音楽

2009年11月 6日 (金)

dream /宮本笑里

Scan10025 先月、こんなCDを買った。ジャンルはクラシックだと思うが、ドラムスや電子楽器が入る曲もあるポップスっぽい感じもあるので、ポップスとクラッシクのクロスオーバーな音楽だと思う。

CMに使われた曲や、テレビ番組の中で出てくるテーマ曲だったりするものも入っているかと思えば、ヴィニャエフスキ、マスネ、フランク、パガニーニなどの正統的なクラシックのヴァイオリンの曲もおさめられている。

全体的に音楽が軽い感じで耳当たりがいい。しかし、特別に上手いかといわれるとそうでもない。古今の名演奏を聴きなれた耳には物足らない部分は相当に残る。

ところで、なぜこのCDを買ったのかというと、HMVの通販が9月ごろ、予約をとるときに誤ってわずか¥11円で売りだしてしまったからだ。後から値段の訂正や強制キャンセルになるかと思っていたら、そのまま¥11で買えることになってしまった。SACDでDVD付きの2枚組で、定価¥3465のものである。しかし、これを¥3465で買うかといわれると否である。もっと良い演奏で録音の良い新譜が外盤なら2枚買えてしまうからだ。

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2009年11月 4日 (水)

アキテーヌ公ギヨーム9世 吟遊詩人の歌/ブリス・デュイジ

Scan10022このCDは、 11世紀中ごろから12世紀中ごろの南西フランスにあったアテキーヌ公国の君主で、最古の吟遊詩人といわれているギヨーム9世の音楽を再現したものである。

Scan10024ヴァイオリンとは形が違い、5弦の楽器フィドル(古い資料を元に復元したものらしい)を弾きながら歌い語るもので、その音楽は朴訥な響きがする。音質が非常に良くて、弦のかすれるような繊細な音もしっかりとらえられていて、リアルである。響きも自然。

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2009年11月 2日 (月)

Aux Marches Du Palais: Le Poeme Harmonique

Scan10023 これもフランスαレーベルのCDである。黒いデザインのものでなく、これは白を基調としたもの。内容は、フランスの古歌(シャンソン)である。クラシック音楽の中でも16世紀~18世紀はじめごろの世俗的な歌が集められている。

内容は楽しいもの、悲しいもの、パロディ、など庶民が口ずさんだようなものが多い。録音は良く、自然な響きがする。

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2009年10月30日 (金)

マレ ヴィオール作品集/ワティヨン

Scan10019 これは、フランスαレーベルから出ているマラン・マレのヴィオール曲集、

主役のバス・ヴィオールはソフィー・ワティヨンという女流奏者で、もう1台のバス・ヴィオールと2台のギター(テオルボ)とクラブサンによるもの。

録音が非常に良いこともあって、古楽器の繊細で美しい響きが聴ける。

有名な「フォリア」も非常に素晴らしい演奏で、ALIA VOXから出ているジョルディ・サヴァールのものと比較して、演奏でも録音でも劣らない。

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2009年10月28日 (水)

F・クープラン ラ・スュルタン、室内楽とクラヴサンのための練習曲/フェルナンデス他

Scan10021 これも、フランスのαレーベルから出たCDであるが、古楽器演奏家としてかなり有名で、他のレーベルからも様々なCDを出している人の名前がある。

フランソワ・フェルナンデス(バロック・ヴァイオリン)
エリザベート・ジョワイエ(クラヴサン)
アルフレード・ベルナルディーニ(バロック・オーボエ)
エマニュエル・バルサ、ジェローム・アンタイ(低音ヴィオール)

フェルナンデスや、バルサ、アンタイらは、ASTREEやVirginレーベルの数多くのCDにも名前があるかなりの名手で、このCDでもそれはとても良くわかる。

「趣味の融合」からのコンセール14番と9番は特に素晴らしい演奏で、18世紀前半の音楽を優雅に奏でている。また、録音も非常にクリアで素晴らしい。

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2009年10月26日 (月)

サント・クロワ・デュ・モンのオルガンを弾く/レオンハルト

Scan10017 これは、αレーベルから出たグスタフ・レオンハルトによるオルガン作品集で、17世紀から18世紀はじめまでの作品ばかりが集められている。

パイプオルガンの壮大な響きとホールの残響が綺麗に入った、まさにオーディオマニア向けのCDだと思う。2001年の発売。αレーベルのレオンハルトのCDは先週ご紹介したものとこれの2枚だけ所有している。他にもあるのかは知らない。

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2009年10月23日 (金)

ルイ・クープラン ジロラモ・フレスコバルディ ハープシコード作品集/レオンハルト

Scan10020 グスタフ・レオンハルトは、古楽器再興の立役者の一人で、指揮者としてもオルガン奏者としても有名であるが、なんといってもチェンバロの演奏家としての大家である。これは2002年の発売。

レオンハルトは1928年生まれで、高齢のためか1990年代半ばを境に録音から遠ざかっていたが、21世紀になってαレーベルから出たのには驚いた。αレーベルは録音は良いが、メジャーレーベルに比肩できるだけのアーチストが居なかった。それを考えても、この録音はレオンハルト本人の強い希望があったのかもしれない。

フレスコバルディやルイ・クープランは17世紀前半の作曲家で、バッハやヘンデル、フランソワ・クープランよりも半世紀~1世紀前の時代のバロック音楽である。

録音が良く非常に繊細で雅な音楽が楽しめる。この繊細さはアナログLPで出そうと思っても非常に苦労すると思う。

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2009年10月21日 (水)

バッハ ゴールドベルク変奏曲/セリーヌ・フリッシュ

Scan10018 これは2001年ごろ発売されたセリーヌ・フリッシュ(クラヴサン)によるゴールドベルク変奏曲のCDである。非常に録音が良く、クラヴサン(チェンバロ)の響きが柔らかく自然で、みずみずしく美しい音色で奏でられている。

グスタフ・レオンハルトの弟子の一人だというが、ゴールドベルク変奏曲のCDに関して言えば、師匠を超えていると思わざるを得ない。

また、このCDは2枚組で、もう1枚には、ゴールドベルク変奏曲に関連のある普段あまり聴かれない曲が収められている。それは「14のカノンBWV.1087」とゴールドベルク変奏曲の第三十変奏に引用された2つの古い民謡が収められている。この民謡では、男声と女声が交互に歌うものをカウンターテノールのドミニク・ヴィスが一人で担当し、素晴らしいテクニックで聴かせてくれる。

αというヨーロッパのマイナーレーベルのCDはワンポイント、ハイビットハイサンプリング録音で、とても音質の良いことで有名で、下手なSACDより音質は良いと思う。

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2009年10月19日 (月)

Aria/グローヴァー・ワシントンJr

Scan10025 これは、グローヴァー・ワシントンJrの遺作で、1999年のCDである。グローヴァー・ワシントンJrは、ジャズ、フュージョン、R&Bなどにまたがったジャンルで活躍したサックス奏者だったが、晩年は、自分のルーツはクラシック音楽にあった、ということで、オペラのアリアをアレンジして演奏したアルバムを出したのがこれだった。

惜しいことに、このアルバム録音後まもなく、1999年12月、心臓発作で帰らぬ人となった。早いものでもう10年が経つ。

釣りの好きな人が、鮒釣りに始まり鮒釣りに終わるというが、自分のルーツであるクラシックに新たな可能性を見出したばかりで鬼籍に入ってしまったのは惜しいといわざるを得ない。このアルバムは慈愛に満ち、優しさ、ふくよかさ、甘さ、人生の悲哀まで感じるような、そんな演奏である。

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2009年10月16日 (金)

バッハ、グバイドゥーリナ/ヴァイオリン協奏曲/ムター、ゲルギエフ、LSO

Scan10022 これは、昨年発売された、アンネ・ゾフィー・ムターによる、大バッハとソフィア・グバイドゥーリナのヴァイオリン協奏曲がカップリングされたCDである。

バッハのヴァイオリン協奏曲は、トロンハイム・ソロイスツとの共演である。こちらは他に沢山の名演奏があるし、この録音は取り立てて素晴らしいものとは思われない。

ソフィア・グバイドゥーリナのヴァイオリン協奏曲は、ムターが委嘱した作品で、世界初演も彼女が行なっていて、世界初録音であり、録音に作曲者が立ち会っていることで、今後歴史的な記録になるかもしれない。現代音楽であるが決して聴きにくい作品ではない。個人的にはとてもいい作品だと思うが、今後、名曲として残るのか忘れ去られるのかは、もう少し年月を経ないとわからないだろう。

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2009年10月14日 (水)

ベートーベン 交響曲全集/シュミット=イッセリシュテット、ウィーンフィル

001 これは、一昨日ご紹介したCDセットの中に入っているのと同じ音源の交響曲全集で、英DECCAプレスのLPの6枚組セットである。

これは、70年代のプレスであるのでオリジナルではないけれど、それでも一昨日ご紹介したCDセットと音質比較をすると、このLPの方が楽器の音色、艶っぽい響き、重厚なぶ厚い響きが感じられてよっぽど音楽が楽しめる。

CDの時代になってクラシック音楽を聴く人が減っているが、黄金時代の1950年代から60年代の演奏の復刻CDをかけても音楽そのものが楽しめないものが多いからではないのか、というのも理由の一つかも知れないと思うのは、言いすぎであろうか。

この全集の中で1曲だけ挙げると、第8番が特に素晴らしいと思う。

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2009年10月12日 (月)

ベートーベン作品集/シュミット・イッセルシュテット

Scan10016 これは、ハンス・シュミット=イッセルシュテットが指揮した、ベートーベンの交響曲全集(ウィーンフィル)、ピアノ協奏曲(ウィーンフィル、ウィルヘルム・バックハウスのピアノ独奏)、ヴァイオリン協奏曲(ロンドン交響楽団、ヘンリック・シェリングのヴァイオリン独奏)がおさめられた、8枚組のCDセットである。

アナログ時代の名演奏で、ほとんどがDECCA音源のものだが、ベートーベンのヴァイオリン協奏曲だけはフィリップス録音で、これについては先週LPでご紹介した。

英国プレスのLPでも所有しているが、このCDセットは、これらと比較して音質は良くない。今のレコード会社は過去の音源を安売りするのは良いが、もう少しいい音質で供給してもらいたい。復刻CDが良い音質なら、再生に手間がかかって面倒なLPなんてとっくに捨てているのに。

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2009年10月 9日 (金)

ベートーベン ヴァイオリン協奏曲/シェリング、シュミット=イッセルシュテット、LSO

002 これもLP時代の名盤のひとつ。シェリングのヴァイオリンはクールで冴え渡り、ベートーベンを得意としたシュミット=イッセルシュテットが、LSOをしっかりドライブし、とても良い演奏になっている。

フィリップスは、DECCAとおなじユニヴァーサルグループ傘下に入ったために、最近では、DECCAのセット物でシュミット=イッセルシュテット/ウィーンフィルのベートーベン全集、バックハウスのピアノ協奏曲全集、さらにこの演奏を加えたものが、格安で出ていた。レーベルをまたいでセット物が組まれて、それが格安で発売されることについて、歳月の流れと時代が変わったことを痛切に感じる。

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2009年10月 7日 (水)

ベートーベン ヴァイオリン協奏曲/オイストラフ、クリュイタンス、フランス国立o.

001 ベートーベンのヴァイオリン協奏曲は、古今に沢山の名盤があって、どれか1つを選ぶのは大変だが、私の一番好きなものはこれである。

例によってEMIのアナログ時代の音源のものはCDの復刻に良いものがすくなく、LPで聴くものが多いが、これもそうである。

Scan10014 Scan10015 LPは2枚あり、1枚は1968~70年ごろプレスされた英国コロムビアレーベルの第3版のもの。もう1枚は1990年代になって復刻された180gの重量盤である。復刻盤のレーベルはオリジナル盤の通称ブルー・シルバーであるが、【Columbia】のロゴが【EMI】に差し替えられている。英国をはじめとするヨーロッパ諸国はColumbiaの商標はEMIが持っているが、米国、日本ではCBS-Columbiaや日本コロムビアが持っているので、世界中どこでも販売できるようにするための措置であろう。

音質は、どちらも良いが、英国コロムビアレーベルの第3版の方が音色が濃厚で好きだ。価格的には中古で買った英国コロムビアレーベルの第3版の方が安かった。1971年以降になると、英EMIはColumbiaのレーベルを無くしてHMVに統一されるので、オリジナルデザインのジャケットはこの3版までであるので、希少価値はないがコストパフォーマンスは良いと思う。

オリジナル盤は希少で非常に高価である。しかも、サーフェス・ノイズが少なくてコンディションの良いものはさらに少なく、これらの再発盤で聴くのが現実的ではないかと思う。いずれの盤も東芝EMIの国内盤LPよりは音質はずっと良い。

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2009年10月 5日 (月)

ベートーベン ヴァイオリン協奏曲、他/ムター、マズア、ニューヨークフィル

Scan10024 これは2002年に発売された、ムターの再録音。ムターにはLP時代のカラヤンとの録音がある。

このCDではムターの自由でややロマンティックな音楽表現があり、マズア、ニューヨークフィルの重厚な響きがあり、伝統的なスタイルの演奏である。

しかし、聴きこむ途中で、ムターならばもっと素晴らしい演奏ができるのではないか、と思うことがしばしばある。先週のムローヴァとは対極にある演奏が、ほぼ同じ時期に出てきたということで、両方をききくらべながら違いを楽しむ、ということもしてみたが、個人的にはムローヴァ盤のほうが良いと感じる。

ということで、この盤はチャイコフスキーやモーツアルトほどは聴く機会が少ない。

録音は2002年のものとしては水準だと思う。SACDも発売されているが、本盤は通常CDでの話である。

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2009年10月 2日 (金)

ベートーベン、メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲/ムローヴァ、ガーディナー

Scan10021 これは2003年に発売された、ビクトリア・ムローヴァ、ジョン・エリオット・ガーディナー、オルケストル・レヴォリュショネール・エ・ロマンティークによる、古楽器による演奏である。

ベートーベンのほうは爽快な演奏で、重厚さとは無縁であるので、モダン楽器で大編成のオーケストラのものを聴きなれていると、かえって新鮮に感じられる。ムローヴァのヴァイオリンはガット弦による細身の音色で冴え渡る感じ。バックのオーケストラも良く、とてもいい演奏だ。メンデルスゾーンは、ムローヴァならではの個性がもっと出ていると思う。

録音もなかなか良い。

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2009年9月30日 (水)

ビバ・ロドリーゴ/村治佳織

Scan10023 これは、2007年のスペイン録音のもので、曲目はいずれもロドリーゴの作品のみで、「アランフェス協奏曲」、「ある宴のための協奏曲」、他で、ペレス&ガリシア交響楽団 というスペイン地元のオーケストラと共演されたもの。

アランフェス協奏曲は約8年ぶりの録音で、旧録音は日本ビクターだった。この新旧2枚のCDをききくらべると、8年という歳月は、彼女にとって大きかったと思わざるを得ない。ギターのテクニックの向上、演奏の余裕、いずれも新作が上回っている。本当に素晴らしいギタリストに成長したと思う。私のお気に入りのアランフェス協奏曲は、パコ・デ・ルシアが弾いた極めて個性的な演奏のものだが、これもなかなか良い。

いずれの作品の録音も、作曲者ロドリーゴと作品に対する敬愛が感じられる。スペインのオーケストラがかもし出すテイストの中に、誠実で温かみがありそれでいて確かな技術を伴うギターがある。

録音も良い。日本ビクターの旧作のアランフェス協奏曲は、XRCDで所有しているが、音の鮮度その他、新しい分だけドイツプレスの輸入盤の本盤の方が有利だと感じた。

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2009年9月28日 (月)

ストラヴィンスキー 春の祭典/アバド、ロンドン交響楽団

002 アバドの振ったストラヴィンスキーで、1975年録音のものだ。これは西ドイツオリジナル盤。

春の祭典は、古今に優れた録音が数多くあるが、これも間違いなく名盤である。明晰なアクセントとリズム感のある若々しい感じのする演奏。この盤も西ドイツ盤と国内盤では大きく音質が違っていた。

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2009年9月26日 (土)

ストラヴィンスキー プルチネルラ/アバド、ロンドン交響楽団他

001 これは、1978年録音、1979年に発売されたアナログ録音末期のもので、LPで2組所有している。左はオリジナル西ドイツ盤で、右は1993年に限定復刻された国内発売の180g重量盤で、プレスはドイツで行なわれ、ジャケットは日本で造られたもの。

クラウディオ・アバドという指揮者は、レパートリーが広くオペラから現代音楽まで沢山の録音があるが、このプルチネルラはその中でも特に優れたものだと言える。プルチネルラは、もともとペルゴレージなどのイタリア古典の作品を素材にしてバレエ音楽に仕上げたものだが、曲そのものはストラヴィンスキーならではの個性的なものになっている。間に歌われるペルゴレージなどの歌劇のアリアがまた素晴らしく、この舞台作品を引き締めている。歌手もテレサ・ベルガンサなど良い歌手が参加していることもこの録音の魅力を高めている。

アバドは、明晰さと明るさ、卓越したリズム感覚でこの曲を纏め上げている。録音も素晴らしく、全く古さを感じさせない。オリジナル盤と復刻盤では若干音質に違いがある。音の濃さではオリジナル盤が上回る。

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2009年9月24日 (木)

ベルリオーズ 幻想交響曲/ミュンシュ、ボストン交響楽団

022 Scan10020 これは、1995年ごろ米国で復刻された180gの重量盤LPで、音質も良く、定評のある演奏でもあるので愛聴していた。蓄音機のラッパを覗いている犬のマークがないが、このマークは日米などではRCAビクターが商標を持っているが、ヨーロッパではEMIが持っているので、あえて復刻のときにマークを無くして、全世界で売りやすくしたものだと思う。

021 Scan10019 これも米国での復刻重量盤だが200gあり犬のマークが入っている。どちらもレコード番号は同じでLSC-1900であるがジャケットの絵が全く異なっている。いったいどちらがオリジナル盤のジャケットに使われたのだろうか?オリジナル盤を持っていないので私にはわからない。

Scan10014 さて、これは現行で発売されているSACD/CDハイブリッド盤である。幻想だけでなく、同じくベルリオーズの「ロミオとジュリエット」がカップリングされている。音質は上記復刻LPには音の厚みや音色の再現で劣るが、値段が安くしかも50年以上も前の録音の復刻であるとは信じられないくらいの良い音質である。

「幻想」は1954年の録音である。ミュンシュには最晩年のパリ管のものもとてつもない名演だが、この盤もそれに劣らない快演で、若さや情熱がほとばしるいつまでも残したい録音であると思う。

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2009年9月18日 (金)

『ケルティック・ヴァイオル/ サヴァール、ローレンス=キング

Scan10016 これは、今年発売されたばかりのSACD/CDハイブリッド盤で、アイルランドやスコットランドの民謡を中心に、アイリッシュ・ハープの伴奏の元で奏でられているヴィオールの音楽。

癒し系の音楽としても聴ける。SACDプレーヤーで聴く音は素晴らしく繊細なヴィオールとアイリッシュハープの音色、ホールの残響が自然にとらえられている。残念なことにSACDプレーヤーがないので、他人様の装置でないとこのソフトの本領が発揮できない。CD層は少しチャラチャラした感じになって、SACD層より音質は劣る。

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2009年9月16日 (水)

組曲 妖精の女王、組曲 ダイオクリージャン/ サヴァール、ル・コンセール・デ・ナシオン

Scan10017 これも一昨日ご紹介したものと同様、録音は少し古い(1996年)が、それをリマスターしなおして発売したSACD/CDハイブリッド盤。例によって、CD層のみを聴いた感想である。

音質は、非常に素晴らしい。リマスター技術を駆使しようと、元の録音が良くなければそれ以上にはならないわけで、かなり良い録音だったのだろう。

音楽的には、オペラの音楽を組曲としたものだが、繊細でいてそれでいてダイナミックスに富んだ活き活きとした音楽が聴ける。

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2009年9月14日 (月)

ヘンデル 水上の音楽、王宮の花火の音楽/サヴァール、ル・コンセール・デ・ナシオン

Scan10018 これは、2008年に発売されたSACD/CDハイブリッド盤であるが、録音は1993年のもので、リマスターされて発売されたもの。

音質は、15年前のものとは思えず、最新録音のものに遜色ない。響きが自然で、古楽器の繊細な音色が素晴らしい録音でとらえられている。

古楽器での「水上の音楽」は、1978年録音のホグウッド盤をLPで持っているが、30年前に比べ今日では古楽器による演奏のCDも多くなり、様々なものを比較して聴くと、古楽器の演奏も当時とはかなり変化しているように思う。当時は、古楽器を使えば特色を出せたが、今はそれだけでは物足りない感じがする。このハイブリッド盤の演奏は、サヴァールが気心の知れた仲間たちと楽しんで演奏しているように聴こえる。雅なだけではなく活きの良さを随所に感じられるように思う。

SACD/CDハイブリッド盤は、最近になって通常のCDと変わらないくらいの値段で売られるものが多くなったせいで、SACDプレーヤーを持っていなくても抵抗なく購入できる。

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2009年9月11日 (金)

ヴィオラ・ダ・ガンバのための作品集/パール、フライブルク・バロック・オーケストラ

Scan10015 これは、ガンバ奏者のヒレ・パールが、フライブルク・バロック・オーケストラと共演したもので、テレマンの曲が集められたSACD/CDハイブリッド盤である。

フライブルク・バロック・オーケストラはヨーロッパでとても人気のある古楽器のオーケストラで、ヴァイオリンの独奏はペトラ・ミュレヤンスが担当している。

ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ ロ短調
ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための協奏曲ニ長調
ヴィオラ・ダ・ガンバ、2つのヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲イ長調
ヴィオラ・ダ・ガンバ、弦楽と通奏低音のための組曲ニ長調
ヴィオラ(・ダ・ガンバ)、弦楽と通奏低音のための協奏曲ト長調

この録音はかなり良い。また、再生装置にはあるていどの高品位なものでないと、収められた音楽の良さも充分に引き出せない可能性がある。SACDプレーヤーを持っていないがCDのみの盤がないのでハイブリッド盤を買ったが、ハイブリッド盤のCD層は音質的にシングルレイヤーのCDより不利であり、この盤も例外ではない。

テレマンの音楽は、モダン楽器での演奏よりもこのような古楽器のほうがその本領をより発揮できるような気がしてならない。

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2009年9月 9日 (水)

ブラームス ピアノ三重奏曲1、2番/ピリス、デュメイ、ワン

Scan10020 これは、ピリスとデュメイのコンビにジャン・ワンのチェロが加わったもので、ブラームスの室内楽がこれら3人の名手によって楽しめる。録音は1994年で、これも3Dレコーディングによるもの。

特筆すべきは、フレージングが自然なこと、各楽器の音色が明確だということだ。1番はまだ若い頃の作品で、2番はかなり後の作品だが、この2曲を統一感を持って聴くことができ、録音もなかなか良いものだ。

