« ナウズ・ザ・タイム/チャーリー・パーカー(DeAGOSTINI180g重量盤LP) | トップページ | LPかCDか その再生の自分史 »

2016年11月22日 (火)

三浦環名唱集(2LP)

Swscan00068

Swscan00069

これは、1972年に復刻発売された2枚組のLPレコードで、一部アコースティック録音のものもあるが、主として電気録音時代の国内SPレコードから盤起こしされたもの。ネットオークションで落札した。¥350也。ジャケットは布貼り厚手のハードカバー、非常に豪華なセットである。

Swscan00070

収録曲は以上のもの(クリックすれば画像が大きくなって見やすい)で、オペラ・アリア、外国の歌曲、日本の歌曲、世界の民謡が各面に収められている。オペラ・アリアは日本語訳詞のもので、若干興冷めする。外国の歌曲や世界の民謡も日本語で歌われており、またその訳が当時の時代のもので、かなり古さを感じる。

復刻に使われたSPレコードは、ものによってはかなり痛みが激しいものもあり、ノイズまみれのものもあり正直、全体的に音質はあまり良くない。だから、SPレコードをそのまま聴きたい気分になってしまうのだが、これだけの数のSP盤を集めようとすると、かなりの時間と労力が必要だろう。

このLPだけで三浦環の歌唱力や素性を推し量るのは止めた方が良いと思う。ほとんどの録音が、オペラ歌手としての現役を終えてからのもので、全盛期のアコースティック録音時代のものがほとんど無い事、三浦環にはこれ以外にも録音が沢山あるからである。私が所有しているブラームスの子守唄のSP盤もこのLPレコードの中に入っていない。また、ColumbiaだけでなくVictorにもかなり録音があるはず。

三浦環は戦前のオペラ歌手の中で、外国の音楽人辞典に掲載されていた唯一の日本人ソプラノであった。東京音楽学校で教鞭をとり、弟子の中には山田耕筰や原信子が居る。東京生まれではあるが、両親が静岡県出身(父は今の御前崎市、母は菊川市出身)だった事もあり静岡には縁の深い人なので、静岡国際オペラコンクールがプリマドンナ三浦環をたたえ、没後50年にあたる1996年から3年ごとに開催されている。日本国籍者で将来性のある出場者には、三浦環特別賞として技術力向上に必要な経費に対する助成金が授与される。

ユーチューブを検索したら1917年のアコースティック録音の「蝶々夫人」~ある晴れた日に~が出てきた。この録音は原語のイタリア語で歌われているし、歌も本LPレコードのものより数段良い。

三浦環は、「蝶々夫人」のタイトル・ロールを 十八番にしていた。その生涯で「蝶々夫人」のオペラ出演回数が実に2000公演なのだそうだ。蝶々さんはそう簡単な役ではない。長い上演時間の中で最初から最後までほとんど出ずっぱりで、喉にかなりの負担がかかる。そんな中で1年に100回出演したとしても20年続けないと2000公演にはならない。この事だけでも三浦環は凄かったと言わざるを得ないと思うのだ。


にほんブログ村

|

« ナウズ・ザ・タイム/チャーリー・パーカー(DeAGOSTINI180g重量盤LP) | トップページ | LPかCDか その再生の自分史 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ナウズ・ザ・タイム/チャーリー・パーカー(DeAGOSTINI180g重量盤LP) | トップページ | LPかCDか その再生の自分史 »