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2013年7月

2013年7月30日 (火)

バッハ 無伴奏チェロ組曲 /ガイヤール(2CD)

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これは、2010年に録音されたオフェリー・ガイヤールのバッハ 無伴奏チェロ組曲全曲の2枚組CD。

ガイヤールは、10年位前にもバッハ 無伴奏チェロ組曲の録音をしていて、そのCDも持っているのだが、今回の録音はだいぶ違う。まず、楽器が以前の録音はピリオド楽器だったのだが、今回は1番から5番までは普通のチェロ(6番のみはチェロ・ピッコロを使っている)
で演奏されている。この人、録音当時まだ40歳になっていないはずだが、それで、すでにこのチェロの大曲を2回も録音したことになるので、この曲に対して並々ならない思いがあるのだろう。

前回の録音に比べて、テンポがゆっくりになり、そのぶんスケールの大きな演奏に聴こえる。しなやかな中に彫りの深さみたいなものも感じられ、この演奏家の10年の変化を垣間見た。また、録音が良いためもあり楽器の音の表情が良くわかり、全く好ましい。

このCDの録音技術者はニコラ・バルトロメという人だが、この人の録音には私にとって良いものが多いように思う。

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2013年7月26日 (金)

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲集 /ゲヴァントハウス カルテット(10CD)

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これは、1996年から2003年ごろに録音されたゲヴァントハウス カルテットによるベートーヴェン 弦楽四重奏曲集で、10枚組で二千円ちょっとで買える。ゲヴァントハウス カルテットは、ライプチッヒ ゲヴァントハウス オーケストラの首席奏者による自主運営の減額四重奏団で、約200年の歴史がある。

現在のゲヴァントハウス カルテットのベートーベンを聴くと、伝統にのっとりながらも、モダンで美しく洗練された音楽に仕上がっており、聴きやすく何回聴いても飽きない。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は私的には苦手な音楽で、アルバンベルク カルテットの全集は聴き疲れるのでろくに聴きもせず中古屋に行ってしまった。ところが、このセットはだいぶ違った。初期の作品の良さ美しさが良くわかり、後期の作品の荘厳で深い感じもしっかりとかもし出す。

そんなCDセットが1枚あたりわずか¥200ちょっとなのだ。また、このセットの10枚目は、昔のゲヴァントハウス カルテットの演奏がハイライト的に入っていて、ゲルハルト・ボッセ、ディートマル・ハルマン、カール・ズスケ、マルティン・ホフマイスターらがドイツ語で語るという貴重な音源も付いている。資料的にも価値あるものだ。

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2013年7月23日 (火)

ベートーヴェン ピアノソナタ全集/コルスティック(10CD)

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これは、ミヒャエル・コルスティックが、1990年代の終りごろから10年以上の歳月をかけて完成させたベートーヴェンのピアノソナタ全集。10枚組で2千円ちょっとという価格で買えた。

カッチリとした造形の中に知性を感じさせる演奏であり、ひとつひとつの曲の音楽の違いが良くわかるし、ピアノの音色が多彩に聴こえる。あるときはワイルドに響きあるときは非常に優しく、それでいて理性的である。どれも近年まれに見る秀逸な演奏だと思う。

録音は、1990年代に録音された後期の作品を除けば、非常に良いと思う。素晴らしいCDセットだ。最後期の作品30、31、32番は改めて録音しなおしてくれると有り難い。

ところで、演奏家が時間をかけて半ばライフワーク的に録音したものが、1枚あたり¥200程度で買えてしまう今のクラシックCD業界は異常だと思う。買う方は安くて有り難いのだが。これでは演奏家もレコード会社も利益が出ない。利益が出なければ新しいものが作られにくいし、充分なコストもかけられないという悪循環になるし、食べていけないのであれば、クラシックの演奏家を目指そうという若い人が居なくなってしまう。それを本気で心配する。

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2013年7月19日 (金)

ケルテス・コンダクツ・コダーイ(180g復刻重量盤)

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これは、イシュトヴァン・ケルテスがロンドン交響楽団を振って1964年に録音されたもの。

上はオリジナル盤のジャケットデザインの1990年代半ばごろの復刻盤で、下はキングレコードから1992年に発売されたスーパーアナログディスク。この音源は、現在でもCDで入手できるが、CDだと音の古さが目立ってしまって、私的には楽しめない。