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2009年9月 7日 (月)

エルガー&フランク ヴァイオリンソナタ/五嶋みどり、マクドナルド

Scan10018 これは、1997年録音のCDで、エルガー、フランク共に名演である。

フランクのソナタは先週のデュメイ、ピリス盤と重複するが、フランクの奥深い音色はデュメイ、ピリス盤の方が好みだが、この盤はより若々しく輝いて聴こえる。エルガーの方は絶品だと思う。

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2009年9月 4日 (金)

フランク、ドビュッシー ヴァイオリンソナタ他/デュメイ、ピリス

Scan10021 これは1993年の録音で、1990年代半ば頃発売されたCDである。

このCDは、フランスを中心とした作曲家のもので、音の色彩感などが重要視される作品が多いと思うが、それをこの二人は上手く引き出している。当時のドイチェ・グラモフォンは4Dレコーディングという方法で録音し、それをCDの右上隅に表示していた。この録音には賛否両論あって高域がきつすぎる、という人もいたが、現時点で良い再生装置でドイツプレスの輸入盤をかけると、そのような感じはない。

現時点でも、良い演奏であり録音であると思う。

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2009年9月 2日 (水)

ブラームス ヴァイオリン・ソナタ/デュメイ、ピリス

Scan10019 これは、1991年録音のもの。

オーギュスタン・デュメイは、ティボー、フランチェスカッティ、グルミオーの後に続くフランコ・ベルギー派のヴァイオリニストである。マリア・ジョアオ・ピリスは、故障から復帰して活動を再開ししばらく経った頃の録音である。もう18年も経ったものなのであるが、今聴いても新鮮でその慈愛に満ちた表現は聴き手を和ませる。

この当時のドイチェ・グラモフォンのものとしては録音も優れている。今も聴くことが多いCDである。

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2009年8月31日 (月)

コダーイ 無伴奏チェロソナタ/シュタルケル

Scan10017 これは、ヤーノシュ・シュタルケルが1948年に録音したコダーイの無伴奏チェロ組曲の復刻CDである。

録音技師は、ベラ・バルトークの息子のピーター・バルトークで、当時のモノラルLPは、松脂が飛ぶようなリアルな録音だということで有名だった。

マイクの位置が楽器に近接して設置され、床や壁からの反射音も自然に捉えられているようで、当時としてはかなり良い録音だったのが伺える。

シュタルケルはこれを含め、私が知っているだけでコダーイの無伴奏を4回録音している。その中で、歴史的にも、演奏の良さからいっても、この最初の録音のものは第一に挙げられるものだと思う。

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2009年8月28日 (金)

コダーイ 無伴奏チェロソナタ他/長谷川陽子

Scan10015 これは、1994年録音のCDである。購入してから10年以上経つが、CDを整理していたことがきっかけで久しぶりに聴いてみた。いずれも無伴奏チェロの曲だ。

収録曲は以下のとおり。

コダーイ:無伴奏チェロソナタ 使用楽器 ヴィヨーム

デュティーユ:ザッヒャーの名による3つの詩 使用楽器 ゴフリラー

プロコフィエフ:無伴奏チェロソナタ 使用楽器 ロジェリ

この3曲は、いずれも超絶技巧が必要な曲ばかりで、しかも長谷川さんは、曲に合わせて3つのチェロで弾きわけている。楽器が変われば微妙な音程のとり方が変わったり、物凄く大変だと思うが、それを見事にやり遂げている。この事だけでも長谷川さんが無類のテクニシャンであることがわかる。

コダーイの無伴奏チェロといえば、シュタルケルが十八番にしていて何回も録音しているが、長谷川さんの演奏も堂々としていて勝るとも劣らない。また、長谷川さん自身が書いた曲目の解説もある。やや難解な曲のようだが、当時、録音が良いということで、オーディオ装置のチェックにも使っていた。そのためなのか、曲を覚えてしまって違和感がない。

今、純粋に演奏を楽しむ感じで聴きなおしても、この演奏はなかなか素晴らしくスリリングかつダイナミックで聴き応えがあり、チェロという楽器はここまで出来るのかという無限の可能性も感じられる。このCD、発売されて15年近く経つのに現役盤としてカタログにあり、CD番号も価格も当時と同じである。

次は、シュタルケルのコダーイを取り上げようと思う。

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2009年8月26日 (水)

1938年、カーネギー・ホール・ライヴ/ベニー・グッドマン

Scan10014 これは、ジャズ史上の歴史的なビッグ・イヴェントの貴重な記録である。カーネギー・ホールといえばニューヨークのクラシック音楽の殿堂であるが、このホールで初めてジャスのコンサートが行なわれた記録がこれである。

出演者のメンバーも凄すぎる。ライオネル・ハンプトンも、カウント・ベーシーも居る。ジャズをあまり知らない人も知っているようなビッグ・ネームが名を連ねているし、このコンサートの素晴らしさは、とても良くうかがい知れる。

1938年の録音だからSP盤に記録していったものでスクラッチノイズが入るFレンジの狭い貧しい録音状態ではあるが、観客の拍手や熱狂も入っているし、素直で自然な録音だということもあり、単なる記録にとどまらず、楽しんで聴ける。

尚、この時代の復刻盤は再生装置にあまりこだわらなくて良い。最新録音ばかりが良く鳴るハイエンドな装置よりも、ごく普通の物の方がいいと思う。こだわるなら、フルレンジか2ウェイのFレンジを欲張らないスピーカーに真空管アンプが似合う。

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2009年8月24日 (月)

Amoureuses(恋人たち)/プティボン、ハーディング&コンチェルト・ケルン

Scan10029 これは、2008年の録音で、フランスのソプラノであるパトリシア・プティボンのドイチェ・グラモフォンのデビューCDである。内容は、モーツァルト、ハイドン、グルックのオペラ・アリア集である。彼女は、澄みきった声質のリリコ・ソプラノで、バロックからモーツァルト、フランスオペラに適する。本CDもそういった彼女の得意なオペラアリアであろう。

このCDは、ジャケ買いである。容姿の良い歌手はやはり得をする。

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2009年8月21日 (金)

バルトーク 管弦楽のための協奏曲/ライナー、シカゴSO

003 これは、一昨日にご紹介した、弦、打楽器とチェレスタのための音楽他と対になるような、ライナー、シカゴ交響楽団の名演である。録音はこちらの方が古い。録音が古いといっても、この復刻LPをちゃんと再生したなら、半世紀以上前の録音だとは到底思えないだろう。

Scan10030 これは、現行で発売されているSACD/CDハイブリッド盤で、上記LPの管弦楽のための協奏曲と一昨日にご紹介した弦、打楽器とチェレスタのための音楽、ハンガリアン・スケッチが1枚に収められている。LP時代には2枚に分かれていたものが、1枚に収まって、なおかつ安価であるので非常にお得感がある。この盤を聴いても、元の録音が非常に良いものだということがわかる。もはや、20世紀の名演の貴重な記録である。

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2009年8月19日 (水)

バルトーク:弦、打楽器とチェレスタのための音楽 他/ライナー、シカゴSO

002_2 Scan10027_3 これは、フリッツ・ライナー、シカゴ交響楽団が残した録音の中でも特に優れたもので、この曲の演奏のLPやCDの中でも第一級の名演であるし、録音から半世紀以上経つが、録音も古ぼけていない。これは、アメリカRCAのオリジナル盤である。

001_2 Scan10028_2 こちらは、1995年ごろ発売された復刻重量盤で、重さ厚みはオリジナル盤よりも上回るし、新しい再生装置で聴いた場合には、音質は上記オリジナル盤を上回る。その音質は音の厚みでもFレンジでも素晴らしく、現行のSACD/CDハイブリッド盤よりも魅力的に鳴る。レーベルに犬のマークがないが、このマークがEMIの商標になっているヨーロッパの国々でも販売できるようにするための配慮であろう。RCAの180gの復刻盤は、ハイフェッツの協奏曲などとともに、これも素晴らしい復刻である。

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2009年8月17日 (月)

愛の舟1563-1685/ サヴァール、ル・コンセール・デ・ナシオン、他

Scan10017 これは、ALIA VOXレーベルの創立10周年を記念して、過去に発売されたサヴァールの録音をオムニバス的に集めたもの。1曲だけは新録音が含まれている。

ALIA VOXレーベルは、ジョルディ・サヴァールの専用レーベルで、古楽がほとんどであるが、このCDの収録曲も16~17世紀のものを集めている。また、収録されたものの中には、ドイツ・ハルモニア・ムンディやEMIリフレクセレーベルのものもあり、一番古いものだと1976年の録音のものもある。しかし、リマスターが素晴らしく、現在の最新録音のものだと言っても疑われることはないくらいのクオリティに仕上がっている。

CDは音が悪い、LPでなければという人は、このレーベルのCDを聴いているのだろうか?また、このレーベルのCDが非常に良い音で鳴らないオーディオ装置は、現代のどんなCDを聴いてもまともな音で鳴らない、変なバランスの可能性がある。

このCD、オムニバス盤なので¥1200程度と格安である。音質は非常に良いのでオーディオマニアに是非お勧めしたい。

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2009年8月14日 (金)

マーラー 交響曲7番(夜の歌)/ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管

Scan10016 これは、最近発売されたばかりのマーラー 交響曲7番(夜の歌)/ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管のSACD/CDハイブリッド盤である。このシリーズは数年前から1番から順番に発売されていて、それが全部DSD録音で、CD層を聴いても音質はかなり良い。

明快な演奏で必要以上に感情移入しすぎることがなく、現代のマーラー演奏でもかなり良いものだろう。

そして、このシリーズはディスクの値段が安いのも好ましい点で、残る8番以降も順次買い揃える予定である。

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2009年8月12日 (水)

アルゲリッチ 第7回ワルシャワ国際ショパンコンクールライヴ

002 これは1965年2月の第7回ワルシャワ国際ショパンコンクールライヴで、マルタ・アルゲリッチが優勝したときのものである。

当時のライヴ録音であるし、正直、音質は良いとは言えない。しかし、コンクール独特の緊張感のある雰囲気の中で爆発するようなスリリングな演奏をしているということで、後から発売されたマルタ・アルゲリッチのLPやCDでこの録音以上のものはない。

このLPは、1993年に発売されたDENON マスターソニックシリーズとして復刻発売されたもの。すでに時代は完全にCDに移行していたが、限定的に発売されたLPシリーズの1枚であった。

ショパン ピアノ協奏曲1番 ロヴィツキ指揮 ワルシャワ国立フィルハーモニー

スケルツォ 第3番

三つのマズルカ

ピアノ協奏曲1番では、ピアノの演奏が始まるまでの導入部が省略され短くなっていたり、演奏途中で物が落ちるような雑音が聴こえるが、そんなことはこの名演には取るに足らないことだ。スケルツォやマズルカも情熱的で緊張感あふれる素晴らしい演奏である。

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2009年8月10日 (月)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション2(その7)

Scan10025 これは、マルタ・アルゲリッチ・コレクション2の最後のCDであり、ベートーベン、ピアノ協奏曲2番、3番が入っている。共演者はアバド、マーラー室内管でライヴ録音である。2番のほうはシノーポリとの旧録音があり、しかもそれが極めつけの名演であるのだが、アバドとの新しい録音は、より落ち着いて風格が増した感じに聴こえる。

3番のほうは21世紀になってからの録音で、マルタ・アルゲリッチ・コレクション2の中で一番新しい録音である。今まで録音をしなかったものであるが、やはり情熱のほとばしりのような若いときの演奏スタイルではないが、天才的なきらめきや計算された音楽表現には巨匠の境地に入らんとするアルゲリッチの円熟した芸術が聴けるように思う。

録音は新しいこともあってライヴ録音の不利を感じさせない。

最後に、この7枚組のCDセット、非常に中身が濃く駄盤は1枚も無い。しかもリマスターされ直されて音質も向上し、それでいて価格は異常に安い。お買い得のセットであるので強力にお勧めする。

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2009年8月 7日 (金)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション2(その6)

Scan10024 これは、ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番と、ハイドン ピアノ協奏曲ニ長調Hob.ⅩⅧ-11のギィ・トゥーヴロン(トランペット)、イェルク・フェルバー指揮、ヴュルッテンベルク室内管弦楽団のもので、1993年の録音で1994年に発売されたCDの復刻である。ショスタコーヴィチとハイドンというと、年代も曲の性格もかなり違うと思うが、それでもアルゲリッチが弾くとスリリングで組み合わせに違和感が無いのが不思議である。もともとレパートリーの狭いピアニストであるが、ショスタコーヴィチの協奏曲は、アルゲリッチに新しく加わったレパートリーとして貴重だし、また情熱の爆発のような演奏は素晴らしい。

Scan10027 さらに、このジャケットで1990年代半ばに発売されたアバド、ベルリンフィルとのチャイコフスキーピアノ協奏曲第1番のライブも一緒に入っている。個人的には、数日前に書いたように、これではなくコンドラシンとのライヴを入れて欲しかった。スリリングな感じはコンドラシンとのライヴより減退するが、スケールの大きさや終楽章の緊張感あふれる部分はコンドラシン盤より上かもしれない。

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2009年8月 5日 (水)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション2(その5)

Scan10023 これは1986年録音のベートーベン ピアノ協奏曲1番と2番で、ジュゼッペ・シノーポリ指揮のフィルハーモニア管とのものである。これは、LPでも発売されたはずである。

ドイチェ・グラモフォンの初期デジタル録音のものは、音がこもった感じであまり良い印象はないのだが、最近リマスターされた復刻盤はその点がかなり改善され、音質的には相当良くなっている。

この2曲はいずれも素晴らしい。1番はこんなにいい曲だったのかと思うほどだ。シノーポリ/フィルハーモニア管も上手く付けている。

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2009年8月 3日 (月)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション2(その4)

Scan10022 これは、1978年にロストロポービッチ、ワシントン・ナショナル響と録音したシューマンのピアノ協奏曲とショパンのピアノ協奏曲2番のもので、オリジナルLPと同じ曲が収録されている。

シューマンも情熱的でスリリングである。特筆すべきはロストロポービッチの協奏曲指揮者としての力量も素晴らしいことである。もちろん、20世紀後半の大チェロ奏者であるが、オペラや交響曲の指揮をして、それが一流の指揮者と肩を並べるほどに素晴らしい。また、夫人であるヴィシネフスカヤの歌の伴奏でピアノを弾いたりするが、これも素晴らしい伴奏である。

001 これは、ドイツプレスのLPである。アナログ末期の録音であることもあり、なかなかレンジも広く良い録音だと思う。今回のリマスターCDはかなり音質は良いが、この録音も拙宅ではLPの方が魅力的に聴ける。LPの魅力は、音に厚みがあることと、ピアノをはじめとする楽器の音色が濃いことだ。

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2009年7月31日 (金)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション2(その3)

Scan10021 これは、1970年の録音で、当時は夫だったシャルル・デュトワの指揮でロイヤル・フィルハーモニーとのチャイコフスキー、ピアノ協奏曲1番である。非常に情熱的で気力あふれる名演の誉れ高いものだ。さらにこのCDでは、1988年録音のメンデルスゾーンのヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲がカップリングされている。ヴァイオリンはギドン・クレーメル、指揮なしのオルフェウス室内管とのものである。

Scan10014 これが1989年に発売されたそのCD。このCDでは、ギドン・クレーメルの独奏によるヴァイオリン協奏曲がカップリングされていた。デジタル初期録音のものであるが、これはLPでは見たことが無い。おそらくCDでしか発売されなかったのだと思う。

003 これは、チャイコフスキー、ピアノ協奏曲1番のLPである。オリジナル盤ではないがドイツプレスの輸入盤である。やはりこれもCDよりは音質が良いので、まだ捨てられない。ただ、アルゲリッチには、1980年2月のキリル・コンドラシン、バイエルン放送交響楽団とのライヴ録音のものがあり、それもLPで持っている。

001 こちらの方がさらに白熱したスリリングな演奏で、アルゲリッチの良さが出た演奏だと思うし、キリル・コンドラシンとバイエルン放送響もアルゲリッチに一歩もひけをとらない演奏であるので、今となっては若干物足りない気がしないでもない。ドイチェ・グラモフォンもフィリップスも同じユニバーサル・ミュージック傘下なのだから、このライヴも今回のCDセットの中に入れて欲しかったというのは贅沢な要望であろうか。

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2009年7月29日 (水)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション2(その2)

Scan10020 これは、1968年録音のショパンのピアノ協奏曲1番とリストのピアノ協奏曲1番のカップリングがオリジナルだが、さらに加えて1984年に録音されたラヴェルのピアノ協奏曲ト長調も収録されている。全てアバド指揮、ロンドン交響楽団との共演のものだ。

Scan10028 これがデジタル初期の録音のラヴェルの協奏曲集で1988年に発売されたもの。1967年にアバド、ベルリンフィルとの録音は情熱的な名演だった。17年後の大人びた演奏も味わいがある。このセットでは、この両方が収録されていて聴き比べができる。

Scan10014 これは、1990年代に単売されたオリジナルスの輸入盤で、こちらはLPと同じ2曲しか収録されていない。肝腎な音質であるが、リマスターされなおされたマルタ・アルゲリッチ・コレクション2(その2)に収録されているもののほうが、低域から高域までスッキリ伸びた音質で、こちらはややこもった感じがするが、厚みのある音がする。私は新しいリマスターの方がいいと思う。

004 これは、ドイツプレスの輸入LPである。オリジナルではないが、上記2種のCDよりも拙宅では良い音で聴けるので、まだ捨て去るわけにはいかない。CDよりもピアノの音色が濃く、オーケストラもぶ厚く響く。ショパンのピアノ協奏曲1番は、アルゲリッチがショパンコンクールで優勝した1965年のワルシャワでのライヴも持っており、このライヴの方がスリリングで魅力的であるが、音質は良くない。その点、このLPは音質、演奏両方とも満足できるものだと思う。

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2009年7月27日 (月)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション2(その1)

Scan10026 これは、最近発売されたマルタ・アルゲリッチの弾くピアノ協奏曲を集めた7枚組のセットである。「コレクション1」として発売されたソロのピアノのセットが良くて次を待っていた。このセットは新しくリマスターし直されLP次代のオリジナルの紙ジャケットに収められているという凝り様だが、三千円台で買えるので非常にお買い得であった。

Scan10019 これは、その1枚目のプロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番とラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調のもので、LP時代と全く同じカップリングで収められているCDである。録音は1967年であるから、アルゲリッチがショパンコンクールで優勝して2年後のものである。

リマスターが良いためか復刻CDとしてはかなり良い音質である。情熱的なアルゲリッチと冷静なアバド/ベルリンフィルの対比として聴いても面白い。

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2009年7月24日 (金)

ビゼー 美しいパースの娘/プレートル、フランス放送新フィル、アンダーソン、クラウス

Scan10015 これは1985年に録音されたビゼーのオペラ「美しいパースの娘」全曲盤のCDで、リマスターされ2009年に発売されたばかりのものである。映像なしでこのオペラを聴くのには、この録音が唯一素晴らしいものだと思う。

ジューン・アンダーソンやアルフレート・クラウスの歌が素晴らしいし、他のキャストも穴がないし、プレートル、フランス放送新フィルもなかなか良い。

このオペラはマイナーであるが、ビゼーらしい美しいメロディが出てきて、終幕近くのセレナーデが「小さな木の実」の原曲であるし、ビゼーのアルルの女 第二組曲のメヌエットは、編曲者ギローがこのオペラの二重唱を転用したものだ。いずれも美しく誰でも知っているメロディであるし、後に作曲された「カルメン」を彷彿させるような作品であると思う。

私は、ヘンリー・スミス役のアルフレート・クラウスの歌が特にお気に入りである。しかし、この復刻CDのジャケットやリブレットに、アルフレート・クラウスの写真が全く無いのが残念である。

001 002 これは、1980年代に発売されたフランス盤のLPである。ジャケットの表はCDと同じであるが、裏側にはアルフレート・クラウスの写真が大きく載っているし、リブレットにも各配役の顔写真がある。

今年発売されたリマスターCDは音質が良く、LPは不要なのかもしれないが、資料としての価値はLPの方があるような気がしてならない。

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2009年7月22日 (水)

ホルスト 惑星/ショルティ、ロンドンフィル(モービルフィデリティLP)

004これもデッカ・ロンドンの録音のマスターテープを借りて、マスターテープの音質をなるべく落とさずにLPにして限定発売した、モービル・フィデリティのUHQR盤で、オリジナルは1978年の録音で1979年に発売されたもの。本LPは1982年のプレスのはずだ。録音の良さとLPの品質の良さが、30年前の録音で、LPが製造されてから25年以上経過していることを感じさせない。

演奏はショルティの統率が素晴らしく派手目、スペクタクルでスケールが大きい。惑星らしい正統的な演奏で、今日でも第一級のものだと思う。ショルティはこういったものは得意だった。

今日、モービルフィデリティのUHQR盤は中古でもあまり見かけない。この盤と一昨日のものは、知人からタダで頂いたもの。素晴らしい贈り物を有難う。

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2009年7月20日 (月)

レスピーギ ローマ三部作/マゼール、クリーヴランドo.(モービル・フィデリティLP)

001 002 これは、1977年のデッカ・ロンドンの録音のマスターテープを借りて、マスターテープの音質をなるべく落とさずにLPにして限定発売した、モービル・フィデリティのUHQR盤である。通常のモービル・フィデリティのLPよりもさらにハイ・クオリティで、厚い紙箱にジャケットが入って二重包装になっていた。

003 1982年ごろ製造されたLPで、プレスは日本ビクター横浜工場、180gの重量盤である。今聴いても、このLPの音質は素晴らしい。高域は癖が無くどこまでも伸び、エネルギーを保ちながら制動の効いた伸びきった低域が聴ける。それでいて、中域が薄いということがない。

当時の日本ビクター横浜工場は世界有数の高音質LPをプレスできた。モービル・フィデリティは、支配人のサインとプレスナンバーと一緒に、誇らしげに日本ビクター横浜工場プレスであることをクレジットしたペーパーを同封していた。

肝腎の演奏であるが、マゼールという指揮者は、こういった派手目の音楽はすこぶる上手く纏め上げる。クリーブランド・オーケストラの統率は見事で、かなり楽しめる演奏である。

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2009年7月17日 (金)

バット・ビューティフル/ボズ・スキャッグス

Scan10014 これは2003年に出たボズ・スキャッグスが歌う昔のジャズ・スタンダード・ナンバー集である。

声が重く渋いので、こういった歌に適していると思うし、歳を重ねて軽いAORなどよりも昔の名曲を歌いたくなったのではないかと思う。このアルバムを手に入れたとき、一昨日の「シルクデグリー」の歌手が、30年を経過してこんなアルバムを出すようになったんだ、という歳月の流れを個人的にはしみじみと感じた。

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2009年7月15日 (水)

