音楽

2024年3月 5日 (火)

マーラー 交響曲「大地の歌」/ティルソン・トーマス、サンフランシスコ響他(SACD/CD)

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マイケル・ティルソン・トーマス(指揮) サンフランシスコ交響楽団
スチュアート・スケルトン(テノール)
トーマス・ハンプソン(バリトン)

【録音】2007年


これは、2000年代に録音されたマイケル・ティルソン・トーマスとサンフランシスコ響によるマーラー全集録音の中の1枚で、最後の方に録音された事もあり、音質はかなり良い。特にSACD層は良い。

ティルソン・トーマスのマーラーは印象に残るものは少なかったが、この「大地の歌」は例外。二人の歌手がとても良いから。特に、トーマス・ハンプトンは、渋さもありながら素晴らしい歌を披露しているし、スチュアート・スケルトンも良い。ティルソン・トーマスは、実直だが整いすぎていて、アゴーギクのあるバーンスタインのを聴いた耳には物足りない感じがするのだが、歌を聴くという観点にたてば、この盤はかなりの有良盤だ。

過去に入手したもののCD層しか聴いた事がない盤のSACD層を改めて聴いてみると、また違った印象がある。そうして良いなとなった盤の一つがこれ。


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2024年3月 1日 (金)

ラヴェル ピアノ作品集/ペルルミュテール(2CD)

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DISC 1
1-5 鏡
6  水の戯れ
7  亡き王女のパヴァーヌ
8-10 夜のガスパール

DISC 2
1-3 ソナチネ
4  高貴で感傷的なワルツ
5-10 組曲《クープランの墓》
11 前奏曲
12 ボロディン風に
13 シャブリエ風に
14 古風なメヌエット
15 ハイドンの名によるメヌエット
16-20組曲《マ・メール・ロア》*

ヴラド・ペルルミュテール(ピアノ)
エイドリアン・ファーマー(ピアノ)*

【録音】1973年(アナログ) 1982年(デジタル)*

これは2021年にタワーレコードと英国ニンバス・レコード・レーベルのコラボで実現した復刻盤。リマスターは2021年にニンバス・レコードのマイク・クレメンツが行っている。組曲《マ・メール・ロア》を除くオリジナルのLPレコードは1978年に発売された。

ラヴェルのピアノ曲集はサンソン・フランソワのが愛聴盤であるが、ペルルミュテールは、作曲者のラヴェルから直接に解釈や演奏を教えられたということもあるが、輝きと色彩感に満ち、美しい。フランソワのは、少しワインでも飲んでほろ酔い加減で弾いているようなテンポの変化や小洒落た感じがあるが、ペルルミュテールのは正統的な感じがする。この録音は後世まで末永く残したい。

この復刻CDを聴くにあたって、あまり音質には期待しなかったが、かなり良いリマスターで全く不満は無い。最新の録音物と比べれば、Fレンジが狭いとかアナログ特有のヒスノイズなどがあるが、もはや半世紀前の録音であることを考えると、良くぞこの音質が保たれているなと思う次第。

このCDは輸入盤扱いで、日本語の解説は帯と帯裏のみ。CDにはNinmbus RecordsだけでなくTOWER RECORDSのロゴも入っている


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2024年2月27日 (火)

シューマン 交響曲全集/クーベリック、バイエルン放送響(SACD/CD)

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DISC 1 交響曲 第1番「春」 交響曲 第2番
DISC 2 交響曲 第3番「ライン」 交響曲 第4番 マンフレッド序曲

ラファエル・クーベリック(指揮)
バイエルン放送交響楽団

【録音】1978年、1979年(アナログ)

2024年1月に発売になった2枚組のセットで、オリジナルマスターからの最新DSDリマスターされたもの。リマスターのエンジニアは、ブルーノ・ワルターのSACD/CDなども手掛けたアンドレアス・K・マイヤーである。

アナログ録音の最後期であることもあって、非常に音質は良い。アナログらしい滑らかな音質で、肉厚感もありワイドレンジである。このリマスターも素晴らしいと言わざるを得ない。

モーツァルトの後期交響曲集と同様、オーケストラは対向配置がとられているため、第一ヴァイオリンと第2ヴァイオリンのパートが左右に分かれて聴こえる。ドイツ的な響きで渋い金管楽器、統率の取れたしなやかな響き弦楽器が美しく響く。この音源もこれからはLPレコードを聴くことは無いと思う。

