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2015年1月

2015年1月30日 (金)

マーラー 交響曲「大地の歌」 /ジュリーニ、ベルリンフィル、ファスベンダー、アライサ

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マーラーは、長大な交響曲を幾つも書いたが、一番優れた作品は、交響曲「大地の歌」だと思う。交響曲と言っても、6つの歌で出来たオーケストラ伴奏の歌曲と見ることも出来るもので、6つのうち、奇数番号の歌はテノールで、偶数番号の歌はアルトかバリトンで歌われるものだ。中国の李白や銭起、孟浩然、王維などの詩をドイツ語に訳したものをテキストにし、東洋の死生観をテーマにしたもので、東洋的な五音階が使われている。

この曲の一番の愛聴盤は、1960年代に録音されたブンダーリッヒとルートヴィッヒが歌ったクレンペラー盤で、オリジナル盤もEsotercSACD/CDハイブリッド盤も持っている。デジタル録音の1980年代以降の録音のもので一番気になるのは、このジュリーニ/ベルリンフィル盤で、LPレコードでドイツ盤と国内盤で所有している。しかし、CDは持っていない。

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ジュリーニは、ベルリンフィルを巧妙にドライブし、マーラーの音楽の輝きと影を上手く醸し出しているように思うし、ブリギッテ・ファスベンダー(アルト)、フランシスコ・アライサ(テノール)らの歌もかなり良く、捨て去ることが出来ない盤である。

CDを買わないのは、この1980年代当時のドイチェ・グラモフォンは、デジタル録音やそれのCD化に対して充分なノウハウの蓄積がなく、LPレコードの方が良い音質のものが多かったからだ。ドイツ盤と国内盤の音質差は1970年代までのLPレコードより少ないが、ドイツ盤の方が音色が鮮明に聴こえる。ただし、S/Nなど盤質は国内盤のほうが良い。当時の値段は、輸入盤が¥2200位、国内盤は¥2800だった。現在のCDの安さが判るだろう。また、現在の重量盤LPが¥4000程度しても、当時のLPレコードの値段を考えたら、決して高くはないと思える。

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2015年1月27日 (火)

SHANTI'S LULLABY /SHANTI (180g重量盤LP)

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先日ご紹介したBorn To Singと一緒に購入したLPレコードで、こちらが彼女の最新アルバムらしい。ジャケット写真がCDと異なっている。

収録曲の中には、スティングの名曲[Fields Of Gold]もある。この曲は、世界中の実力のある女性ヴォーカリストがカヴァーしており、個人的にエヴァ キャシディのものが好きだ。

しかし、SHANTIの歌も、軽くて透明感のある声でアレンジもシンプルにされていて、全く遜色なく素晴らしい。 また、その音質の良さに驚く。

ユーチューブで、SHANTIの歌を検索していたら、こんなコンテンツを見つけた。

この動画に登場するアンソニーさんが言っている事は間違いなく、内容について全く異存ございません。SHANTI'S LULLABY 、素晴らしいアルバムだと思う。

CDは買ってないので仕事場で、ながら聴きできるようにLPからデジタル化しCD-Rに焼いてみた。買ったばかりの新品のLPということもあって、ほとんど気になるノイズも無く、満足できる音質でCD-Rにトランスファー出来た。

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これがかかっていた時に、音楽が好きな方がお見えになったので、これはLPレコードから自分でCD-Rを作ったものですよ、と言ったら、その音の良さに目を丸くしていた。元の音源の音質が半端無く良いから良く聴こえるだけの事で、通常CDでも出ているんですよ、と、うにゃうにゃと話していたら、俺、このCD買ってみるよ!と宣わった。良い音楽というのは、そうやって伝染していくものだ。

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2015年1月23日 (金)

Born To Sing / SHANTI (180g重量盤LP)

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これは、ホームページの掲示板でLP愛好家の方に、音楽・演奏とも素晴らしく、音質も大変優秀である、という情報をいただき、すぐに注文をし購入したもの。Shantiという女性ヴォーカリストについては全く知らなかったが、ネットで調べた情報によると日本生まれで、お父さんは「ゴダイゴ」のメンバーだった方だということを知った。サボイ/日本コロムビアレーベルなので、間違いなく日本のJAZZアーチストだ。

ジャズっぽいポップス、あるいは、ちょっと軽めなジャズという感じで非常に聴きやすい。聴いて貰えば、多くの方に受け入れられそうな音楽である。LPレコードの帯に「抱きしめられる声。抱きしめたくなる声。」とのキャッチフレーズがある。言わば、おじさんキラーな女性ヴォーカルで、しかも音質は抜群に良い。第17回日本プロ音楽録音賞優秀賞受賞と、誇らしげに載っている。

