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2013年9月

2013年9月27日 (金)

ザ・サウンド・オブ・マルタ・アルゲリッチ(3CD)

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これは、マルタ・アルゲリッチのピアノによる、協奏曲、ソロとデュオ、室内楽のダイジェスト版のような3枚組のセット。3つのセット計18枚から成る限定盤シリーズ「マルタ・アルゲリッチ・エディション」のサンプラーである。協奏曲では、シューマン、ショパンの1番、2番などは一つの楽章のみ、なので、まさにダイジェスト版だ。それでも結構楽しめる。3枚組で¥1000しない。

ジャケット写真は、1965年のショパンコンクールでのもので、かなり若い頃のもの。

ショパンのスケルツォ、英雄ポロネーズは1965年の録音のものであるが、それ以外は1997年以降の新しい録音のものばかりで、ルガーノ音楽祭におけるライヴ録音も含まれている。

アナログ録音の昔の演奏と比べると、若い頃のとんがった演奏が丸くなった感じがしないでもない。でも、アルゲリッチならではの熱い情熱を感じさせるピアノが濃厚に詰まっているようなセットだと思う。

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2013年9月24日 (火)

ユディ・メニューインとステファン・グラッペリ(4CD)

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これは、ユディ・メニューインとステファン・グラッペリが共演した1970年代から1980年代初め頃にLPレコードで6枚発売された音源をまとめてセットにしたもの。EMIClassics ICONシリーズから発売されているが、内容ははっきりJAZZである。ユディ・メニューインが、ステファン・グラッペリのスタイルの音楽に加わっていて、それが不自然でないのが凄い。お互いが音楽を楽しみながらノリノリで演奏しているのが良くわかる。

共演作のLPが6枚もあり録音された期間も1973年から1983年までと10年間続いたということは、この2人が意気投合し、ヴァイオリニストとしてお互いの音楽性を認め合って仲が良かったのだと思う。

このCD、EMIの正規盤であるのにもかかわらず、4枚組で¥1000を切る値段だった。それでいて、音質も悪くない。特に、ステファン・グラッペリの音楽が好きな方には強力にお勧めする。

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2013年9月20日 (金)

ムソルグスキー 展覧会の絵 /アンセルメ スイスロマンド管(Esoteric SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、今月10日に発売になったばかりのEsoteric SACD/CDハイブリッド盤で、「展覧会の絵」が1959年、「禿山の一夜」、「ホヴァンシチナ前奏曲」が1964年の録音。

LP時代には、「展覧会の絵」だけで1枚、「禿山の一夜」、「ホヴァンシチナ 前奏曲」は、「ホヴァンシチナ ペルシャの奴隷の踊り」、グリンカ「ルスランとルドミーラ 序曲」、グリンカ「ワルツ・ファンタジー」、グリンカ「ホタ・アラゴネーサによる華麗な奇想曲」などと組み合わされ、「ロシア音楽コンサート」というタイトルで1枚のLPとして発売されていた。

元の録音は、当時の水準としてはかなり良のに加え入念にリマスターしてあるためか、この盤はCD層もかなり良い音質で聴ける。特に管楽器の吹きぬける感じがかなり良い。

全部で47分。CDは80分くらい入るのだから、ロシア音楽コンサートの中の他の曲をさらに何曲か入れることが出来ただろうに、と思ってしまう。さもなくば、オリジナルLPのカップリングどおりに、「展覧会の絵」だけで1枚、「ロシア音楽コンサート」だけで1枚というふうに別々にしてもらった方が潔かった。

これら2枚は、1980年代終わり頃にスーパーアナログディスクとしても発売された。

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現時点で、Esoteric SACD/CDハイブリッド盤と比べると、スーパーアナログディスクは低域が肥大した感じで解像度が劣る。弦楽器の美しさはスーパーアナログディスクの方が良い。

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2013年9月17日 (火)

チャイコフスキー、ピアノ協奏曲1番 ラフマニノフ ピアノ協奏曲2番/リヒテル、カラヤン、VSO他(Esoteric SACD/CDハイブリッド盤)

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これは、今月10日に発売になったばかりのEsoteric SACD/CDハイブリッド盤で、以下の曲が収録されている。

チャイコフスキー ピアノ協奏曲1番/リヒテル、カラヤン、ウィーン交響楽団

ラフマニノフ ピアノ協奏曲2番/リヒテル、ヴィスロツキ ワルシャワ国立フィル

チャイコフスキーの方は1962年の録音、ラフマニノフの方は1959年の録音である。いずれもアナログLPの時代から評価の高い名演奏で、リヒテルのヴィルトゥオーゾ的な演奏が充分に発揮されたものだ。カラヤンの指揮したチャイコフスキーのLPのオリジナル盤のジャケットが、このハイブリッド盤のジャケット写真に使われている。

