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2015年4月

2015年4月28日 (火)

オートグラフ / アンジェラ・ゲオルギュー(8CD+DVD)

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autograph(署名)というタイトルが付いているが、自選集という意味だろう。アンジェラ・ゲオルギューは、今年で満50歳である。1994年にゲオルグ・ショルティ指揮による「椿姫」のヴィオレッタが神がかった大成功で、大ブレイクした。この時、あまりの素晴らしさに、ショルティは涙を流しながら指揮をしていたという逸話がある。この時の映像はDVDでも出ているから、オペラ好きな人は観た事があるかも知れない。その後の20年近くの間にEMIに録音されたゲオルギュー自らお気に入りの音源を集めたのが、このセットである。このセットがわずか3千円ちょっとで買える事に感謝したい。

Disc1:魔性の女役
Disc2:プッチーニのヒロイン役
Disc3:娘役
Disc4:バロックからベルカントへ
Disc5:ヴェルディ:オペラ、オラトリオ、歌曲
Disc6:ヴェリズモ・オペラ
Disc7:フランスのアリアと歌曲
Disc8:ゲオルギューへのインタビュー(音楽をはさみながら)

DVD:ゲオルギュー・ベスト・シーン

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中身は、1枚1枚異なる写真の紙ジャケットに入っている。

一通り聴いてみて、やはり素晴らしいのは、プッチーニやヴェルディのオペラのアリアだ。椿姫は、ゲオルギューが歌う公演を実際に生で観た事があることもあり、思い入れもある。

クラシック音楽のCDは売れないと言われているが、オペラやオペラアリアのCDは交響曲や管弦楽に比べて、輪をかけて売れない。普段、このような音楽を聴いて、その素晴らしさを享受している身としては、なるべく多くの人に聴いて欲しいと願って止まない。

このセットの音質は、最近20年以内に録音された新しいものなので、音楽を楽しむ上で全く問題ない良いものだと言える。

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2015年4月24日 (金)

モーツァルト ヴァイオリン協奏曲5番、ヴュータン ヴァイオリン協奏曲4番/ハーン、ヤルヴィ、ベルリン室内管弦楽団

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これは、先月発売になったヒラリー・ハーンの新譜のCD。ハイレゾでも販売されているが、聴いたのはドイツプレスの輸入盤CDである。

モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番(トルコ風)、ヴュータン ヴァイオリン協奏曲第4番のカップリングで、オーケストラはパーヴォ・ヤルヴィ/ベルリン室内管弦楽団。2012年、2013年の録音。

モーツァルトもヴュータンもソリッドなオーケストラの響きにのせて、彼女自身も切れ込みの鋭い弾き方で答えている。何故かフェンシングの戦いのイメージを受けた。クールなようで情熱がみなぎる様な感じである。モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番は、沢山CDが出ているが、ヴュータン ヴァイオリン協奏曲第4番は、ヴュータンの6曲あるヴァイオリン協奏曲の中で最も有名なものだと思うが、あまり録音が多くない。メンデルスゾーンの協奏曲など超有名なものと比べると曲想などで聴き劣りするような感じがするのだが、ハーン、ヤルヴィ達の演奏は、曲の魅力を充分に引き出したような感じがしてとても楽しめるし、良い曲であると思える。

音質は、評価が分かれると思う。きちんと調整された再生装置であれば、オーケストラのパートがよくわかるし響きも自然で、ハーンの独奏ヴァイオリンも非常に魅力的に聴ける。伝統的にドイチェ・グラモフォンのCDは下手をすると音がきつめになるものがあるが、このCDも若干そういう傾向がある。しかし、きちんと調整するとシャープでピントが合った透明感のある良い音質で再生できる。このCDはそういうCDだ。個人的には、ハイレゾでなくても充分に楽しめる演奏が良くて高音質なCDであると思う。

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2015年4月21日 (火)

リフレクション / エレーヌ・グリモー(180g重量盤2枚組LP)

