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2013年2月19日 (火)

ドヴォルザーク チェロ協奏曲、他 /タウアー、マーツァル、チェコフィル(TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION)

Thauer

これは、今から5年以上前にタワーレコードから限定発売された国内盤のCDであるが、これが、なんとLP、CDを含め本邦初出だったらしい。毎月おびただしいほどのCDが発売されているのに、こんな素晴らしい演奏のものを今まで発売しなかったのは、レコード会社の怠慢だと思う。

収録曲目

ドヴォルザーク: チェロ協奏曲 1968年録音

レーガー: 無伴奏チェロ組曲 3番  フランセ:チェロとピアノのための幻想曲 1964年録音

このブログを書くのにあたって、タワーレコードのサイトを見たら、嬉しい事にまだ現行盤として販売されている。この盤は、ドヴォルザーク:チェロ協奏曲が好きな方は、是非、聴いて欲しい。この盤は千円ではもったいないくらいの価値がある。音質も良く、良い復刻盤である。

アニア・タウアーという1945年生まれのドイツの女流チェリストは若くして亡くなり、残したレコードもこのCDのものをはじめとして、わずかしかない。しかし、このCDから聴けるチェロは、他の名演奏のドヴォルザーク: チェロ協奏曲と比べても決して聴き劣りしない。大きなテンポの変化や個性的なフレージングはないが、曲に向かって感情をぶつけ、肉を切らせて骨を断つような真剣さが感じられる。マーツァル/チェコフィルも、自分達のお国の名曲であることも手伝ってか、ダイナミックな表現の中にボヘミア的なロマンを感じさせる演奏でもりたてている。

レーガー: 無伴奏チェロ組曲 3番 とフランセ:チェロとピアノのための幻想曲も、確かなテクニックで演奏していて、これらの曲の魅力を引き出しているし、フランセ:チェロとピアノのための幻想曲 の方は、作曲者自身がピアノを弾いているのも大きい。フランセは、パリ音楽院のピアノ科を首席で卒業したほどの名手であり、このCDで聴けるピアノは美しくチェロとのかけ合いも冴えている。貴重な記録である。

Anja_1

これが、ドヴォルザーク: チェロ協奏曲のオリジナル盤のジャケット写真。当時、アニア・タウアーは20歳代前半だったはずで、チャーミングな女性だったのがわかる。28歳で突然亡くなったということだが、既婚の医師との恋愛の結果、相手が自殺し自らも後を追うように命を絶ったという。でも、このCDに聴ける彼女のチェロはそんなことは関係なく素晴らしい。

アニア・タウアーと同世代の女流チェリストというと、EMIに録音を残したジャクリーヌ・デュ=プレ、Philipsに録音を残したクリスティーヌ・ワレフスカが挙げられる。デュ=プレは難病を患い1970年代半ばには引退同然であったし、ワレフスカは結婚してアルゼンチンに引っ込んでしまい表舞台から長らく消えていた。この3人の録音はみんな良いものが多く、チェロという楽器が好きならば、是非とも聴いておきたい。

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