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2013年2月 5日 (火)

ミラクル・ヴォイス /ナタリー・デセイ

Swscan00905
これは、ナタリー・デセイの1995年から2005年までの録音の良いとこ取りをしたような2枚組のベスト盤。2006年の秋に発売されたものだが、最近、このCDがわずか721円で売り出されたので買ってみた。

曲目は以下のとおりで、多くはコロラチューラ・ソプラノのレパートリーで、フランス・オペラが多い。また、ドニゼッティ:『ランメルモールのルチーア』~「狂乱の場」はパリ版が使われておりフランス語で歌われている。

DISC1:
ドリーブ:『ラクメ』~「鐘の歌」
オッフェンバック:『ホフマン物語』~「森の小鳥はあこがれを歌う」
マイアベーア:『ディノラ』~「影の歌」
マスネ:『マノン』~「私が女王のように町を行くと」
グノー:『ロミオとジュリエット』~「私は夢に生きたい」
シャブリエ:『いやいやながらの王様』~「ジプシーの歌」
ドニゼッティ:『連隊の娘』より
ドニゼッティ:『ランメルモールのルチーア』~「狂乱の場」
オッフェンバック:『天国と地獄』より
オッフェンバック:『ロビンソン・クルーソー』より

DISC2:
モーツァルト:『魔笛』~夜の女王のアリア(第1幕)
モーツァルト:『魔笛』~夜の女王のアリア(第2幕)
モーツァルト:テッサリアの民よ
ヘンデル:『愛の妄想』より 
R.シュトラウス:『ナクソス島のアリアドネ』~「偉大なる王女さま」
J.シュトラウス:ワルツ『春の声』
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
アリャビエフ:夜うぐいす
ストラヴィンスキー:『ナイティンゲール』~「ナイティンゲールの歌」
アヴェ・マリア~映画『戦場のアリア』より
モンク/ヌーガロ:ラウンド・ミッドナイト
バーンスタイン:『キャンディード』より

このようなデセイの十八番をまとめて聴いてみると、彼女が当代随一のコロラチューラ・ソプラノではないかと思える。1曲歌うだけでかなり喉や体力を使うので、生でこのような有名なオペラアリアだけを一人の歌手が次から次へ歌うのは物理的に無理だ。CDなどの録音パッケージのありがたみを感じる。音質も良く、オーディオ的にも満足できる。このCDは、録音が自然でダイナミックレンジも広いので、再生環境が良ければ良いほどその良さがわかるだろう。

この2枚組のCDが721円というのは信じがたい。ケースはプラスチックではなく厚紙で出来たデジパック版で、28ページに及ぶカラーでのナタリー・デセイのオペラでの写真を含む解説書が付いていた。おそらく、この値段では赤字だろう。クラシック、特にオペラものなどは売れないのだろうな、と思う。クラシック音楽のCDはビジネス的には終焉が近いのではないかと思わせる。

この手の音楽はBGMには向かない。必ず聴き手が音楽に集中するようにしなければ聴いていられない。また、静かな環境で、ある程度音量の出せる状況でないとダイナミックレンジが広くてその良さがわからない。そういう環境が無いのであれば、ヘッドホンで聞くしかないだろう。また、車の中でカーステレオで聴いても、エンジン音などの暗騒音が大きすぎ、静かになったときの細かいデリカシーみたいなものが聴き取れず、つまらないし音楽の良さがわからないと感じるだろう。

LPからCDになって何が一番変わったかというと、便利になったために聴き方も部屋で音楽に対峙しながら聴くのではなく、手軽にながら聴きすることが多くなった。CDになって便利になった反面、このようなシリアスな音楽が一般のパッケージ音楽リスナーにますます受けなくなったのだと思う。POPSなどのCDでは、カーステレオで聴いても聴きやすいように、わざとダイナミックレンジを狭め、ミニコンポやラジカセで聴くとちょうど良いように、低音と高音を持ち上げた音作りがなされているものが多い。

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