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2013年4月

2013年4月30日 (火)

バッハ 無伴奏チェロ組曲/シュタルケル

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4月28日に、ヤーノシュ・シュタルケルが亡くなった。シュタルケルは、20世紀の優れたチェロ奏者であり、演奏が良くて録音も良いレコードを沢山残した。残念ながら実演を聴く機会はなかったけれど、長く記憶される演奏家であると思う。謹んでご冥福をお祈りしたい。

4回もバッハの無伴奏チェロ組曲の全曲録音をした演奏家というのもそう多くはあるまい。

これは、3枚組の180gの重量盤のセットで、これからCD-Rに落としたものを今日はずっと聴いている。オリジナルは2枚組なのに、3枚に余裕を持ってカットされているので、音質はかなり良い。

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表現は普通なのだが、その普通さが普通でない。極めて優れたテクニックに裏づけられたもので、誇張があるわけでもない、しかし、普通の表現で良い演奏というのが難しいのだというのを判らせてくれる。バッハの精神性、深遠な響きを求めるなら、他の演奏の方が良いだろう。この演奏は20世紀後半の基準になる演奏だと思う。

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2013年4月26日 (金)

ブルックナー 交響曲7番 / カラヤン、ウィーンフィル(180g Vinyl LP)

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これは、カラヤンの生涯最後の録音だったもので、最晩年の名演奏である。この音源とともに、5タイトルが韓国ユニバーサルの企画で、復刻LPとして昨年の12月に発売された。

この手の限定復刻LPは、音質が良くないものもあるので、マイスキー/アルゲリッチのアルペジョーネ・ソナタだけ買って、良かったならば他のものも注文しようと思っていた。ところが、このシリーズ、音質が良く人気があり瞬く間に売り切れてしまい、再プレスにも時間がかかって、この盤をようやく入手出来た。

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盤は180gの重量盤で、レーベルは1980年代のドイチェ・グラモフォンのLPに似ているが、全く同じではない。レコード番号も異なっているし外周部の文章も異なっている。

一言で言って、この演奏は非常に美しい。ブルックナーの交響曲というのはこんなにも美しいものだったのかと、否が応でも判らせてくれるような演奏である。それを、このLPレコードがさらに加速してくれるような感じがする。この美しさを普通のCDで出そうとしてもかなり難しいのではないかと思う。

全世界500セット限定だったのだが、すぐに売り切れて再プレスされたということは、レコード会社にとっては、まだ新品のLPの需要が一定数あるということがわかったわけで、これからもLPレコードは生産されるだろう。現に、この企画の第二弾の5タイトルのLPレコードが発売になった。その中で、アンネ・ゾフィー・ムターの「カルメン幻想曲」を買ってみた。これは、CDで愛聴しているものなので、LPだとどんななのか、また機会があれば、このブログに書いてみたい。

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2013年4月23日 (火)

フラメンコ / ルセロ・テナ(ルセロテナ)

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これは、1967年と1982年に録音された、2枚のLPレコードを1枚におさめたCDである。1967年録音のものは「情熱のカスタネット」、1982年のものは「ルセロ・テナとガルシア・ロルカの世界」というタイトルが付いていた。それにしても、30歳ごろの彼女、綺麗ですね。

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カスタネットの女王と呼ばれているルセロ・テナ(ルセロテナ)は、クラシック音楽も素晴らしいが、もともとはフラメンコ・バイレ(ダンサー)である。メキシコ生まれでスペインに戻り、少女時代にロシア舞踊、スペイン舞踊を習い、あの伝説のフラメンコ・バイレであったカルメン・アマヤの舞踊団に3年半在籍した。つまり、ルセロ・テナ(ルセロテナ)は、カルメン・アマヤの弟子でもある。だからフラメンコの踊りも素晴らしい。