まずは、ユーチューブでのSHANTIの歌を聴いて欲しい。そして、気にいったなら、CDでもLPでもハイレゾでも、好きなものを購入してみると良い。

肝心な、LPレコードの音質だが、非常に滑らかでレンジが広く生々しい。プレスの質も良く、S/Nは最近のドイツプレスの重量盤よりも明らかに優れる。

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2015年1月20日 (火)

アンデスの魂 / ロス・インカス

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これは、1970年代半ば頃発売された、フォルクローレの2枚組LPレコード。ロス・インカスは、国籍は異なるが、全員南米出身の4人のユニットで、当時、フランスで活動していた。だから、このLPレコードも原盤はフランス・フィリップスである。

ケーナ、チャランゴ、シーク、ギター、太鼓による演奏で、素朴でペルー、ボリビア、アルゼンチン北部にまたがる中南米の民族色豊かなものだ。このLPには収録されていないが、中南米フォルクローレの曲で一番有名な「 コンドルは飛んで行く」は、このグループのものが好きだ。ユーチューブにあるので貼り付けておく。

高校生の頃、アイドルやフォーク、ポップス、ロックなどの音楽よりも、フォルクローレのLPレコードを優先して購入していた。アイドルやフォーク、ポップス、ロックは、テレビやFM放送で聴けたが、フォルクローレのような音楽は、LPが売り切れれば、入手が困難なのが目に見えていたからだ。そういう音楽を、50歳を過ぎても時々、LPレコードで聴く。音楽が流れる時、時間が40年近く戻るような錯覚を覚える。

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2015年1月16日 (金)

ワーグナー タンホイザー(パリ版)/ショルティ、ウィーン国立歌劇場

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お正月に、EsotericSACD/CDハイブリッド盤によるクーベリックの「魔弾の射手」を聴いたが、ルネ・コロのマックスの声が良いのが印象に残り、それならばと、後日、ワーグナーでルネ・コロが歌っているもの中からこれを選んで聴き始めた。

私は、普段、ワーグナーはあまり聴かないけれど、「さまよえるオランダ人」と「タンホイザー」は映像なしでも苦もなく聴ける。ショルティのタンホイザーは、以前は英国プレスのLPセットを持っていたのだが、あまり聴かないのでCDのみを残して処分してしまった。

ルネ・コロが歌うタンホイザーは素晴らしい。歌合戦のヴェーヌス賛歌は非常に官能的だ。ということで、一気にCD3枚続けて最後まで聴いてしまった。

CDでも音楽の魅力はよく判るが、LPレコードを手放したのは後悔している。楽器の音色や声の濃さは、LPの方が優っていたし、聴いていてより楽しかったような気がする。

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2015年1月13日 (火)

ブルックナー 交響曲 第七番 /クライツベルク、ウィーン響

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これは、ヤコフ・クライツベルク/ウィーン交響楽団による2004年の録音で、SACD/CDハイブリッド盤。

HMVの通販で、CD3枚買うと割引がされるセールがあるが、欲しい2枚が決まって、もう1枚何か買おうと思って探した時に、ペンタトーンというレーベルから出ているCDの中で1番安かったものがこれ。現在でもHMVで¥504で出ている。ペンタトーンというレーベルは、旧フィリップスレーベルの関係者が立ち上げたレーベルで、SACDが多いのであまり持っていないが、安いから買ってみようということで飛びついた。

コクのあるような演奏ではなく、ある意味、浄化されたような演奏である。私は普段、ブルックナーをそれほど聴かないが、打楽器のダイナミズムや、フォルテの全奏からいきなり休止する静寂感などが良く捉えられているなかなかいい録音であり、演奏もなかなか良いのではないかと思える。

ヤコフ・クライツベルクという指揮者、なかなか良いではないかと思い、色々検索してみたら、すでに故人だった。東日本大震災の数日後に癌で51歳で亡くなられたとか。

それにしても、ペンタトーンのSACD/CDハイブリッド盤でこれだけがポツンと異様に安いのは何故なのか?録音も演奏も悪くないのに。。

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2015年1月 9日 (金)

ウェーバー 魔弾の射手 /クーベリック、バイエルン放送o.(EsotericSACD/CDハイブリッド盤)

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昨年末に発売されたEsotericSACD/CDハイブリッド盤、グレート5オペラズ9枚組のセットのなかで、あれっ、と思ったのがこれ。てっきり、「魔弾の射手」ならクライバー/シュターツカペレ・ドレスデンのが出て来ると思った。

アナログ時代のステレオ録音の「魔弾の射手」は、エリザベート・グリュンマーがアガーテを歌ったカイルベルト/ベルリンフィル盤(1958年)、イルムガルト・ゼーフリート、リタ・シュトライヒらの参加したヨッフム/バイエルン放送盤(1960)なども良い。

