« 2014年2月 | トップページ | 2014年4月 »

2014年3月

2014年3月28日 (金)

ジルヴェスター・コンサート1997 / アバド、ベルリンフィル(Esoteric SACD/CDハイブリッド盤)

Swscan00168

今月20日に発売になった、Esoteric SACD/CDハイブリッド盤のもう1枚。1997年の大晦日に行われたライヴ録音で、「カルメンに捧げる」というもので、カルメンやスペイン音楽にちなんだ曲が演奏されている。

曲目

ビゼー 歌劇「カルメン」から抜粋  アンネ・ゾフィー・フォン。オッター(カルメン) ブリン・ターフェル(エスカミーリョ) ロベルト・アラーニャ(ドン・ホセ)他

ラヴェル スペイン狂詩曲

サラサーテ カルメン幻想曲 ギル・シャハム(ヴァイオリン)

ラフマニノフ パガニーニの主題による狂詩曲 ミハイル・プレトニョフ(ピアノ)

ブラームス ハンガリー舞曲5番

例によってCD層を聴いた感想である。1997年のデジタル録音だが、音に潤いがありかさついたりしない。解像度が高く音場は自然で広がる。それでいて音像は濃くまとまり、非常に良いリマスターである。ライヴ録音の不利を感じさせない。演奏は大晦日のもうすぐ新年を迎えるという特別なコンサートらしく喜びに満ち、演奏する方も聴き手も楽しんで聴ける。

スタジオ録音の極め付けの往年の名演奏とはまた違った楽しみ方が出来る優れた盤であると言える。今月発売されたEsoteric SACD/CDハイブリッド盤は、2枚とも当たりであった。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2014年3月25日 (火)

ベートーヴェン エロイカ変奏曲、ソナタ21番、23番/ギレリス(EsotericSACD/CDハイブリッド盤)

Swscan00167

これは、今月発売されたばかりのEsotericSACD/CDハイブリッド盤。ピアノソナタ21番「ワルトシュタイン」が1972年、23番「熱情」が1973年のアナログ録音で、「エロイカ変奏曲」が1980年のデジタル録音。

いずれも定評ある演奏なので、このように丁寧にきちんとリマスターされ復刻されたことを喜びたい。LPで聴くギレリスのピアノは鋼鉄のような響きがし、ピアノの絃が鉄で出来ていることを如実にわからせるような響きで聴こえた。もちろんこの復刻盤でもそれはわかるのだが、明快さだけではない絶妙なタッチの加減とかギレリスの技量がよりわかるような感じがして、とても素晴らしい復刻がなされている。音に潤いがあり質感が美しいのが良い。演奏が良く音質も良いのだが限定発売であるので、これもすぐに売り切れてしまう可能性が高い。

個人的にギレリスの残した録音では、ブラームス ピアノ協奏曲1番、2番 ヨッフム/ベルリンフィルの1970年代のドイチェグラモフォンのものが愛聴盤で、これも是非良い音質で復刻してもらいたい。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2014年3月21日 (金)

スメタナ 組曲「売られた花嫁」 他 / ケンペ、ロイヤルフィル(180g重量盤LP)

Swscan00131

これも、先日ご紹介した「ウィーンの夜」のLPと同じくHi-Q recordsの重量盤LPで、1961年録音EMI音源の復刻である。

曲目

1面 スメタナ 組曲「売られた花嫁」 

2面 ドヴォルザーク スケルツォ・カプリチオーソ、 ワインベルガー ポルカとフーガ

「ウィーンの夜」と比べると、録音は数年新しいのだがウィーンフィルとロイヤルフィルの違いや収録したホールの違いなのか、「ウィーンの夜」の方が音質的に好ましい感じがする。組曲「売られた花嫁」 は、躍動感があって素晴らしいがドヴォルザーク スケルツォ・カプリチオーソは、ケルテス/ロンドン交響楽団の1963年録音のDECCA盤の方がボヘミア的な性格をより醸し出しているように思う。

いずれにせよ、Hi-Q recordsの重量盤LPは復刻盤ではあるが現行のCDよりも良い音質で楽しめる。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2014年3月18日 (火)

ウィーンの夜 / ケンペ、ウィーンフィル(180g重量盤LP)

