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2015年9月

2015年9月29日 (火)

ベートーヴェン ピアノソナタ27番、28番「ハンマークラヴィア」/ポリーニ(EotericSACD/CDハイブリッド盤)

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9月15日に発売された、EsotericSACD/CDハイブリッド盤の1枚。

マウリツィオ・ポリーニ会心のベートーヴェンの名盤である。1976、77年の録音で、アナログ末期のものである事もあって、非常に鮮明で良い音質である。通常CDだとピアノの細かいタッチの質感がここまでわからないし、クリアーな中に潤いとほんのり温かい質感と共に、良く響くエネルギッシュな質感のピアノが美しく奏でられる。

このディスクを聴いて、ポリーニというピアニストを見直したというか、その凄さに改めて平伏すような感覚を受けるのは私だけではないだろう。クールな演奏のようでいて実は、表情は温かい。深い精神性と歌心があって、しかも精密機械のような正確さを両立させた恐るべき演奏であるのが良くわかる、そんな高音質ディスクである。

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2015年9月25日 (金)

シュトラウスコンサート/ボスコフスキー、ウィーンフィル(EsotericSACD/CDハイブリッド盤)

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今月、発売されたばかりのEsotericSACD/CDハイブリッド盤の1枚。

1957年から1976年までに録音された7枚のLPレコードから選りすぐった12曲が収録されている。「美しき青きドナウ」合唱付き版に始まり、最後から2番目の曲が「ラデツキー行進曲」、最後にアンコール的に「美しき青きドナウ」管弦楽曲版という曲の配置も粋である。

聴いてみた感じ、録音が約20年に渡るが音質の違いなどの違和感が無いようにリマスターされ、統一感のある音質に仕上がっている。ウィーンフィルらしく潤いや艶のある弦楽器の質感や厚みのあるハーモニーが保たれ、非常に気持ちよく聴ける1枚である。おそらく、このディスクは発売後、プレミアムが付くだろう。

こちらは、7枚のLPレコードの中で、唯一1枚から3曲もの曲が選曲されている「ウィーン森の物語」SXL6040のオリジナル盤のジャケット。このLPレコードは愛聴盤なのだが、EsotericSACD/CDハイブリッド盤は、オリジナル盤を持っていても持っていて聴きたいと思わせるほど、音質が良い。このLPの中に収録されている「ウィーン森の物語」は、映画『第三の男』のテーマ曲『ハリー・ライムのテーマ』でおなじみの(エビスビールのコマーシャルに使われた)アントン・カラスがツィター独奏を受け持つなど、私のお気に入りの1曲であり、これが今回のハイブリッド盤の中に収められているのは、とても嬉しい。

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Esotericが発売するSACD/CDハイブリッド盤の多くが、私がLPレコードで持っていて愛聴しているものが多い。発売するものを決定している人と私の好みが共通している部分が多いのだと思う。

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2015年9月22日 (火)

グスタフ・レオンハルト/ジュビリー・エディション(15CD)

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グスタフ・レオンハルトの格安15枚組CDボックスセット。

録音は1960年代から1990年代まで多岐にわたっていて、チェンバロ曲集からオルガン曲集、他の古楽器との室内楽曲集、自らが指揮をした声楽曲集などバロック期の様々な作曲家の音楽が収められていて、とても楽しめる。このように、1枚ごとにオリジナルデザインの紙ジャケットに入っている。ドイツ・ハルモニア・ムンディ、セオン、ソニー・ヴィヴァルテなど様々なレーベルが混じって入っているが、これらのレーベルは全て現在はソニー・クラシカル傘下にあるので、1つのボックスになって再発されているのは不思議な事ではない。

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この中の13枚目には、レオンハルト(Cembalo)、ブリュッヘン(ブロックフレーテ)、ビルスマ(Vc)という錚々たるメンバーで1980年頃録音された、コレッリのソナタ集 Op.5 第7番~12番が入っている。レオンハルトのチェンバロは勿論良いと思うが、ブリュッヘンのブロックフレーテが最高だ。ブリュッヘン繋がりで挙げてみた。

このセットは現在でも入手可能で、しかも非常に安い。15枚組で¥3300程度だから1枚当たり¥220の大バーゲンなボックスセットだが、決して安かろう悪かろうというものではない。私はこれを、主に仕事場でBGMのように聴いている。

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2015年9月18日 (金)

テレマン 無伴奏フルートのための12のファンタジー/有田正弘

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先日このブログに書いたフランス・ブリュッヘンらの「涙のパヴァーヌ~オリジナル楽器によるブロックフレーテの楽しみ第一集」では、フランス・ブリュッヘンは12曲あるうちの1番と10番のファンタジー2曲をブロックフレーテ(リコーダー)の音域に合わせ、3度移調させて演奏していた。