アナログ時代の最後を飾る名演奏としてクーベリック、バイエルン放送o.のものも、完成度は高いけれど、これでなくてはならないというものでは無い。なぜかというと、全体的に音楽が落ち着きすぎているというかおっとりしすぎているのだ。これは、クライバー盤を普段から聴いている人には理解してもらえると思う。カイルベルトやヨッフム盤は録音は古いけれど、すこぶる良い歌手で固められ、ドイツ的な硬質な響きを持ち、これぞドイツのオペラという感じがあるのだが。

音質については、全く問題がないというかアナログ末期の高音質な録音がそのまま楽しめるような高音質なディスクである。ただ、この時期のクーベリックなら、シューマンの交響曲全集などが良いので、そのあたりをSACD/CDハイブリッド盤にしてほしい。

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2015年1月 6日 (火)

マスカーニ カヴァレリア・ルスティカーナ、レオンカバッロ 道化師/カラヤン、スカラ座(Esoteric SACD/CDハイブリッド盤)

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先月発売されたEsoteric SACD/CDハイブリッド盤のグレイト5オペラズの中で、この、カラヤンの「カヴァレリア・ルスティカーナ」と「道化師」が、音質的に一番素晴らしい仕上がりではないかと思う。オリジナル-イメージ-ビット-プロセッシングの従来盤と比べると、Fレンジはさらに広大になり音場感が向上し、弦楽器の質感や声の濃さや輝きが素晴らしい。

CD層を聴いても、最新のオペラ全曲盤の優秀録音でも、ここまでの音質のものは殆ど無い。それくらい良い状態である。ここまで良ければ、アナログLPは不要である、とも思わせる。元の録音が良かった事、マスターの保存状態が良かったという事もあるだろう。

「カヴァレリア・ルスティカーナ」は大好きなオペラであり、50年代後半から60年代のアナログ・ステレオ録音のものだけでも、ビヨルリンク、テバルディが歌ったエレーデ盤、デル=モナコ、シミオナートらとのセラフィン盤、コレルリ、ロス・アンヘルスらが歌ったサンティーニ盤などを取っ替え引っ替え聴いているが、、カラヤン/スカラ座の「カヴァレリア・ルスティカーナ」は、古今を通じて、映像のない音だけでオペラを聴くのであれば、まず最初に聴くべきものである。そのくらいキャストも充実しているし、カラヤン/スカラ座の音楽作りも素晴らしい。膨大な数のカラヤンの録音の中でも出色の出来じゃないかと思う。カラヤンを否定する人達はオペラのレコードを聴いてないのではないか? 様々な歌劇場の音楽監督を歴任してきたキャリアは伊達ではない。隅々まで気を配って仕上げた一部の隙も無い名演奏である。

「道化師」の方は、デル・モナコのカニオのDECCA盤で刷り込まれたので、比較してしまうとどうしても聴き劣りする感じがする。でも、これもこの音質の良さを考えるとかなりよく聴こえる。ベルゴンツィのカニオがこんなに良かったとは。。

グレイト5オペラズは、マスカーニ カヴァレリア・ルスティカーナ、レオンカバッロ 道化師/カラヤン、スカラ座だけでも、充分に買うだけの価値があった。

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2015年1月 2日 (金)

ヴェルディ トロヴァトーレ全曲/セラフィン、スカラ座(EsotericSACD/CDハイブリッド盤)

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これは昨年暮れに発売された5グレイトオペラズ(9枚セット)のうちの1つで、1962年録音のドイチェグラモフォン音源。

ステレオ初期のヴェルディ 「トロヴァトーレ」全曲盤では、DECCAのエレーデ盤(1956年録音)、EMIのシッパース盤(1964年録音)などもあるが、最も完成度が高いのがセラフィン盤である。キャストが揃っている上に、それがまた全員イタリア人、指揮者もイタリア人、そしてイタリア最高の歌劇場であるスカラ座のオーケストラ、合唱団を使っている。現代の録音では、キャストに全員イタリア人を使ってここまで歌える歌手が揃うかと言われると、甚だ疑問だ。

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こちらは、オリジナル-イメージ-ビット-プロセッシングでリマスターされた通常CDのセット。このCDとEsoteric盤のCD層を比べると、歌手の声の濃厚さやオーケストラの厚みが、Esoteric盤の方が良い。白熱した臨場感もEsoteric盤の方が良く出て来る。ただ、録音が古いためかいずれもFレンジは狭く聴こえる。

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これは、手持ちの1960年代プレスのドイツ盤LPセットで、40年以上未開封のままだったものを数年前に手に入れた。通常の聴きたおされたノイズだらけの初期盤と違って、ノイズが殆ど無く快適に聴けるのだが、これら三種のディスクで一番音質に優れるのは、この盤である。Fレンジは一番狭いが、声の濃さや力強さ、うねるようなオーケストラの質感、白熱した臨場感はこのLPが一番素晴らしい。

Esoteric盤を200万円を超えるCDプレーヤーで再生しても、100万円くらいの入念に調整されたアナログプレーヤーセットでかけるこのLPレコードの音質にかなわないので、改めて手放す事が出来ないと思った。

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