例によって、CD層を聴いた印象である。

通常のドイツプレスOIBP盤と比較すると、細かいところがぼやけず、ピアノの硬質な感じとオーケストラの広がりが自然なのが一聴してわかった。古い録音であるが、バランス良くとても鮮度を保っているので良い演奏がさらに魅力的に聴こえる。特にチャイコフスキーの方はより鮮度が高く聴こえる。この2曲では、カラヤンの指揮したチャイコフスキーの方がメインになりがちであるが、個人的に私が期待したのはラフマニノフの方である。手持ちのLPではワルシャワ国立フィルがいささか弱い感じがして弦がややかさつく感じがあるが、このハイブリッド盤でも同様に認められたので、元の録音がそうなのであろう。

この2曲の録音はわずか数年離れているだけであるが、実情は大きく違う。リヒテルは1960年まで鉄のカーテンを越えて西側に来ることは出来なかった。理由はソ連当局が認めなかったから。父親はドイツ系の人で、1940年代にスターリンの粛清によって銃殺刑になっている。ゆえに西側に行けば亡命してしまう恐れがあったからだ。

1960年に初めて西側での演奏が出来るようになり、同年アメリカに演奏旅行した。そして、その後にウィーンでカラヤンと録音したチャイコフスキー ピアノ協奏曲1番の名盤が登場する。個人的に、リヒテルは西側に出てくる前と後では違っているように思う。晩年になればさらに違うのであるが。

ところで、Esoteric SACD/CDハイブリッド盤での解説中、諸石幸生氏は、ヴィスロツキがプロコフィエフ ピアノ協奏曲5番の伴奏をしたと記述しているが、この曲はヴィトルド ロヴィツキが担当しているので何かの間違いだと思う。

1958年秋から1959年の春にかけて、ドイチェ・グラモフォンはワルシャワまで出かけて録音を敢行し、3枚のLPレコードを発売した。オリジナル盤ではないけれども、LPレコードで3枚とも所有しているのでジャケット写真を掲載しておこう。協奏曲では共演しているのはワルシャワ国立フィルだが、スタニスラフ ヴィスロツキとヴィトルド ロヴィツキという二人の指揮者が担当した。この二人は、ヤン・クレンツとともにポーランドの三羽烏と呼ばれた名指揮者達であった。

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モーツァルト ピアノ協奏曲20番/ヴィスロツキ ワルシャワ国立フィル 

プロコフィエフ ピアノ協奏曲5番/ロヴィツキ  ワルシャワ国立フィル

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ラフマニノフ ピアノ協奏曲2番/リヒテル、ヴィスロツキ ワルシャワ国立フィル

ラフマニノフ 前奏曲 6曲

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シューマン ピアノ協奏曲/ロヴィツキ ワルシャワ国立フィル

序奏とアレグロ・アパッショナート/ ヴィスロツキ ワルシャワ国立フィル

ノヴェレッテ

トッカータ 

これら3枚はいずれも名演奏であるが、特にラフマニノフ ピアノ協奏曲2番と6曲の前奏曲は極めつけだ。今回のSACD/CDハイブリッド化で惜しいのは、ラフマニノフの6曲の前奏曲が無いことと、指揮者のスタニスラフ・ヴィスロツキの写真などデータが全く省かれていることや間違った記述があることが気に入らない。LPのジャケットから取ったヴィスロツキの写真を貼り付けておこう。

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不満はあるが、いずれにしろこの2曲はお気に入りの名演奏なので、今回発売されたリヒテルのSACD/CDハイブリッド盤は私の宝物になることは間違いない。

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2013年9月13日 (金)

コルトー・アニバーサリー・エディション (40CD)

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これは、20世紀前半の大ピアニスト、アルフレッド・コルトー(1877~1962)がEMIに残した膨大な録音のかなりのものが聴ける40枚組のボックスセットで、わずか6千円足らずで入手できた。2012年、コルトーの没後50年記念として発売されたもの。

収録曲は多岐にわたり、録音年は1919年から1959年という40年もの期間であり、文字通りコルトーの半生のピアノがこれで聴けてしまう。1919年と言うとまだ、アコースティック録音であるが、1925年ごろから電気録音が開始され、テープ録音のLPの時代になるのは1940年代終わりであるので、ほとんどがSPレコードの電気録音の時代ということになる。全盛期の1930年代のショパンやドビュシーなどを聴くと、思った以上に音質が良く、楽しめるセットである。ピアノが好きな音楽ファンには強力にお勧めする。

SPレコードでコルトーを集めようと思うと、膨大な資金と手間がかかり、かつ保管場所もかなりスペースが必要であることを考えると、このセットは有り難い。無理にSPレコード特有のスクラッチノイズを消さずに、鮮度を保って復刻するよう心がけたような音質であり、1枚あたり150円という価格を考えたら大満足である。

晩年に弾いた1959年録音のベートーヴェンのソナタまで入っていて、コルトーの語りも聴ける。演奏家としては衰えがみられるが、普通でない洒落たベートーヴェンが聴け、コルトーへの認識を新たにした。

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2013年9月10日 (火)

ラフマニノフ ピアノ協奏曲集 /リシッツァ、フランシス、ロンドン交響楽団

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これは、今年の春に発売された2枚組のCDセットで、ヴァレンティナ・リシッツァという女流ピアニストのラフマニノフピアノ協奏曲1~4番とパガニーニの主題による狂詩曲が収められている。録音は2009年から2010年であるのでまだ新しい。