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これは、Clearaudioが発売している高音質アナログレコードで、収録は以下のようになっている。CDでは1枚に入っていたものを2枚4面にカットしている。

SideA
シューマン:ピアノ協奏曲エレーヌ・グリモー(p)
 ドレスデン国立管弦楽団 エサ=ペッカ・サロネン(指揮)
第一楽章

SideB
第二楽章、第三楽章
クララ・シューマン:
リュッケルトの詩による3つの歌曲 op.12
 アンネ・ソフィー・フォン・オッター(M)エレーヌ・グリモー(p)

SideC
ブラームス:
チェロ・ソナタ第1番ホ短調 op.38
 トルルス・モルク(vc)エレーヌ・グリモー(p)
第一楽章、第二楽章

SideD
第三楽章
2つのラプソディ op.79
 エレーヌ・グリモー(p)

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ジャケット裏のクレジットやLPレコードのレーベルにはA面にシューマンのピアノ協奏曲の第一楽章と第二楽章が入ってるとクレジットされているが、実際には私が書いたようなカットになっている。

この中のシューマンのピアノ協奏曲は、非常にロマンティックな曲だが、それを充分に発揮させ、シューマンの音楽の色彩感がよくわかる優れた演奏だと思う。それが、CDで聴いた時よりはっきりする。 クララ・シューマンの歌曲におけるアンネ・ソフィー・フォン・オッターの歌やブラームスのチェロソナタにおけるトルルス・モルクのチェロの音色もCDよりも良い。入念に制作されたLPレコードだと感じた。

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CDと一緒に並べてみた。CDについては、すでにこのブログで書いている。

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-d5f1.html

このLPレコードは、4月19日(日)に、紙製の内袋が欲しくて市内の中古レコード屋さんに行った時に見つけたもの。中古ではなく新品ではあるがジャケットの角がほんのわずかつぶれているため(よく見ないとわからないくらい)、格安に仕入れられたB級品なのだそうだ。大手量販通販店での価格の5割~6割位の値段だったので、随分とお買い得感があった。ラッキー!

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2015年4月17日 (金)

ドニゼッティ 愛の妙薬/レヴァイン、メトロポリタン歌劇場、バトル、パヴァロッティ、ヌッチ、アップショウ(LP&CD)

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上がLPで、下がCD、どちらも2枚組の輸入盤

この「愛の妙薬」の録音は、1991年の映像のDVD(レヴァイン、MET、キャストはバトル、パヴァロッティは同一であるが、ベルコーレ:ポンスとジャンネッタ:ユッカなどが異なる)がある。しかし、DVDは観るためのもので、CDやLPで出たこの録音は、レオ・ヌッチのベルコーレ、ドーン・アップショウのジャンネッタが声でDVDのキャストを上回る上に、パヴァロッティの歌もこちらが勝る。ただし、パヴァロッティは1980年代の10年間でかなり劣化した。それでも尚、素晴らしいネモリーノであると思う。凄いのはジェームス・レヴァインの指揮だ。これはきちんとした装置でCDを聴くと、細部まで行き届いた素晴らしいオーケストラであるとわかる。

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ドイチェグラモフォンなのに、ドイツプレスではなくオランダプレス、おそらくこのLPは国内盤も無くオランダプレスのものしか存在しない。コストを安くプレスするためにオランダでプレス、そして、LPの第2面は36分27秒と、かなり詰め込んでカットされている。当然、音質的にCDよりも良いわけがない。

そして、末期的な極めつけは、付属リブレットがCDと全く同じw。

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30cm四方の大きなリブレットが付属することがLPレコードの大きなアドバンテージなのだが、このセットはCDと共通のリブレットが付属していた。上がLP、下がCDに付属していたリブレット。1980年代末期~LPレコードの終焉の1991年までのわずかの間だが、LP、CD、カセットテープ共通のリブレット付属のLPレコードというのがあった。バーンスタインのマーラーの交響曲の一部もそうだ。コストや需要減を考えると仕方が無いのかも知れない。

このLPレコードセットは、CDに比べて数が少なくて貴重なだけが取り柄かもしれない。

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2015年4月14日 (火)

