オルフ カルミナ・ブラーナ/プレヴィン、LSO他(Hi-Q 180AnalogueLP)
これは、1974年録音のEMI音源のものを復刻したLPレコードで、同じ音源がXRCDでも発売されている。この時代のものとしてはかなり高音質なもの。
指揮者のアンドレ・プレヴインはカルミナ・ブラーナを得意としていて、1994年頃のウィーンフィルによるライヴ録音もCDで発売されていて、ソプラノにバーバラ・ボニーが起用されているなど独唱者のキャストも良くて評価が高い。この盤を聴くにあたって、どうしてもヨッフム/ベルリン・ドイツ・オペラ盤と比較してしまう。手持ちのヨッフム盤はCDとオリジナルLPだがオリジナルLPの音質が圧倒的に良いので、聴くのは主にオリジナル盤だ。
このプレヴィン/LSO盤は、プレヴィンらしい切れ込みと統率の良さがあるが、何となくまじめな演奏で、ヨッフム盤のダイナミズムや独唱者の圧倒的な歌唱を聴くと、不利は拭えない。これから先、聴き続ける盤になるかは相当に怪しい。
ところで、近年、このような高音質な復刻LPが発売されるようになって、通常CDや高音質CDあるいはSACDとどちらが良いのかという聴き比べも楽しい。また、ハイレゾ配信音源なども少しずつではあるが増えているので、音質を気にする人はこれから何を選べば良いのか問題になるだろう。SACDとXRCDなどの高音質CDの音質差は、実はあまり大きくない。CDプレーヤーさえしっかりしたものを使えばSACDは要らないと考えている人が多かったから、SACDがいつまでも低空飛行を続けているのだ。アナログLPに関しては、取り扱いが面倒で機器の能力差や使いこなしの巧拙により音質は雲泥の差になる。でも、上手く鳴らした時にはSACDよりも良くなる場合が多い。特に、元のマスターがアナログ録音の時代のものは尚更だ。

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