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2013年3月

2013年3月30日 (土)

ブラームス ヴァイオリン協奏曲、ラロ スペイン交響曲他/コーガン、コンドラシン、PO

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これは、発売されたばかりのTOWER RECORDS EXELLENT COLLECTION Vol.3シリーズの中の1枚。1959年に盟友キリル・コンドラシンの指揮の下で生まれた、レオニード・コーガンの名演奏で、2枚のLPを1枚のCDに収めたもの。

ブラームスの方のオリジナルLPのジャケット写真を元にしたものか、と思ったが、裏側には、ラロ スペイン交響曲とチャイコフスキーの憂鬱なセレナードのオリジナルジャケ写真も載っていた。非常にマニアックである。

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これらのLPは持っていて、しかも愛聴盤である。そして、このCDは、英国からデジタルマスターを取り寄せて、今年リマスターされた最新の音源である。聴いた感じは1959年録音のEMI音源としてはすこぶる良い音で、これが¥1200というのは充分満足できる買い物だった。

ブラームスでは、コーガンのヴァイオリンは端正で透明感を伴って切れ込むすがすがしいものだ。いままではアナログLPでなければ聴けなかったような良い音質で楽しめる。

このような名演奏が長く廃盤だったことに憤りを感じずにはいられないと同時に、タワーレコードさん、良くぞ復刻してくれました、と感謝したい。しかも最上の形で。

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2013年3月25日 (月)

クリスティーヌ・ワレフスカの芸術

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これは、クリスティーヌ・ワレフスカがまだ20歳代だった1960年代に録音され、マイナーレーベルからLPレコードで発売された音源の復刻CD。マスターテープからでなく、LP盤からの起こしなので若干スクラッチノイズなどがあるが、古い割りに聴きやすい。先日ご紹介した2010年の日本公演のクリスティーヌ・ワレフスカ チェロリサイタルのCDと重複する曲もあるが、若い時代の貴重な記録として、充分な音質で楽しめるものだ。

実は、このCDは、昨日の神奈川県湯河原町 檜ホールでのクリスティーヌ・ワレフスカのコンサートの休憩時間に購入したもの。

記憶が鮮明なうちに、このコンサートの印象を書いておこう。

神奈川県湯河原町 檜ホールは、初めて訪れたホール。場所はJR真鶴駅から山側に徒歩で25分くらいの小高い岡の上にある。徒歩で行ったが、昇り坂を歩くので足に自信がない方はタクシーやバスで行ったほうが良い。ホールに着いたときは、かなり汗ばんで息が切れていた。

ホールに入るのに靴を脱いでというのも初めての経験だった。檜ホールと言われるだけあって、総檜造りの立派なホールだ。中に入ると檜の木の香りがした。

コンサートは、2部に別れ、プログラムは非常に渋い曲が多い。

前半

バッハ/シロティ編:アダージョ

ブラームス:チェロソナタ2番

シューマン:アダージョとアレグロ

バッハのアダージョは、緊張やナーバスになりすぎたのか、若干ぎこちない感じがあった。

ブラームスが始まって、状況は一変する。第一楽章が始まってチェロとピアノの絶妙なアンサンブルが聴けた。チェロは悠然と歌い、ピアノはそれにぴたりと付けていた。ピアノのチェロに対しての音量バランスも良く、ピアノの福原彰美も相当に良いピアニストだと感じた。第一楽章が終わり、拍手が起こった。曲を充分に知らない人が聴いているからというのもあるかも知れないが、第一楽章がこれだけ素晴らしければ、拍手があっても全く不自然ではなかった。ブラームスのチェロソナタは演奏するのは難しい曲だと思う。チェロとピアノが対等になって支えあわないと、わけのわからないただの退屈な音楽に成り下がる。それは見事に回避され、内面をえぐるような深みのあるチェロの表現力とチェロに対峙して時折美しく自己主張するピアノ、そんな演奏だった。ブラームスのチェロソナタ2番は食べ物で言えば、琵琶湖の名産の鮒寿司みたいなものだ。とっつきにくいが、いったん味わいを覚えると病みつきになる。

シューマンは、ほぼ完璧だった。この曲を聴いて、ワレフスカの凄さと福原彰美の柔軟性を思い知った。福原彰美は、私の中ではこれから要注目のピアニストである。

休憩時間には、無料でワインなどのドリンクが振舞われた。檜ホールはお寺が経営するホールだということもあって、観客の中に僧侶の姿もあった。何となくアットホーム的な雰囲気のホールであり、非常に好感が持てる。

後半

フォーレ:エレジー

ボロニーニ:アヴェ・マリア、バスクの祭り、チェロの祈り

フランク:ソナタ

フォーレのエレジーは、チェロが良く歌いなかなかの佳演。独特の憂いを伴う内面性を良く引き出していた。こんな演奏を生で聴けて幸せであった。

ボロニーニの曲は、ワレフスカしか演奏が許されていない。楽譜も未出版なので、生で聴くのは貴重な経験だ。3曲ともみんな良い曲だ。アヴェ・マリア、チェロの祈りはチェロが歌い、聴き手も敬虔な感情にさせるし、バスクの祭りは、弓で弦を叩いたりする独特のリズム感のある曲で、チェロの普通とは異なる可能性を秘めた曲だと思った。