ヴェルディ 椿姫 /ボニング、ナショナルフィル、サザーランド、パヴァロッティ他(3LP)

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これは、1979年の録音で、DECCA/LONDONの最初期のデジタル録音のLPレコード。つい最近、この未開封新品を入手した。30年以上シールされたままの在庫品で、最近プレスされたものではない。

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この録音は、日本では不当に評価されたものだ。全盛期のパヴァロッティが歌うアルフレード、やや薹が立っているがアジリタを散りばめ美しく歌うサザーランドのヴィオレッタ、ボニングの統率するナショナルフィルも見事で、大きな欠点は無い。この全曲盤は、ヴェルディが書いたままで、クライバー盤のようなカットが全くない。それだけでも価値がある。ボニングは健在であるが、サザーランド、パヴァロッティはすでに故人である。

このLPレコードは、再生が大変。調整が不充分だったり不安定な機器でかけると、サザーランドやパヴァロッティの声がビリ付きやすい。だから、みんなLPを捨ててCDに移行したのだというのがよくわかるソフトだ。CDは再生が安定しており声がビリつくなんて事は無いから。そのあたりをクリア出来るアナログ機器で聴いた時、この当時のDECCAのデジタル録音がかなり高水準であることがわかる。音質も素晴らしい、このLPレコードは。

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これは、1枚もののハイライト盤CDで、下にあるぐにゃぐにゃしたサインはリチャード・ボニングのもの。東京でのオペラ公演の後、サイン会があったので、その時にこのCDにサインしてもらったものだ。

このCDは初期のドイツプレスだが、我が家で同じ部分を上記のLPと聴き比べると、ちょっとFレンジが狭く聴こえる。当時のCDはLPレコードにかなわない。ただし、リマスターされた新しいCDならば、ずっと良いだろうと思う。

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2015年4月10日 (金)

モーツァルト バスティアンとバスティエンヌ/コッホ 、ベルリン室内管弦楽団

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アデーレ・シュトルテ  (ソプラノ)
ペーター・シュライアー (テノール)
テオ・アダム (バス)
ヘルムート・コッホ (指揮)ベルリン室内管弦楽団

先日ご紹介した「後宮からの誘拐」の余白に入っていたのが「バスティアンとバスティエンヌ」で、3枚6面のうちの5面途中から6面に入っていた。こちらはドイチェグラモフォンではなく、オリジナルは東ドイツ・エテルナの録音。音質は、「後宮からの誘拐」よりも「バスティアンとバスティエンヌ」の方が明らかに良い。全曲で40分ちょっとの短いオペラである。3人の歌手は揃ってなかなか良く、ヘルムート・コッホ の統率も良くベルリン室内管弦楽団 が、魅力的に聴かせ、このオペラを楽しんで聴ける。

ところで、「バスティアンとバスティエンヌ」はモーツァルト12歳の時の作品で、あらすじは、羊飼いのバスティエンヌは、恋人のバスティアンが冷たくなったので村の占い師コラに相談する。 コラの云うように彼女は芝居を打つが、二人の恋人は激しくケンカをするが、別れようとする直前に仲直りして終るという、たわいのないものである。

現代で言えば、小学6年生が色恋沙汰のオペラを作曲したようなものだが、聴きどころはとても魅力的だし、改めてモーツアルトの天才ぶりに驚いてしまう。序曲を聴き始めると、何やら聴いたことが有るメロディーが流れる。それは、ベートーヴェンの交響曲3番「エロイカ」の第一楽章の旋律にそっくり。というのも、おそらく、ベートーヴェンがこのオペラから引用したから。このオペラはドイツ語で歌われるジングシュピール(歌芝居)である。この作品から始まり、「後宮からの誘拐」を経て、最晩年の名作「魔笛」に続いていくのだ。だから、モーツァルト好きな人は、一度は聴いて欲しいと思う。