シルクデグリーズ/ボズ・スギャックス(ハーフスピード・マスタリング盤)

001 これは1970年代の大ヒットAORのLPレコードだが、後から高音質でリマスターされた米国盤である。実際、オリジナルの米国盤LPと比べると、音質はこちらの方が良いと思う。

当時、We're All Alone なんか良く聴いた。しかし、もう30年以上前のことだ。ボズ・スキャッグス自身、もう60歳代の半ばになっているはずで、昔のジャズのスタンダードナンバーを渋く歌うほうが様になる。

驚いたのは、このアルバムのLPが復刻されて現役盤として買えることだ。値段もかなり高い。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3601553

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2009年7月13日 (月)

マーラー 大地の歌/クレンペラー、ニュー・フィルハーモニア管、ブンダーリッヒ、ルートビッヒ

010 これは、1964年、1966年に録音されたマーラーの大地の歌の名演奏のオリジナル盤(英国初版)である。この録音の途中で、フィルハーモニア管は、ニュー・フィルハーモニア管と名前が変わったので、ジャケットには両方のオーケストラの名前がある。厳しい中に寂寥さを感じる、大地の歌の中でマイ・ベスト盤である。

009 こちらも英国盤であるが1970年代のプレスで、第3版のもの。オリジナル盤はFレンジが狭くぶ厚い音だが、こちらはFレンジが伸びスッキリした細身の音質である。この盤でも音質はかなり良い。それにしても、LP時代、クレンペラーは日本ではあまり人気が無く、廃盤になったものも多かったが、その理由は東芝EMIのLPレコードの音質が悪く、クレンペラーの素晴らしさが聴き手に充分に伝わらなかったからと思えてならない。この録音をLPで聴くなら、是非ともこのあたりの盤を手に入れて聴いてみて欲しい。

Scan10025 これは、現行発売されている輸入盤のCDである。EMIの復刻CDはあまり良いものが多くないが、ARTシリーズの輸入盤には良い復刻が多く、この盤も例外ではない。この録音はクレンペラーの統率の素晴らしさだけでなく、フリッツ・ブンダーリッヒ(テノール)とクリスタ・ルートヴィッヒ(メゾ・ソプラノ)の二人の歌唱の素晴らしさ抜きには語れない。特に、ブンダーリッヒはこの録音の2年後、階段からの落下という事故によって亡くなってしまうので、なおさら貴重な記録である。

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2009年7月10日 (金)

フライデイナイト・イン・サンフランシスコ/アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシア

004 これは、1980年代初頭のポピュラー、ジャズ系の名盤のひとつ。三人のジャンルも違う国籍も異なる名手が集まって繰り広げられたアコースティックギターによる音楽のバトルである。ポピュラー・ミュージックにおけるアコースティック・ギターの可能性を全世界に知らしめたような演奏。こちらは米国CBSコロムビアのLPだ。

005 これは、同じ音源の盤であるがスペイン・フィリップスのもの。アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリンは、CBSコロムビア系のレコード会社の専属であったが、パコ・デ・ルシアだけはフィリップスの専属であったため、パコの国であるスペインではフィリップスから発売されたのであろう。どちらの盤も初出盤だが、米国CBSコロムビア盤の方がギターの音の切れが良く音質的に優れている。マスターもCBSコロムビアが持っているのだと思う。

Scan10024 これは10年以上前に出た、米コロムビアの高音質純金蒸着CDである。当時確か¥3800くらいしたはずである。当時は非常に優れた復刻だと思ったが、現在発売されている通常の米国CDの方が高域が綺麗に伸びて音質も良いように思う。

私は、パコ・デ・ルシアを良く聴くが、彼は、アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリンと出会って彼らのポピュラー・ジャズ・フュージョンの音楽から多大なインスピレーションをもらい、その後のフラメンコ・ギターの音楽を大きく変えてしまった。その結果、フラメンコギターの音楽はより多くの人に聴かれるようになったが、フラメンコの伝統的な部分で捨て去られてしまったものがあることも否定できない。そのターニング・ポイントとなったアルバムがこれである。パコ・デ・ルシアのフラメンコのCDでお勧めなのは、この盤より前のものならば「二筋の川」、これ以後であれば「シロッコ~熱風」が良いと思う。

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2009年7月 8日 (水)

オペラ間奏曲集/カラヤン、ベルリンフィル

003 これは、1960年代後半の録音で、カラヤンのものすごく沢山のレコードの中で、5指の中に入るかもしれない名演である。演奏だけが良いのではなくて録音も非常に良く、カラヤンの1980年代のデジタル録音のものより優秀だと思う。これは、1970年代終わりごろの再発のドイツ盤LPだが、極めて良好な音質で楽しめる。私が思うのに、カラヤンが嫌いな人はこの演奏も嫌いなのか?と首を傾げてしまう。

Scan10023 これは、2007年に発売されたドイツプレスのリマスターCDである。このCDは、オリジナルLPと同じ曲だけが入っており、ジャケットデザインもオリジナルLPを彷彿させる紙製のデジパックジャケットに入っている。そして、かなり高音質でリマスターされており、国内盤のLPを聴くくらいなら、この輸入CDの方がはるかに音質が良いとまで言い切れる。演奏も録音も良いこの盤は強力にお勧めできる。10年以上前に買ったこの曲集+バレエ曲集のCDは音質がかなり劣るので中古盤屋に行ってしまった。

尚、この2枚のジャケットを良く見くらべてみると、CDのジャケットの方は、LPのジャケットの周囲を切り取ってあるのがわかるだろう。写真の譜面の写り方、右の弓、左のコントラバス奏者の顔よりもさらにLPでは広く写っている。CDはジャケットサイズが小さいから、不自然にならない程度にトリミングし、カラヤンをクローズアップさせていることがわかる。

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2009年7月 6日 (月)

ドヴォルザーク チェロ協奏曲/フルニエ、セル、ベルリンフィル

0011 これは、1960年代初めに録音されたピエール・フルニエ、ジョージ・セル、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による名演のLPで、西ドイツ初出盤である。このように、フルニエとセルの2枚の写真が入ったジャケットである。

盤はフラット盤(外周の無音溝から中央のレーベル部分までまっ平ら、後発のものは外周の無音溝と中央のレーベル部分だけが厚く音溝部分が少し薄くなり音溝を守るようになっているグルーヴ・ガード盤)だ。英国盤は1950年代半ば頃にフラット盤からグルーヴ・ガード盤に移行したが、ドイチェ・グラモフォンは1960年代初めまでフラット盤があった。

この演奏は、柔らかくしなやかで深みがあり、それでいて気品を備えたフルニエのチェロと、ジョージ・セルに徹底的に鍛えられた鋼鉄のような弦セクションをはじめとする鉄壁のオーケストラが渾然一体となって織り成す名演である。このオリジナル盤は、その柔と剛の対比がとてもよくわかる。

001 これは、同時に所有している再発盤のジャケット。現在発売されている復刻CDの国内盤のジャケットデザインは、この再発盤のジャケットが基調になっている。このジャケットに入ったドイツプレスでレーベル外周が花輪になっているものは、花輪のすぐ内側の著作権に関する注意がMade in Germany~と書いてある(1960年代後半頃のもの)が、1960年代前半の上記写真ジャケットのものは、ALLE~の文章で始まる。

再発盤と初出のフラット盤では音質が違う。帯域はフラット盤の方が狭いが、中域が厚く高域が硬くならず柔らかい音がして聴きやすい。

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2009年7月 3日 (金)

ベルリオーズ 幻想交響曲/マゼール、クリーヴランドSO.(モービルフィデリティLP)

009 これは、1970年年代録音の米CBSコロムビア音源のものだが、高音質、限定発売のモービル・フィデリティのLPである。

この幻想交響曲も、音質が良いと有利になる音源だが、ノーマルの国内盤のLPで聴いても演奏の良さは伝わってくる。少し派手目になるが、オーケストラをしっかりコントロールした知と情を兼ね備えた佳演である。

モービル・フィデリティのLPで聴くと、その演奏の良さがもっとわかりやすい。また、CBSコロンビアの音源にも、とても優秀なものがあることを確認できる。

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2009年7月 1日 (水)

サン・サーンス 交響曲3番「オルガン付き」/バーンスタイン、ニューヨークフィル(モービルフィデリティLP)

008これは、モービルフィデリティという高音質のLPである。CBSコロンビアのマスターテープを借りて、当時の技術で可能な限り良い音質でLPにしようとしたものだ。マスターテープをレコード会社から借り、期限付きの限定販売という手法はコストがかかりすぎて、会社が立ち行かなくなったと聞く。

サン・サーンス 交響曲3番「オルガン付き」という曲は、音質が良ければ良いほど、その真価を発揮すると思えるので高音質盤はメリットが大きいと思うが、この演奏はさほど印象に残るものではないので、今までずっと棚の肥やしだった。

LPやCDが増えすぎてしまったので、ほとんど聴かないものは中古屋さんに出そうと思い、棚を整理している。そんな作業の中で、こんなものもあったんだなというのを聴いてみて、感銘がないものはどんどん中古屋に出そうと思う。そうしないと減らないから。ここしばらくの間、LPの紹介が多いのもそういった事情がある。このLP、オーディオ・ファンの知人に差し上げるつもり。

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2009年6月29日 (月)

ストラヴィンスキー ペトルーシュカ/C.デイヴィス、アムステルダム・コンセルトヘボウo.

001 これは、1978年発売のコリン・デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウ・オーケストラによるもので、当時、録音と演奏共に良い録音としてオーディオ・ファンにも有名であった。今聴くとやや派手さがなく地味な感じがしないでもない。しかし、音が有機的でシンフォニックに響く名演であることに変わりは無いと思う。

003 手持ちにLPが2枚あって、両方とも輸入盤だが、ジャケットは、どちらもオランダで印刷されたもので片方にImported from Europeがあるか無いかの違いだけで、実際には同じものだ。しかし、プレス国が違う。

004_2005クリックして拡大すればわかるように、左が英国プレス、右がオランダプレスのもの。マトリックスは全く同一であるから、英国プレスの方はメタル原盤とジャケットが英国に送られてプレスだけを英国で行なったもののようだ。

この2枚のLPは、いずれも国内盤の同じ音源のLPより音が良い。国内盤も同じように輸入メタル原盤からプレスしているはずなのに、音が良くないのである。そして、オランダ盤と英国盤との比較では英国盤の方がオーケストラの音色が濃く聴こえる。オランダ盤は音に独特の柔らかさがある。どちらもしなやかな音でスッキリ伸びた良い音だが、国内盤は高域・低域の両端が無くなってフッというような空気感みたいなものが再現されにくく、何となく音が詰まったような感じがする。そういうことで、20年以上前に国内盤は処分した。

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2009年6月26日 (金)

バッハ:グノー アヴェ・マリア/メルバ、クーベリック

Melbaavemaria2_001 これは、バッハ作曲、グノー編曲の「アヴェ・マリア」で、ソプラノのネリー・メルバとヴァイオリンのヤン・クーベリックのコラボのSP盤である。

このSP盤が発売されたのは今から約90年前、日本で言えば大正時代のことだ。当時、この盤1枚の値段はアメリカで3ドル、日本では7円50銭だった。当時、月給が20円であれば、東京都心にアパートを借りて親子4人が生活できた。そんな時代の7円50銭であるから、いかにレコードの値段が高かったかわかるだろう。よほどのお大尽でなければ、レコードを多数コレクションすることなど不可能だったし、それを再生する蓄音機も1台何百円もして、とても庶民には無理だった。

Melbajacket1_002 Melbajacket1_003こんなふうに、音楽が入っているのは片面のみで、反対側には溝はない。両面に音楽が入るようになったのは、電気録音になった1925年頃以降になってからである。

ひょんなことから、このSP盤を引っ張り出してくることになったので、久しぶりにかけてみた。当時の録音方法は電気を使わないラッパ吹き込みというもので、音質はやはり貧しい。しかし、この時代の録音でも、歌ものやヴァイオリンだけはそれなりにちゃんと聴ける。管弦楽などの大編成のものは厳しい。20世紀初頭の大歌手の歌がちゃんと聴けて、しかも復刻CDや復刻LPよりも聴きやすいことに感謝したい。先にヴァイオリンが旋律をひととおり弾いた後でソプラノが登場する。

このSP盤は、アメリカ在住のコレクターから譲っていただいたものだが、1世紀前のものとなるとかなり貴重な文化遺産である。次の世代へきちんと譲り渡すまでの借り物だと思って大事にしたい。

ネリー・メルバ(1861年~1931年)は、オーストラリア生まれの20世紀初頭の名ソプラノ、ヤン・クーベリックは、指揮者のラファエル・クーベリックの父親で、当時の名ヴァイオリニストである。

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2009年6月24日 (水)

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」/カラヤン、ベルリンフィル(モービル・フィディリティLP)

010 これは、1971年録音のカラヤンの実に5度目の録音だった「悲愴」のLPレコードである。これは、オリジナルがEMI/エンジェルの録音であるが、モービル・フィディリティという高音質の限定生産のLPで、その音質は、英EMIのオリジナル盤よりも良い。非常にワイドレンジでバランスも良い。

カラヤンは、その生涯において7回、「悲愴」の録音がある。それだけ思い入れのあった曲なのであろう。それらは、1939年(ベルリンフィル)、1948~49年(ウィーンフィル)、1955年(フィルハーモニア管)、1966年(ベルリンフィル)、1971年(ベルリンフィル)、1976年(ベルリンフィル)、1984年(ウィーンフィル)のもので、録音年代によって音楽の傾向が異なる。若い頃のカラヤンはテンポを早くとって爽快な演奏をしていて、歳をとるにしたがって細部を磨き上げ、精密な演奏に変化してくる。それに加え晩年になるとテンポが遅くなり時に重い感じを受けるようにもなる。このように、1939年のSP録音と1984年のデジタル録音のものでは、テンポも音楽のつくりも全く違う。

カラヤンが好きな人、嫌いな人にあえて問いたい。「あなたの好きな(嫌いな)カラヤンは、いつの時代のカラヤンですか?」と。私は、精妙な表現をしまだ晩年のようなテンポが遅く重い感じのない60年代から70年代初めまでのカラヤンが一番好きだ。

1971年のこの録音はすでにかなり精密な感じであり、音質の良いこのモービル・フィデリティのLPだとカラヤンの意図が通常のLPやCDより良くわかる気がしてならないし、このLPを聴いてはじめて本当の凄さがわかった気がする。国内盤のLP、英国オリジナル盤(4,5,6番のセット)、同じ音源の様々なものを聴いたが、この音源で残してあるのはこのLPだけである。

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2009年6月22日 (月)

オペラアリア集/ルチア・ポップ

013 これは、1982年録音の西ドイツのマイナーレーベル、ACANTAのLPレコードで、ルチア・ポップの十八番だったオペラ・アリア集である。

初期のデジタル録音ではあるがなかなか楽しめるLPレコードで、「魔笛」「フィガロの結婚」~モーツァルト、「売られた花嫁」~スメタナ、「ルサルカ」~ドヴォルザーク、「マノン」~マスネ、「ルイーズ」~シャルパンティエ、「リゴレット」~ヴェルディ、「ジャンニ・スキッキ」~プッチーニ、「じゃじゃ馬馴らし」~ゲッツ、「魔弾の射手」~ウェーバーと、多彩なオペラから有名なアリアを歌っている。

この録音は、マイナーレーベルのもので、一般には目立たないが、私自身の隠れた愛聴盤というべきもの。

すでにご紹介済みの1983年録音のEMIの音源であるモーツァルト オペラアリア集/ルチア・ポップ、先週ご紹介したばかりのドイツの童謡と子守歌/ルチア・ポップ、ザイフリート、器楽アンサンブルなど、1980年代初め頃の彼女の活躍は素晴らしかった。

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2009年6月19日 (金)

モーツァルト ディベルティメント第17番ほか/マリナー、アカデミー室内管

006 これは、ネヴィル・マリナー指揮、アカデミー室内管弦楽団によるモーツァルトのディベルティメント第17番ほかの英国オリジナル盤である。1972年発売。

マリナー、アカデミー室内管には、おびただしい数の録音があるが、その中でも名演中の名演だと思う。統率がしっかりしたしなやかなアンサンブルでややクールで切れ味のいい透明感がある演奏で、オリジナル盤で聴くと国内盤LPや現行のCDよりも、弦の音色の美しさが映える。

このLPレコードの英ARGOは、英DECCAの傘下にあったレーベルであるので、録音のスタッフもレコードのプレスも英DECCAがやっており、音質的クオリティも通常の英DECCA盤と同等である。この盤もオリジナル盤と国内盤の音質の差が大きい。

この盤は、すでにオリジナル盤を持っていて気に入って聴いていたが、千円という手ごろな価格で同じものを見つけたので捕獲した。すでに手元にあったもう1枚の方は、最近アナログLPに目覚めたオーディオ・ファンの方に差し上げた。弦の響きがとても美しい、と言ってとても喜んでくれたので、こちらも嬉しくなった。

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2009年6月17日 (水)

ドイツの童謡と子守歌/ルチア・ポップ、ザイフリート、器楽アンサンブル

005 これは、1980年代半ばに発売された、ルチア・ポップによるドイツの子供の歌を集めたもの。当時はLPからCDに移り変わる過渡期で、CDとLPが併売され、CDは¥3600、LPが¥2800であった。どちらも西ドイツ輸入盤に国内の帯や解説書を付けたものである。

この音源は、娘が小さかった頃、良く一緒に聴いた。言葉はわからなくても、「霞か雲か」とか「こぎつね」とか「ちょうちょ」などが入っていて、小さい子供が聴いても楽しかったようだ。日本は子供向けの歌と大人向けの歌ははっきり区別されているようだが、ヨーロッパの国々では、子供の歌であってもこのような一流の歌手が歌うCDが沢山出ていて、大人も子供も一緒に聴いて楽しんでいる。今聴いても、この歌唱はとても素晴らしい。CDならまだ現役盤が買える。http://www.hmv.co.jp/product/detail/43818

現在発売されているCDはリマスターされてもっと音質は良くなっているだろうし、CDプレーヤーなども良くなっているので、当時のものほどの差にはならないだろうが、当時発売されていたこのCDとLPの比較ではLPの方がいい音で聴けた。音が良くて安いのにLPがどんどん無くなって、みんなCDに志向していくのが不思議でならなかった。やはり、LPは面倒くさいのが衰退の原因だったのだろう。

LPの方は、先日催された地元のオーディオショップでのアナログプレーヤーの試聴会に持参して聴かせてもらった。その時の印象でも、現時点でもかなり良い音がするLPだと感じた。

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2009年6月15日 (月)

ブラームス 交響曲2番 / バルビローリ、ウィーンフィル

014 これは、ジョン・バルビローリがウィーンフィルを振ったブラームスの交響曲チクルスの中の1枚であり、バルビローリのブラームスの4曲の中で、私が一番気に入っているもの。

4曲の交響曲ともにウィーンフィルらしさを充分に出した演奏であるが、彫りの深さとか厳しさとか激しさみたいなものは希薄で、おっとりと歌わせるような感じであり、ブラームスの田園交響曲と言われている2番が一番曲想に沿った演奏で違和感が無い。

このLPは英国初版である。各駅停車に乗って京都まで行って、ベルリンフィルを振ったマーラーの9番のオリジナルLPhttp://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_d66f.htmlを買った時に、「これもどうですか?」と奨められて一緒に買い求めたものだ。当時の金銭感覚でも非常に高いと感じたが、何れのLPもコンディションが良く、愛聴盤になっているので無駄使いではなかったと思っているし、今、買おうと思えば3倍以上の値段が付いているはずなので、安かったと言えるのかもしれない。

このLPを入手するまで国内セラフィムLP盤で聴いていたが、このオリジナル盤の音質は恐ろしく違った。オーケストラの音色、音の鮮度、厚みが国内セラフィム盤は削げ取れてしまったように聴こえたくらい。一言で言うと国内盤は音がボケボケだったのだ。これを聴いてしまって、さらに外盤嗜好、オリジナル盤嗜好(高価なので思うようにはならないが)が強まった。アナログLPを良い音で聴きたければ、ハード機器だけを良くするだけではダメだ、ソフトもこだわって選んで買わなければ、という思いを新たにしたのである。

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2009年6月12日 (金)

ベルリーニ 「ノルマ」全曲/セラフィン、スカラ座、カラス他

このブログの記事数が今日の書き込みでちょうど500になる。500コンテンツ記念は何が良いか考えたが、これを持ってきた。

003 004 これは、トゥリオ・セラフィン指揮、スカラ座によるステレオ初期録音のLPレコードで、マリア・カラスのタイトルロール、フランコ・コレルリのポリオーネ、クリスタ・ルートヴィッヒのアダルジーザなどキャストにも恵まれて、録音されて半世紀経つが、いまだにこのオペラの録音の中で特別な存在である。このセットは英国初出盤で、ボックスに少し傷みがあるが、盤のコンディションはとても良く非常に快適に音楽が楽しめる。

音楽的に問題点もないわけではない。マリア・カラスは最盛期を過ぎて声が重くなっていたりする。しかし、声が重くなり力で押すようになった歌い方が、ノルマという役柄を感情移入たっぷりの状況に、さらに凄みが加わって、もはや唯一無二の何者にも代え難い記録となっている。マリア・カラスは、やはり史上最強の「ノルマ歌い」であったのは間違いない。

このLPレコードのセットは、英国の初版、2版、3版、4版まで、4つ同時に所有していた時があった。それほど溺愛していたし、それは今も変わりない。音質を比べると、やはり初版が一番音質が良かった。復刻CDしか聴いたことが無い人がこの初版LPセットを聴くと、その音質の良さにとても驚くと思う。次いで良かったのは3版だった。2版と4版は欲しい人に譲り、長く初版と3版を持っていたが、3版もどうしても欲しいという方に他の貴重盤と交換という条件でお譲りした。また、国内盤は、いずれもこの4種の英国盤と比べると色あせて聴こえてしまったので、20年以上前に中古盤屋さんに引き取ってもらった。LP派でもこのEMIの音源をいまだに国内盤で聴いているアナタ、がっかりするので英国盤は聴かない方がいい。その差は、ステレオ装置がどうのこうのという状況を超越しているのだから。

この英国初版のセットはオークションなどでもなかなか出てこない。たまに出てくると恐ろしいほど値段がつりあがるのでびっくりする。

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2009年6月10日 (水)

モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」他/ワルター、コロンビアS.O.