ラフマニノフのピアノ協奏曲はどれも超絶技巧が必要で、演奏は難しい。しかし、聴き手にとっては美しくロマンティックな魅力あふれる曲ばかりである。リシッツァは、テンポが速いのに難しいパッセージも難が無いばかりではなく、溺れない程度にロマンティックに弾いている。女流ではあるが非常にパワフルに弾いているので、この曲のヴィルトォーゾ的な魅力を余すところなく聴き手に伝えている。個人的には、第二番、第三番とパガニーニの主題による狂詩曲が気に入った。

このピアニスト、ピアノ独奏部分をビデオに録ってロンドン交響楽団に送り、あまりの素晴らしさに驚いたオーケストラと指揮者が伴奏を引き受けることを決め、 デッカでの録音実現したということらしい。

オーケストラ無しのビデオはユーチューブにアップされており、協奏曲2番の第三楽章をリンクしておく。

http://www.youtube.com/watch?v=ANP4CNzbqkY

ユーチューブには彼女の演奏が多数アップされていて、聴いている人の数も非常に多い。実はこのCDセットは、ユーチューブの演奏を観て買うことに決めたのだ。

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2013年9月 6日 (金)

フルート・キング / エマニュエル・パユ

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これは、2011年に録音され発売された、エマニュエル・パユのフルートによる2枚組のCDセット。2012年は18世紀プロイセンの王様であったフリードリッヒ2世の生誕300年で、これを記念してフリードリッヒ2世にちなんだ曲を集めたものだ。

私の知っているフリードリッヒ2世のエピソードは、以下のもの。

フルートの名手だった。それは、貴族の教養、たしなみの域を越えていた。また自身で作曲した曲も残っている。

大バッハの次男カール・フィリップ・エマニュエル・バッハがお抱えの楽長だった。そのため、カール・フィリップ・エマニュエル・バッハにはフルートのための名曲が多くある。

ヨハン・セバスチャン・バッハが書いた「音楽の捧げもの」は、フリードリッヒ2世を拝謁したおり、大王から与えられたテーマを元に完成させたもので、フリードリッヒ2世に捧げられた。

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この絵はレコードやCDのジャケットで良くみかけるものだが、このCDセットの中のリブレット中のもの。フルートを吹いているのはフリードリッヒ2世で、その隣でチェンバロを弾いているのはカール・フィリップ・エマニュエル・バッハである。

このCDセットは48ページのカラーのブックレットが付いたハードカバーのデジパック版で、エマニュエル・パユが大王に扮したコスプレ写真がジャケットになっているなど、とてもお金がかかっている。2枚のCDは、カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ、フリードリッヒ2世、彼の妹のアンナ・マリア、ヨハン・セバスチャン・バッハらのフルート作品が収められている。

音質はとても良く、オーディオファンも満足できる水準。エマニュエル・パユのフルートは冴え渡り、トレヴァー・ピノックらのバックも美しく盛り立てる。

何で今頃になってこのセットが登場したのかというと、つい最近、このCDセットが、わずか1170円ほどで売られていたから。クリスマスが終わって余ったケーキのセールみたいなものだろうか。このようなCDは記念の年のうちに売らなければ、話題的にミスマッチになってしまう。でも音楽的内容は良く、買って良かったと思うCDセットであった。

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2013年9月 3日 (火)

ドヴォルザーク 交響曲8番、スケルツォ・カプリチオーソ /ケルテス、ロンドン交響楽団

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これは、ヨーロッパの高音質復刻LP専門レーベルのSPEAKERS CORNER RECORDSから発売されている180g重量盤LPである。この音源は、キングレコードから、1980年代終りごろにスーパーアナログディスクとして180g重量盤が発売された。それと比較してみると、音が良く締まって高域も良く伸びていて、このSPEAKERS CORNER RECORDSの復刻の方が優れている。SPEAKERS CORNER RECORDSは1990年代から復刻盤を出しているが、昔の復刻よりも新しく復刻したものの方が良くなっている気がする。プレスや復刻技術が良くなっているのだろう。この盤は良く出来た復刻盤である。

スーパーアナログディスクでは、先に交響曲8番が入っていて2面の最後にスケルツォ・カプリチオーソが入っていたが、この盤ではスケルツォ・カプリチオーソが先に入っていて、後に交響曲8番が入っていて、オリジナル盤と同じ順番である。オリジナル盤では全体的に音が厚く弦の質感などに美しい色気があるけれど、Fレンジは狭い。

音楽は、イシュトヴァン・ケルテスの棒がイギリスのオーケストラから東欧の雰囲気を出さしめながら、ダイナミックかつしなやかに流れ、音質の良さもあって現在でも決して色あせていないエヴァーグリーンの超名演である。

180g復刻重量盤は通常CDより高価なものが多く、この盤も例外ではない。だから買う人は限られるだろうが、高価でも良い物は良いので、これからも欲しい音源のものが復刻重量盤で発売されたなら、買って聴いてみようと思う。

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