A面:組曲 『ハーリ・ヤーノシュ』

B面:ガランタ舞曲 

   「ハーリ・ヤーノシュ」より2つの舞曲 私は貧しい・二匹のにわとり

オルガ・セーニィ(ソプラノ) ジョン・リーチ(ツィンバロン)

高音質を謳い文句にしたスーパー・アナログディスクであるが、後から発売されたドイツプレスの復刻盤の方が、音の鮮度が保たれていて気持ちよく聴けるので、スーパー・アナログディスクの方は、いずれ処分される。

ゾルタン・コダーイは、ベラ・バルトークと共に、20世紀ハンガリーの偉大な作曲家である。その代表作品と言えるものを、同じハンガリー出身の指揮者が振っているので、ハンガリーの民族性みたいなものは、イギリスのオーケストラからも感じられる。ハーリ・ヤーノシュは元はオペラとして作曲されたものを、組曲としたものがA面に、B面の最後にはオペラのアリアから2曲が収められている。ユーモラスで時としてダイナミックな音楽である。ガランタ舞曲は、ジプシーの音楽を彷彿させるような、民族性豊かな曲。

これ1枚だけで、ケルテスの音楽はいつまでも残ると思う。ケルテスは1973年に演奏旅行中にイスラエルのテルアビブの海岸で遊泳中に高波にさらわれ溺死した。彼が生きていれば、と思うクラシック音楽ファンは多かろう。ハイティンク、クライバー、小澤、アバド、などと世代は重なり、様々な名演奏が残された可能性がある。ハンガリー出身の名指揮者は多い。フリッツ・ライナー、ジョージ・セル、アンタル・ドラティ、ゲオルク・ショルティ、フェレンツ・フリッチャイなど。ケルテスはこれらの先輩と共通した資質を感じる。

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2013年7月16日 (火)

マイルス・デイヴィス / ザ・グレート・プレステージ・レコーディングス(180g重量盤5枚組)

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これは、1990年代半ば頃AnalogueProductionsという高音質復刻盤専門のレーベルから発売された5枚組の重量盤のセットで、マラソン・セッション「クッキン」「ワーキン」「スティーミン」「リラキシン」の4枚+「マイルス」が入っている。当時、3万数千円と非常に高価であった。全世界2500セット限定発売で、2500セット中の何番目なのかが手書きで番号が書かれている。

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JAZZに詳しい知人からの受け売りだが、以上の4枚がマラソンセッションと呼ばれているのは、マイルス・デイヴィスがプレステージというJAZZ専門のマイナーレーベルから、CBSコロムビアという米国屈指のメジャー・レーベルに移籍したかったのだが、契約が残っていた4枚分のLPレコードの録音を、わずか2日間で全て録り終えてしまったからだと言う。そして、その録音は全てワンテイクだったというのだ。そして、プレステージはこの4枚を1年ごとに発売していって、全てJAZZ史上に残る名盤となっているのである。ジョン・コルトレーン、レッド・ガーランド、ポール・チェンバース、フィリー・ジョー・ジョーンズという他のメンバーも凄い。そして1956年のモノラル録音であることが信じられないほど音質が良い。つい昨日録音したんじゃないかと思うくらい。

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このセットが発売された時、先に買って聴いたJAZZ好きの知人は、今まで聴いていた国内盤や再発輸入盤より音質が良いのにおったまげて、オーディオ好きならこのセットは絶対に買っておけ!とのたまわった。

普段はJAZZは正直あまり聴かないが、暑い時期になるとJAZZを聴くようになる。アナログLPは、暑すぎるとあまり良い音質で鳴らないので、少し前にこの5枚を全てCD-Rに焼いてみた。出来上がったCD-Rは普通の国内盤の市販CDよりも良い音なのだ。

この中で特に好きなのは「クッキン」で、これだけは、すでにAnalogueProductionsから単売された180gの重量盤を持っていた。A面1曲目のマイ・ファニー・バレンタインが流れ出すと、マイルスのトランペットが泣いているように聴こえる。レッド・ガーランドのピアノも渋くて良い。