このCDの4曲目に「つま先とかかと」というサバテアードが入っているが、ルセロ・テナ(ルセロテナ)はカスタネットを使わず、足音とビートス(指鳴らし)の素晴らしいリズムで音楽を盛り上げる。聴き手は、これ1曲だけでノックアウトされてしまう。現在の彼女はカスタネットばかりが注目されるが、あのカスタネットのリズム感は間違いなく踊りで培われたものだと思う。

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CDと元のLPレコードを一緒に写真に撮ってみた。このCDは現在廃盤で非常に入手が難しい。1992年にスペインで再発売されたもので、友人に聴かせたら、俺も欲しいという。しかし、5年間探しているが中古屋さんでもまず見かけないので、友人はまだこのCDを入手していない。

これも来日記念で作ってみたコンテンツだが、興味があるのであれば、こちらをご覧ください。ユーチューブの動画を多数リンクし、手持ちの昔の彼女のレコードのジャケットを掲載しています。

ルセロ・テナ LUCERO・TENAhttp://www.geocities.jp/asd2251sxl2001sax2251/lucerotena.htm

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2013年4月19日 (金)

ファリャ はかなき人生 /ロペス=コボス、シンシナティ交響楽団他

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アリシア・ナフェ(サルー) カレン・ノターレ(カルメラ)  アントニオ・オルドーニェス(パコ)

ガブリエル・モレーノ(歌手) 

ヘスス・ロペス=コボス指揮 シンシナティ交響楽団 メイ・フェスティヴァル・コーラス
ギター :カルメロ・マルティネス  カスタネットと踊り:ルセロ・テナ

これは、1992年にTELARCレーベルが録音・発売したCDで、アメリカ録音であるが、非常に良い演奏である。指揮者や主要な歌手の多くがスペイン人であることもスペイン的な味わいを良く出している。歌手の中には極めて有名だという人は居ない。しかし、素晴らしい演奏だし、歌唱である。

サルーを歌うアリシア・ナフェは、アバド=LSOによるビゼーのカルメン(カルメンはベルガンサが歌っていたもの)でメルセデス役を歌っていたアルゼンチン出身の歌手である。あとは、スペイン人が多い。カルメロ・マルティネスはスペインのフラメンコ・ギタリストで、同名の元プロ野球の選手とは違う。

カスタネットと踊りにルセロ・テナ、フラメンコ歌手はガブリエル・モレーノが起用されているが、この人達は、1965年にEMIが録音したラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス盤でも同じ役で参加している。第二幕の冒頭からスペイン舞曲でのこの二人の活躍は素晴らしい。

この盤も、ルセロ・テナ来日ということで久しぶりに引っ張りだしてきた。1992年の録音としては水準以上のものがあり、音質はかなり良い。

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2013年4月16日 (火)

スペイン管弦楽名曲集/アントニ・ロス・マルバ スペイン放送O.、ルセロ・テナ

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これは、1988年にスペイン放送交響楽団が来日したときに、サントリー・ホールでライヴ録音されたもの。なぜ、購入したのかというのは、ルセロ・テナのカスタネットが聴けるから。まあ、これはジャケ買いの1枚ということで。

曲目

イサーク・アルベニス 組曲「イベリア」より  エヴォカシオン、港、トゥリアーナ

ファリャ 「三角帽子」

マテオ・アルベニス ソナタ ニ長調

ハルフテル 第一旋法のティエントと皇帝の戦い

ヒメネス 「ルイス=アロンソの結婚式」:間奏曲

このうち、ルセロ・テナのカスタネットがあるのは、マテオ・アルベニス ソナタ ニ長調のみである。

ルセロ・テナは、5月に来日する。生を観たくてチケットを手に入れた。ルセロ・テナについてもっと詳しく知りたくて、「ルセロ・テナ」で検索すると、何と、私自身のホームページのルセロ・テナのコンテンツが、一番上に出てくる。レコード会社や雑誌社などには、「ルセロ・テナ」の記載など無かったのだ。