そのつながりで、20年以上前に買ったこのLPレコードを聴いてみた。原曲どおり当時のピリオド楽器(フラウト・トラベルソ:横笛 )で12曲を全曲演奏している。この録音で有田正弘が使用したフラウト・トラベルソは、フランス・ブリュッヘンから譲られたものなのであると、このLPレコードに付いてきた有田正弘の自らのライナーノーツに書いてある。このトラベルソはステインズビーと名付けられた名器。

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この録音は1989年に行われた。すでにCDの時代になっていて日本コロムビアもLPレコードの生産を止めていたが、1993年に限定盤として発売されたLPレコードがこれである。当時はCDも値段が高く¥3000位だったが、今もDENON CREST1000シリーズからCDが発売されていて、現在は¥1080で買える。

この演奏を聴くと、無伴奏フルートのための12のファンタジーは、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータや無伴奏チェロ組曲に比肩しうる作品ではないかと思うほど、陰影感があり深遠な表現力を持ったものであると感じる。キーが何も付いていない木をくり抜いて穴を開けただけのシンプルな昔の横笛で、これだけの表現が出来のかと感嘆するような名曲であり名演奏である。

CDも持っているのであるが、LPで聴いた方がフラウト・トラベルソがより素朴で温かみのある音色で響いてくれるような感じがして好ましい。響きも自然で音質の良いLPレコードであり、曲、演奏、音質、全て揃った欠点のない優良盤である。

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2015年9月15日 (火)

涙のパヴァーヌ~オリジナル楽器によるブロックフレーテの楽しみ第一集/ブリュッヘン、アーノンクール、レオンハルト

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パーチャム:ブロックフレーテと通奏低音のためのソロ ト長調
エイク:涙のパヴァーヌ~ジョン・ダウランド『流れよ、わが涙』に基づくブロックフレーテ独奏のための4つの変奏
ルイエ:ブロックフレーテと通奏低音のためのソナタ ハ短調 Op.2-5
デュパール:ブロックフレーテと通奏低音のための組曲第5番ト長調
テレマン:ファンタジー第1番ハ長調
テレマン:ファンタジー第10番イ短調

フランス・ブリュッヘン(ブロックフレーテ)
ニコラウス・アーノンクール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)

5種類のブロックフレーテを吹き分けていて、エイク:涙のパヴァーヌ~ジョン・ダウランド『流れよ、わが涙』に基づくブロックフレーテ独奏のための4つの変奏 は、伴奏無しで演奏される。ブロックフレーテ(リコーダー)だけでここまでの演奏が出来るのだと、初めて聴いたときには驚いた。

涙のパヴァーヌ、テレマンのファンタジーを除く他の曲は、ヴィオラ・ダ・ガンバ(バス・ヴィオール)とチェンバロの伴奏が付くが、この伴奏がまた素晴らしい。

1965年11月録音、ごく自然な素朴で美しい響きのする名録音だと思う。数年前にSACDになって復発売されたが、当時のLPレコードを今聴いても、その美しさに聴きほれてしまう。50年近く前に発売されたオリジナル盤で聴くのもオツなものである。しかも、中古価格はそれほど高くない。第2版に至っては、おそらく¥1000台で買えると思うので、SACDよりもずっと安い。

初出盤のレーベル

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第2版(1970年代前半)のレーベル

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この両者を聴き比べると、初出盤は音色濃厚でより温かみがあるように聴こえる。第2版はFレンジが広がりややクールな感じになるが、どちらも高音質である。同一音源のドイツ盤のLPを2種類持つなどどいう馬鹿なことをしているが、それだけ内容のある名盤だと思うのだ。尚、これらLPレコードのジャケットは、一番上のもので同じデザイン。ただ、初出盤には紙にコーティングが無くつや無しで、第2版には表面にコーティングがあるので艶がある。

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これが現在入手できるSACD/CDハイブリッド盤のジャケット。

フランス・ブリュッヘンは、1980年代になると、指揮に専念するようになり、ブロックフレーテやトラベルソの演奏活動から引退し、コレクションしていた楽器もほとんどを有田正弘さんらに譲ってしまった。だから、彼の奏者として残っている録音はアナログ時代のものがほとんどである。

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2015年9月11日 (金)

モーツァルト クラリネット五重奏曲 オーボエ四重奏曲/デ・ペイエ、コッホ、アマデウスQ.(180g重量盤LP)

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これも、先日のギレリス、ヨッフム/ベルリンフィルによるブラームス ピアノ協奏曲第一番と一緒に発売になった180g重量盤LPで、携帯プレーヤーで手軽に聴けるデジタルデータのウンロードコードが付いている。

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1975年録音のLPレコードだが1960年代のようなチューリップ・リムのレーベルである。

ジェルヴァーズ・ド・ペイエ(クラリネット)とアマデウス四重奏団によるクラリネット五重奏曲も、ローター・コッホ(オーボエ)とアマデウス四重奏団によるオーボエ四重奏曲も、いずれも落ち着いたしなやかな音色のする気品のある名演だ。