フランクのソナタも渋い曲だが、深みのあるチェロの音色と美しいピアノの響きが印象に残った。

檜ホールは、低音が良く響き、刺激的な音がしない。アンコールはラヴェルの曲だったが、ワレフスカが舞台上で、このホールがとても気に入りましたと英語で語った。

終演後、ミニサイン会が行われたので、先日ご紹介した、2010年の日本公演のクリスティーヌ・ワレフスカ チェロリサイタルのCDにサインしてもらった。4月5日の紀尾井ホールではライブ録音されCDの発売が決まっている。このCDも発売されたら買うことにする。

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2013年3月21日 (木)

クリスティーヌ・ワレフスカ チェロリサイタル

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これは、2010年6月5日の上野学園 石橋メモリアルホールでのライヴ録音。ピアノは福原彰美。

収録曲

バッハ:アリオーソ

ブラームス:チェロソナタ1番

ボロニーニ:チェロの祈り

ピアソラ:アディオス・ノニーノ(J・ブラガート編曲)

ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ

ショパン:チェロソナタ

ワレフスカは、エニオ・ボロニーニの唯一の弟子で、ボロニーニの作曲した曲の演奏を唯一許された人で楽譜も全て譲りうけている。だから、ボロニーニ:チェロの祈り は聴いた事が無かったがとても良い曲だ。

全部の演奏に言えることだが、ワレフスカは独特の個性がある。音色は極めて美しいというわけではないが、聴き手の心が鷲掴みにされ、激しく揺さぶられるような感じがする。決して音楽のうわべだけをなぞるような演奏ではない。

その秘密の一つがこれ。

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丸で囲んだ左手を見てください。指が伸びていて手の甲が指板から普通よりも離れている。普通は指の関節を丸めて弾く。その方がポジション移動がスムーズなのだが、このようなカザルス以前の古典的な奏法を採用している。

実は、今、クリスティーヌ・ワレフスカは来日していて、福原彰美とともにコンサートツアー中である。私も3月24日の神奈川県湯河原町の檜ホールのコンサートを聴きに行く。このCDや以前このブログでご紹介した、タワーレコードが発売した1970年代に録音された5枚組のCD(PHILIPS録音の復刻)を聴き込むと、どうしても生演奏を聴きたいと思わずにはいられなかったのである。

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/towerrecoadsuni.html

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2013年3月18日 (月)

ブルックナー 交響曲4番 /カラヤン、ベルリンフィル(ESOTERIC SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、今月発売されたばかりのブルックナー 交響曲4番 /カラヤン、ベルリンフィル(ESOTERIC SACD/CDハイブリッド盤)。録音は1970年であるから、まさにカラヤン/ベルリンフィルの絶頂期のもの。

私が普段、ブルックナー4番を聴く時に引っ張り出すのは、ベーム/ウィーンフィルのもの。素朴でウィーンフィルらしいしなやかさと決して派手ではないが落ち着いた音色で聴かせるDECCA盤である。この演奏は、もっと都会的で洗練された美しさがある。弱音部のレガートの美しさは格別で、ダイナミックレンジが広く、怒涛のようなフォルテシモの後の休止が、これほどまでに冴えているのは、ESOTERICのリマスターの為か?

全体的に、音がアナログ・テープっぽい音である。まさかアナログでリマスターしているわけでもあるまいに? 若干ヴェールがかかり音色が淡くなる感じがする。

ESOTERIC SACD/CDハイブリッド盤は、ユニバーサル音源が出なくなった。マスターを貸してもらえないのだろうか?EMI音源が多くなりしかも、カラヤンが多い。もうちょっと違うもの、例えば室内楽とか器楽曲なども出たら良いなと思う。また、カラヤン/EMIなら「薔薇の騎士」を出してくれないかな?

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2013年3月14日 (木)

ベートーベン 交響曲第9番 / ティレーマン、ウィーンフィル他(Blu-spec CD2)

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2010年4月のライヴ・レコーディング、かなり新しい録音のBlu-spec CD2盤である。この録音は、映像もある。

最近の第9交響曲の録音の中でも、かなり良い演奏だと思う。オーケストラは、ヴァイオリンが左右に配置されたいわゆる両翼配置で、楽譜はベーレンライター版ではなく、古いブライトコプフ版が使われている。ウィーンフィルの弦セクションの音色の美しさが、このCDだと良くわかり、現代の演奏としては珍しい情熱的で気迫に満ちたもの。

ネットで、CDを見ても良くわからなかったが、地元のCD屋さんに、ティレーマンのベートーベン交響曲全集のセットが置いてあり、ボックスが布張りだった。まるで昔のLPのボックスを小さくしたような感じだった。そのときは、買うのを止めたが、このCDを聴いてしまうと、全集が欲しくなってしまう。

尚、独奏者の中にアルトの藤村美穂子さんが居る。日本人で、ウィーンフィルの演奏で独奏者を務めた歌手は他に居ただろうか?