012 これは、ブルーノ・ワルター、コロンビア交響楽団によるモーツァルトの交響曲41番「ジュピター」と35番「ハフナー」の米国初出オリジナルLPである。

慈愛に満ちた、それでいて壮大な感じの演奏の41番は、寄せ集めのオーケストラを振ったものとはいえ、晩年のワルターの素晴らしい遺産であると思う。この演奏を愛するがゆえに20年ほど前にコンディションの良いオリジナル盤を手に入れた。

011 これは、40番と41番のカップリングの1980年代に入ってからデジタルリマスターされて発売された国内盤である。当時、この録音時のプロデューサーのジョン・マックルーアがオリジナル・マルチトラック・テープからリミックスしなおしたデジタルマスターを使って、鮮度が上がっている。

この2枚のLPレコードを聴き比べたとき、オリジナル盤はFレンジの狭さと経年変化や当時のプレス状況によるサーフェス・ノイズが多くあるのに対し、国内再発デジタルリマスター盤は、微少音は若干デジタル臭い感じがあるものの、特に低域でのFレンジが広く音のバランスが優れ情報量も多く、個人的には明らかにオリジナル盤の音質より良いと感じる。

両者の実勢価格は比較すべくも無い。デジタルリマスターの日本盤は、中古盤屋さんによっては100円~300円のエサ箱にも入っていることがある。音質上、オリジナル盤が良いとは限らない例である。

LPレコードは、CDよりも音質上の当たり外れが大きい。酷い音質のものは徹底的に酷く、素晴らしいものはCDの高音質のものよりずっと素晴らしい。中古レコードであれば、盤のコンディションの良否もあるので、ハズレをつかむ可能性も多々ある。しかし、それでも当たりを手に入れたときの喜びは、新品のCDを買うのとは全く次元の違うものがあるのだ。

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2009年6月 8日 (月)

モーツァルト 「フィガロの結婚」全曲/E.クライバー ウィーンフィル他

002 これは、1955年録音のステレオ初期のLPで、1966年発売、4枚組の国内盤セットである。豪華な解説書が入っており、ケースも厚手の革張りのようなもので出来ていて、当時のオペラのLPセットがこの時代の貨幣価値から考えていかに高いものだったのかわかる。盤の状態は非常に良いものであったが、こんなのがたったの千円で売られていたので、つい買ってしまった。マトリックスは国内でカットされたもので、輸入メタル原盤を使用したものではない。

我が家には、1960年ごろの英国初期プレスの4枚組輸入盤のセットがある。それはもっと音が鮮明でさらに良いのだが、3枚組になった英国プレスの再発輸入盤と比較するならば、この国内4枚組LPセットの方が音質で間違いなく勝ると思う。3枚に詰め込むのと4枚に入れるのでは1面あたりの余裕が違うのと、当時英国DECCAからキングレコードに配給されたマスターテープが良かったのと、レコード製造技術もかなり水準が高かったのであろう。

Scan10014 これは同じ音源の輸入CDのセット。これはCDだけ聴いておれば良い復刻だと思うが、実は我が家では、このCDは上記LPに音質でかなわない。音がややささくれ、ぼけて聴こえるのだ。

ということで、このLPを手に入れたことで、また、古い録音のものに対しては気になるものは格安LPを見つけたら手に入れて聴こうという気になっている。

この音源は、カルロス・クライバーの父親であるエーリッヒ・クライバーが残した唯一のステレオ録音盤で、チェザーレ・シエピのフィガロ、リーザ・デラ・カーザの伯爵夫人、ヒルデ・ギューテンのスザンナなど、当時のウィーン国立歌劇場の最高のキャストを集めて録音されたもので、録音されて半世紀以上経つのにいまだに輝きが褪せないものであり、私の一番好きな「フィガロ」である。

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2009年6月 5日 (金)

ドニゼッティ ルクレツィア・ボルジア

001 これは、以前ご紹介したもののLPである。

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_5960.html

これは、モンセラート・カバリエのオペラの録音の中でも私が特に気に入っているもの。カバリエだけが素晴らしいのではなく、テノールのアルフレート・クラウスやメゾ・ソプラノのシャーリー・ヴァーレットも非常に素晴らしく、まさに歌の競演のオペラという感じである。

1966年の録音としては音質も良く、この米国RCA盤で聴くとCD以上にリスナーが熱くなれる感じがする。CDがあるからLPはもう要らないというふうにはならない。

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2009年6月 3日 (水)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その12

Scan10013これは、 1968年録音の R.シュトラウス:歌劇『サロメ』全曲LPの復刻CDである。

主なキャストは以下のとおり。

 モンセラート・カバリエ(ソプラノ)、シェリル・ミルンズ(バリトン)、リチャード・ルイス(テノール)、レオニー・リザネク(メゾ・ソプラノ)、ジェームズ・キング(テノール)、ユリア・ハマリ(ソプラノ)

 ロンドン交響楽団 エーリヒ・ラインスドルフ(指揮) 

この録音は、少し前に録音、発売されていた評判の良いDECCAのショルティ/ニルソン盤に隠れてしまっていて、今まで聴くことはなかった。ラインスドルフは、オーケストラを上手く統率しているし、この録音でのカバリエは、ニルソンほどのドラマチックなテイストを利かせた歌唱ではないものの、ベーム盤におけるギネス・ジョーンズよりははるかに「サロメ」に適した声で歌っている。他のキャストではレオニー・リザネクが良いと思った。

正直言ってしまうと、私は初期以外のワーグナーのオペラとR.シュトラウスの「サロメ」と「エレクトラ」は苦手な演目であるので、上記感想もいい加減なものであるから、参考にはしないで欲しい。

これで、15枚組「オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ」が全部終わった。

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2009年6月 1日 (月)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その11

Scan10012 これは、1972年録音のベルリーニ:歌劇『ノルマ』全曲盤の復刻CDである。

主なキャストは、以下のとおり。
 モンセラート・カバリエ(ソプラノ)  プラシド・ドミンゴ(テノール) フィオレンツァ・コッソット(メゾ・ソプラノ) ルッジェーロ・ランモンディ(バス) 

アンブロジアン・オペラ・コーラス ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 カルロ・フェリーチェ・チラーリオ(指揮)

この録音は、ステレオアナログ録音時代の名盤のひとつである。しかし、私のお気に入りは、セラフィン/カラスのステレオ盤であるので、ここでのカバリエをどうしてもカラスと比べてしまう。ドラマチックな感情移入という点では、到底カバリエはカラスにかなわない。というかカラス以上の歌い手は居ない。しかし、声の美しさという点で聴いたならば、カバリエの方がずっと美しい歌声である。場合によってはカラスの声が汚く聴こえるほどかもしれない。

さらに、周囲のキャストが素晴らしい。特に、何といってもアダルジーザ役のコッソット。この役に関してはセラフィン/カラス盤でのクリスタ・ルートビッヒなんかよりずっと良い。コッソットが素晴らしすぎて、ノルマとアダルジーザの二重唱は少しノルマに大人びた感じが足りず、若干違和感を覚えるほどだ。

オペラは、全てにおいて完璧なレコードというのはまず無い。だから、好きな演目のものは複数所有して聴いてみると面白い。そうすることで歌手の個性が浮き彫りになる。ステレオ録音のカラスの歌うノルマは凄いけれど、いくぶん全盛期を過ぎて声が重くなっているな、などは様々な同曲異盤を聴いてはっきりすることであるから。

最後に、この復刻盤は音質も含めなかなかいい復刻である。CDならば詰め込めば2枚組でおさまるところをLP時代と同じ3枚にしたのも、当時の雰囲気が残って良いと思う。

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2009年5月29日 (金)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その10

Scan10011 これは、「グレイト・オペラ・ヒロインズ」というLPの復刻CDである。録音は1964~66年で、ソプラノのモンセラート・カバリエのこれから全盛期にならんとする時期のもの。

内容は、ヴェルディ『オテロ』のデズデモナ、『仮面舞踏会』のアメーリア、ドニゼッティ『アンア・ボレーナ』、シャルパンティエ『ルイーズ』、プッチーニ『トスカ』のタイトルロールのアリアがおさめられている。バックはカルロ・フェリーチェ・チラーリオの指揮、バルセロナ交響楽団で、スペインでの録音。

このCD1枚聴いただけでカラス、テバルディらの次の世代のソプラノとして第一級の歌手であることがわかるだろう。復刻状態はとても良く、気持ちよく聴ける。どうも、この「オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ」の中のものは復刻状態のいい物とノイズなどが入ってしまっているものが混じっているが、これは良い方だ。

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2009年5月27日 (水)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その9

Scan10003 これは、「ドニゼッティ・レアリティーズ」というLPの復刻CDで、録音は1969年である。

『トルクァート・タッソー』、『ジェンマ・ディ・ヴェルジー』、『ベリザーリオ』、『パリジーナ・デステ』からのそれぞれ長くききごたえのあるアリアばかりが入ったものだ。

 ソプラノ、モンセラート・カバリエ 伴奏はカルロ・フェリーチェ・チラーリオ(指揮)/ロンドン交響楽団。

この盤は、音質も良くノイズなども気にならず良い状態で復刻されている。ドニゼッティのオペラもカバリエはとても得意にしていて、カバリエの歌っている『ルクレツィア・ボルジア』全曲盤CDは、過去にすでにご紹介しているとおりだ。陰影に富んだ美しい声、力強くもあり、一方でソット・ヴォーチェも美しく印象的である。

カバリエの歌うドニゼッティのオペラは好きなものが多いので贔屓目になってしまうが、このアルバムも、とても良い。

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2009年5月25日 (月)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その8

Scan10004 これは、1969年録音の、「モンセラート・カバリエ & シャーリー・ヴァーレット:オペラ・デュエット集」というLPの復刻盤。

ベルリーニ『ノルマ』、ロッシーニ『セミラーミデ』、ドニゼッティ『アンア・ボレーナ』、オッフェンバック『ホフマン物語』、ヴェルディ『アイーダ』、プッチーニ『蝶々夫人』、ポンキエルリ『ジョコンダ』から、ソプラノとメゾソプラノのデュエット、二重唱を集めたもので、非常に出来のいいアルバムだと思う。

 モンセラート・カバリエもだが、シャーリー・ヴァーレットも素晴らしい歌を披露しているし
 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団とアントン・グァダーニョの指揮によるバックもしっかりとサポートしている。オペラ好きにはたまらない1枚である。音質も特に問題はなく、この時代のものとしては良い復刻である。

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2009年5月22日 (金)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その7

Scan10005 これは、「カバリエ&マルティ:サルスエラ、愛のデュエット集」というLPの復刻CDである。
ソプラノのモンセラート・カバリエが、ベルナベ・マルティというテノールとデュエットで、自らのお国ものであるスペインのサルスエラを歌っている。
 指揮はエウジェーニオ・マルコ オーケストラに名前はクレジットされていない。

このCDでもカバリエは美しい声を披露してくれているし、相方のテノールもやや甘い声で悪くない。ただ、トラック3の3分~4分の間に、歌声が大きくなったときに右側からパタパタしたような歪っぽいノイズが入る。複数の装置で聴いて皆そうなるので、CD音源に問題があるのは間違いない。安くすることばかり考えて、きちんと作られていないのかもしれない。

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2009年5月20日 (水)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その6

Scan10002 これは、1967年の録音、「ロッシーニ・レアリティーズ」の復刻CDである。

ロッシーニの『オテロ』、『アルミーダ』、『タンクレーディ』、『コリントの包囲』、『湖上の美人』などのオペラ・セリアからのソプラノ・アリアと『スターバト・マーテル』からのものが収録されている。伴奏はカルロ・フェリーチェ・チラーリオの指揮、RCA イタリア・オペラ管弦楽団である。

ロッシーニ、ドニゼッティ、ベルリーニ、そしてヴェルディの初期のセリアは、カバリエには本当にマッチしたレパートリーだと思う。声に美しさが映えているし、40年前の録音としてはかなりいい状態。

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2009年5月18日 (月)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その5

Scan10006 これは、1967年録音のモンセラート・カバリエの「ヴェルディ・レアリティーズ」というLPの復刻CDである。RCA イタリア・オペラ管弦楽団/アントン・グァダーニョの指揮。

曲目は、『一日だけの王様』、『十字軍のロンバルディア人』、『二人のフォスカリ』、『アルツィーラ』、『アッティラ』、『海賊』、『アルロド』といったヴェルディ初期のオペラからのソプラノアリア集。

ヴェルディ初期のオペラはカバリエの十八番であり、非常に素晴らしい歌唱が聴ける。このCDとロッシーニのアリア集を聴くためだけに、この15枚組セットを買っても良い、個人的にはそんな気にさせたほど気に入っている。

少し残念なのは、マスターテープに起因するノイズなどが大きいことや、テープに転写がみられることであるが、40年前のものということを考えると仕方が無いことかもしれない。それ以外は充分に高音質で楽しめるものである。

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2009年5月15日 (金)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その4

Scan10007 「R・シュトラウス:歌曲リサイタル/モンセラート・カバリエ」これは、モンセラート・カバリエのソプラノ、ピアノ伴奏がミゲル・ザネッティによる。リヒャルト・シュトラウスの歌曲を集めたものである。1964年スペインでの録音。

スペイン人によるドイツ歌曲であるので、ドイツ語の発音などはドイツ人にかなわないにしても、陰影のある美しい声のおかげでかなり聴かせる。こういう曲を聴くのにはドイツ、オーストリア系の歌手であるシュワルツコップやデラ=カーザが良いと思うが、カバリエもなかなか良いなと思った。カバリエはオペラでもリヒャルト・シュトラウスの「サロメ」などを得意にしていた。歌曲でもかなり適した声である。

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2009年5月13日 (水)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その3

Scan10008 このCDは、1964年スペインでの録音の「グラナドスを歌う」というLPの復刻である。

内容は、グラナドスの『愛の歌曲集』(全7曲)、『トナディーリャス』から10曲

歌はソプラノのモンセラート・カバリエ、ラファエル・フェラール指揮、交響楽団とあるだけで具体的なオーケストラは表示がない。

貴重な録音だと思うが、惜しいことに若干カバリエの声が割れてしまう部分があったりする。だが、自国の作曲家のものであるということもあって、歌そのものは非常に良い。

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2009年5月11日 (月)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その2

Scan10009 これは、「カバリエ サルスエラを歌う」というLPの復刻盤である。サルスエラとは、スペイン独自のスペイン語で歌われるオペレッタみたいなもので、民族的色彩が強い。現在では、スペインだけでなくスペイン語圏の他の国でも上演されることがある。

オーケストラをバックに、いかにもスペインの音楽だという歌が聴ける。それも最上の歌唱で。

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2009年5月 9日 (土)

オリジナル・ジャケット・コレクション/モンセラート・カバリエ その1

Scan10001 これは、スペインのソプラノ、モンセラート・カバリエの75歳を記念して発売された限定15枚組、オリジナル・紙ジャケットのセットである。

カバリエは、声がふくよかで息が長く続き、ソット・ヴォーチェが特に美しく魅力的なソプラノで、レパートリーは私の大好きなベルカント・オペラやヴェルディ、プッチーニ、R・シュトラウスまでと広い。大好きなソプラノの一人である。

このセット、15枚組で¥6000程度と非常に安く、オペラ好きの方にはぜひとも聴いて欲しい。この中のアルバムを順次紹介して行こうと思う。

Scan10010 これは、ベルリーニとドニゼッティのオペラアリアからで、1曲目の「ノルマ」のCasta Divaを聴いただけでカバリエの声に魅了される。録音は1966年であるが、年代の割りには音質はかなり良い状態に保たれている。私のようなベルカント・オペラが好きな人間には、たまらない曲目ばかりが集められており、そのどのアリアも素晴らしい歌唱である。

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2009年5月 7日 (木)

乙女の祈り/ガブリエル・チョドス

003 これは、1970年代終わりごろのLPレコードで、有名なピアノ小品を集めたもの。知人から頂いたものだ。日本ビクターの76cmダイレクトマスターシリーズで発売されていたもの。

このLPレコードのマスターテープは、76cm/sec 1/2inchで、通常のマスターテープの2倍のスピードで録音されたものだ。ピアノを習っているような方が聴くような内容のレコードまで、少しでも音を良くしようという意気込みが当時の音楽業界にはあったのであろう。ジャケットは、いわさきちひろの絵で、かわいらしい。

今はどうか。何でもコスト削減でお金も時間も掛けられないなかで音楽ソフトを作らなければならないような状況なんだと思う。しかし、ブルースペックCDやSHM-CDのようなものも出てきている。そういったものに期待しようと思う。

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2009年5月 1日 (金)

思い出/アンナ・ネトレプコ

Scan10001 これは、今が旬だと思われるアンナ・ネトレプコのソロアルバムである。

曲目は、オペレッタのアリアや美しい歌曲、宗教曲が集められ、ことさら緊張して聴かなくてはいけないようなものではない。そういった曲目であってもネトレプコは極めて真摯に歌っていて、高い芸術性を感じる。また、彼女の録音を順番に買って聴いてみて、ここ数年で非常に成長した跡もうかがえる。音質もなかなか良いように思う。

このアルバムは共演者もいい。今、飛ぶ鳥を落とす勢いでメジャーになってきたガランチャも参加している。

共演者

エレナ・ガランチャ(メゾ・ソプラノ)
ピョートル・ベッツァーラ(テノール)
アンドリュー・スウェイト(ボーイソプラノ)
プラハ・フィルハーモニー合唱団
プラハ・フィルハーモニー管弦楽団
エマニュエル・ヴィヨーム(指揮)

録音は2008年3月、プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールで行なわれている。

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2009年4月29日 (水)

モーツァルト ピアノソナタ全集/内田光子

002 これは、1980年代末に発売されたデジタル録音のLPの全集である。すでにこの時代はCDがLPの生産額を上回っており、CDでならどこにでもあるこのセットは数が少なく珍しい。

現時点で、この録音のものをわざわざLPで聴く意味はあまりないように思われるかもしれないが、LPで聴くとまた味わいが違うような気もする。

実は、このセット、LPを聴くのを止めた方から頂いたものだ。この演奏は、繊細な部分まで極めて学究的でピアノを学ぶ人にはぜひとも聴かせたい。極めて真剣で遊びがない感じなので人によっては楽しめない演奏なのかもしれない。内田さんのモーツァルトはテイトとの協奏曲集のほうが楽しめるように思う。

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2009年4月27日 (月)

コッペリア、レ.シルフィード/カラヤン、ベルリンフィル

004 これは、カラヤン、ベルリンフィルによる1961年の録音のもので、1970年代後半にプレスされた再発LPである。12.80マルクのステッカーが貼ってあり、値段まで丸わかりである。

カラヤンにはおびただしい数のレコードがあるが、その中でもこの録音は非常に秀逸なもののひとつだと思う。演奏が流麗で細かいところまで気配りが利いていて全く隙が無い。それに加えて録音も優秀で、最新録音のCDと比べても全く遜色が無い。安くて良いLPレコードだ。

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2009年4月24日 (金)

エルガー チェロ協奏曲/フルニエ、ウォーレンシュタイン、ベルリンフィル

003 これは、1960年代終わりごろの録音のLPで、ドイツの初期盤である。

エルガーのチェロ協奏曲というと、デュ・プレ、バルビローリ盤の評価が高く英国プレスのLPレコードを持っているが、個人的な愛聴盤は、このフルニエ盤である。

この演奏の弱点もよくわかる。ウォーレンシュタイン、ベルリンフィルがあまりにもエルガーらしい雰囲気でない演奏をしているのである。しかし、独奏チェロをよく聴きこむと、フルニエのチェロは、この協奏曲でもしなやかでエルガーの音楽を美しく優雅に奏でていることがわかる。またそれに加えてスケールが大きい。フルニエの大ファンとしてはこの盤は、オリジナル盤かオリジナルに近いドイツ盤で聴きたい。復刻CDでも出ているが、音質はいまいちだ。

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2009年4月22日 (水)

マーラー 『子供の不思議な角笛』/シュワルツコップ、フィッシャー=ディースカウ、セル&ロンドン響

005 これは、この曲の名盤誉れ高いもので、英国オリジナル盤である。

この曲は、いろいろな盤が出ていて、全部の曲を同じ歌手が歌っていたり、伴奏がピアノだったりするものもあるが、やはり伴奏がオーケストラで、曲によってソプラノが歌ったり、バリトンが歌ったり、あるいはデュエットで歌っていいて、しかもその二人がシュワルツコップとF=ディースカウで、この曲にとって最上の歌手であると思う。また、ジョージ・セルが非常に統率力のある指揮でロンドン交響楽団を振っているこの盤は、このマーラーの傑作歌集を初めて聴くのにもふさわしい。

初めてこの録音を聴いたのは国内盤のLPだったが、このオリジナル盤を聴いてびっくりした。全く音質が違うのである。EMIの音質が良くないと思っているアナタ、それはCDかLPでも国内盤しか聴いていないからじゃないか、と思う。国内盤と英国盤の音の差は他のレーベルでもあるが、EMIほど異なることはない。

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2009年4月20日 (月)

シャンソン・ド・パリ(SP盤)

001 これは、1930年代のパリで流行したシャンソンのヒット曲を集めてセットにした10インチ6枚組セットのSP盤である。ジャケットの絵の女性はジョセフィン・ベーカーだと思う。

このSP盤のセットは、知人からタダで頂いたもの。ジャケットはぼろぼろで、盤も6枚のうち4枚にはかすかにひび割れもある。だが、喜んで貰い受けた。蓄音機でかけるとこの部分はパチっとノイズが入ってしまうが6枚全部かけることができた。このセットは戦後まもなくの復刻SP盤だが、その後、LPでも発売されたし、現在、収録曲が増えた状態でCDでも復刻発売されている。

シャンソン・ド・パリVol.1 http://www.hmv.co.jp/product/detail/684930

何回も復刻されているということでもわかるように、80年前の音楽ではあるが、ルシエンヌ・ボワイエやジョセフィン・ベーカーらの歌は魅力を失っていないのである。

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2009年4月17日 (金)

バッハ ヴァイオリン協奏曲集/フィッシャー、アカデミー管

Scan10003 このCDは、昨年録音されたユリア・フィッシャーとアカデミー室内管弦楽団とのバッハのヴァイオリン協奏曲集である。

小気味よい上手さとしなやかなオーケストラをバックにのびのびと演奏しているバッハである。まだ20歳代でしかも美人。テクニックもしっかりしていると思うし、アカデミー室内管弦楽団との息もぴったりだし、このオーケストラと演奏スタイルが非常にマッチしていると思う。

この人はSACDを沢山発売しているペンタトーンというレーベルからDECCAに移籍した。ユニバーサル系のDECCAではSACDが出ない。SACDファンの方はさぞ悔しい思いをしているだろう。だが、このCDで聴いても演奏も録音もなかなか良いように感じる。

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2009年4月15日 (水)

R=コルサコフ シェヘラザード/ライナー、シカゴso.

