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2019年11月 8日 (金)

ワルター モーツァルト&ハイドン:交響曲集・管弦楽曲集 (5SACD Hybrid+1CD)

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2019年11月に発売になったワルターのステレオ録音の復刻SACD/CDハイブリッド盤のセット。届いてすぐに聴き始めたが、安価なCDのセットに比べれば平面的な感じは改善され中域も充分に厚みがあるように感じる。この盤のSACD層の音質は、おそらく既発売の普通のCDの何れよりも高音質だと思う。しかし、弦の音がややきつく刺々しい感じが残っていて、弦の音色に関しては期待の大きさの割に音質の改善は大きくない。ちなみに、お気に入りのプラハ交響曲を聴いている時にはついに我慢が出来なくなって、LPレコードをひっぱり出してきて聴くことになってしまった。手持ちのLPレコードはNew Remixed Masterの1982年発売のCBS Sony盤である。私の試聴環境ではLPレコードの方が弦の音がしなやかで美しく響き圧倒的に聴きやすい。何で、最新のSACDがLPレコード以下の音質にしかならないのだろう。腹が立つやら、情けないやら、ちょっと泣きたい気分だ。

ヴァイオリン協奏曲では、2枚のLPレコードについては以下のリンク先に書いているが、古い1960年代のLPレコードは、低域、高域の両端をカットし、高域の少し下を持ち上げているというのは、聴き比べるとよく分かる。

モーツァルト ヴァイオリン協奏曲 第3番、第4番/フランチェスカッティ、ワルター、コロムビア交響楽団

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2019/09/post-1e12b6.html

しかし、フランチェスカッティの独奏ヴァイオリンの音色は、手持ちの米国2版のLPレコードだけでなくNew Remixed Masterの1982年発売のCBS Sony盤にも劣る。通常CDと比べるとヴァイオリンの不自然なにぎやかさが減退しているが、弦を擦るような潤いに満ちたビビッドな感じがこのSACDでは出てこないのが大きな不満だ。それは独奏ヴァイオリンだけではなくオーケストラの弦セクションにも言えることだが。

ワルターのステレオ録音で感激したのは、Analogue Productionsの復刻LPレコードで、それはもう、鮮度の点でも楽器の音色でも全く申し分の無い音質で素晴らしかった。ここまでの音質は無理でも、それに近い水準の復刻を期待していたのに残念だ。この復刻盤と比べると、音質的には足元にも及ばないレベルでしかない。

ベートーヴェン 交響曲第六番「田園」/ワルター、コロムビア交響楽団(Analogue Productions200gLP)
http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/analogue-produc.html

ただし、今回の復刻はワルターのステレオ録音が全てSACD化されるのと充実した日本語のリブレットが付くので、両手を挙げて素晴らしいとは言えないけれど、このシリーズは全部手に入れようと思う。


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