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2013年10月

2013年10月29日 (火)

アリオーソ /オーフラ・ハーノイ(LP)

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これは、1981年録音、1984年に発売された国内盤のLPレコードで、女流チェリスト、オーフラ・ハーノイのデビューアルバム。当時は、妖精のような美貌もあって、ジャクリーヌ・デュ=プレの再来ではないかとさわがれた。彼女は1965年生まれであるので、16歳頃の録音である。また、伴奏のオルガン奏者も、この当時若干20歳のマイケル・ブロスという人が担当した。私にとっては懐かしいアルバムである。

このアルバムは、今はCDで売られておらず、アリオーソなど一部の演奏だけがオムニバス盤に残ってるだけ。久しぶりにLP全部を通して聴いてみた。そして自前でCD-Rを製作した。収録曲は以下のとおり。

Swscan00786

このアルバムは、アナログ末期の録音だということもあって、なかなか音質が良い。原曲はヴァイオリンのものだったり宗教曲だったりするものが多いが、しんみりと聴かせてくれる。音楽に温かみがあり、チェロの特徴を活かした選曲と、演奏者の若さが音楽を魅力的にさせているように感じた。充分に大人になった現在の彼女ならこんなふうには演奏できないであろう。

オーフラ・ハーノイは、アイドルだった。現在の宮本笑里みたいな感じで。アイドルだったから、逆に苦労した面もあろうし、騒がれなかったほうが演奏家としては大成したのかもしれない。何年か前に、最近になってやっと(アイドルではなく)シリアスなチェロ奏者としてみてもらえるようになった、と語っていたように。

ユーチューブに、彼女が演奏する「鳥の歌」があったので貼り付けてみる。尚、こちらはピアノ伴奏で本LPレコードの音源とは異なる。

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2013年10月25日 (金)

ミルシテイン・ヴァイオリン・リサイタル(180g重量盤LP)

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これは、今年の夏に発売された180g重量盤LPで、全世界500枚限定プレスのもの。

自作自演のパガニーニアーナを収録した、このミルシテイン・ヴァイオリン・リサイタルは、このブログでオリジナル盤もタワーレコードが発売している現行CDもご紹介したので、演奏内容は省く。

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/lp-55fb.html

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/tower-records-v.html

ジャケットデザインは、オリジナル盤とほとんど変わらない。しかし、オリジナル盤は1980年代の薄くて軽いLPレコードであるが、この盤は厚くて重い。またレーベルデザインが異なる。

180g重量盤

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オリジナル盤

Swscan01273

気になる音質であるが、この180g重量盤は鮮明でワイドレンジである。低域がしっかりし、とても良い音質である。オリジナル盤にある音の甘さはあまりないので、好みが分かれるだろう。

タワーレコード・ヴィンテージコレクションのCDは、わずか¥1000で買えて、しかも音質はかなり良いのだが、LPレコードをきちんとした装置でかけると、アナログレコードならではの、それなりの良い音質になる。オリジナル盤は当時は新品¥1500であったが、現在はプレミアムが付き高価で、この復刻重量盤の方が返って安い。販売店に聞いた話では、この盤は500枚限定で、追加プレスの予定は無いということなので、興味がある方は、いまのうちに購入しておくのが吉である。

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2013年10月22日 (火)

マーラー全集 / ブーレーズ (14CD)

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これは、発売されたばかりのピエール・ブーレーズが指揮したマーラー全集。14枚組で交響曲だけでなく、「不思議な子供の角笛」、「さすらう若者の歌」などのオーケストラ伴奏の歌曲集も含んでいる。

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録音は1994年から2010年までで、比較的新しいこともあり例外なく音質は良い。オーケストラは、ウィーンフィル、シカゴ交響楽団、クリーブランド交響楽団、シュターツカペレベルリンなど、曲によって異なっている。順番に聴いていくと、オーケストラの音色の違いがそのまま出てくるようであるが、しかし、ブーレーズのスコアをそのまま音楽にするような姿勢は一貫している。