クーベリックは1960年代にドイチェ・グラモフォン・レーベルにベルリンフィルと録音したシューマンの交響曲全集があるが、録音も含め、こちらのバイエルン放送響との録音の方が優れていると感じる。ベルリン・フィルとの全集は西ドイツプレスの初期盤LPレコードで持っていて聴いている。


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2024年2月23日 (金)

モーツァルト 後期交響曲集/クーベリック、バイエルン放送響(SACD/CD)

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DISC1 交響曲 第35番「ハフナー」   第36番「リンツ」
DISC2 交響曲 第38番「プラハ」    第39番
DISC3 交響曲 第40番         第41番「ジュピター」

ラファエル・クーベリック(指揮)
バイエルン放送交響楽団

【録音】1980年(デジタル)

これは、2024年1月に発売になった3枚組のセットで、オリジナルマスターからの最新DSDリマスターされたもの。リマスターのエンジニアは、ブルーノ・ワルターのSACD/CDなども手掛けたアンドレアス・K・マイヤーである。

ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団によるモーツァルト 後期交響曲集は、モダン・オーケストラで演奏されたものの中では名盤中の名盤だと思っている。均整がとれた緻密な演奏でありながら躍動感があり、モーツァルトの交響曲が活き活きと再現される。オーケストラの配置が対抗形で、第一ヴァイオリンと第ニバイオリンが左右に分かれた配置をとっているため、第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンの掛け合いが左右から聴こえるようになっており、第41番の最終楽章の三重フガートの重なり合いが良く分かるし美しく高品位に響く。

手元にあるLPレコードと比べてFレンジやダイナミックレンジが広く、もうこの音源のLPレコードは聴かないのではないかと思う。

以下は2012年3月に限定発売されたEsoteric SACD/CD

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こちらは今回発売されたものと比べると音の鮮度がいまいちでFレンジも狭く感じる。良く言えばアナログ的で温かい音ではあるが、私的にはもう不要なディスクになってしまった。


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2024年2月20日 (火)

J.S.バッハ フーガの技法 /サヴァール、エスペリオンXX

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通常CD

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SACD/CDハイブリッド

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フーガの技法(室内アンサンブル編)

エスペリオンXXのメンバー

ブルース・ディッキー(コルネット)
パオロ・グラッジ(オーボエ)
チャールス・トート(トロンボーン)
クラウデ・ワッスマー(バスーン)

ジョルディ・サヴァール(ソプラノ・ヴィオラ・ダ・ガンバ、指揮)
クリストフィー・コリン(アルト・ヴィオラ・ダ・ガンバ)
パオロ・パンドルフォ(バス・ヴィオラ・ダ・ガンバ)

 【録音】1986年(アナログ)

1986年のアナログ録音で、初出はASTREEレーベルから発売。CDだけでなくLPレコードでも販売され、今ではこのLPレコードはとんでもないプレミア価格となっている。ヤフー・オークションにも出ているのでリンクしておく。

 https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/j1042105084

ALIA VOXから2001年頃発売された通常CDは、もちろん単独でも販売されていたが、前回ご紹介した「音楽の捧げもの」とセットになり以下のボックスに入れられて発売されていたバージョンもあった。

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現在は通常CDは廃盤となり2004年に発売されたSACD/CDハイブリッド盤のみの販売が継続している。

古楽器の編成で、管楽器とビオラ・ダ・ガンバの響きが素晴らしい。曲によって管楽器だけあるいはビオラ・ダ・ガンバだけの編成の部分もあり変化に富み、聴き手を飽きさせない。

特筆すべきは音質が素晴らしく良い事。これが35年以上前の録音だとは到底思えない。


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2024年2月16日 (金)

J.S.バッハ 音楽の捧げもの/サヴァール、ル・コンセール・デ・ナシオン

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ル・コンセール・デ・ナシオン

マルク・アンタイ(フラウト・トラベルソ)
ピエール・アンタイ(チェンバロ)
マンフレッド・クレーマー(ヴァイオリン)
パブロ・マテッティ(ヴァイオリン)
ブルーノ・コンセ(バス・ヴァイオリン、チェロ)
セルギ・カサデムント(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ローレンツ・デュフトシュミット(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジョルディ・サヴァール(指揮、ヴィオラ・ダ・ガンバ)

