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2013年10月 1日 (火)

ブラームス ピアノ協奏曲 1&2番 /グリモー、ネルソンス

Swscan01212

これは、エレーヌ・グリモー(ピアノ)、アンドリス・ネルソンス(指揮)によるブラームス ピアノ協奏曲1番(バイエルン放送交響楽団、2012年4月、ライヴ録音)、ピアノ協奏曲2番(ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、2012年11月、スタジオ録音)の2枚組のCDセット。

エレーヌ・グリモーはブラームス弾きとして、確固たる定評があるピアニストで、このセットはドイチェ・グラモフォンから発売になったばかりのものである。

1番は、ライヴ録音であり、15年前のザンデルリンク指揮、シュターツカペレ・ベルリンでのライヴ録音と比較して聴いてしまった。今回の録音の方が第一楽章、第三楽章はより激情的で、場合によっては荒々しく聴こえる部分もある。一方で一番異なるのは、第二楽章がゆっくり噛み締めるように弾かれていることで、この楽章は15年前の録音より1分近く長い。音質的にライヴ録音だという不利はない。むしろ、ライヴならではの白熱した演奏が、疾風怒濤の若きブラームスの音楽性をより克明に引き出しているように思える。ただし、マイクセッティングの制約のためか、時折、ピアニストの呼吸音が再生音に入る。しかしながら、生演奏では聴こえるはずのない荒々しい呼吸音によって、聴き手はますます緊張し、より臨場感を味わえるようだ。アンドリス・ネルソンス/バイエルン放送交響楽団もピアノと互角に渡り合い雄大で白熱した良い演奏になっていると思う。

2番は、ウィーンフィルとのスタジオ録音なので、余分なノイズはほとんど無い。ネルソンスはウィーンフィルらしいいくぶんまろやかな音色で、雄大に響かせている。そこにグリモーのピアノが情熱的に美しくからんで、1番とはまったく異なるこの曲の良さを引き出していると思う。

ドイツ輸入盤を聴く限り、どちらも音質は良く楽しめるCDである。エレーヌ・グリモーのファンならずとも、ブラームスが好きならば是非聴いてみることをお勧めする。これは良いセットだ。

エレーヌ・グリモーは、現代には稀な天才だと思う。天才には凡人にはわからない事が多いが、狼と暮らしているとか、モーツァルトのピアノ協奏曲の録音で、カデンツァの事でクラウディオ・アバドと対立して録音を没にしたりとか、この人のエピソードは多い。

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