実はこのシリーズ、バラで発売された当時は買わなかった。マーラーの交響曲は、手持ちに沢山あるし、ブーレーズの音楽的解釈に疑問があって、バルトークやストラヴィンスキーなどの現代音楽は素晴らしいものの、マーラーのようなロマン派の音楽は合わないのではないかと思っていたからだ。このセットを聴いてそれは間違いだったと思い知った。

バーンスタインのように情熱的に聴かせるわけでもないのだが、オーケストラの能力を最大限に発揮させ、スコアを音楽にすることでマーラーの音楽を鏡に映し出すようなブーレーズの姿勢は、聴いていて感動を呼ぶ。このセットが1枚あたり¥500を切る値段で買えるのは有り難かった。

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2013年10月18日 (金)

ヴィヴァルディ 四季 /ムローヴァ、アバド、ヨーロッパ室内管(180g重量盤LP)

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これは、今年発売された、1986年のデジタル初期録音の180g重量盤LP。このシリーズは、昨年12月に5タイトルが発売され、音質の良さなど評判が良く、瞬く間に初回分は売り切れて追加プレスがされた。その後、今年の春から夏にかけてさらに5タイトルが発売されたうちの1枚がこれである。

オリジナルはPHILIPSレーベルから発売されたが、現在はDECCAレーベルに吸収されているので、このようにDECCAレーベルから出ている。

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ヴィクトリア・ムローヴァは、現在はピリオド楽器を使っていることが多いが、この当時は普通のモダン楽器を使っていた。演奏は、暖かく緩いようなものではなく、モダンで冷たくしなやかなもので、それでいて快活で華やかである。氷のように冷たいが微笑が美しい淑女のようである。非常に聴き応えのある四季であり、このような演奏はなかなか無い。

1986年のデジタル録音だとCDで聴くと音質的に今一歩な感じなのだが、このLPはかなり音質が良く、最新の音源のものに劣らないどころか、やわらかくそれでいて冴え渡る弦楽器の質感は最新録音のCDをも上回る感じがする。

このLPレコードも非常に評判が良いらしく、輸入元にある在庫が無くなれば入手は難しいと思う。

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2013年10月15日 (火)

ヴァレンティーナ・リシッツァ・プレイズ・リスト(通常CD)

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先にアナログLPを買い、気に入ったのでもう1枚予備のLPと、このCDを買ってみた。CDではDDDという表示があるので、デジタル録音、デジタルマスタリングである。最新録音のCDとして高音質なものだと言える。

収録曲

1. アヴェ・マリア(シューベルト)
2. バラード第2番 S.171
3. 神前の踊りと終幕の二重唱(ヴェルディ)
4. スペインの主題『密輸入者』による幻想的ロンド
5. 『冬の旅』~おやすみ(シューベルト)
6. 乙女の嘆き(シューベルト)
7. 魔王(シューベルト)
8. 美しき水車小屋の娘(シューベルト)
9. ハンガリー狂詩曲第12番

1、4、6はLPには収録されていない。また、4. スペインの主題『密輸入者』による幻想的ロンドは、あまり録音されていないので貴重である。

LPと同じ曲であってもかなり異なる印象を受けた。それはアナログとデジタルの録音の違いやLPとCDのメディアの違いの為かと思ったのだが、曲の時間が全く違うものがあって、別テイクだから、という事で落ち着いた。

CD

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LP

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バラード第2番  S.171は、CDでは16:00なのにLPでは15:06で、54秒も異なる。神前の踊りと終幕の二重唱でも、CDでは11:39なのにLPでは10:44なので、これらの曲は明らかに別テイクだ。編集やマスタリングの違いでも違いが出ることがあるが、その場合でも数秒異なるだけのはず。実際、バラード第2番  S.171だけをLP、CDそれぞれ比較するとかなり印象が異なる。CDの方がゆっくりな部分をよりゆっくり弾いていて、メリハリがあって音楽的にはCDの方が好ましい。しかしながら、LPの方の演奏がダメかというとそうではない。こちらも相当に良い演奏だと思う。

今のところレコード会社からテイクの違いなどの情報が無い。これは、両方買って聴いて初めてわかることである。

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2013年10月11日 (金)