この演奏は、聴き手の感情も非常に盛り上がる。音質も満足できる良いCDだ。

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2013年3月11日 (月)

ZAZ(サーズ) モンマルトルからのラブレター (アナログ LP)

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これは、一昨年発売されたフランスの歌手によるもので、知人にこのCDを聴かせてもらったのだが、シャンソンのような、ポップスのような、ジャズのような、これらのテイストが混ざった音楽だと思った。CDも発売されているのだが、アナログLPが併売されていたのでLPを手に入れてみた。

現代のエディット・ピアフのようなというと大げさかも知れないが、若いリスナーにも、古いシャンソンやジャズを聴く年配の人にも受ける音楽だと思う。LPには、これらの曲が入っている。ユーチューブにあるものはリンクしてみた。

Les Passants
http://www.youtube.com/watch?v=RUmOeNdLqjI

Je Veux
http://www.youtube.com/watch?v=N3CXS9edWaM&feature=related

Le long de la route
http://www.youtube.com/watch?v=mh5Nk5dS9Zw&feature=results_video&playnext=1&list=PLDC1D97BAC2D41B5D

La fee


Trop sensible
http://www.youtube.com/watch?v=dX142KOD2BI

Prop garde a ta langue
http://www.youtube.com/watch?v=A1bLgcL2k5E&feature=fvwrel

Ni oui Ni non
http://www.youtube.com/watch?v=sl4q8gwKvv8&feature=related

Port Coton

J'aime a nouveau
http://www.youtube.com/watch?v=9-NuWh_KTy4&feature=fvwrel

Dans ma rue
http://www.youtube.com/watch?v=7dtn9Gk4Q_E&feature=related

Eblouie par la nuit
http://www.youtube.com/watch?v=VIyq4wQD1rU&feature=related

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2013年3月 7日 (木)

コレッリ ヴァイオリンソナタ /寺神戸 亮 他

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これは、1994年録音のコレッリ ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集で、寺神戸 亮(バロック・ヴァイオリン)、シーベ・ヘンストラ(チェンバロ/オルガン)、ルシア・スヴァルツ(バロック・チェロ)らによるもの。発売されたのは1995年で、初出盤は¥3000だった。2002年に、CREST1000という¥1000の廉価盤で再発され、2010年にBlu-spec CD盤が¥1200で発売された。いずれも所有している。

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上:Blu-spec CD盤 左下:CREST1000盤、右下:初出盤。

初出盤とCREST1000盤の音質はあまり変わらない。理由は、同じ原盤からスタンパーを作っているから。しかし、Blu-spec CD盤は従来のDENONのクラシックCDにありがちだった高域が明るく場合によっては少しきつめに感じることがない。バロック・ヴァイオリンが落ち着いた音で細かい部分が一番聴こえる。音質はBlu-spec CD盤が一番良い。

こんなに同じ音源のCDを3種も持っているのは、これが愛聴盤だから。寺神戸 亮のヴァイオリンは気負いなく端正な美しさで、これらの曲を弾いており、様々な同曲の異盤を聴いても、この盤を上回るものは今のところ現れていない。

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2013年3月 5日 (火)

バッハ シャコンヌ他 / ヒラリー・ハーン(Blu-spec CD2)

Bach

これは、ヒラリー・ハーンが17歳の時に録音した、バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ2、3番、ソナタ3番が収められたBlu-spec CD2の再発CD。メンデルスゾーン/ブラームスヴァイオリン協奏曲のBlu-spec CD2盤がとても良かったので、これも買ってみた。

録音は、1996-7年であるから、まだDSD録音ではなくハイビットサンプリング録音だと思う。しかし、DSDのロゴマークが付いているので、リマスタリングはDSDで行われたものだろう。

演奏については、多くを語らない。当時、様々な雑誌などのメディアで絶賛されたが、私にはあまり印象は良くなかった。テクニックは素晴らしいが、心が見えないような感じだったから。しかし、このBlu-spec CD2盤は細かい部分が良く聴こえるため、実際にはテクニック抜群なうえに暖かい血の通った人間が弾いているものだというのが良くわかる。そして、この演奏が若干17歳の少女によるものだということに、驚き、打ちのめされた。

従来盤とは受ける感銘が全く違ったのである。それは、メンデルスゾーン/ブラームスヴァイオリン協奏曲とは変わりない。ただ、その改善度は異なっていて、ヴァイオリンの音色は、メンデルスゾーン/ブラームスヴァイオリン協奏曲ほどの改善はない。でも、ちゃんとした装置で聴くのなら、Blu-spec CD2盤の方が圧倒的に良い。

そんなわけで、それほど好きではなかったヒラリー・ハーンだったが、2つのBlu-spec CD2盤の出現で、印象が全く変わってしまった。

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