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ジャケットのデザインが異なる。5枚セットの方は、PRESTIGE 7094の表記があるが、このジャケットには無い。さらに下方にはAnalogueProductionのロゴとHQ-180のロゴがある。

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単売の方の「クッキン」のレーベル面。オリジナルとは全く違うデザイン。

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こちらが、5枚組セットの方のレーベル。深溝などはないがオリジナルのデザインである。

そして、この2枚はマトリックス(カッティング)が違う。音質も違いがあって、5枚組セットの方が、熱くシャープな感じで好ましい。高価だったが買って良かったというセットだ。

この音源では、21世紀になってから45回転で10枚組のセットが6万円近い価格で限定発売されたらしいが、それは持っていない。とんでもなく音が良いそうであるが・・・・。

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2013年7月12日 (金)

R.シュトラウス ツァラトゥストラはかく語りき / ライナー シカゴ交響楽団(180g復刻重量盤)

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これは、DOXYというレーベルから復刻された180g重量盤LPレコードで、現在、タワーレコードの通販で¥1290で買える。タワーレコードの通販では、1回の注文が¥1500以上にならないと、送料が無料にならないから、前回ご紹介したグールドのブラームス間奏曲集と一緒に購入したもの。

ライナー/シカゴ交響楽団のR.シュトラウスの音楽はどれも定評があるもので、モダンな解釈で、今聴いても古さを感じさせない。

このLPレコードは、収録時間が両面で約32分。これを通常の33 1/3回転ではなく、45回転のLPレコードとしている。カッティングはDMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)といって、アモルファスの金属板にカッティングし、これをメタル原盤とする方法がとられている。これは、1980年代初め頃にTELDECが実用化した技術である。

通常はラッカー盤にカッティングしてマザースタンパーをとりメタル原盤を作って、これからLPレコードをプレスするスタンパーを作るのだが、DMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)だと、カッティング由来のプリエコーがほとんど出ないのと、高域のトランジェント特性が良いのに加え、LPレコードの製造工程を短縮できる利点がある。

ただ、DMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)は、音質的に細身になる感じがあって、このLPレコードも非常にワイドレンジだが、通常のLPレコードよりも音質は細身で、CDやSACDに近い音がする。全体的には、1954年の録音だとは信じられない高音質であるとは言える。

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同一音源のSACD/CDハイブリッド盤があるので比較してみたが、やっぱり音質傾向は似ている。ゆえに、LPならではのぶ厚く太い音質が欲しい方には好みでないと思う。でも、これだけ高音質なLPレコードが現行新品¥1290で買えるのは嬉しい。

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2013年7月 9日 (火)

ブラームス 間奏曲集 / グールド(180g復刻重量盤)

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これは、DOXYというレーベルから復刻された180gの重量盤。1960年、グレン・グールドが28歳の時に録音したもの。ゆっくりとしたテンポでかつ繊細なタッチで切々と聴かせる演奏であり、バッハのゴールドベルク変奏曲と並んで、彼の録音の中でも特に素晴らしいものである。

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ブラームスの間奏曲集は、晩年の58歳の時に「自分の苦悩の子守歌」と呼んだ作品で、諦観と情熱の残火が錯綜する内面を音楽にしたような深い作品。グールドはまるで自分自身に聴かせるように弾いていて、独特の世界がある。

A面
1) 間奏曲変ホ長調op.117-1 
2) 間奏曲変ロ短調op.117-2 
3) 間奏曲嬰ハ短調op.117-3 
4) 間奏曲変ホ短調op.118-6 

B面
1) 間奏曲ホ長調op.116-4 
2) 間奏曲イ短調op.76-7 
3) 間奏曲イ長調op.76-6 
4) 間奏曲ロ短調op.119-1 
5) 間奏曲イ短調op.118-1 
6) 間奏曲イ長調op.118-2 

このLPレコード、ヨーロッパプレスで2012年に発売されたものだが、現在タワーレコードの通販で、わずか¥990で買える。手持ちの1980年代の西ドイツCBSプレスのLPレコードと聴き比べたところ、比較にならないくらいこの重量盤の方が高音質である。マスターテープのヒスノイズが綺麗に聴こえ、テープのつなぎ目まで全部わかる。それ以上に、ピアノの美しさ、タッチの繊細さが良くわかるのである。