モーツァルト オーボエ四重奏曲他/ホリガー、オルランドSQ他

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先にご紹介したハインツ・ホリガーの1970年代後半録音のモーツァルト、オーボエ四重奏曲の180g重量盤とどんな風に異なるか聴いてみた。

こちらはオルランド弦楽四重奏団らとの共演による1984年のデジタル録音のもの。1985年に発売されたLPレコードである。当時、CDは¥3200、LPは¥2500であった。

オルランド弦楽四重奏団は1976年に結成され、後に一部メンバーが交代してパルカニ弦楽四重奏団と改名している。

曲目 :モーツァルト

side1

オーボエ四重奏曲 K.370

アダージョK.580a(コール・アングレ、2つのヴァイオリン、チェロのための)

side2

ディヴェルティメント11番 K.251(ナンネルセプテット)

オーボエ四重奏曲は、先にご紹介した1970年代後半のものと比べてホリガーの音楽造りは共通しており、ゆったりとした美しい響きで聴ける。オルランド弦楽四重奏団員は、ホリガーをリーダーとしてよくまとまっておりしなやかな弦を奏でている。先のアナログ録音のものよりいくぶんおだやかな感じである。

アダージョK.580aでは、ホリガーがコール・アングレ(イングリッシュホルン)を吹いており、この未完の小品をやや憂いを帯びた感じで魅力的に聴かせる。

ディヴェルティメント11番では、ホルンにヘルマン・バウマンなど2つのホルンとコントラバスが加わって八重奏となっているが、フランス的なギャラントな魅力を感じさせ、モーツァルトが姉のナンネルの25歳の誕生祝に作ったというこの曲を楽しく盛り上げている。

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30年近く前の古いLPレコードであるが、音質は、それほど古さを感じず、音楽的にも今でも充分に楽しめる良いレコードである。

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2013年10月 8日 (火)

モーツァルト オーボエ四重奏曲 他 /ホリガー(180g重量盤LP)

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これは、SPEAKERS CORNER RECORDSが発売している180g重量盤LP。

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モーツァルト>

「フルート四重奏曲K.370」

「グラスハーモニカ、フルート、オーボエ、ヴィオラとチェロのためのアダージョとロンドK.617」

「オーボエ五重奏曲K.406」

が収録されている1970年代後半のアナログ録音時の復刻盤である。オーボエ五重奏曲K.406は、原曲は弦楽五重奏曲2番の編曲版。

演奏は、オーボエのハインツ・ホリガーを中心に、フルートのオーレル・ニコレ、グラス・ハープのブルーノ・ホフマンらが美しく演奏し、モーツァルトの室内楽曲の魅力を充分に味合わせてくれる。1970年代後半のフィリップス録音のアナログLPは音質の良いものが多いが、この復刻盤は、当時の盤よりも鮮明で各楽器が極めて美しく奏でられ、とても良い音質である。フィリップスのこの時代の録音の復刻CDは、若干ベールがかかった音がするものがあり、オランダプレスのLPレコードの方が良い音で聴けるものが多い。この復刻盤はさらに鮮度が上がって重量盤らしいしっかりした音質になっている。

1990年代のSPEAKERS CORNER RECORDSのLPは、音質的に満足できないものもあったが、最近のものは、かなり音質が良くなって不満はない。ただし、プレスの管理が不充分なためか、ノイズが多い盤に当たることがあるが、それは輸入元も心得ているようで、ノイズがある盤は交換してもらえる。

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2013年10月 4日 (金)

ヴァレンティーナ・リシッツァ・プレイズ・リスト(180g重量盤LP)

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これは、2011年12月に録音されたヴァレンティーナ・リシッツァによるフランツ・リストのピアノ曲集で、先月末に発売されたばかり。

曲目

side1
1. リスト:バラード第2番
2. リスト(ヴェルディ):神前の踊りと終幕の二重唱

side2
1. リスト(シューベルト):『冬の旅』~おやすみ
2. リスト(シューベルト):魔王
3. リスト(シューベルト):美しき水車小屋の娘
4. リスト:ハンガリー狂詩曲第12番