カスタネットの女王と言われ、スペインでは人間国宝なみに尊敬され、マドリードで彼女が出演するコンサートには必ずといっていいほどスペイン王妃が聴きにお見えになるそうである。この人のカスタネットは、チェロのパブロ・カザルス、オーボエのハインツ・ホリガー、フルートのマルセル・モイーズなどの演奏家と肩を並べられるものなのである。そんな人なのだが、日本でのカスタネットというイメージが悪い。幼稚園で使う赤青のカスタネットとは違う。これはおもちゃだ。

興味がある方は、以下のページをご覧ください。ユーチューブの動画を多数リンクし、昔の彼女のレコードのジャケットを掲載しています。

ルセロ・テナ LUCERO・TENAhttp://www.geocities.jp/asd2251sxl2001sax2251/lucerotena.htm

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2013年4月12日 (金)

ドヴォルザーク 交響曲7番 /ジュリーニ、ロンドン交響楽団(Testament Classics Vinil LP)

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これは、1976年に録音され翌年発売されたLPレコードの復刻盤。イタリア人であるジュリーニは、ドヴォルザークの交響曲も得意にしていた。この盤は、隠れた名盤だと思っていたが、シングルレイヤーのSACD盤も発売されたので、隠れたは取り外しても良いかも知れない。

ドヴォルザークの民族的なカラーを前面に出さず、ひたひたと迫り来るような名演奏である。全体的にテンポは遅く、早いリズミックな演奏に慣れていると少しとっつきにくいかもしれない。しかし、隅々まで気を配られ、遅いのに集中力を持続しているので、あっという間に1曲が終わる。聴き手は遅くて長いという感じを受けないのである。

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1995年ごろ発売された初期のTestament ClassicsのLPレコードは、HMVの犬のマークやCOLUMBIAの音符マークが無かった。しかし、この盤はジャケットにもLP盤のレーベルにも、犬のマークはあって、オリジナル盤と全く同一のデザインである。180gの重量盤であることだけが違う。

1枚あたり¥3980のシングルレイヤーSACDよりも有り難味がある復刻盤であると思う。

音質は良い。初期のTestament ClassicsのLPレコードより、高域がスッキリ伸びてぼやけた感じがない。おそらくプレス工場も変更されていると思われる。21世紀に製造されたLPレコードは良い物とそうでないものがはっきりしているが、これは前者だ。

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2013年4月 9日 (火)

ミシェル・オークレールの芸術(3CD)

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これは、タワーレコードが昨年発売した、3枚組のCD。かつてPhilipsレーベルから出ていたものの再発で¥2400。このセットは、192K/24bitの最新マスターから復刻されていて、かなり聴きやすい音質に仕上がっている。

ミシェル・オークレールのアナログLPを欲しいと思っていたが、なかなか手に入れることが出来なかった。メンデルスゾーンとチャイコフスキーのカップリングの日Fontana盤だけはあるのだが、輸入盤となるとかなりの値段する。そこで、CDのセットで良しとすることにした。

ミシェル・オークレールは、フランスのパリ生まれのヴァイオリニストで、女ティボーと言われるほど、ティボーに芸風が似ている。フランコ・ベルギー派の女流である。非常に繊細で品性のある芸風であった。しかし、30歳代に手の故障で早々と引退してしまったので、残された録音は少ない。このセットは、1958年から1963年までのPhilipsのステレオ初期録音の協奏曲集。モーツァルトの4番、5番、メンデルスゾーン、チャイコフスキー、ブラームスが収められている。

このジャケットはメンデルスゾーン、チャイコフスキーのオリジナル盤のデザインを元にしているが、中の解説書にはモーツァルト、ブラームスのオリジナルジャケット写真も掲載されている。

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2013年4月 5日 (金)

2013 ニューイヤーコンサート/ウェルザー=メスト、ウィーンフィル(3LP)