Swscan00154

これは、昨年発売されたHi-Q recordsの重量盤LPで、1958年録音EMI音源の復刻である。ルドルフ・ケンペがウィーンフィルを振ってウィーンにちなんだ音楽を集めたもの。

曲目

1面
スッペ        喜歌劇「ウィーンの朝・昼・晩」序曲
ホイベルガー        喜歌劇「オペラ舞踏会」序曲
ヨハン・シュトラウス2世  喜歌劇「こうもり」序曲

2面
レハール          ワルツ 「金と銀」
レズニチェク      歌劇 「ドンナ・ディアナ」序曲
ヨゼフ・シュトラウス   ワルツ 「天体の音楽」
ヨハン・シュトラウス1世 ラデツキー行進曲

ケンペはこのような音楽も得意にしていて、晩年にシュターツカペレ・ドレスデンを振ったジルベスターコンサートもCDで出ていたが、このLPの演奏も秀逸である。気楽に聴ける音楽ではあるし美しく洒落ていてとても楽しく聴ける。また、復刻の状態がすこぶる良い。ケンペのステレオ初期のオリジナルLPは高価なものが多く、特に以前より近年は値段が上がっている気がする。死後ますます評価が高まっている指揮者の一人で、これは仕方がないのかもしれない。機会があれば、かなうならばこのオリジナルLPも手に入れて聴き比べてみたい。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2014年3月14日 (金)

フォーレ チェロソナタ、エレジー他 /トルトゥリエ、ハイドシェック

Swscan00145

Swscan00147

これは、オークションで¥500くらいで落札した、フランスEMIのLPレコード。この録音はフランスEMIによるフランス録音なので、フランスEMIが本家である。なぜ安かったのかという理由は、オリジナルではなく2版だから。1974年録音で1975年初出だが、これは1970年代後半のもの。オリジナル盤は犬のマークの形が異なる。

収録曲

1面 チェロソナタ 1番   エレジー

2面 チェロソナタ 2番   セレナーデ  蝶々

トルトゥリエのチェロは胸いっぱいになるような情感にあふれるもので、ハイドシェックのピアノは明るく透明感にあふれている。フォーレのチェロとピアノのための作品は、どれもが寂寥とした美しさがあり、フォーレならではの独特の世界があるが、それをこの二人の演奏は、最上の状態で聴かせる。

学生時代に国内盤のLPレコードを買って聴いたが、このフランス盤のような鮮やかな音質ではなかった。国内盤LPはもう手元には無いので比べることはできないが、記憶をたどれば相当に差があるように思う。また、現行のCDの音質に満足できないので、やはりこのLPレコードも自分でデジタル化しCD-Rに焼いて、LPレコードをそのまま聴くのが面倒な時に聴いている。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2014年3月11日 (火)

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 /ミルシテイン、ラインスドルフ、フィルハーモニア管

Swscan00143

これは、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(1961年録音)で、ステレオ初期のもの。英国盤は高価なので、米エンジェル盤を聴いている。

Swscan00144

この演奏は、ウィリアム・スタインバーグ指揮、ピッツバーグ交響楽団(1955年モノラル録音)の演奏と比較するとどうしても劣って聴こえる。英オリジナル盤を購入する気が起きないのは演奏内容がいまいちだということもある。音楽の勢いみたいなものは1955年盤の方が顕著である。ラインスドルフの指揮も伴奏としてはまずまずなのだが、ベートーヴェンらしい抑揚みたいなものが稀白で一本調子のような気がする。また、現行CD8枚組のEMIキャピトル録音集の中には、1955年のものが収録され、この1961年のステレオ盤は収録されていない。

カデンツァは、ミルシテインの自作のものが用いられているようである。1970年代に、70歳を超えてからドイチェグラモフォンにメンデルスゾーン、チャイコフスキー、ブラームスの協奏曲を録音し、そのどれもが超名演だったということを考えると、この時代のベートーヴェンの協奏曲のスタジオ録音が無いのが非常に残念である。ミルシテインは、70歳を超えてからもベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の新作のカデンツァを発表したりしていたので、これを使っての録音も十分に考えられたのに。