002 これは、1960年録音のRCA Living StereoによるLPレコードで、1990年代に限定発売された180gの重量盤である。1960年というと、半世紀前であるが、それがうそのように高音質で楽しめる。このシリーズの復刻盤に関して言えば、オリジナル盤より音の良いものもある優れものだ。

ライナーという指揮者は、正統的楷書的な演奏をするイメージがあるが、この演奏を何回も聴き返すと、微妙なテンポの変化や表情付けがなされていて、それが全く不自然などころか、激しく荒れ狂うところはそれらしく、上手く歌わせるところは歌わせていて緻密な中に非常に優美なしなやかさをかもし出している。

Scan10004 これは、SACD/CDハイブリッド盤である。この盤でも音質の良さは充分にわかる。現在でも輸入盤なら1500円程度で買えるが、たとえSACDプレーヤーを持っていなくてCD層のみを聴くのでも、買って損はない盤である。SACD層を聴かせてもらった印象では、やや音が全体的に薄い感じはあるものの、細かい部分ではLPに勝るところもある。半世紀経ってこれだけの音質を保ちながら復刻してくれたレコード会社に感謝したい。尚、SACD/CD盤では、LPでは別に発売されていたストラビンスキーの「うぐいすの歌」がカップリングされている。

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2009年4月13日 (月)

R=コルサコフ シェヘラザード/コンドラシン、アムステルダム・コンセルトヘボウo.

001 自宅にあるシェヘラザードの音楽ソフトの中でお気に入りというと、このキリル・コンドラシン盤、R=コルサコフ シェヘラザード/アンセルメ、スイスロマンドo.、ライナー/シカゴ盤あたりになる。

このキリル・コンドラシン盤は、アナログ最末期のオランダ・フィリップスプレスのオリジナル盤だということもあってすこぶる音質が良い。演奏は、このソ連の巨匠の晩年の中の名演奏中の名演奏ではなかろうか。切れ込みのあるロシアっぽい凄みを利かせたテイストが、オランダのオーケストラからも聴ける。この録音は、おそらくあと何十年した後も、名演奏として聴きつがれているのではないかと思う。

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2009年4月10日 (金)

R=コルサコフ シェヘラザード/ストコフスキー、フィラデルフィア管

004 これは、1940年代に録音され発売された、リムスキー=コルサコフ 「シェヘラザード」のSPレコード6枚組セットである。LPやCDならば1枚に入ってしまうこの曲も、12インチSP盤だと6枚12面でようやく全曲が聴ける。

娘がブラスバンド部に所属していて、今度、「シェヘラザード」の吹奏楽版をやるんだそうで、「シェヘラザードっていう曲のCD無い?」と聞かれた。待ってましたとばかり、「うちにはCDも、LPもSPもあるよ。有名な曲だから。」と答えた。それで、本人が一番気に入ったのがこれだ。しかし、演奏が気に入ったわけではなく、1面ごとに蓄音機のゼンマイをぐるぐる巻いて、そのたびにサウンドボックスの鉄の針を交換することや、電気なしで音楽が聴けるのがすごく新鮮だから、らしい。

ストコフスキーは「シェヘラザード」を得意にしており、自らが手を加えて編曲したり、何回も録音している。このSP盤の演奏もかなり良いように思う。1940年代というとSP盤の末期であり、かなりダイナミックレンジもとれてフォルテシモの音は蓄音機でもかなり大きくうるさいほどで、思わずボリュームを小さくしたい気になるのだが、蓄音機にはそんなものは付いていない。ホーンの扉を閉めて小さくするしかないので、真夜中に聴くのには向かない。

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2009年4月 8日 (水)

ベルリーニ 夢遊病の女 全曲 デ・マルキ&スキンティッラ管、バルトリ、フローレス、他

Scan10002 このCDは、2007年の録音で2008年秋に発売された『夢遊病の女』の全曲盤である。

2006年録音の素晴らしい盤であるベルリーニ 夢遊病の女/デッセイ、ピド、リヨン歌劇場他の感想で、

[「夢遊病の女」というオペラは、イタリア・ベルカント・オペラの中でも重要な作品なのにもかかわらず、古今を見渡してもそれほど多くの録音がない。新しいものでは、グルヴェローヴァがアミーナを歌っているNIGHTINGALE CLASSICSのCDが、1998年の録音であるから10年前のものだ。EMI系の録音だけをみても、マリア・カラス/ヴォットー盤以来であるから、半世紀を待たなければならなかった。]

と書いたが、それから1年もしないうちに、また、強力な新録音盤が出た。これは個人的に奇跡的なことだと思っている。

この盤は、チェチーリア・バルトリとファン・ディエゴ・フローレス、実力者2人の共演であると同時に、普通ならソプラノが歌うはずのアミーナをメゾ・ソプラノが歌い、オーケストラが古楽器の団体であるということで、非常に興味深く聴かせてもらった。

結論から言うと、非常に良い演奏であり歌唱で、とても楽しめる盤である。ベルリーニの活躍していた19世紀前半は、たぶんこうだったのではないかという、楽しい想像も出来る。アミーナという役は、当時はバルトリのようなメゾ・ソプラノのような声の歌手が歌っていたのではないだろうか。ベカントオペラまでの時代は、歌劇場も小さくて、ことさら大きな声を張り上げなくても良く、19世紀後半以降のグランド・オペラのように規模が大きくなった状況では、逆に良さが消されてしまった部分もあったのではないかと思う。そのあたりをこの盤は上手く残して復刻してくれた、そんな感じがする。

ワーグナーやヴェルディ後期以降のオペラを歌える歌手は少なくなったが、逆に半世紀前よりも、ベルカント・オペラを歌える人は増えているような気がする。ロッシーニ、ベルリーニ、ドニゼッティの作品の録音が、これからも少しずつ増えていくことを期待してやまない。

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2009年4月 6日 (月)

モーツァルト ヴァイオリン協奏曲3番、5番/ムター、カラヤン、ベルリンンフィル

002_2 これは、アンネ・ゾフィー・ムターが15歳のときの録音で、デビュー盤のLPレコードである。前回、昨年録音されたメンデルスゾーンをご紹介したばかりだが、40歳代のおばさまになってしまったムターのDVDを観ると、時の流れるのは早いと思わざるを得ない。このジャケットのムターは本当にかわいらしい。

この録音では、カラヤンが主導権をとって、天才少女ムターは純粋無垢に弾いているという感じの演奏で、ムターの個性が発揮されている最近の演奏とはだいぶ趣が異なる。30年以上の時を経て、まさにあぶらの乗り切った素晴らしいヴァイオリニストに成長したというのが、現時点での感想である。

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2009年4月 3日 (金)

メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲他/ムター、マズア、ライプチヒ・ゲヴァントハウスo.

Scan10001 これは、昨年発売されたアンネ・ゾフィー・ムターのメンデルスゾーン。

ヴァイオリン協奏曲は、クルト・マズア、ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とのライヴ演奏である。ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団はメンデルスゾーンとのゆかりも深い、世界最古の長い伝統を持つオーケストラである。そういったこともあって、このオーケストラを選んだのであろう。クルト・マズアは長いことこのオーケストラを指揮していたので、お互いが勝手知った間柄であり、マッチングに問題はない。

また、アンドレ・プレヴィンのピアノ、リン・ハレルのチェロによるピアノ三重奏曲 第1番 とアンドレ・プレヴィンのピアノによるヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 が一緒に収められていて、しかも、CDとDVDがセットになったものだ。

正直に感想を言ってしまうと、DVDを観るのがより楽しい。生演奏での一番前の席でも不可能なムターのアップがあり、演奏しているヴァイオリンの指板の下側がヤニで白っぽくなっているところまで見えてしまう。高度なテクニックの必要なハイポジションの指使いなども克明に見えるので、こちらはウーンとうなってしまう。また、ライヴ演奏なので観客の反応なども視覚的に丸わかりである。対して、CDは音質的にはかなり良いと思うが、質のいい映像が観られるDVDに対してのメリットは少ない。

個人的には、ヴァイオリン協奏曲は、近年の録音では五嶋みどりのものがお気に入りだということもあって、むしろピアノ三重奏曲やヴァイオリン・ソナタがより楽しめた。特にDVDでのピアノ三重奏曲では、三人の名手の阿吽の呼吸みたいなものがCDの音だけよりも感じることが出来て、DVDで音楽を観るのも良いなと思った1枚である。

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2009年4月 1日 (水)

ブルックナー 交響曲8番、9番/ヴァント、北ドイツ放送O.

Scan10010 他に手持ちのヴァントのブルックナーが無いか探したらこんなのが出てきた。これは1988年録音の北ドイツ放送とのライヴ録音である。

録音はやや遠目からとったような残響が多いもので、細部の表現が明快でない。しかし、この残響の多さはブルックナーの音楽の魅力を加速するような感じで、案外悪くない。

ベルリンフィルのものと比べると、オーケストラの実力が違うのと、ヴァントの老成途中ということと、録音がやや不利なことで、全体的な魅力はベルリンフィル盤より一歩劣る。

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2009年3月30日 (月)

ブルックナー 交響曲8番/ヴァント、ベルリンフィル

Scan10009 ブルックナーの第8交響曲は、ブルックナーの交響曲の中で一番深遠な響きのする曲である。そして、完成された中では一番最後のものである。

そして、ヴァントの生涯最後のベルリンフィルとの演奏がこのCDのものだという。実は、このCDはSACDを聴かせてもらってその音の良さに感心したものだから、SACDプレーヤーを持っていないので、通常CDならどうだろうかということで、買ってみたもの。

演奏はさすがに素晴らしい。ベルリンフィルがあるときはうなるように怒涛のように鳴り響く。CDでもそれは充分に伝わってくる。第8交響曲は、ある意味、ブルックナーの作品の中でいちばんとっつきにくい。だが、同時に最高傑作でもあるという事は、このCDを聴いてわかったような気がする。

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2009年3月27日 (金)

ブルックナー 交響曲9番/ヴァント、ベルリンフィル

Scan10008 このCDは、1998年のライブ録音のもの。ヴァントの晩年のベルリンフィルでのブルックナー交響曲の中の1枚。

やはり、この人の晩年のブルックナーはそれなりに素晴らしい。尻上がりに調子が良くなるので、第3楽章は特に素晴らしく感じる。しかし、第1楽章はまだ暖機運転の済んでいない車みたいで、すこしだるく感じるところがある。

この曲は、シューリヒト/ウィーンフィルが愛聴盤で、いまだにLPで聴く。CDだとさっぱりしすぎてLPのような雰囲気が無いのだ。ブルックナーの未完成交響曲である9番は第4楽章がない。本人が元気でこの楽章を作曲してくれていたなら、いったいどんな音楽として完成されたのか、といつも聴くたびに思う。

尚、一昨日の4番と9番は、現在はセットになって格安で販売されている。

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2009年3月25日 (水)

ブルックナー 交響曲4番 /ヴァント、ベルリンフィル

Scan10007 このCDは、1998年の録音で、ヴァントの晩年の録音の中でも優れた演奏のものだと思う。

正直に明かしてしまうと、私はクラシック音楽の中でオペラが大好きで、その次に好きなのがバロック~モーツァルトの時代の音楽で、ブルックナーは好きな作曲家とは言えない。同時代のマーラーは、交響曲であるがオペラ的要素があり、またマーラー自身がウィーン国立歌劇場でオペラを指揮していたということもあり、オペラを作曲しなかった作曲家の中では好きな方である。

ということで、ブルックナーは普段あまり聴かない。それでも、4番や7番、8番、9番は他人が良いというと、買ってきては聴いてみたりもする。

ブルックナーは、オルガニストだったこともあり、交響曲の作曲もオルガンでやっているので、響きが独特で特別な世界があると思うし、それに魅了されたら虜になってしまうと思うが、私はまだその境地には至れない。

この演奏は朴訥さが良い。ヴァントの棒のせいだろうか。そのくせ、オーケストラはむちゃくちゃ上手い(ベルリンフィルだから当たり前か)。

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2009年3月23日 (月)

アマランタン/エンヤ

Scan10017_3数あるエンヤのCDのなかで、これだけが違うところがある。それは何でしょう?どのCDもエンヤさんのポートレイトなのだが、このCDのジャケットだけが背景がない。写っているのはエンヤだけ。

そんなことはどうでもいいことだが、音楽的には、おそらくこのCDが一番日本で受けするのではないだろうか。聴きやすい、だから日本のポップスを聴いている人にも受け入れられやすい。実際、このCDは日本でもかなり売れた。

このCDは2005年の発売、前作から5年が経過していた。隙の無い音楽づくりのためもあるのだろう。時間が経っても古臭くならない。

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2009年3月20日 (金)

ア・デイ・ウィズアウト・レイン/エンヤ

Scan10018 このCDは、2000年に発売されたエンヤの5作目である。前作から5年が経過し、忘れた頃にリリースされたのを覚えている。

納得いくまで時間をかけて製作するので、1つのアルバムを創るのに数年がかりになってしまうのだろう。このアルバムは、CMやテレビのテーマソングに使われた曲だけでなく神秘的な曲もあり、アルバム全体を通して完成度が高いと思う。

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2009年3月18日 (水)

メモリー・オブ・ツリー/エンヤ

Scan10014 このCDは、1995年の発売であり、シェパード・ムーンから4~5年が経過していた。エンヤは完璧主義者で、多重録音を重ねて時間をかけてアルバムを創っていくので、時間がかかるのであろう。

このアルバムが出たときは、かなり待ちに待った感じがした。

ところで、このアルバムからは通常発売はCDのみでLPが無かった。発売当初LPも出るのなら買いたかったが、現時点でもLPは無いのだろうか?

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2009年3月16日 (月)

ケルツ/エンヤ

Scan10013これは1992年に出たエンヤのCDであるが、実はこれは、一作目の「ウォーター・マーク」が発売される以前の1986年に発売された英国BBC放送の番組のサウンドトラック盤を少し修正して再発したもの。このテレビ番組は日本ではNHKより「幻の民ケルト」として放映された。

この英BBC放送のサウンドトラック盤を聴いた英ワーナーの社長が、製作費用を出し、製作期限を設けずにアルバムの製作依頼をして出来たのが「ウォーター・マーク」であるから、このケルツの原型はそれ以前のものだということになる。

Enyabbc これが、BBC放送のサウンドトラック盤のLPレコード。これを英ワーナーの社長が気に入ったので今のエンヤの音楽があるともいえる。内容はケルツと一部違うだけでほぼ同一である。

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2009年3月13日 (金)

シェパード・ムーン/エンヤ

Scan10012_2  これは、1991年に発売されたエンヤの2作目のCDである。LPも持っていて、発売と同時に購入した。このアルバムもエンヤらしい音楽であるが、前作よりもポップスっぽくて受けが良いかも知れない。ジャケットは、青を基調としたもので、色違いではあるがエンヤのポートレートがあるのはどの作品でも共通している。

前作と共通するのは、エンヤならではの個性があることと、現在聴いても20年近く前のものなのにいまだに色あせないで古臭い感じがない音楽である。オーディオ的にも優れた音質を持っていて、いい装置で聴くと緻密な多重録音が全部見えてくるような感じがある。

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2009年3月11日 (水)

ウォーターマーク/エンヤ

Scan10011 これ以前にもテレビ番組のサウンドトラック盤などがあったが、これは1988年のエンヤの本格的なデビュー作。最初は、LPを買って聴いた。そのLPは、こちらにある。

http://www.geocities.jp/asd2251sxl2001sax2251/watermark.htm

このCDは90年代初め頃に買ったものだ。LPとCDでは微妙に音質が違うが、いずれも高音質だったのでオーディオチェックにも使ったが、BGM的に流し聴きするのに良い。何となく心が癒されるのである。

このアルバム以降、新作が出るたびに購入して聴いている。最新作のAnd Winter Come / エンヤはすでにこのブログで紹介済である。

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2009年3月 9日 (月)

マーラー 交響曲第六番/ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団

Scan10005 これも、ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団によるマーラー・チクルスの1枚。LPの時代の演奏では、バルビローリ/ハレ管のものが良いと思うが、この演奏もかなりの名演だと思う。

ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽のマーラーは、いずれもスコアにあるパートがくっきりと浮き出し、美しく奏でられていている。感情に溺れることがなくことさら思い入れを感じるようなことが希薄だが、それが現代の演奏の方向なのだ。あえて言えば、その部分が欲しい人には受け入れられないかもしれない。目下のところ、この六番までが既発売だが、七番以降も私は間違いなく手に入れて聴くつもりだ。私はこういう演奏は好きだからだ。

デヴィッド・ジンマンはピエール・モントゥーの弟子で、ロンドンシンフォニエッタを振ったグレツキの交響曲第三番のCDがむちゃくちゃ売れたので有名になった。大器晩成型の指揮者だと思う。

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2009年3月 6日 (金)

マーラー 交響曲第五番/ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団

Scan10004これも、ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団によるマーラー・チクルスの1枚。LPの時代には、マーラーの五番は2枚組(1枚半が多かった)だったが、CDになって1枚におさまるようになった。

既に発売されている一連の一番から六番の中でも、この五番はかなりの名演になるのではないかと思う。録音の影響もあるかと思うが、各パートの美しさが際立ち、アダージョなどは身震いするほどだ。一聴してスッキリした感じだが、ただ単に美しいだけでなく、微妙にテンポが変化してそれがわざとらしくなく、この交響曲の深さや精神性なども感じさせる。

ところで、ライナーノーツを読むとチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団のメンバーの名前が載っているが、弦セクションに何人か日本人女性らしい名前がある。海外で頑張っている演奏家は多いけれど、逆に言えば日本では演奏家として食べていくのが難しいということがある。こういう人たちを私は応援したい。クラシックはヨーロッパでは当たり前の音楽だが、日本ではまだ一部の人たちだけの特殊な音楽という状況からいつまでも脱し切れていない。

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2009年3月 4日 (水)

マーラー 交響曲第四番/ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団

Scan10003 これも、ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団によるマーラー・チクルスの1枚。1番、4番、5番は1枚もので¥1000を切り、2番、3番、6番は2枚組で¥1300位なのが外盤の現在の実勢価格である。それで、DSD録音、SACD/CDハイブリッド盤なのだから、お買い得なのは間違いない。

4番は長大なマーラーの交響曲の中にあって一番短くて美しいフレーズが多く、最終楽章はソプラノ独唱にオーケストラが伴奏を付けているようなタイプの交響曲だ。美しく奏でているという点については全くもって美しい演奏であるし、録音もそれを引き立てている。終楽章の独唱者のルバ・オルゴナソヴァはずいぶんしっかりと歌っているような印象を持った。子供っぽいところが全く無いがスケールの大きい大人びた歌い方でしっかりと締めている。

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2009年3月 2日 (月)

マーラー 交響曲第三番/ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団

Scan10002_3 これも、DSD録音によるSACD/CDハイブリッド盤で、デヴィッド・ジンマン/チューリッヒ・トーンハレ交響楽団によるもの。このシリーズは通常のCDは発売されておらずSACD/CDハイブリッド盤しか出ていないが、価格も安いしCD層の音質も悪くないので、CDのみのバージョンの併売がなくても良いのではないかと思っている。

さて、演奏の印象であるが、少なくとも第二番よりも緩長な感じを受けず、すんなりと集中力を持って聴ける。第一楽章と終楽章が特に良い。激しさのある部分をジンマンがコントロールして上手く聴かせている。幾分クールな感じもあるが、全く破綻のかけらもなく激しいうねるような音楽が聴けるのは、この指揮者とオーケストラの力量であろう。

また、これは、録音のためもあるかもしれない。極めてダイナミックレンジの広いオーケストラをかなり上手く録音しているので、そういった激しい部分で聴き応えのあるものに仕上がっているのだ。弱音部の透明感やホールの広さなども充分に感じる。静かな部分から湧き上がるような全奏部はとても気持ちいい。

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2009年2月27日 (金)

マーラー 交響曲第二番「復活」/ジンマン、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団

Scan10001

これは、デヴィッド・ジンマンとチューリッヒ・トーンハレ交響楽団が進めているマーラー・チクルスの中の1枚で、DSD録音によるSACD/CDハイブリッド盤である。第一番はすでにこちらでご紹介している。http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_b3e6.html

最初に買った第一番が思いのほか良かったので、続けて他のものも買って聴いている。現在まで一番から六番までがすでにリリースされている。これらは、演奏でも録音でも統一感があり、個人的にはみな良い演奏、良い録音のものばかりである。

第二番は、第一楽章と終楽章が特に優れている。録音については、SACDプレーヤーを持っていないのでCD層のみの感想であるが、しなやかでダイナミックレンジも広く、音場が綺麗に広がる良い録音だと思う。これだけの新録音のSACD/CDハイブリッド盤なのに、価格は輸入盤で¥1300程度と安い。理由は、このマーラー・チクルスの録音に対して企業がスポンサーになってお金が出ているからである。非常に有難い企画である。

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2009年2月25日 (水)

スター・ダスト/ライオネル・ハンプトン

Scan10004 これは、1947年8月4日、カリフォルニア州パサデナ、シヴィック・オーディトリアムでのライヴ録音である。録音が古いのであるが、演奏は実に素晴らしい。

このCDの中で、ライオネル・ハンプトンが演奏しているのは1曲だけだが、ライオネル・ハンプトンだけがいいのではない。他のミュージシャン全てが、ノリにノって素晴らしいセッションを展開している。実際、ハンプトンが居ないほかの曲も実に良い雰囲気で聴ける。だから60年以上経った今も名盤として聴き継がれているのだろう。

尚、このCDは国内盤でルビジウム・クロック・カッティングによるハイクオリティ・サウンドなんだそうである。クォーツよりも正確に時を刻むルビジウムを全てのデジタル機器に同期させると音質が向上するのは良く知られている。この時代の古い音源をそこまでして果たしてメリットがあるかどうかはわからないが、演奏が貴重だけに少しでも良い音でリスナーに届けようというレコード会社の意気込みが伝わってくる。

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2009年2月23日 (月)

オリジナル・ジャケット・コレクション(80CD)/グールド

002これは、近年のクラシックCDの安価なことを象徴する代表的なセットではないかと思う。グレン・グールドが亡くなったのは1982年で、30年近くが経つのに、クラシックの演奏家の中でグレン・グールドのようにコンスタントにCDが売れている人は少ない。

そんな中で、CBSコロムビアに録音された80枚のLPレコードが、オリジナル紙ジャケットの装填でボックスセットで復刻発売されたのである。LPの時代から気に入ったものは買っていたので、ダブって持ってしまうものもある。しかし、それでも安さに負けて買ってしまった。何せ、1枚あたり¥250だから。こんなのを出すと単品CDが売れなくなりますよ、ソニーさん。現に、中古CD市場ではグールドの1枚もののCDが増えているような気がするのだ。

003 このような立派なボックスにオリジナル紙ジャケが詰まっていて、豪華なブックレットも付いている。CDはヨーロッパプレスのようだ。これで2万円ポッキリだった、信じられますか?ただ、重複して持っているオリジナル紙ジャケ仕様の米国盤のCDと比べると、ジャケの出来も音質も劣る。

バッハなどは、ほとんどダブって持っているが、それが無駄な投資だったにしてもそれでもこんな安い値段で全部まとめて買えるならまだお得と思う。買っただけで聴かないのはもったいないので、がんばって聴くつもり。

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2009年2月20日 (金)

ドヴォルザーク ルサルカ全曲/マッケラス、チェコフィル、フレミング他

Scan10002_5ドヴォルザークは交響曲を9曲作曲したが、オペラの作曲はそれを上回り11曲もあることはあまり知られていない。11曲のオペラの中で唯一今日でもしばしば上演されるのがこの「ルサルカ」である。ただし、原語がチェコ語であるということもあって頻繁に上演されるのかといわれれば、そうではない。

あらすじは、人魚姫に似ている。きわめてロマンチックで幻想的なオペラである。1幕でのルサルカが歌う《月によせて》は、単独で良く歌われてソプラノのオペラアリア集などにも入っていることがある。 このマッケラス/チェコフィル盤は1998年の録音。チェコ人ではないのにチェコ語のオペラもこなし声の質がルサルカにぴったりのレネ・フレミングが居たから実現したものだ。チェコスロバキア出身の有名なソプラノは多いけれど、意外なことにルサルカを得意にしている人はあまり居ない。それだけ難しい役なのかもしれない。

この録音は個人的にレネ・フレミングの声の魅力が半分を占めている。 内容的には幻想的な第一幕とドラマチックな終幕の部分が良いと思う。

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2009年2月18日 (水)

ブラームス 交響曲全集/ザンデルリンク、ドレスデン国立o.