尚、CDだとこのカップリングではタワーレコードが限定発売しているTOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE COLLECTION でしか手に入らない。CDだと¥1200程度で買えるがLPレコードは約¥3000なので、これを高いと思うかどうかは人それぞれだろう。音質的にはLPレコードの方が良いように思う。

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2015年9月 8日 (火)

ブラームス ピアノ協奏曲第1番/ギレリス、ヨッフム、ベルリンフィル(180g重量盤LP)

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これは、今月発売になったばかりの180g重量盤LPである。1972年のアナログ録音でオリジナルは勿論LPで発売された。

1970年代初出の音源だが、レーベルは1960年代のデザインに類似した外周がチューリップリムのデザインとなっている。1970年代になってからは外周部は青の二重線なので、このオリジナル盤も青の二重線レーベルだ。

ギレリス、ヨッフム、ベルリンフィルによるこの演奏は、ギレリスの鋼鉄のようなカッチリとした響きのするピアノと、ヨッフム/ベルリンフィルの極めて重厚なアンサンブルによるドイツの正統的なブラームスであり、疾風怒涛時代のブラームスの音楽の本質が聴ける名盤であり、録音されて40年以上経つが、未だに輝きを失わないものである。

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180gの厚みのある盤であり、以下の手持ちの1980年代プレスの薄くて軽い従来盤とはだいぶ趣が異なる。

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聴き比べてみると、新発売の180g重量盤は音の鮮度があり、Fレンジが広い。しかし、奥行き感など前後の広がりは1980年代の西ドイツ盤の方が感じられ、いささか平面的に聴こえる。しかし、しっかりしたレコードプレーヤーで再生すれば通常CDよりもずっと魅力的に鳴るのは間違いないと思う。

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ところで、最近発売されるLPレコードには、無料で音楽データがダウンロード出来るようになっているものが多い。このLPレコードにはシールのセロファンにこのようなステッカーが貼ってあった。

また、ジャケットの内部に9個のアルファベットと算用数字の組み合わせのダウンロードコードが付属した紙が入っている。(以下のものがそうであるが、コード番号は変えてある。)

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このコードさえあれば手軽にデジタルプレーヤーやスマホで音楽が聴ける。自宅ではじっくりLPレコードで聴くというマルチプルな音楽の聴き方が出来るのである。それで、1枚3千円程度ならば、妥当な値段だと思う。

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2015年9月 4日 (金)

モーツァルト コンサートアリア集 / グルベローヴァ、ハーガー、モーツァルテウムo.

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全部で10人の歌手が歌った5枚組のドイチェグラモフォンのLPレコードから単売されたLPレコード。

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先日ご紹介したDECCAのフィッシャー/ウィーン室内o.のLPレコードとダブっている曲は1つも無い。

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Side1
臆病な恋人など相手にしないわ  KV.74b
多くの苦しみを  KV.88
テッサリアの民よ  KV.316
お前にできるなんて  KV.419

Side2
されど おお星々よ  KV.368
わが憧れの望みよ  KV.416
あなたに明かしたい。おお神よ  KV.418
ああ情け深い星たちよ。もし空に  KV.538

DECCAのフィッシャー/ウィーン室内o.のLPレコードよりもさらに技巧的なアリアが多く、見事なコロラチューラの歌声が聴ける。ただ単に技巧が素晴らしいだけでなくとても美しいのでとても魅了されてしまう。この1枚聴いただけでグルベローヴァがどれだけ素晴らしい歌手なのかがわかるであろう。音楽的には確実にこちらの方が良い。しかし、音質的にはDECCAのフィッシャー/ウィーン室内o.盤より劣るのが惜しい。

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2015年9月 1日 (火)

モーツァルト コンサートアリア集/グルベロ-ヴァ、フィッシャー、ウィーン室内o.

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これは、1980年頃にDECCAに録音されたもので、5人の女性歌手によって5枚組のLPボックスで発売されたものを単売したLPレコードである。ちなみに、その5人とは、テ・カナワ、グルベローヴァ、ベルガンサ、ラーキ、ヘーバートで、このうち、テ・カナワ、グルベローヴァ、ベルガンサのが単売された。ベルガンサのは、フランス盤を7月にご紹介した。このグルベローヴァのはドイツ盤である。中古で¥350くらいで入手した。

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-72af.html

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Side1
優しい春が もう微笑んでいる  K.580
どうぞ、いとしい人よ     K.78
不幸なる我よ、ここは何処か  K.369
恋する私の胸は喜びに高鳴る  K.579
ああ私を見捨てないで     K.295a

Side2
大いなる魂と高貴な心     K.578
天は今、あなたを私に     K.374
もし、勇気と希望とが     K.83
あなたは今、忠実ね      K.217 

グルベローヴァは、美しく正確にコロラチューラのアリアを歌っていて、非常に魅力的である。ちょうど、アナログ録音とデジタル録音の端境期のものであるが、これはアナログ録音で、TELDECのDMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)でカットされている。現在聴いても非常に音質が良く、クリアで音楽が生き生きと聴ける。

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