この盤は、今もアナログLPを聴く全ての方に強力にお勧めする。とても良い盤だ。

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2013年7月 5日 (金)

ベートーヴェン 交響曲 4番 / ボッセ、神戸室内管弦楽団(180gアナログLP)

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これは、先月発売されたばかりのゲルハルト・ボッセ指揮、神戸室内管弦楽団によるベートーヴェン 交響曲4番。2007年のライヴ録音だ。ボッセ/神戸室内管弦楽団のものでは、すでにメンデルスゾーン 交響曲3番「スコットランド」のLPレコードがあり、すこぶる良い演奏でしかも良い音で聴けるので、このLPも買ってみた。

尚、この2枚のLPを1枚に収めたCDも発売されているし、e-onkyo musicで、44.1kHz/24bitのハイレゾ配信もされている。

ベートーヴェンの交響曲4番は、3番「エロイカ」、5番「運命」と比べて有名ではないし、少し短い曲だが、名作であることは間違いない。このLPレコード、演奏時間は32分32秒で、B面の第三楽章と第四楽章は合わせて12分半しかない。非常に贅沢なカッティングがなされていて、音質は非常に良い。音楽の基音となる中域が厚く重心が低い重厚な感じは、おそらくCDでは希薄になるだろう。

演奏は、躍動感があり、細かいところまで神経が行き届いたしなやかな美しいものだ。編成の小さいオーケストラでの不利を感じさせない。シューマンは、ベートーヴェンの第四交響曲を「北欧神話の2人の巨人にはさまれた(優美な)ギリシアの乙女」と言ったそうだが、ボッセ/神戸室内管弦楽団の演奏は優美で美しい叙情性を感じさせる。21世紀になって発売された貴重なLPレコードであるので、これも私の一生の宝物になるだろう。

一通り聴くにしたがって、テンポ感は異なるが、アクセントの付け方などが、私の愛聴しているコンヴィチュニー/ライプチッヒ・ゲヴァントハウスによる1961年の録音のものと同質な感じを受けたので、このLPを聴いたあと、コンヴィチュニー/ライプチッヒ・ゲヴァントハウスのものを聴いてみた。

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おそらく、コンヴィチュニーのLPの演奏では、ボッセはゲヴァントハウスのコンサートマスターとして演奏していただろう。テンポはボッセ/神戸室内管弦楽団の方がきびきびとして早くモダンだ。コンヴィチュニーの方は遅めのテンポでより重いのだが、音楽の骨格や響かせ方みたいな部分はやっぱり似ている。

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2013年7月 2日 (火)

ベートーヴェン 三重協奏曲/カラヤン、ベルリンフィル、オイストラフ、ロストロポーヴィッチ、リヒテル(180g重量盤LP)

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これは、Hi-Q Recordsというところから現行発売されている復刻LPで、1970年録音EMI音源のもの。ジャケット写真はオリジナルジャケットのものと同一のものが使用されているが、デザインその他が異なる。

先々月、Hi-Q Recordsというところから現行発売されている復刻LPを6タイトル買ってみた。これはその中の1枚だが、音質がかなり良い。レンジが広く楽器の音色も自然で、奥行き方向への広がりもある。特にチェロやヴァイオリンの音色が良い。1枚あたり三千円以上するので、それなりに良くないと困るのだが、これは満足度の高いLPだ。

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LPレコードのレーベルも、EMIのものとは大きく異なる。

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このようなモノクロ写真のライナーが入っていた。

オイストラフ、ロストロポーヴィッチ、リヒテルという旧ソ連のヴィルトーゾ達と帝王カラヤンとの共演による演奏は、大成功だと思う。このくらいの演奏をしてくれれば、曲の良さが良くわかる。でも、こんな凄いメンバーの演奏を生で聴く機会はまず無いであろう。

ベートーヴェンの三重協奏曲は、実演ではあまり聴く事がない。私が生でこの曲を聴いたのは、30年近く前に、外山雄三指揮:名古屋フィルのものを聴いたのが唯一である。独奏者は誰だったか記憶が定かでない。

交響曲三番「エロイカ」の後の作曲だからかなり充実した時代の作品だが、いまいちぱっとしないのと、独奏者に3人必要だということで、演奏され難いのだと思う。

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