この米国盤は、他の多数のLPレコードと一緒にアメリカ在住のコレクターから購入したもので、非常に安かった。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2014年3月 7日 (金)

ラロ スペイン交響曲他 /コーガン、コンドラシン、フィルハーモニア管

001

昨年、復刻発売されたブラームスとラロがカップリングされたタワーレコードのCD(写真右上)は、英国EMIでオリジナル・アナログ・マスターより最新デジタル化し、日本で2013年にリマスタリングされたもの。しかし、拙宅では15年以上前に発売された180gのTestament復刻LPを聴くと、LPの方がヴァイオリンの音色がより本物のヴァイオリンらしい冴えた音で、オーケストラの音にも厚みがあって彫の深い表現で鳴る。

そこで、この2枚のLPを自分でデジタル化し、CD-Rに焼いて同じCDプレーヤーで聴き比べてみた。同じ音にはならないがやはりLPレコードで聴ける音の特徴がCD-Rでも出てくる。市販のCDはちょっと聴くと音は綺麗だが、平面的で抑揚感が減退するように聞こえる。これは、私の装置、あるいは、私のLPレコードに慣れた耳がそうのように感じるのかなと思っていたのだが、オーディオショップで、自宅にある装置とは全く違うもので聴かせてもらった。周りで聴いていた普段CDしか聴かない人も、一聴、自前で制作したCD-Rの方が市販CDより良い音で聴こえるというのだ。だから、自分の装置で自分の耳だけがそう感じるということではないと思う。

コーガンのこの2枚のオリジナルLPはめちゃくちゃ高い。ブラームスの方は現物を見たことがあるが、その時は20万円以上していた。そんなLPとわずか千円のCDと比べてCDは音が劣るのは仕方がない。もちろん買えないし。しかし、比べたのはCD時代になってから復刻されたリーズナブルな価格で買えるLPであって、マスター・テープもそれなりに劣化していることはCDと同様だろうから、ハンディはほとんど無いはずだ。オリジナル・アナログ・マスターが市販されたLPより音質で劣ることはないと思うので、おそらく日本でのリマスターの過程でおかしくなったとみるのが妥当だろう。

昔の音源の復刻CDでは、音質面で裏切られることが多い。最近またLPレコードを購入することが多くなったのはそういう理由からだ。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2014年3月 4日 (火)

インテグラル / パコ・デ・ルシア(26CDセット)

偉大なギタリストであるパコ・デ・ルシアが2月26日にメキシコで心臓発作のために亡くなった。66歳だった。

001

002

これは、2003年に発売されたパコ・デ・ルシアの26枚組CDセットで、まだ16歳だった1964年の録音から1998年のLUZIAまでの25枚に、1964年から1999年までに録音された未発表録音を集めた1枚を加えたセット。この後、パコ・デ・ルシアは2004年と2012年にアルバムを出している。尚、スーパーギタートリオによる「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」、「パッション・グレイス・アンド・ファイアー」と、カマロン・デ・ラ・イスラなどのカンテの伴奏をしたアルバムはこのセットには含まれていない。

一般にはスーパーギタートリオによる「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」が有名であるが、このセットを順番に聴いていくと、16歳ですでに驚くべきギターテクニックを持っていたことや、時代を下るにしたがって音楽性が変化していくのが良くわかる。

彼の音楽の時代を3つに区切るとすれば、「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」以前と、ジャズ、ポップス、フュージョンのミュージシャンから影響を受けた「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」を代表とする70年代後半から80年代中盤まで、80年代後半の「シロッコ」以後のフラメンコに戻った時代に分けられる。フラメンコであっても、「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」以前と、「シロッコ」以後では全く異なる。

パコ・デ・ルシアのCDで最高傑作は何かと尋ねられたら、私は「シロッコ」と答える。やや難解かもしれないが、現代のフラメンコ・ギタリストで、この作品の影響を受けていない人は居ないと思う。古典的なフラメンコからポップスの要素を含んだ現代のスタイルのフラメンコに変貌した最初の作品であり、革命的なフラメンコ・ギターであった。

Swscan00138

彼の残したアルバムを聴きながら、謹んでご冥福をお祈りする。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

« 2014年2月 | トップページ | 2014年4月 »