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2013年のニューイヤーコンサートの3枚組LPを入手した。この音源はCDでも売っているし映像ではDVD、Blu-RayDiscでも売られている。Sony Classicalというレーベルは常に新しい技術を取り入れながらセールスをしてきた会社で、最近ではBlu-spec CD2というCDを出している。クラシックでは過去の技術であるLPレコードなど長い間全く出さなかったレーベルだったので、このLPセットが出るとわかった時、とても驚いた。

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このLPはクレジットにはないが、180gの重量盤である。キッチン秤で盤の重さを計ったから間違いない。それに、厚紙の立派な見開きのジャケットと曲目の解説書が豪華。CDケースに入らない大きくてぶ厚いカラー刷りの紙質の良い冊子が付いている。こんなコストのかかることをしてわずか¥3500で売れるのかと思ったら、ロレックスというスポンサーが付いていた。

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2013年のニューイヤーコンサートは、いつもとは違った特別なものがあった。指揮者のフランツ・ウェルザー=メストは、地元ウィーン出身であるということで、ウィンナ・ワルツやポルカなどのリズム感は的確で、まさにウィーンぽい。ワーグナーとヴェルディの生誕200年にあたる年のニューイヤーコンサートだからか、ワーグナーとヴェルディの曲が1曲ずつ演奏されている。この2曲の出来がまた素晴らしい。

肝心な音質については、とても良いと思う。最新デジタル録音らしい高分解能とアナログLPらしい落ち着きのある音が上手く融合している。S/Nもかなり良く、2枚組のCDで聴くよりも魅力的に鳴る。おそらくこの盤は1980年代にTELDECが開発したDMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)でカットされている。締まりながらスッキリ伸び切ったワイドレンジな音質で、かつCDのような神経質で刺激感のあるような音質ではない。DMMだと溝と溝の間隔を狭くカットしてもゴーストが出にくいので、線速度が遅くなり音質的に不利な内周深くまではカットされておらず、余裕を持った造りだ。

このLPを聴いてアナログLPを聴ける環境があって良かったと思った。LPレコードの音質は昔よりずっと向上している。ここ数年に発売された新録音のLPは音質が良いものが多いので、まだまだLPは終わらないどころか、これからも細々とではあるが新しいものが発売されていくだろうと思う。

パッケージ作品としては、やっぱりLPが一番豪華ですな。

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2013年4月 2日 (火)

ダヴィッド・オイストラフ/コンプリートEMIレコーディングス(17CD)

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これは、ダヴィッド・オイストラフがEMIへ録音したものが全て聴けるセットであるが、17枚組で¥2600を切る値段で買えるので手に入れてしまった。このセットは2008年発売だったが、発売当初はこんなに安くなかった。

円高とEMIのクラシック音源がワーナーに買収されたことで、EMIの既存のCDボックスが整理されているのではないかと思っている。ワーナーは傘下に入ったエラートの音源も、なかなかCDで出さないので、採算がとれるものを厳選して発売する方向に変わっていくのかもしれない。

17枚組で大半のものが70分以上入っていて、短いものでも60分。20世紀後半の大ヴァイオリニストの録音の多くが、このセットで聴けてしまう。順番に聴いていっても、この人の芸術の深さが良くわかる。これが1枚あたりわずか¥150程度で買える世の中になってしまったのだ。これらの音源全てをLPでかき集めるのは大変だし、買う方からみたら安い方が有り難いが、こんな崇高な芸術がこんな安くて良いのだろうかとも思う。

中は、同じ写真の紙ジャケットにそのままCDが突っ込んであるもので、解説書は薄い。

こういうセットはクラシック音楽の初心者向きではない。私がLPレコードで音楽を聴きだした時には、廉価盤にもしっかりした解説が付いていた。その解説を元に、次はこれを買おうとか、これを聴いてみたいと思うようになったのに、今は、それをインターネットが代用しているのだろうか?

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