CDでも発売されたが、LPでは収録時間の関係で3曲ばかり収録曲が少ない。それでもまずLPの方を買ったのには明確な理由がある。何と、アナログ録音だからである。

ジャケット裏側の説明を読むと、スチューダーの録音機を使い、1/4インチアナログテープに直接録音され、修正することなしにシンプルにノイマンVMS80カッティングレースでラッカー盤にカッティングされているらしい。こんな方法で今時LPレコードが作られるのかと思うと30年以上前にタイムスリップしているようだ。コストと手間のかかることを今の時代にやるなんて驚きだ。LPレコードといえど最近の新しい録音のものは、ほとんどデジタル録音が当たり前であるから非常に珍しいと言える。しかも、ユニバーサル傘下に入ったDECCAレーベルがやったのだから、DECCAよ、良くぞやった!と言いたいくらいだ。

ヴァレンティーナ・リシッツァは、ラフマニノフやリストを得意にしているピアニストで、自らユーチューブに沢山の演奏をアップしていて、沢山の人が聴いている。演奏は安定したテクニックに支えられたダイナミックで素晴らしいものだ。

音質はかなり良い。ピアノの音に力がありワイドレンジで肉厚感、実在感がある。おそらくメインマイクはピアノに近接して録られていて、細かい音もしっかり聴こえ、このLPレコード自体、非常にハイクオリティである。グレードの高いアナログ機器をきちんと調整しないと、このLPレコードの情報を拾い上げてきちんと再生しきるのは大変かもしれない。明らかに、通常のデジタル録音の新譜LPレコードとは異なる。

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このLPレコード、180g高音質重量盤が現在2500円でお釣りが来る値段で買える。考えようによっては非常に安いと思える。個人的にオーディオチェック用としてこれから活躍するのが目に見えているので、もう1枚予備にと思い同じLPレコードを再度注文し、同時発売されているCDも買うことにした。

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2013年10月 1日 (火)

ブラームス ピアノ協奏曲 1&2番 /グリモー、ネルソンス

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これは、エレーヌ・グリモー(ピアノ)、アンドリス・ネルソンス(指揮)によるブラームス ピアノ協奏曲1番(バイエルン放送交響楽団、2012年4月、ライヴ録音)、ピアノ協奏曲2番(ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、2012年11月、スタジオ録音)の2枚組のCDセット。

エレーヌ・グリモーはブラームス弾きとして、確固たる定評があるピアニストで、このセットはドイチェ・グラモフォンから発売になったばかりのものである。

1番は、ライヴ録音であり、15年前のザンデルリンク指揮、シュターツカペレ・ベルリンでのライヴ録音と比較して聴いてしまった。今回の録音の方が第一楽章、第三楽章はより激情的で、場合によっては荒々しく聴こえる部分もある。一方で一番異なるのは、第二楽章がゆっくり噛み締めるように弾かれていることで、この楽章は15年前の録音より1分近く長い。音質的にライヴ録音だという不利はない。むしろ、ライヴならではの白熱した演奏が、疾風怒濤の若きブラームスの音楽性をより克明に引き出しているように思える。ただし、マイクセッティングの制約のためか、時折、ピアニストの呼吸音が再生音に入る。しかしながら、生演奏では聴こえるはずのない荒々しい呼吸音によって、聴き手はますます緊張し、より臨場感を味わえるようだ。アンドリス・ネルソンス/バイエルン放送交響楽団もピアノと互角に渡り合い雄大で白熱した良い演奏になっていると思う。

2番は、ウィーンフィルとのスタジオ録音なので、余分なノイズはほとんど無い。ネルソンスはウィーンフィルらしいいくぶんまろやかな音色で、雄大に響かせている。そこにグリモーのピアノが情熱的に美しくからんで、1番とはまったく異なるこの曲の良さを引き出していると思う。

ドイツ輸入盤を聴く限り、どちらも音質は良く楽しめるCDである。エレーヌ・グリモーのファンならずとも、ブラームスが好きならば是非聴いてみることをお勧めする。これは良いセットだ。

エレーヌ・グリモーは、現代には稀な天才だと思う。天才には凡人にはわからない事が多いが、狼と暮らしているとか、モーツァルトのピアノ協奏曲の録音で、カデンツァの事でクラウディオ・アバドと対立して録音を没にしたりとか、この人のエピソードは多い。

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