基本、このオペラはバスティエンヌの歌が良くなくてはつまらない。その点、古く1955年のモノラルではあるが、リタ・シュトライヒがバスティエンヌを歌ったステップ(指揮)ミュンヘン室内管弦楽団の録音が、バスティエンヌの歌を聴くのには一番良いような気がするが、CD化は遅れた。以下の2003年に発売された8枚組の「ウィーンのナイチンゲール」の中に、「バスティアンとバスティエンヌ」が初CD化されて全曲収録されていた。音場は広がらないが、リタ・シュトライヒの歌を聴くのには充分な音質である。

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2015年4月 7日 (火)

モーツァルト 後宮からの誘拐/ヨッフム、バイエルン国立歌劇場

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これは、3枚組のLPレコードで、5面途中まで、後宮からの誘拐/ヨッフム、バイエルン国立歌劇場、ロルフ・ボイセン、フリッツ・ヴンダーリッヒ、エリカ・ケート、ロッテ・シェードル、フリードリッヒ・レンツ、クルト・ベーメらによるもの。

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この後宮からの誘拐は、特に、フリッツ・ブンダーリッヒ、フリードリッヒ・レンツ、クルト・ベーメなど男声陣が素晴らしい。コンスタンツェ役のエリカ・ケートも愛くるしい歌い方に魅力を感じるが、新しい録音でエディタ・グルヴェローヴァなどのテクニックや音程がほぼ完璧なものを聴いてしまった耳だと、音程が不安定だったりするのがちょっと不満だ。ヨッフム/バイエルン国立歌劇場管弦楽団は、モーツァルトの音楽を快活に美しく奏でる。

音質はかなり良く、CDだと声が若干ささくれたり、弦楽器がキンキンするような感じになりがちであるが、そのような事は全くない。声や楽器の音が濃く明瞭に聴こえて音場も自然に広がる。ただし、この盤は50年近く前の古いものなので若干ノイズが出るから、どちらが良いのかは一概に言えない。しかし、この3枚組のオリジナル盤とおぼしき3枚セットが、わずか¥1500で入手出来たのは嬉しかった。オペラをLPレコードで聴く人間がほとんど居ないという事だと思う。

余白に入っている「バスティアンとバスティエンヌ」については、改めてこの次に書こうと思う。

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2015年4月 3日 (金)

チレア:歌劇アドリアーナ・ルクヴルール/カプアーナ、ローマ聖チェチーリア音楽院 テバルディ他

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暖かくなって来たので、LPレコードを聴く事が多くなってきている。

このLPセットは、1960年代初めの米ロンドン(英国プレス)の初期盤。3枚組で、1面の裏側は6面、2面の裏側は5面、3面の裏が4面というように、当時アメリカで普及していた、オートチェンジャー・プレーヤーでかけるようなカットとなっている。またこの当時のDECCA/LONDONのイタリアオペラ全曲盤の中では屈指の高音質録音であり、状態の良い初期盤であることがそれを一層際立たせている。

ステレオ録音以降のレナータ・テバルディが主役を務めるオペラ全曲盤の中では、これが一番出来が良いと思うし、最高のお気に入りである。 レナータ・テバルディは、それほど有名でないこのオペラを録音したくて、当時契約していたレコード会社のDECCAに直訴したそうだ。レナータ・テバルディは、DECCAの看板ソプラノだったから、この録音が実現したのだろう。実際、彼女の美しく豊潤な声は、このタイトルロールにピッタリだ。

18世紀前半のパリを舞台に、恋人マウリッツィオをめぐって、女優のアドリアーナとブイヨン公妃が争い、最後はアドリアーナは毒殺される物語。

テバルディ、デル=モナコ、シミオナートという3人の歌の競演が素晴らしい盤。これぞ、イタリアオペラだ。

レナータ・テバルディの歌う「私は創造の神の卑しい僕」がユーチューブに有ったので貼り付けてみる。このアリアだけ聴いても、レナータ・テバルディの素晴らしさは判ると思う。

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こちらは、2枚組の現行のCD。これでも音楽の素晴らしさ、このオペラの魅力は充分に伝わる。

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