Scan10003 このCDは、LPの時代から愛聴しているマイベストのブラームスの交響曲全集である。西ドイツ初出盤はこちらに載せている。http://www.geocities.jp/asd2251sxl2001sax2251/symphony.htm

非常に引き締まったドイツ的な正統的ブラームスで、個人的にこの演奏を超えるものはなかなか無い。輸入盤はRCAから出ているが、日本ではDENONからも出ていたし、LP時代には西側世界では西独eurodiscから、東側世界では東独ETERNAから出ていたものがオリジナル盤だと思う。

このCDを聴くと、LPと比べて細身な音となり高域が若干うるさく聴こえる。1970年代初頭の録音ならこんなものかなというくらいのものであるが、オリジナルに近いLPは、豪快でぶ厚くもっと良い音質で聴けるので、LPを手放す気にはならない。

クルト・ザンデルリンクは、活動していたのが主に東ドイツだったため、西側世界では冷戦終結まであまりその実力を知られていなかった。地味ではあるが堅実で玄人好みの指揮者だったと思う。

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2009年2月16日 (月)

ビゼー カルメン全曲/カラヤン、ウィーンフィル、プライス他

Scan10001 このCDセットは、1964年の録音の復刻であるが、演奏の質も音質もかなり水準が高い。国内盤ではSACD/CDハイブリッド盤も発売されているが、私はSACDプレーヤーを持っていないのでそちらは購入していない。

カラヤン/ウィーンフィルの上手さだけでなく、レオンタイン・プライスのタイトルロールや初々しいミレッラ・フレーニのミカエラは素晴らしい。フランコ・コレルリのドン・ホセは少々バタ臭い感じはするが熱演しているし、ロバート・メリルのエスカミーリョも良い。

この録音はカラヤン/ウィーンフィルが当時専属契約を結んでいたDECCAから貸し出されたもので、RCAとDECCAの協力によって実現したもの。カルメンの全曲盤は古今に沢山の名盤があるが、これも間違いなくその中のひとつだと思う。

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2009年2月13日 (金)

ハイドン 交響曲全集/ドラティ、フィルハーモニア・フンガリカ

013これは、今年になって安くなって発売された33枚組のセットである。これで¥6000ちょっとの価格というのはお買い得だったと思う。今年はハイドン没後200年にあたるので、ハイドンに関するCDが沢山出るだろうが、これはその中でも目玉となるものだろう。

実は、このセットはLPの時代からずっと欲しかったものだ。しかし、LPの時代では価格も高く置き場所にも困ることで手に入れることができなかった。もちろん、後期の有名な曲はバラで発売されたのを何枚か手に入れていた。この全集は同じオーケストラで1970年前後頃のわずか数年間で全て録音されているものだ。その昔、岡敏雄さんが、ハイドンの交響曲全集を完成させただけでアンタル・ドラティは不朽の名指揮者たりうる、と何かに書いていた。

フィルハーモニア・フンガリカは、ハンガリー動乱によって西側に亡命した演奏家が集まって結成されたオーケストラで、ドラティの元で堅実でかつ質の高い演奏をやっていた。今日でも、モダンオーケストラで演奏されたハイドンの交響曲全集ということであれば、真っ先に欲しいものがこれである。普段あまり聴くことのない曲も順番に聴いているが、演奏に統一感があって資料的にも好ましいセットだと感じる。

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2009年2月11日 (水)

アンド・ヒア・シー・イズ/アン・マーグレット

Scan10001 これは、昨年の秋に発売されたRCA女性ヴォーカル1000シリーズの第二弾の中の1枚である。ちなみに第一弾は2007年秋に20タイトル発売されかなり話題になった。私も20タイトル全て入手してこのブログでもご紹介した。アン・マーグレットは、この中にもオン・ザ・ウェイ・アップというタイトルのやつが1枚あった。                     http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_eb3d.html

今回のはアン・マーグレットが20歳になる直前の1961年2月~3月の録音で、初々しさに包まれたデビューしたての大女優の歌が楽しめた。歌唱力とか味わいとかを求めるのなら、買わない方がいい。軽く聴いて楽しむべきアルバムだ。

RCAには女性ヴォーカルの名盤は沢山あるはずだが、第二弾の品揃えは第一弾に比べて落ちるような気がしてならない。

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2009年2月 9日 (月)

チャイコフスキー ロミオとジュリエット、ムソルグスキー 展覧会の絵/チェリビダッケ、ミュンヘンフィル

Scan10004このCDは、海賊盤を駆逐するためにチェリビダッケの死後、息子さんらの許諾によってEMIからはじめて発売されたものだ。

チェリビダッケという指揮者は、戦後の一時期、フルトベングラーが演奏活動を禁止されていたときにベルリンフィルを振って、ベルリンフィルの危機を救ったほどの名指揮者であったが、自らの演奏をレコードにすることを拒否していたので、いわゆるスタジオ録音によるLPやCDはほとんどない。ライブ録音や放送録音の音源のCDが海賊盤で出ていたが、それが正規のCDとして出始めたのが1990年代半ばごろだったと思う。

この演奏もライブ独特の雰囲気の中でかなり高水準なものだが、遅いテンポのためにいささか戸惑う部分がある。この人は遅いテンポをとるのだが、テンポが遅いながら緊張感を持続できるというのは極めて難しいと思う。チェリビダッケは、そういったことが出来る数少ない指揮者だったのだが。

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2009年2月 6日 (金)

オペラアリア集/ロスアンヘレス

001_4 このLPは、1960年代初めから半ば頃までのオペラ全曲盤から抜粋して集められたオペラアリア集で英国初出盤である。

収録されているのは、「カルメン」「ホフマン物語」「カヴァレリア・ルスティカーナ」「ファウスト」「ジャンニスキッキ」「椿姫」「セビリャの理髪師」「蝶々夫人」からのアリアで、大部分はオリジナル全曲盤を持っている。が、このようないいとこ取りのようなLPも魅力がある。彼女の全盛時代のオペラアリアが聴けて、オペラ歌手としての素晴らしさが味わえる。

ビクトリア・デ・ロスアンヘレスは、清楚で透明感ある美声が持ち味である。「カルメン」では、タイトルロールよりもミカエラの方が合いそうな声質であるが、そこは彼女のテクニックで、カルメンも彼女の世界に引き込んで聴かせる。このアルバムを聴いてからマリア・カラスのカルメンのアリアを聴くと、マリア・カラスがババア芸者のように聴こえてしまうのだ。

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2009年2月 4日 (水)

歌の世界/ロス・アンヘレス

002 このLPは、1960年代半ばに録音されたビクトリア・ロス・アンヘレスが歌っているもので、英国盤。国内盤を持っていたが、あまりにも音質が違うので、国内盤は処分した。

このLPは、ビクトリア・ロス・アンヘレスの魅力が凝縮している。昔からの愛聴盤である。彼女はスペイン生まれのリリック・ソプラノであるが、スペインのサルスエラも含め、フランス語、イタリア語、ドイツ語、英語、ポルトガル語での歌を無理なく原語で歌っている。実際彼女は5~6ヶ国語で会話が出来たそうである。しかもギターが得意で、コンサートのアンコールには、ギターを弾きながらスペイン歌曲を歌ったりしていた。このLPは、指揮がラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス/シンフォニア・オブ・ロンドンの伴奏で、選曲も良くどの歌も魅力に富んでいる。

収録曲

歌の翼に :メンデルスゾーン
君を愛す :グリーク
ブラームスの子守歌 :ブラームス
アイルランドの子守歌
ラ・パロマ イラディエール
サルスエラ「セベデの娘」~カルセレラス :チャピ など

私は、この人の歌うオペラ「椿姫」「カルメン」「はかなき人生」「カヴァレリア・ルスティカーナ」「セビリャの理髪師」は大好きで、いずれもその曲の個人的ベスト1になる。歌曲、宗教曲でも「フォーレのレクイエム」「オーベルニュの歌」などはこの人の歌っているものを聴くことが多い。

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2009年2月 2日 (月)

ビゼー 真珠採り 全曲/プレートル、パリ国立歌劇場 他

Scan10001 このCDは、1977年ごろに録音されたビゼーのオペラ「真珠採り」の全曲盤で2枚組のセットである。このオペラで私の一番好きなのはデルヴォー盤だが、このCDセットが¥1050という廉価で売られていたのでついつい買ってしまったのだ。

ビゼーのオペラといえば、「カルメン」が飛びぬけて有名だが、この「真珠採り」も私は個人的に好きで、台本がいまいちだが音楽的にはなかなか良いオペラだと思っている。ビゼーの25歳の時に作曲されたもの。

現在CDで入手できる全曲盤だと、1950年代のモノラル録音のクリュイタンス盤、1960年代初めのステレオ初期録音のデルヴォー盤、そしてこのプレートル盤などがある。この中で、このプレートル盤がビゼーの作曲したオリジナルに一番近い。歌手も揃っていて、それほど録音も悪くない。個人的に巫女レイラ役のコトルバスの歌が好き。この人はカルロス・クライバーの「椿姫」でヴィオレッタを歌っている。1970年代半ば頃の彼女は素晴らしかった。他の歌手にも難はなく、プレートルの棒も好調である。

物語の舞台はセイロン島で、あらすじはこちらに載っている。http://www.d1.dion.ne.jp/~t_imac/pearl.htm

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2009年1月30日 (金)

NHKライヴ1982.03.07/井上陽水

Scan10002 これは、市販のCDではなくて、手元に残っていた27年前のFM放送をエアチェックしたテープから起こしたCD-Rである。こんな古い録音テープの音源も捨てられないのだ。テープの寿命も近いようなので、ようやくデジタル化した。いろいろ調べてみたら、この1982年3月7日のNHKライヴは、LPやCD、DVDなどでは一度も発売されなかったようである。

発売されなかった理由はわからないが、例えば1曲目の「夜のバス」では、数秒間オフマイクになって陽水のヴォーカルが小さくなったりしていて、市販するにはかなり厳しい。また、このDC-Rは元がFM放送なので、音質もそれなりのものである。しかし、それでも当時の放送を思い出させるのには充分だ。また、CD-R化するときにちゃんとチャプターをつけて、普通のCDのように選曲が楽なようにしてみた。

Scan10003 全部で100分近いので、双方50分弱にして2枚に分かれている。曲間のトークもそのまま残してある。曲目は写真をクリックすれば大きくなる。

このコンサートのサイドメンは、このコンサートのすぐ後にデビューし80年代の代表するバンドになった、玉置浩二らのいた《安全地帯》だ。27年前の録音テープをCD-Rにして、たまに当時の音楽を聴くのも若い頃が思い出されていい。当時はこんな音楽も聴いていたのだと。

陽水の歌声は若く、溌剌としたステージであり、第二次黄金時代を予感させるものであった。

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2009年1月28日 (水)

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・プレゼンツ・オマーラ・ポルトゥンド

Scan10005 オマーラ・ポルトゥンドは、キューバの女性歌手で、Buena Vista Social Clubにも参加していた。このCDは2000年の発売である。

収録曲はキューバの古い歌を中心に集めて入れている。1曲はガーシュインの曲をスペイン語で歌っていたりする、ラテン的なものだ。バックは、本格的なストリングスも入っていて豪華。オマーラ・ポルトゥンドは、非常に味わいのある歌をうたう。

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2009年1月26日 (月)

チャンチュヨ/ルベーン・ゴンザレス

Scan10006 このCDは、前回ご紹介したイントロデューシング/ルベーン・ゴンザレスの後に録音され2000年に発売されたもので、これもキューバのハバナでの録音。

このアルバムでも、気心の知れたキューバの老ミュージシャンたちとともに、ご機嫌な音楽を演奏している。内容はラテンのスタンダードナンバーなどだが、アレンジや即興によって、ルベーン・ゴンザレスならではの音楽になっている。

Scan10007 CDのジャケットも凝っている。普通のプラスチックケースの上に紙ケースが付いているタイプだが、紙ケースとプラスチックケースの中のリブレットはそれぞれ右左の半顔で、繋ぐとこのようにルベーン・ゴンザレスの顔になるようになっている。

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2009年1月23日 (金)

イントロデューシング/ルベーン・ゴンザレス

Scan10001 これは、一昨日ご紹介したBuena Vista Social Clubに参加していた老ピアノストのソロアルバム。録音当時78歳だそうだ。ライ・クーダーは、今までに聴いた最も偉大なピアニストという賛辞を贈っている。

内容は、古くからのキューバのスタンダード音楽である。ビエナ・ビスタ・ソシアル・クラブは大ヒットしたが、ギターのライ・クーダーが他のキューバのミュージシャンに無理に合わせている感じがして、少し違和感がある。

このアルバムにはライ・クーダーは参加しておらず、全てキューバのミュージシャンたちのみで演奏されていて、全く違和感がない。個人的にはビエナ・ビスタ・ソシアル・クラブよりずっと好ましく感じる。とても素晴らしいCDだ。ルベーン・ゴンザレスは2002年に来日し、私の住んでいる近くの焼津市でもコンサートを開いたらしい。このときの生を聴けなかったことを今もとても残念に思っている。

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2009年1月21日 (水)

Buena Vista Social Club

Scan10004 このCDは、1996年のキューバのハバナでの録音である。ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブとは、1940年代に実在した会員制音楽クラブで、このクラブの会員だった老ミュージシャンたちとアメリカのギタリストのライ・クーダーとで結成されたバンド。

この中の音楽は、ラテン系ではあるが、ジャズのようでジャズでなく、タンゴのようでタンゴでないキューバ独特の快活な音楽を形成している。それが素晴らしい。

最近国内盤が再発されているが中身は英国盤(World Circuitレーベル)で、日本語の解説と帯が付属している。米国盤(Nonesuch/elektra レーベル)のと両方買ってみると、英国盤の方が音質が良いのがわかる。

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2009年1月19日 (月)

ヴェリズモ・アリア集/パヴァロッティ

Scan10006 ヴェリズモ・オペラは19世紀末にイタリアで流行した。ヴェリズモとはリアリズムのことで、日常的な物語を題材に感情表現を盛り込んでリアルに上演するタイプのオペラのことだ。これはそういったオペラの中から、テノールのアリアを集めたもの。

このCDは、1979年の録音、ルチアーノ・パヴァロッティのまさに絶頂期のもので、バックはオリヴェロ・デ・ファブリティース/ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団である。

イタリアオペラを揶揄するのに、よく、ソプラノ・デブ、テノール・バカという。「パヴァロッティっていうのは典型的なテノール・バカだよな。」という意見が聞こえることもあるが、そう思っている方はこのCDを聴いてみると良い。きっとパヴァロッティの印象が変わるであろう。なぜならば、ヴェリズモ・オペラはテノール・バカでは話にならないからだ。

現時点でこの録音を聴いてみて、やっぱりパヴァロッティはとてつもない歌手だったとうならざるを得ない。最初の「愛さずにはいられぬこの思い」を聴いただけで、まさに、ブラヴォー!だ。そして聴き始めたら止まらない、一気に最後まで聴きたくなる。

ジョルダーノ『フェドーラ』より「愛さずにはいられぬこの思い」
ボイト『メフィストーフェレ』より「野から牧場から」
ボイト『メフィストーフェレ』より「地の果てに近づいた」
チレア『アドリアーナ・ルクヴルール』より「あなたの中に母の優しさとほほえみを」
チレア『アドリアーナ・ルクヴルール』より「心身ともにくたくたで」
マスカーニ『イリス』より「窓を開けて」
マイアベーア『アフリカの女』より「おお、パラダイス」
マスネ『ウェルテル』より「春風よ,なぜ私をめざめさせるのか」
ジョルダーノ『アンドレア・シェニエ』より「ある日,青空をながめて」
ジョルダーノ『アンドレア・シェニエ』より「五月の晴れた日のように」
ジョルダーノ『アンドレア・シェニエ』より「私は兵士だった」
プッチーニ『西部の娘』より「やがてくる自由の日」
プッチーニ『マノン・レスコー』より「美しい人たちの中で」
プッチーニ『マノン・レスコー』より「何とすばらしい美人」
プッチーニ『マノン・レスコー』より「私は狂人ではありません」

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2009年1月16日 (金)

ウィーンのナイチンゲール/シュトライヒ

Scan10003 一昨日にご紹介した10枚組のセットを持っているくせに、またこんなセットを買ってしまった。こちらは8枚組で2003年に発売されたものだ。昨年末、これが地元のCD屋で¥4200という安い値段で売られていたからだ。

10枚組の国内盤と収載曲がダブっているものも多いが、こちらの方がオペラのアリアが多く、初CD化となるモーツァルトの「バスティアンとバスティエンヌ」全曲が収載されており、録音されたものの今まで未発表だったものも収録されているものがある。

8枚のうち実質4枚まではオペラ・アリアであり、彼女がオムニバスで録音したオペラアリアはこのセットでほとんど全部聴けるので、オペラ歌手としてのリタ・シュトライヒを聴くのなら一昨日ご紹介したものよりこちらの方がいい。逆に、こちらには世界の民謡集などが省かれている。

同じ音源を比較すると、リマスターが新しいからなのかこちらの方が圧倒的に音質がいい。欠点は輸入盤なので日本語の解説が無いことである。

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2009年1月14日 (水)

リタ・シュトライヒの芸術

001 リタ・シュトライヒ(1920-1987)は、第二次大戦後最高のドイツ系コロラチューラ・ソプラノとして、その死後20年以上経つにもかかわらず、人気が高い。

このCDセットは1992年に発売された国内盤で10枚組で二万円だったもの。内容は、オペラ・アリア、リート、民謡までが網羅されていて、時々引っ張り出してきては聴いていた。

LPでダブって持っている音源も多いが、LP時代にはここまでの集大成のセットは無かった。かなりぶ厚い解説書と歌詞の日本語訳が付いていることも有難い。

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2009年1月12日 (月)

レーガー ヴィオラのための音楽/今井、ブラウティハム

Scan10011 このCDは、ロマンス 、無伴奏ヴィオラ組曲第1番~3番、ヴィオラソナタという、マックス・レーガーのヴィオラのための音楽が収録されている。録音は2001年で発売は2003年、レーベルはスウェーデンのBISである。

マックス・レーガー(1873 - 1916)は非常に多作なドイツの作曲家だが、今日ではあまり有名な曲がなくさほど演奏される機会がない。だが、「マリアの子守唄」はかなり有名で、世界の子守唄集やクリスマス曲集などに頻繁に収載されていて、オーディオ・マニアに有名な「カンターテ・ドミノ」の中にもあり、最後から2番目の曲がそうである。

弦楽器族の無伴奏の独奏曲は、ヴァイオリンやチェロのための作品はバッハのものが超有名だし、レーガーも含めたくさんの作曲家が書いている。だが、ヴィオラのものはほとんどない。そんなこともあって、レーガーの無伴奏ヴィオラ組曲は、現代のヴィオラ奏者にとって無くてはならない重要な作品である。全部で3曲あり、それぞれが4つの組曲となっていて、1曲の演奏時間が約10分で3曲で30分ほどのものである。個人的には2番、3番が好ましく感じる。

今井信子さんのこのCDを聴くと、マックス・レーガーのこの曲がとても良い曲であることがわかるし、ヴィオラという楽器の魅力やさらなる可能性を感じることができる。是非聴いてみて欲しい。また、ピアノとヴィオラのためのロマンス、ヴィオラ・ソナタも良い演奏である。

尚、無伴奏ヴィオラ組曲第1番~3番も、第一回東京国際ヴィオラコンクールの課題曲である。

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2009年1月 9日 (金)

ブラームス ヴィオラソナタ1番、2番/カシュカシアン、レヴィン

Scan10010 このCDは、1996年に録音され1997年にECMレーベルから発売されたものである。

ブラームスには沢山の室内楽曲があるが、このヴィオラソナタ1番、2番(Op.120)は、もともとはクラリネットとピアノのためのソナタとして作曲され、後にヴィオラとピアノのためのソナタとして作曲者本人によって編曲されたもの。この曲はブラームスの書いた室内楽曲としては最後のもので、晩年のブラームスの円熟した作曲技巧と内省的で枯れた味わいがある。1番は情熱的で2番は叙情的な感じがするいずれもいい曲だ。現在は、ヴィオラ演奏家にとって無くてはならない重要な曲である。

ブラームスのヴァイオリンソナタやチェロソナタが好きならば、あるいはクラリネット五重奏曲が好きならば、是非聴いてみることをお勧めする。キム・カシュカシアンは、世界的にみてもおそらく現役奏者の中では五指に入るヴィオラの名手だろう。そして、ロバート・レヴィンのピアノも素晴らしい。

録音はECMらしい鮮明で透明感のあるもので、ヴィオラ奏者の息遣いまで聴こえてくる。隠れた名盤だと思っている。

今年5月には、第一回東京国際ヴィオラコンクールというのが開催される。この曲はその課題曲にもなっている。http://www.tivc.jp/site_jpn/3_3.html

また、審査委員長は今井信子で、キム・カシュカシアンも審査委員の一人である。そうだ、次は、審査委員長の弾くマックス・レーガーの無伴奏ヴィオラソナタのCDをご紹介しよう。

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2009年1月 7日 (水)

ベートーベン ピアノソナタ全集/ケンプ

Scan10012 これは、現行で販売されている7枚組輸入CDセットである。安いところだと、三千円台で買える。1枚あたり¥500以下だ。何とまあ安いことか。

ベートーベンのピアノソナタ全集を通して聴いたとき、ケンプのはどの曲も正統的な解釈でいわゆる癖がないと感じる。録音されて40年以上になるが、音質が良いしこれから後の世にまで残る演奏だと思う。

オーケストラ付きならばLPの方が音質的に良いものが多い気がするが、ピアノ独奏のものはCDの方が聴きやすいものが多い気がする。このセットも例外ではない。

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2009年1月 5日 (月)

