、男性ならカンタオーレ。この人の活動時期は1910年代ごろから1950年代ごろまでであるから、若い頃の録音ということになる。

このLPでは、濱田滋郎氏がとても詳しい解説を載せ、歌の歌詞と対訳のカードも入っている。1930年以前というと、機械吹き込みから電気吹き込みの初期にあたり、正直言って音質はみすぼらしい。しかし、歌は活き活きとし情念を感じさせる一級の芸術である。この1枚で不世出の歌手の初期の録音を聴けるのにとても価値があると思う。

このLPレコードは、知人がブックオフで¥250で売られていたのを救出し、フラメンコ好きな私にくれたものだ。音は貧しいが音楽は良いので、デジタル化しCD-Rに焼いて繰り返し聴いている。尚、ペテネーラというのは、19世紀の伝説のカンタオーラが作ったとされるフラメンコの曲種で、悲愴で不吉だとされているので、演奏したがらない人もいる。

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2013年1月 5日 (土)

マーラー 交響曲1番「巨人」 /ワルター、コロンビア交響楽団(Blu-Spec CD2)

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これは、先月発売されたばかりのBlu-Spec CD2によるワルターの定評ある名演奏の復刻盤。

この録音は、ワルターの残した録音の中でも音質の良いものの最右翼で、ワルターの死の前年のもの。ワルターは、マーラーの直弟子であり友人でもあった。また交響曲9番、「大地の歌」などはワルターが初演しているのを考えるに、様々な1番「巨人」を楽しむのに、この盤を抜きには考えられない。特に第三楽章が素晴らしい。LP時代では、収録時間の関係上、第三楽章がA面とB面にぶった切られていたので、まるまる1曲1枚のディスクで連続して聴けるのはCDの大きなメリットである。

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レーザー光が透過するポリカの透明度が増しているのと、記録ビットの成型がきちんとしていて、従来の通常CDと比べてジッターが半減しているという。

肝心な音質だが、通常CDにありがちな高域のささくれ立った感じがほとんど無い。非常に滑らかな高域である。また、現行のヨーロッパプレスの廉価ボックスの同一音源のものとくらべると、廉価ボックスのは、オーケストラの前後感がなく厚みが感じられないが、このBlu-Spec CD2盤は、弦が前で管楽器が後ろに居るのがちゃんとわかる。そして、中域がぶ厚く聴きやすい。廉価ボックスのは、低域が膨らみ高域はささくれ立ってにぎやかでヴァイオリンの音が変調された感じだが、Blu-Spec CD2はそれなりにヴァイオリンらしく聴こえる。

ただし、この音質差は通常のCDプレーヤーでわかるもので、いったんパソコンのハードディスクにリッピングしたものを再生する場合にはBlu-Spec CD2の恩恵にはあずかれない。Esoteric P-0のような優れたCDトランスポートのためにあるようなディスクだと思う。

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