【録音】1999年~2000年

「音楽の捧げもの」は、大バッハ晩年の名作である。息子のC.P.Eバッハが仕えていたフリードリッヒ大王から与えられた主題を元に展開し三声と六声のリチェルカーレ、トリオ・ソナタ、10曲から成るカノンに仕上げたもので、フリードリッヒ大王に捧げられた。この曲は、楽器の指定が無いので、様々な楽器によって演奏されるが、古楽器演奏団体のル・コンセール・デ・ナシオンは、サヴァールの指揮のもと、最初の主題をフリードリッヒ大王が演奏したフラウト・トラベルソで奏で始めているなど、時代考証的にも趣向を凝らしている。演奏は、晩年の大バッハの境地を彷彿させるような、深淵で美しいものである。

ジャケットの絵は非常に有名なもので、フルートを吹いているのはフリードリッヒ大王で、チェンバロを弾いているのは大バッハの息子C.P.E.バッハ。ALIA VOXの装丁は凝ったもので、綺麗な厚紙製のデジパック版でカラーの厚いリブレットが付属している。

音質は非常に良く、録音はニコラス・バルトロメらが担当していた。

ユーチューブに有ったので貼り付けてみた。


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2024年2月13日 (火)

J.S.バッハ: ヴィオラ・ダ・ガンバソナタ集/サヴァール、コープマン

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ソナタ 第4番 ハ長調 BWV529
ソナタ 第1番 ト長調 BWV1027
ソナタ 第2番 ニ長調 BWV1028
ソナタ 第3番 ト短調 BWV1029

ジョルディ・サヴァール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
トン・コープマン(チェンバロ)

【録音】2000年

1曲目のBWV529は、オルガンのために書かれたトリオ・ソナタを編曲したもの。BWV1027~9の3曲は、現代ではヴィオラ・ダ・ガンバではなくチェロで弾かれる事が多い。しかし、大バッハが想定したとおりの楽器で演奏されれば、チェロとは異なる本来の魅力が楽しめる。典雅でありながらガンバの深みのある音色とチェンバロの繊細な響きが溶け合ったもので、当時の演奏の響きが蘇るようだ。サヴァールは曲によって3種類のヴィオラ・ダ・ガンバを弾き使い分けている。

このCDも初期のALIA VOXの音源で、現在では廃盤になってしまっている。演奏が良くしかも音質はすこぶる優れたCDで、録音はニコラス・バルトロメが担当している。


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2024年2月 9日 (金)

エリザベス王朝のコンソート音楽 1558-1603/サヴァール、エスペリオンXX

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1-2.アルベルティ:アルベルティのパヴァン/ガイヤルド
3.作曲者不詳:5声のイン・ノミネ
4.ストロージャーズ:5声のイン・ノミネ第3番
5-7.作曲者不詳:デスペラーダ/ガイヤルド/アルマンド
8.ウッドコック:ブラウニング・マイ・ディアー
9.ホワイト:5声のイン・ノミネ第5番
10-12.作曲者不詳:ロンド/ラ・レプレーザ(ガイヤルド)
13-14.ウッドコック:5声のイン・ノミネ[第2番/第3番]
15-16.作曲者不詳:アッレマーナ・ダモール/舞曲
17.タヴァナー:鹿が泉を求めるように(6声)
18.デイマン:ディ・セイ・ソプラーニ
19-21.作曲者不詳:パヴァーヌ/ブランドベルジュ/ラ・レプレーザ
22.ストロージャーズ:6声のイン・ノミネ第3番
23.マンディ:おお、世界の母よ(5声)
24-26.作曲者不詳:パヴァン/ガイヤルド(舞曲)
27-29.パーソンズ:7声のイン・ノミネ[第4番/第5番]/トランペットと呼ばれる歌(6声)

【演奏】
ジョルディ・サヴァール(指揮)
エスペリオンXX

【録音】1997年

初期のALIA VOXレーベルの音源。エリザベス1世時代の音楽の再現だが、パヴァンやガイヤルドのようなダンス音楽、シャンソンやモテット、宗教的なテーマなど、声楽から何らかの形で派生した音楽、さらには様々な楽器のために書かれた対位法に基づいたような曲が散りばめられている。サヴァール/エスペリオンXXは、澄み渡った美しい響きで聴かせてくれる。心が洗われるような気分になる。