ベートーベン ピアノ協奏曲全集/ケンプ、ライトナー、ベルリンフィル

001 ケンプのピアノによるベートーベン ピアノ協奏曲全集は、モノラル時代にもパウル・ファン・ケンペンの指揮によるものがあるが、本セットは録音も含めるとケンプ最上のセットではないかと思われる。その演奏は、いかにもベートーベンらしい自然で普通、正統的な感じのものだ。ドイツ的な緻密さに裏付けられた深遠な音楽が聴ける。特に優れた演奏なのは3番であると思う。3番だけでもケンプ、ライトナー盤は聴くべきだ。

002 これは、1960年代半ば頃のLPセットで、全集としては、国内初出盤だと思う。ドイツからの輸入盤だが、国内向けの日本語の解説書も同時に付属している。解説は非常に詳しく、ケンプ自らの曲の解説が書かれている。

Scan10001 これは、日本語の解説書の中にあった写真。60年代初め頃の来日公演のときに皇太子夫妻(今上天皇皇后陛下)とケンプが会っている時のものだ。このセット、タダでいただいたものだが、保存状態も盤のコンディションも素晴らしい。

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2008年12月31日 (水)

カインド・オブ・ブルー/マイルス・デイビス(オリジナルピッチ盤と正常ピッチ盤の重量盤LPセット)

007 これは、1995年に限定発売されたカインド・オブ・ブルーの2枚組重量盤。これも、マイルスファンなら持っている人は多いかもしれない。

広く一般に知られているように、このアルバムの録音時に若干テープスピードが遅い状態で録音されてしまったため、LPレコードになったときには、本来の演奏よりピッチが高くテンポが速くなってしまっていた。1枚は従来どおりピッチの高い通常の盤で、もう一枚はテープスピードを本来のピッチに戻してカットした盤がセットになっている。

この2枚の盤を聴くと若干のピッチの違いでも音楽の印象がかなり変わる。正常なピッチのもので聴くといくぶんおっとりした感じである。いずれも、一昨日のブルーのカラー盤のLPよりもこちらの方が音質は上である。

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2008年12月29日 (月)

カインド・オブ・ブルー/マイルス・デイビス(50周年記念)

001 今年は、カインド・オブ・ブルーが発売されてから50年になるのだそうで、それを記念して米国でこんなものが出た。ごっついハードカバーのケースに入っていて、中身は、LP1枚、CD2枚、DVD1枚、ブロマイドなど数枚、写真やライナーノーツのついたブックレット、大判のポスターなどだ。

005 このように、LP盤は普通の黒い盤ではなく青い。180gの重量盤という非常に凝ったもので、マイルスの好きなコレクターには是非欲しいと思わせるようなセットである。

006

LPレコードジャケットは見開きで、開くとCDとDVDが収められている。このCDはオリジナル音源だけでなく、別テイクも収載されている。

003 未発表写真を掲載した60ページの豪華ブックレット。表紙はハードカバーで紙質も良い。これだけでもたいしたものだ。

004

ブロマイドその他。1枚の大きさは、20cmX25cm程度ある。

以上のセットはまだ現時点でも購入できる。

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2008年12月26日 (金)

ラテン・タッチ/ローラ・フィジィ(XRCD)

Scan10003

このCDは、オランダの歌姫ローラ・フィジィが、ラテンナンバーのスタンダードを歌っているもので、このオリジナルの通常CDは、もうだいぶ前にこのブログに載せたが、今回のは、高音質が売りのXRCD盤である。この音源は、ことさらヒットしたようなものではない、むしろ少数の人しか買わないものだと思うが、そんなマイナーな音源なのにもかかわらず、XRCDが出ていたのだ。この盤は愛聴盤であるが、はずかしながら最近まで、私はこの高音質盤の存在を知らなかった。ひょんなことから出ていることを知って、早速取り寄せて聴いてみた。

Scan10004 これが通常盤(ヨーロッパ盤)。この盤でもかなり音質は良いが、XRCDだと音がさらに濃くなり肉付きが良くなる感じとなる。オーディオファンにはXRCDの方を奨めたい。

さらに、収録曲は全く同じだが、曲順が全く異なっているので、違うCDだという感じがある。

Scan10005Scan10006 左が通常盤、右がXRCDの曲順である。クリックすれば大きくなる。

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2008年12月24日 (水)

ファリャ 三角帽子、「はかなき人生」より間奏曲と舞曲/アンセルメ、スイスロマンドo.

Scan10002 これも、今月発売されたばかりの、高級オーディオブランドのEsotericによるSACD/CDハイブリッド盤である。例によってSACDプレーヤーを持っていないので、CD層による印象を書いてみる。

先日のケルテス/ウィーンフィルの「新世界より」と同様、非常に良い復刻盤だと思う。録音技術者もホールもオーケストラも違うので、同じDECCA録音でもだいぶ印象が違う。こちらのほうが金管楽器などの音色がずいぶん派手である。それがこれらのファリャの曲の曲想にマッチしているし、アンセルメの意図するものが良くわかるような気がする。生演奏よりもさらに生々しいという感じで、いい意味で録音によるデフォルメも感じられる。

知人が2年ほど前に発売されたXRCDを比較して聴かせてくれたが、本SACD/CDハイブリッド盤のCD層の方がFレンジも広く高音質で、新しいリマスターであると感じた。本SACD/CDハイブリッド盤は、DSDマスターからの復刻なのに対し、XRCDは24bitのマスターであり、わずか数年ではあるがデジタル技術は確実に進歩している。

EsotericによるSACD/CDハイブリッド盤は、特にCD層の音質が良いというのが一貫した感想で、だからこそ、SACDプレーヤーを持っていない私も真っ先に買ったのである。

004 これは、キングレコードから1987年に発売された同じ音源の「三角帽子」のスーパーアナログディスク180g重量盤LPである。一連のスーパーアナログディスクの中でも、アンセルメのものは音質が良く、この盤も例外ではないが、それでも上記SACD/CDハイブリッド盤のCD層にくらべて鮮度でもレンジの広さでも劣る。

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2008年12月22日 (月)

ドヴォルザーク 交響曲9番「新世界より」/ケルテス、ウィーンフィル

Scan10001 これは、今月発売されたばかりの、高級オーディオブランドのEsotericによるSACD/CDハイブリッド盤である。例によってSACDプレーヤーを持っていないので、CD層による印象を書いてみる。

この盤のライナーノーツによると、録音日時は、1961年3月22~24日で半世紀近く前のものであるが、ティンパニや大太鼓、低弦のうなりなど、素晴らしい音質で記録されている。高域方向にもレンジは広くすっきりした音に仕上がっていて、全く古さを感じない。演奏には定評のあるものだけに、ここまで音質が良いと本当に痺れてしまう。ケルテスはウィーンフィルを自分の楽器のように自在に操っていて、それを当時の技術でめいっぱいの高水準で記録した、という感じだ。

003 これは、キングレコードから1990年に発売された同じ音源のスーパー・アナログディスク。180gの重量盤LPだ。こちらには録音年が1960年と書かれている。この盤を買ってからでも18年の歳月が流れているのだが、音質的には、上の盤にかなわない。ややぼけて聴こえるのだ。

001 これは、知人からタダでいただいた昭和39年発売(第二版)の国内盤である。不思議なことに、Fレンジは狭いが音の鮮度ではスーパーアナログディスクよりも、古いこちらの方が優れている。レコード番号はSLC-1337で、レーベル面に溝があるものだ。スタンパーNo. ZAL-5172-6W/ZAL-5173-1E、SDLB 595 G-4/SDLB596B-12

002 そして、この盤の凄いのは、見開きのダブルジャケット仕様で、中に40ページ以上もの詳しい解説と、この曲の総譜(スコア)が付いていることだ。昔のLPレコードには、こういった豪華なものが普通に存在した。 

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2008年12月19日 (金)

J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲/寺神戸亮(ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ)

Scan10008 これは、今年発売されたSACD/CDハイブリッド盤であり、私にとって今年一番の印象深いものになった。

何せ、普通の無伴奏チェロ組曲の全曲盤ではない。ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラという古楽器で演奏されたものである。ライナー・ノーツには、寺神戸亮さん自らが、この楽器の歴史的な位置づけと弦楽器族の歴史をかいつまんで解説してくださっている。ヴァイオリン族には腕で支えて弾くブラッチョ族と足で支えて弾くガンバ族があって、ブラッチョ族は現在はヴァイオリンとヴィオラしか残っていないが、チェロやそれより大きいものも昔はあったというのだ。

Scan10009 ライナー・ノーツからの借用だが、この写真を見て欲しい。ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラという古楽器は、現在のヴァイオリンやヴィオラのように、腕で持って弾くチェロなのだ。大きさは現在のヴィオラよりかなり大きい。CDで聴く音色はチェロに近い。この楽器がバッハが無伴奏チェロ組曲を作曲した当時、想定した楽器であるのだそうだ。

そして、バッハの指定どおり1~5番までは4弦で、6番のみは5弦の楽器を使って演奏している。片意地はった感じはまったく無く自然で非常にスムーズな演奏であり音楽である。この曲が好きな人は、好みはどうあれ、この盤は一度は聴くべきだと思う。強力に推薦したい。

なお、SACDプレーヤーを持っていないのでCD層を普通のCDプレーヤーで聴いているが、音楽を楽しむのに何の不都合もない。

レコード番号 DENON COCQ-32→3

日本コロムビアのサイトに、この盤の詳しい説明と、寺神戸さんが実際に1番のプレリュードを演奏している動画があった。

http://columbia.jp/artist-info/terakado/special.html

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2008年12月17日 (水)

And Winter Come / エンヤ

Scan10007 これは、最近発売になったばかりのエンヤの新作。クリスマスアルバムのようでも、冬の曲を集めたようでもある。音楽そのものはいつものエンヤであり、癒されるヒーリング・ミュージックのようなもの。

見に来ていただいたついでに、こっちもご覧になってください。エンヤのLPレコードを載せています。

http://www.geocities.jp/asd2251sxl2001sax2251/watermark.htm

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2008年12月15日 (月)

ベートーベン ピアノ協奏曲1番/ギレリス、ヴァンデルノート、パリ音楽院o.

008 このLPレコードは、半世紀以上前のモノラル録音であり、知人からタダで頂いたもの。エミール・ギレリスの弾くピアノで、ベートーベン ピアノ協奏曲1番    :ヴァンデルノート、パリ音楽院o.と、同4番:ルトヴィッヒ、フィルハーモニアo.がカップリングされているが、4番の方は盤面のコンディションが悪いので、あまり聴く気にはならないが、1番の方は素晴らしい演奏である。

音質は、半世紀前のものとしては割りと良いように感じる。ヴァンデルノート、パリ音楽院o.のサポートもなかなか素晴らしい。

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2008年12月12日 (金)

フォーレ 管弦楽曲集/マリナー、アカデミー室内管.

004 このLPは、マリナー、アカデミー室内管弦楽団のフランス物、それもフォーレの管弦楽曲ばかりを集めたものだ。

マリナー、アカデミー管弦楽団、ともにイギリスの指揮者、演奏団体だが、レパートリーはかなり広くフランス音楽も得意とする。マリナーは、ロンドンの王立音楽院を卒業したあと、パリ音楽院でルネ・ベネデッティに学んでいるのでフランス音楽も得意なのは当然かもしれない。

緻密なアンサンブルの上にたっているが、暖かい音楽を奏でている。

収録曲は、組曲「ペレアスとメリザンド」、パヴァーヌ、幻想曲、組曲「マスクとベルガマスク」で、幻想曲はウィリアム・ベネットがフルートのソロを吹いている。

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2008年12月10日 (水)

チャイコフスキー 交響曲5番/シャイー、ウィーンフィル

005 このLPは、1980年の初期デジタル録音で発売されたのが1981年のものだ。リッカルド・シャイーは1953年生まれなので、まだ若干20歳代での録音で、オーケストラは天下のウィーンフィルである。

天賦の才能というか、音楽の構成力にすぐれ、推進力をみなぎらせた演奏である。このLPがこの人のDECCA/LONDONへの初録音ではなかったか。今聴いても、この演奏は素晴らしいと思うし、捨て去らなくて良かったLPだ。

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2008年12月 8日 (月)

J.S.バッハ 管弦楽組曲 全曲/マリナー、アカデミー室内管

006 これは、英ARGOレーベルのJ.S.バッハ 管弦楽組曲 全曲/マリナー、アカデミー室内弦楽団のオリジナルLPである。英ARGOは、DECCA/LONDONの傘下にあったので、録音もプレスも英DECCAがやっている英国プレスのDECCA盤と音質、品質は全く同等であり、透明でしなやかで鮮明な音質で楽しめる。

マリナーはこの曲を得意としていて、この後フィリップスにも録音しているし、EMIにも音源がある。この人の演奏はことさらロマンチックだとか必要以上に感情移入があるものではなく、精妙なアンサンブルのなかに切れ味のあるしなやかさ、それでいて落ち着きや品の良い感じがする。

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2008年12月 5日 (金)

ショパン・コレクション/アルトゥール・ルービンシュタイン

Scan10006このCDは、11枚組であり、ルービンシュタインのショパン演奏の集大成のセットと言えるもの。1991年発売で古いものだが、最近アマゾンで異様に安く売られていたので取り寄せた。11枚組で約三千円。良くもまあ安くなったものだと思う。こんな名演が1枚¥300足らずで楽しめるのだから嬉しい。

安くなった理由は、新しく「オリジナル・ジャケット・コレクション、ショパン・ソロ・レコーディングズ」という10枚組が発売されたので、売れ残りの当セットは安く在庫処分ということなのかも知れない。リマスターが古いので、新しく発売されたものと比べると音質的には不利なはずだが、1950年代終わりごろから1960年代に録音されたものとして充分に楽しめる音質である。そして、ショパンの主だった曲はほとんど網羅しているし、演奏の質が高いので、ピアノファンには見逃せないセットであると思う。

夜想曲(19曲)、 マズルカ(51曲)、 バラード 1-4番、 スケルツォ 1-4番、   ポロネーズ(7曲)、 ピアノ・ソナタ 2番、3番、 幻想曲 、 ピアノ協奏曲 1番、2番、 ワルツ(14曲)、 即興曲 1-4番、 舟歌 、 3つの新しいエチュード Op. Posth. 1, 2, 3番、 ボレロ 、 子守歌、 タランテラ、 アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ  【以上ステレオ録音】

また、11枚目は、SP盤がオリジナルの古い録音で、ステレオ録音とだぶっている曲もあるが、こちらの復刻も悪くない。

24の前奏曲  ピアノ・ソナタ第2番、 子守歌  舟歌 【以上1946年SP録音】

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2008年12月 3日 (水)

ショパン ピアノ協奏曲1番/ルービンシュタイン、スクロヴァチェフスキ、ロンドン新交響楽団

001 このLPは、1961年にイギリスで録音されたもので、米国RCAのオリジナル盤である。

演奏は非常にロマンチックで色気を感じるもので、ピアノの音が近く大きな音で録音されている影響かピアノがオーケストラを完全に支配している感じである。作曲者ショパンと同じポーランド生まれのアルトゥール・ルービンシュタインのショパンは、演奏的に良い録音が多いが、この録音は、音質面でもなかなか良い。

レコーディング・エンジニアはDECCA/LONDON所属のウイルキンソンであるが、当時、DECCAとRCAはバーター契約を結んでおり、イギリスやウィーンの録音などではRCAのレコーディングなのにDECCAのスタッフを借りて行なっていたものがあった。この録音はその一つである。

Scan10005 これは、現行で発売されているSACD/CDハイブリッド盤だ。1番と2番がまとめて1枚に入っておりそれで千円程度で買える。復刻の質も良く非常に良い。SACD層とCD層の音質はかなり差があって、音の質感やきめのこ細やさはSACD層が勝ることを確認しているが、実はまだSACDプレーヤーを持っていない。現状でのCDの品位を確実に超えるためには、安価なSACDプレーヤーでは全く意味が無いからで、ソフトの数も少ないので導入できないのだ。だから、CDプレーヤーでCD層を聴いている。

仮にSACDでこの盤を聴けたとしても、オリジナル盤のアナログLPを上回れるかは全く保証が無い。オリジナル盤はFレンジは狭いがピアノやオーケストラが濃厚に実在感があるように迫ってくる。好みの問題であるけれど、SACDではLPには入っていない細かい情報も聴き取れ、音場も広いという長所があるが、LPを聴いているとSACDは音が薄く感じるのだ。

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2008年12月 1日 (月)

モーツァルト デュヴェルティメント17番/パイヤール、パイヤールCO.

002 このLPは、1976年11月、パリ近郊のグリジー・スフィヌ教会で録音されたもの。

モーツァルトの数あるディヴェルティメントの中でも名曲中の名曲である17番は、名盤に恵まれているが、本盤もその中の1枚に入ると思う。ウィーン弦楽八重奏団らのDECCA/LONDON盤などととともに、私のこの曲の愛聴盤の1枚である。パイヤールの寸分の隙も無い統率と、しなやかで落ち着きがあり、フランス的なギャラントな感じをほのかに漂わせる上品な表現の演奏は、この曲にふさわしい。

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2008年11月29日 (土)

ファリャ ペドロ親方の人形芝居 ほか/ラトル、ロンドン・シンフォニエッタ

003 このLPは、1980年ごろ録音された、まだ若い新進気鋭の頃のサイモン・ラトルらによるファリャの室内オペラを中心としたものである。この当時は、ラトルがベルリンフィルの首席指揮者兼芸術監督なるなど、思いもよらなかった。

「ペドロ親方の人形芝居」は、題材はセルバンテスのドンキホーテからとられ、ファリャ自身の台本によっており、4年の歳月をかけて作曲された。短いしあまり上演されないオペラだが、この作品の素晴らしさはこのLPを聴けばわかる。

これ以外に、ファリャ作曲の、女声付きの室内音楽の「プシェ」と「ハープシコード協奏曲」が収録されている。

アナログ最末期の録音であり、音質はかなり良い。

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2008年11月27日 (木)

チゴイナーワイゼン/フランチェスカッティ

007 これは、1960年ごろ発売された10インチ(25cm)モノラルLPで、最近、知人からダダで貰ったもの。

録音も古くプレスされてから50年近く経ったもので、多少のノイズはあるが、ちゃんと聴ける。しかも、かなり良い音で。

収録曲

サラサーテ:チゴイネルワイゼン(ウイリアム・スミス/コロムビアSO.

サンサーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ(ユージン・オーマンディ/フィラデルフィアSO.)

ベートーベン:ロマンス(ジャン・モレル/コロムビアSO.)

クライスラー:美しきロスマリン、愛の喜び、愛の悲しみ、中国の太鼓、ウィーン奇想曲(アルトゥール・バルサムp.)

ジノ・フランチェスカッティは、ジネット・ヌヴーやジャック・ティボーと、アルテュール・グルミオーの間の世代のフランコ・ベルギー派の巨匠である。いずれも甘く美しくロマンティックな表現で演奏している。現代のヴァイオリニストとくらべると若干音程がブレる感じもするけれど、それがこの人ならではの甘美な芸風に繋がっているのではないかと思う。良いものを貰ってしまった。

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2008年11月25日 (火)

フォーレ レクイエム/コルボ、ベルン交響楽団 他

001 このフォーレの「レクイエム」は、1970年代に録音された名盤中の名盤。

ミッシェル・コルボは、合唱指揮者として有名で、レクイエムなど合唱つきの宗教曲に優れた録音を残している。このフォーレの「レクイエム」は、女声合唱とソプラノ独唱パートに児童合唱団とボーイ・ソプラノを用いたことで、この音楽の純粋無垢な透明性をより強めている。また、コルボはベルン交響楽団からこの美しいレクイエムの官能的な部分を上手く引き出している。

この音源は現在も復刻CDが買える。

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2008年11月21日 (金)

ストラビンスキー 春の祭典/ドラティ、デトロイトSO.

001_2 このLPは、1981年、DECCA/LONDONの初期デジタル録音である。このLPが発売されたとき、演奏も録音も凄い決定盤が出たという風評であったが、私自身もそれに全く異論はなかった。ほとばしるエネルギー、情熱、それでいて非常に統率が見事、さらには録音も素晴らしく、今聴いてもこのLPを残しておいて良かったと思わせるものがある。

ドラティという指揮者は、フィルハーモニア・フンガリカを擁してハイドンの交響曲全集の録音を初めて完成させたり、このデトロイト交響楽団を世界的水準にまで戻したのは、この人の功績が大である。

本盤は、いまも変わらぬ名盤であることには疑いが無い。

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2008年11月19日 (水)

モーツァルト 弦楽四重奏曲15番、17番「狩」/スメタナ四重奏団

002 このLPは、1972年にスメタナ四重奏団が来日した時に東京で録音されたもので、いまだに復刻CDが現役で発売されている。このLPレコードは当時発売された初出盤である。知人からタダで頂いたもの。

この中の演奏はなかなか素晴らしく、円熟したスメタナ四重奏団らしい音楽が楽しめる。

このLPはオーディオ的にも歴史に残るものである。商業用にデジタル録音されて発売された世界初のものがこれだ。当時のデジタル録音機はDN-023Rというもので、大きくてしかもCDよりもbit数の少ないものであった。ハーフスピード・カッティングで再生時、針のトレースによってレコードの溝がたわむことにより起きる歪を補正するノン=ディストーション・カッティングも採用されていた。36年前のLPレコードであるが、現在聴いてもそんなに音が悪い感じはしない。

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2008年11月17日 (月)

モーツァルト 交響曲29、33番/ミュンヒンガー、シュトゥットガルト室内o.

