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2021年6月18日 (金)

プッチーニ: 歌劇「トゥーランドット」 / カラヤン、ウィーンフィル(Esoteric SACD/CDハイブリッド盤2枚組)

Turandot

配役

トゥーランドット … カーティア・リッチャレッリ(ソプラノ)
皇帝アルトゥム … ピエロ・デ・パルマ(テノール)
ティムール … ルッジェロ・ライモンディ(バス)
王子カラフ … プラシド・ドミンゴ(テノール)
リュー … バーバラ・ヘンドリックス(テノール)
ピン … ゴットフリート・ホーニク(バリトン)
パン … ハインツ・ツェドニク(テノール)
ポン … フランシスコ・アライサ(テノール)
役人 … ジークムント・ニムスゲルン(バス)

ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)

【録音】1981年[デジタル]

2021年6月に発売されたEsoteric SACD/CDハイブリッド盤の1組。

この音源は、私の最も愛する「トゥーランドット」ではない。一番好きなのは、ラインスドルフが指揮した、ビルギット・ニルソンのトゥーランドット姫、ユッシ・ビョールリンクのカラフ王子、レナータ・テバルディのリューによるRCAのステレオ初期録音のものだ。でも、「トゥーランドット」は大好きなオペラで、エレーデ盤、ラインスドルフ盤、モリナーリ=プラデッリ盤、メータ盤など多数揃えて聴いている。

しかし、このカラヤンの「トゥーランドット」は、これでもかというほど管弦楽が美しい。特に弱音の美しさが際立っている。プッチーニの音楽というのはこんなにも美しかったのだと再認識させてくれる演奏である。ゆえに歌手が主役の録音というより、やはり指揮者カラヤンのグランドオペラ「トゥーランドット」だ。

歌手配役については、トゥーランドット姫は本来ならもっとドラマチックな声のソプラノを起用するのが普通であるので、リリコなカティア・リッチャレッリが歌っているのにちょっと違和感がある。この当時なら、例えばエヴァ・マルトンなんかがトゥーランドット姫の当たり役だった。それでも、管弦楽の弱音の際立った美しさを考えると、パワーあふれるドラマティコを起用しなかったカラヤンの意図も理解できる。配役は、端役まで良い歌手で固められていて、まさに帝王カラヤンの面目躍如である。トゥーランドット姫がビルギット・ニルソンならばとかカラフがユッシ・ビョールリンクかフランコ・コレルリだったらと妄想することはあっても、この録音の緻密な美しい音楽を聴くと、それはそれで抗し難い魅力だ。

現在では、配役も含め、これだけ自分の意思を通してオペラの全曲盤を録音できる指揮者など居ないだろう。しかも、カラヤンは実演では、「トゥーランドット」を1度も指揮したことがなかったという。最近では、オペラの録音はライヴが中心で、しっかりしたスタジオ録音というのはあまり無い。それだけに貴重な録音だと思う。

肝心な音質だが、従来の通常CDよりも格段に音質が良くなっている。いわゆる初期デジタル録音のザラつきや薄っぺらさが無く、今迄はLPレコードで聴くことが多かったが、これからはEsoteric盤の出番が多くなりそうだ。初期デジタル録音のSACD化はニセレゾじゃないかと批判する人も居るが、聴いてからにしてほしい。

LPレコード、Esoteric盤、通常CD

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