これも録音はニコラス・バルトロメが担当している。音質は非常に良いCDだ。


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2024年2月 6日 (火)

ホセ・マリン (1619-1699) 声楽作品集(人間の調べ)/フィゲーラス、リスレヴァン他

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1.メンギッリャ、もう考えないで
No piense Menquilla ya (Do not think, Menguilla)

2.全てのものに私が死ぬことを知らしめよ
Sepan todos que muero

3.私にはそれがどうだか分からない
No se yo como es

4.小川のせせらぎが響き
Al son de los arroyuelos

5.当たり前の話
Lisonjear el dolor: La verdad de perogrullo

6.瞳よ、お前は私を軽蔑している
Ojos pues me desdeñais

7.マリカ、もし絶対にのめりこみたいならば
Si quieres dar Marica en lo cierto

8.コキジバトよ、愛のためでないならば
Tortolilla, si no es por amor

9.疑いなくメンギッリャは思っている
Lisonjear el dolor: Sin duda piensa Menguilla

10.タホの山々よ、聞け
Montes de tajo escuchad

11.愛しき人よ、あなたは何と気まぐれなことか
Nina como en tus mudancas (Maiden, how in your whims)

12.この雪をかぶった山脈
Aquella sierra nevada

13.魂を運び去るもの
Que se Ileva las almas

14.年老いし我が女主人マリア
Mi señora Mariantaños

モンセラート・フィゲーラス(ソプラノ)
ロルフ・リスレヴァン(リュート)
アリアンナ・サヴァール(ハープ)
ペドロ・エステヴァン(打楽器)
アデラ・ゴンザレス=カンパ(カスタネット)

【録音】1997年

ALIA VOX初期のCDで、17世紀スペインの宮廷作曲家ホセ・マリン(1618-1699)の世俗歌曲を集めたもの。全て作詞者不詳の歌。
モンセラート・フィゲーラスの澄んだ美しいソプラノの歌声、慎ましいリュートの響きに打楽器とカスタネットが添えられた伴奏が支えている。モンセラート・フィゲーラスはジョルディ・サヴァール夫人で2011年に没している。アリアンナ・サヴァールはジョルディ・サヴァールの娘だ。

このCDも初期のALIA VOXのほとんどを担当したニコラス・バルトロメが担当した。バランス良く鮮明でとても優秀な録音だ。この音源はSACD化はされず、通常CDしか無いと思う。


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2024年2月 2日 (金)

カバニリェス バターリャ、ティエントとパサカーリェ/サヴァール、エスペリオンXX

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ホアン・カバニリェス(1644-1712)バターリャ、ティエントとパサカーリェ 

01. Battaglia
02. Tiento de falsas
03. Passacalles de primo tono for Organ
04. Tiento de segundo tono por Gesolreut
05. Corrente Italiana
06. Tiento de falsas de octavo tono
07. Passacalles no 4 on the 4th tone
08. Tiento 23 por Alamire
09. Tiento de primer tono
10. Tiento "de pange lingua quinto tono punto alto"
11. Tiento de octavo tono de Contras

ジョルディ・サヴァール&エスペリオンXX

【録音】1996年

これは1998年に発売されたALIA VOXレーベルの最初のCD。ホアン、カバニリェスは、スペインのバッハとも呼ばれ、スペインのバロック期に活躍したオルガニスト、作曲家である。このCDに収められた曲も元はオルガン曲であるが、編曲して古楽器編成の曲となっている。当時もオルガンだけでなく様々な楽器で演奏されたらしい。演奏はサヴァールの指揮にしてはおとなしく聴こえるが、元がオルガン曲だからかもしれない。

音質は1996年録音のCDとしてはすこぶる良い。録音エンジニアはニコラス・バルトロメという人で、一部のオーディオ・マニアには優秀録音をするエンジニアとして有名である。初期のALIA VOXの録音はこの人が手掛けていたが、2015年頃から新しいレーベルを立ち上げて録音活動をしているせいか、現在、ALIA VOXレーベルの録音は、マニュエル・モヒノらが担当している。これは通常CDで、SACD/CDハイブリッド盤は発売されていないと思う。


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