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2017年5月 9日 (火)

Another Time/ビル・エヴァンス・トリオ(180g重量盤)

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1968年6月22日にオランダのヒルフェルスムで録音された音源が最近になって発掘され、49年ぶりに日の目を見たもの。4月の第3土曜日のレコード・ストア・デイに合わせ、今年の4月22日にLPレコードのみ全世界限定6000枚で先行発売された。故にこのレコードが正真正銘のオリジナル盤。ジャケット裏には6000枚のうちの何枚目かであるか手書きのナンバーがある。CDの発売は9月1日の予定で、まだ未発売だからこのLPを買った人は4ヶ月以上前に先行して聴ける。

このLPレコードは、マスタリングで定評のあるバーニー・グランドマンがカッティングをし、米国RTI社のHQ180の高音質プレスである。このような発見された昔のコンサートのライヴ音源だと音質的には悪いものが多いのだが、この盤は全く違う。この当時のJAZZのスタジオ録音盤と比べても全く遜色無く、とても良い音質のLPレコードであると言える。

演奏も良い。特に、ドラムのジャック・デジョネットのプレイは、「モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エヴァンス」や昨年発売された「Some Other Time」よりも数段良い。リズム感、繊細さ、美しさ、時には激しく力強くて、ドラムスの良さが際立っている。それに誘発されるように他の二人のプレイがより凄みを増しているような感じで、エヴァンスのピアノもゴメスのベースも演奏に熱が入っているように聴こえて、JAZZのピアノ・トリオの醍醐味みたいなものが強烈に味わえる。

ビル・エヴァンス、エディ・ゴメス、ジャック・デジョネットの3人によるトリオは半年しか続かなかった。理由は、ジャック・デジョネットがマイルス・デイビスのグループに引き抜かれたからだが、マイルス・デイビスがジャック・デジョネットをなぜ気に入ったのかは、このLPレコードの演奏を聴くと良くわかる。

LPを聴ける環境にあって、ビル・エヴァンスが好きな人、特に「モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エヴァンス」を愛する人は、万難を排して手に入れるべき盤だと思う。

「モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エヴァンス」 

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「Another Time」の1週間前の1968年6月15日、スイスのモントルーでの録音。1960年代末期当時からの名盤の誉れ高いもの。このレコードは通称「お城のエヴァンス」と呼ばれている。私の所有するこのLPレコードは、バーニー・グランドマンのカッティング、米国RTI社のHQ180の高音質プレスの米Classic Records発売のもの。20年以上前に新品で入手した。

「Some Other Time 」 

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「Another Time」の2日前の1968年6月20日、ドイツ・ブラックフォレストのMPSスタジオでの録音。当時、ビル・エヴァンスがVerveレーベルの専属アーチストだったために権利関係の不備で発売されず、48年間お蔵入りだったものが昨年になって漸く発売された。LPレコードは全世界4000組限定で、すでに完売し入手は困難になっている。CDでは現在も入手可能である。

このピアノ・トリオのメンバーは僅か1週間の間にスイス → ドイツ → オランダと移動しながら演奏活動をしていたという事になる。この後、イギリスのロンドンでもライヴがあったらしく、その時の実況録音のテープが残っていれば良いのに、と思うのは私だけではないだろう。


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