003 このLPは、いまは無いIntercoadという西ドイツのレーベルから出ていたもので、1978年の録音のものだ。一般には知られていないが、私の愛聴盤である。

カール・ミュンヒンガーは、バッハなどバロック時代の音楽を得意とし、シュトゥットガルト室内o.の創設者でもある。モーツァルトもドイツ的でロマンティックな表現でテンポを自在に変化させ、それでいてしなやかな音楽を奏でている。29番は良い交響曲だと思うし、33番の最終楽章も素晴らしい。この録音はCDに復刻発売されたかわからずCDが見つからないので、いまだLPを大切に聴いている。

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2008年11月14日 (金)

ドヴォルザーク チェロ協奏曲、チャイコフスキー ロココの主題による変奏曲/ロストロポービッチ、小澤、BSO

P10100021 このLPは、ロストロポービッチによるドヴォルザークのチェロ協奏曲の最後のもので1985年録音のものだ。

ロストロポービッチはスタジオ録音で7回この曲を録音したが、ロストロポービッチ自身が過去のどのレコーディングよりも優れたと認め、今後はいっさいこの曲を録音しないという誓約書をこの録音のレコード会社であるエラートに渡したというエピソードがあり、実際これがこの曲の最後の録音となった。

現在聴いてみると、円熟をきわめたロストロポービッチの高い芸術が味わえる。小澤BSOも非常に上手くつけている。カラヤン盤とはだいぶ趣が異なるが、この録音も忘れがたいものだと思う。

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2008年11月12日 (水)

ドヴォルザーク チェロ協奏曲、チャイコフスキー ロココの主題による変奏曲/ロストロポービッチ、カラヤン、BPO

P10100031 このLPは、1960年代終わりごろに録音されたロストロポービッチとカラヤンBPOの名演である。オリジナル盤ではないがドイツプレスの輸入盤。

ソロも指揮者もオーケストラもテクニシャンぶりを発揮しながら丁々発止の演奏を繰り広げる。ロストロポービッチはその生涯においてスタジオ録音のものだけで実に7回もドヴォルザークのチェロ協奏曲を録音している。その中でも本盤はいまだにちまたでの評価が高く、現行で復刻CDが買える。

チャイコフスキーのロココの主題による変奏曲は、美しく高度な技巧が必要な部分もすんなりと弾ききっている感じで、20世紀後半最大のチェロ奏者だったロストロポービッチの素敵な遺産のひとつであると思う。

録音も素晴らしく独奏チェロやオーケストラの音色が際立ち40年前の録音がうそのようである。

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2008年11月10日 (月)

モーツァルト ピアノ協奏曲20番、27番/カーゾン、ブリテン、イギリス室内o.

Scan10003 これは、10月29日にご紹介した2枚組のCDの中におさめられた音源と同じモーツァルト ピアノ協奏曲20番、27番であり、SACD/CDハイブリッド盤である。

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-25e0.html

このハイブリッド盤のCD層の音質は、10月29日にご紹介した2枚組のCDよりもはるかに良い。従来のDECCA Legends のシリーズは、96KHz24bit でおこしたデジタルマスターを使っているが、本SACD/CDハイブリッド盤はDSDによるマスターを使っていて、リマスターを慎重に行なっている。ピアノの粒立ち、オーケストラの解像度、バックグランドノイズの自然さ、いずれも本盤がまさる。まだSACD層を聴いていないが、こちらも期待がもてる復刻盤である。

ユニバーサル・ミュージックからは、もう2年以上もクラシックのSACDの新譜がない。本盤は、オーディオメーカーのEsoteric(TEACの高級オーディオのブランドで独立した子会社)が企画して発売したもので、ハード機器メーカーが主導しないと、やはりユニバーサルのクラシックのSACDの発売は困難であるのが現状のようだ。

このSACD/CDは、通常のCDソフトの販売ルートと異なり通常のCDショップでは買えない。オーディオ販売部門を持っている石丸には置いてあることを確認した。通常のCDの販売ルートでは、おそらくこの手の高音質復刻盤は全国で1000枚も売れないであろうが、Esotericは、オーディオショップのルートで限定3000枚の販売を予定している。オーディオショップでは、音質にこだわる客層ばかりだということと、従来盤とはっきり音質差がわかる機器で比較試聴ができることが大きいので、必然的に数多く売れるのだと思う。

Esoteric主導で発売したギュンター・ヴァントのブルックナー交響曲全集やベートーベン交響曲全集のSACD/CDは、価格が高かったのにもかかわらず完売し、今も買いそびれた人の中にはいまだに一生懸命探している人が居る。本盤も入手できるのは在庫がある間だけ、追加プレスは難しいと思った方が良い。

名曲だし演奏が素晴らしいから超お勧め盤だ。

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2008年11月 8日 (土)

バッハ 無伴奏チェロ組曲/マイスキー

Scan10002 このCDは1999年の新しい方の録音のものだ。

このセットは、パソコン時代を象徴するように、CD-ROMによるスコアが付いている。このスコアはマイスキーの監修によっている。

演奏は、1980年代半ばの録音よりもより自由にテンポを変化させ、行書的な感じがする。録音はこちらの方が新しいので良いのは当然だが、新旧どちらの演奏が良いのかは好みの分かれるところである。

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2008年11月 6日 (木)

バッハ 無伴奏チェロ組曲/マイスキー

Scan10001 このCDは、1980年代半ばに録音されたバッハの無伴奏チェロ組曲全曲のセット三枚組である。

マイスキーは1999年にも同曲を再録音している。新旧録音ともにチェロを良く歌わせるように弾くという感じはあるが、この1980年代の旧録音の方が楷書的な感じで、スタンダードな演奏に近い。

当時、一生懸命、輸入盤のLPのセットを探したが買うことができなかった。このCDセットは今でもよく聴く。

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2008年11月 4日 (火)

ホリー・コール・トリオ/Don`t Smoke In Bed

Scan10007 これは、1993年に発売されたホリー・コールのヒット作。

ヴォーカル、ピアノ、ベースとパーカッションという3人で、ジャズのスタンダード曲をポピュラーっぽいアレンジで聴かせる。昔からどっぷりとジャズに浸っているような人は、こんなのはジャズじゃない、ポップスじゃないかというかもしれない。しかし、現代において受けの良いのはこんなポップス化したジャズのようだ。

このCDは、当時録音も良くオーディオ誌でも紹介された。ホリー・コールはこの後何枚もCDを出したが、本作が一番出来が良い気がする。

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2008年10月31日 (金)

ジェーン・モンヘイト/the lovers,the dreamers and me

Scan10006 これは、発売されたばかりのジェーン・モンヘイトの新作である。輸入盤は発売されたが、国内盤は来月11月5日の発売である。フライングぎみだが、聴いた第一印象を書いておこう。

サムシング・クールなど、良く知られたスタンダード曲も入っているジャズ女性ヴォーカルのジャンルのものだが、全体的にアレンジがポップスぽく、軽く聴ける。

そのため、昔からのジャズファンには受けないだろうが、ポップスばかり聴いている人が聴くジャズとしては聴きやすいと思う。録音は良い。彼女のアルバムは旧作も録音が良いのでその点で裏切られることは無い。

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2008年10月29日 (水)

モーツァルト ピアノ協奏曲集/カーゾン、ケルテス、ブリテン他

Scan10005 このCDは、クリフォード・カーゾンが1960年代後半から1970年ごろまでに録音したモーツァルトの後期ピアノ協奏曲集である。

20番、27番は、ベンジャミン・ブリテン、イギリス室内o.と、23番、24番、26番は、イシュトヴァン・ケルテス、ロンドン交響楽団と録音している。このうち、23番、24番の英国DECCAプレスのLPレコードはすでにご紹介している。

http://musickp.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/2324_a223.html

このCDにおさめられた曲全てが稀なる超名演だと思うが、ブリテン/ECOと入れた20番、27番は、クリフォード・カーゾンの存命中には発売されなかった。カーゾンがこの録音の発売に対してストップをかけていたからだ。LPの初出は1980年代になってからで、オリジナル盤はオランダプレス英国発売のLPということになる。カーゾンが、なぜこの録音の発売を差止めたのかはわからない。ケルテス/LSOとくらべて、ブリテン/ECOが若干淡白な表現でアンサンブルに若干不安が残ることぐらいしか理由がみつからない。

このCDの音質はかなり良く非常に良い復刻である。DECCA Legends のシリーズには、良いものが多いが、これもその一つだ。

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2008年10月27日 (月)

モーツァルト ピアノ協奏曲集/内田光子、テイト、イギリス室内o.

Scan10004_2 これは、1980年代後半から1990年代初め頃までに録音された、内田光子のモーツァルトのピアノ協奏曲の8枚組CDセットで。

当時から、特に20番と21番などは愛聴しており、デジタル録音になってからのものの名盤であると思っている。 昔買ったものとききくらべると、2006年に発売されたこのボックスセットの方が音質が良い。オーケストラの弦の音がカサつかず、ピアノの音も鮮明で響きが自然だ。こんなボックスが5千円ちょっとで買えるのはうれしい。

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2008年10月24日 (金)

BEST AUDIOPHILE VOICES II

Scan10001 このCDは、2008年に発売された高音質XRCDで、様々なジャズ、ポピュラー系女性ヴォーカルの寄せ集めのCD。CDであるから、ごく普通のCDプレーヤーで再生できる。 CD番号 PR27840XRCD

Scan10002 これが収録アーチストと曲目だ。クリックして大きくしてみて欲しい。

録音の仕方や音圧レベルが全く違うものを1つのCDに入れるのはそれなりに苦労があると思うが、このCDは音圧レベルも揃っており、音質に肉厚感がある。しかし、個々の音質の違いはそのままあって、好みの音質のものとそうでないものがはっきり分かれる。Both Side Now /Jeanette Lindstrom,Steve Dbrogosz や、Stay/Alison Kraussはとてもクリアで良い録音だと思うが、My Foolish Heart/Salena Jonesは、不自然なエコーがかかってあまり好きでない。

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2008年10月22日 (水)

R・シュトラウス 薔薇の騎士全曲/カラヤン、フィルハーモニア管

Scan10003 このCDは、1956年12月にロンドン・キングスウェイホールで録音されたカラヤンの「薔薇の騎士」である。この録音は、シュワルツコップの元帥夫人、ルートビッヒのオクタヴィアンなど、当時の望みうる最高のキャストが揃っていて、オーケストラのフィルハーモニア管もまさに全盛時代であった。

この録音は何といってもシュワルツコップの元帥夫人である。彼女の様々な録音の中でも屈指のものであろう。

また、録音も非常に良く、この音源で東芝EMIがHS2088でリマスターした音源を長岡鉄男さんが高い評価をしていた。2001年に発売されたヨーロッパプレスのART盤は、HS2088盤より数段音質が良い。リマスター技術も進歩しているのだ。

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2008年10月21日 (火)

JSバッハ ヴィオラ・ダ・ガンバの音楽/ヒレ・パール他

Scan10002 このCDは、ヴィオラ・ダ・ガンバで無伴奏チェロ組曲の5番が聴けたり、通常チェロで弾かれるものをヴィオラ・ダ・ガンバで演奏している古楽器演奏のもので、そういった意味で興味があって買ってみた。

発売されたのは1999年である。非常に音質も良い。最近、DHMでは、50枚組のボックスセットが出たが、この音源はその中には含まれていない。

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2008年10月20日 (月)

オペレッタ・アリア/シュワルツコップ、アッカーマン、フィルハーモニア管

Scan10002 私のホームページの掲示板に、シュワルツコップのオペレッタ・アリアのLPを長野S さんがアップしてくれた。LPだけで9枚。プレスされた年代や国が違うが、全部同じ音源である。しかし、この音源はそこまで集めようとするだけの魅力があるものだ、と間違いなく言える。

http://6623.teacup.com/encore1megaohm/bbs/509

オペレッタというと、普通のオペラよりも娯楽性が強く、そのアリアも素晴らしいテクニックが必要な歌は少ない。その代わりオペレッタ歌手はただ歌うだけでなく飛んだり跳ねたり踊れなければいけない。現在のミュージカルに近いのだ。そんな歌をテクニックも表現力のあるシュワルツコップという20世紀の中でも屈指の名歌手が歌っていて、バックはオペレッタを得意としたアッカーマンが指揮をし、オーケストラは一番良かったころのフィルハーモニア管だ。悪かろうはずが無い。録音状態も非常に良い。この録音がなされたのは、1957年7月、ロンドンのキングスウェイ・ホールである。半年前の1956年12月には、カラヤンとフィルハーモニア管は同ホールでR・シュトラウスの「薔薇の騎士」を録音していた。この録音も「薔薇の騎士」も現在聴いても第一級の良い録音であり、演奏も良く不朽の名盤である。

このCDはヨーロッパプレスのART盤で1999年にリマスターされたものだ。それ以前に発売されたCDと比べると潤い、音の厚みなど、状態の良いLPに迫る音質を獲得している。LPの中では1970年代の切手犬レーベルの音質に近い。

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2008年10月18日 (土)

シューベルト 未完成、「ザ・グレイト」 ヴァント、ベルリンフィル

10 これは、1995年のライヴ・レコーディングによるCDで、2枚組で発売された。国内盤で2枚組¥3000というのは、今日ではクラシックのCDとしてはちとも安いとは感じないが、当時は新録音の場合、1枚で¥2800~¥3000するのが当たり前だったので、安い新譜というイメージがあった。

最晩年のヴァントは、ある意味、神々しい演奏が出来る指揮者になっていた。手持ちのLPやCDの中でヴァントの指揮するもので一番古い録音は、バックハウスとウィーンフィルとで録音したシューマンのピアノ協奏曲である。この60年代初めごろの録音では、晩年のような凄みのある演奏という感じはなくただバックハウスの伴奏を忠実に勉めていたという感じであった。

この録音はカルロス・クライバーの代役で指揮台に上がったものらしいが、ある意味ドイツ的な朴訥でかつ壮大なロマンを感じさせる演奏である。

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2008年10月17日 (金)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1より ~その8

Scan10009 これは、1983年の録音でマルタ・アルゲリッチ・コレクション1の中の8枚のうちで唯一のデジタル録音によるものである。子供の情景、クライスレリアーナというシューマンの作品集である。

この演奏は、シューマンのロマン的な個性を上手く表現した感があり、叙情性、熱さ、などを随所に感じるが、それに溺れているような演奏でもない。子供の情景のような小品ですらあるときは深遠さをも感じさせる。全くもってアルゲリッチというピアニストは凄いというしかない。

音質だが、この時代のデジタル初期の録音は、当時のLPや1980年代に発売されていた初期のCDよりもリマスターされ格段に音質が良くなっている。透明感があり見通しが良く細かい音が良く聴こえる。この音源に関してはLPではなく新しいこのCDを聴くべきだと考える。

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2008年10月16日 (木)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1より ~その7

Scan10006 これは、1979年録音の J.S.バッハ:トッカータBWV911、パルティータ、イギリス組曲第2番 である。

普段、グールドのバッハを聴きなれている耳からすると、楷書的にすら聴こえる。アルゲリッチはバッハであっても、そのラテン的熱さを感じるが、その程度はショパンやシューマンなどのロマン派の時代の作品を弾くときより控えめである。

録音は、アナログ最末期のころのもので、テープヒスもなく、上手く復刻されていると感じる。

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2008年10月14日 (火)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1より ~その6

Scan10004 これは、ショパンの夜想曲24曲が収録されている。普段、フランソワのものが愛聴盤だが、このCDは、熱さを感じる感じで、同じ曲でもこれほどまでに違うのかとも思う。

昨年出た、ポリーニのものは、楷書的であり、これとも違う。

1977年の録音で上手くリマスターされているので音質は良い。

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2008年10月11日 (土)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1より ~その5

Scan10008 このCDは、ラヴェル:「夜のガスパール」「ソナチネ」「高雅にして感傷的なワルツ」が収録されているもので1974年の録音のものだ。

例によって、アルゲリッチらしい熱いラヴェルが聴ける。これはこれで立派な演奏だ。しかし、しゃれっ気のあるフランソワのラヴェルが好きな私は、この録音は、これから先、あまり聴かないと思う。

ところで、アマゾンの通販サイトをみて驚いた。この8枚組のセットの価格が、私が買った値段の倍以上になっているのだ。1枚あたり千円弱の計算になる。念のためHMVのサイトもみたらやはり同じ位の値段だ。ここ数日円高になっているのに、何でなのか?

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2008年10月 9日 (木)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1より ~その4

Scan10005 これは、1974年の録音のショパン ソナタロ短調「葬送行進曲付き」、アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ、スケルツォ第2番変ロ短調が収録されたもの。

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1は、いずれのCDもオリジナルLPと全く同じカップリングであるのが、LP時代から聴いている者にとって違和感が無いのが良い。

この音源のLPは国内盤しか持っていなかったが、このCDの方が明らかに音質は良い。

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2008年10月 8日 (水)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1より ~その3

Scan10007 これは、1972年録音のリスト ロ短調ソナタとシューマン ト短調ソナタがカップリングされたもの。

個人的に、マルタ・アルゲリッチのピアノ独奏による録音の最盛期は、1970年代だと思っている。後になると室内楽などで他の演奏家に触発されながら良い意味でアルゲリッチらしい個性を発揮するようになってきており、若いころのようにピアノ独奏ですこぶる良い演奏が出来にくくなっているのではないかと心配もしてしまうくらいだ。

このCDに収められた2曲は、LPレコードで再生するのには非常に苦労すると思う。CDでなら簡単に得られる音質水準にまで持って行くのがかなり大変。状態の良い西独の初版盤などで、そのつもりでアナログ再生に取り組めば素晴らしい再生も可能だと思うが、わずか1枚あたり¥450のCDでこのくらい高水準な音質で聴けるのならCDで良い。

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2008年10月 6日 (月)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1より ~その2

Scan10003 これも一昨日ご紹介したマルタ・アルゲリッチ・コレクション1の中の1枚。1967年の録音であり、ショパンコンクールで優勝したあとのものだ。一昨日ご紹介したものは、ドイチェ・グラモフォンへの初録音で19歳の時のものだが、この6年間というのはアルゲリッチにとって大きな6年だったと思う。

曲目は全てショパン。ソナタ3番、ポロネーズ7番、6番、3つのマズルカである。ショパンコンクールで優勝したこと、ショパンのピアノ協奏曲の録音やこの録音で、私的には情熱的にショパンを弾くイメージが出来てしまった。

002 これは手持ちの西独プレスのLPである。外周が青線の再発盤だ。これもCD、LP両方聴き比べたが、ほとんど同等の音質で聴けるので、マルタ・アルゲリッチ・コレクション1のCDセットを手に入れたことで、もうこのLPは無くても良いかも、と思えるようになった。

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2008年10月 4日 (土)

マルタ・アルゲリッチ・コレクション1より ~その1

Scan10002_2 このCDは、今年になって発売されたマルタ・アルゲリッチのドイチェ・グラモフォンへの1960年から1983年までのピアノ独奏の音源を集めた8枚組のセット。内部のCDには1枚ずつオリジナルデザインの紙ジャケットになっている。

これが、アマゾンの通販でわずか¥3,477 だった。しかも新しくリマスターしなおされて音質も良い。

001_2 これは、手持ちの西ドイツプレスのLPだが、8枚組ボックスの写真と同じものだ。1960年の録音の、ショパン、ブラームス、リスト、ラベル、プロコフィエフの曲が入っている。このLPはオリジナル盤ではない。1967年以降に発売されたものは、このジャケットが使われていた。

Scan10001_2 これが、今回買ったセットの中のオリジナルジャケット。当然ながら音源は上のLPと全く同一である。上のLPは音質も良く気に入っていたが、慎重にレコードプレーヤーやカートリッジを選択した状態でこのCDとほとんど音質的差がない状態になる。これが1枚あたり¥450。演奏は熱く情熱的なアルゲリッチ節である。久々にうれしい買い物をしたと思った。

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2008年10月 3日 (金)

ハイドン 交響曲31、59、73「ホルン信号」「火事」「狩」/アーノンクール、ウィーン・コンセンツス・ムジクス

9 このCDは、1994年の録音である。アーノンクールは、新しい録音になるにしたがって私の好みでない演奏が多くなったが、このCDは別である。

ハイドンの交響曲は「パリ交響曲」と呼ばれる82~87番や最も後に作曲された「ザロモン・セット」と呼ばれる93~104番が有名でよく演奏されるものだが、この中期の交響曲は、いずれもが名曲である。1994年の録音としては鮮明で音質も良く、当時よく聴いたCDであった。

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2008年10月 1日 (水)

アンジェラ・ゲオルギュー/オペラアリア集

11 アンジェラ・ゲオルギューは、1994年のコヴェントガーデンにおいてショルティ指揮のヴェルディ「椿姫」のタイトルロールを歌って一躍有名になった。

そのときの「椿姫」の「CDやヴィデオは今もDVDで買えるが、この録音、録画はショルティの強い意向によって実現したものだ。

このCDは、そのほぼ1年後の1995年の録音で1996年の発売であった。まさに昇り途中にある歌手の記録であり、どの曲もなかなか聴かせる。このころから前夫ロベルト・アラーニャとの録音も多くなりオペラ界で最も人気のある歌手になってしまった。

今となっては、ゲオルギューの初期の録音の1枚として私にとっては長く記憶される1枚である。

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2008年9月29日 (月)

モーツァルト 交響曲40番、41番/ガーディナー、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ

4 このCDは、1989年録音、1992年発売のデジタル録音の古楽器によるオーケストラのものである。

当時のガーディナーは、モーツァルトの交響曲を精力的に録音していた。ホグウッド、シュレーダーのコンビやピノック、ブリュッヘンなど古楽器によるオーケストラものが増えてきたのもこの頃であった。

その中にあってガーディナーのものは、個人的にお気に入りが多かったが、宗教曲や声楽曲のほうが評価が高かったが、この交響曲は今聴いてもかなり水準の高い演奏であると思う。

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2008年9月26日 (金)

The Voices Of Living Stereo Vol.2

2 このCDは、ステレオ初期のRCA LIVING STEREOのものだが、Vol.1と違って、主として宗教曲、歌曲などが収められている。

圧巻なのは、マリアン・アンダーソン、シャーリー・ヴァーレット、レオンタイン・プライスという黒人女性歌手の歌だ。今日では黒人のオペラ歌手、リート歌手は珍しくないけれど、1960年代初めごろまでは非常に珍しかった。マリアン・アンダーソンがその先駆者で、シャーリー・ヴァーレット、レオンタイン・プライスがその後に続いた。

オペラやクラシック系の歌が好きなら先日のVol.1とこのVol.2は、セットで持っていても良いと思う。

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2008年9月24日 (水)

The Voices Of Living Stereo Vol.1

1 このCDは、ステレオ初期のRCA LIVING STEREOのオペラ歌手の十八番を集めたもの。

当時のRCAのオペラ歌手の歌の良いとこ取りなので、とても楽しめるものになっている。個人的には、ユッシ・ビョールリンクの「トゥーランドット」のカラフの『誰も寝てはならぬ』が、一番のお気に入りである。これは、オペラ全曲盤からの抜粋。

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2008年9月20日 (土)

オッフェンバックを歌う/アンネ・ゾフィー・フォン・オッター

8 このCDは、ミンコフスキーとルーブル音楽隊のサポートのもとで、軽妙で楽しいオッフェンバックのオペレッタ・アリアを歌ったもの。

彼女の歌は気品があり高貴で、名歌手が歌えばオペレッタもこんなに素晴らしいんだというのがわかる。

普通のオペラアリアよりもオペレッタのほうが娯楽性が高いので気楽に聴ける。アンネ・ゾフィー・フォン・オッターをはじめてレコードで聴いたのは、「カンターテ・ドミノ」で有名なPropiriusというレーベルから出たデビュー盤だった。これもそのうちにご紹介しようと思う。

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2008年9月18日 (木)

オペラアリア集/レオニー・リザネク

12 レオニー・リザネクは1926年生まれで1998に亡くなったオーストリア出身で、ワーグナーやR・シュトラウスのオペラを得意としたドラマチック・ソプラノである。知る人ぞ知る歌手で、カール・ベームが最も信頼したソプラノ歌手の一人であった。

このCDは、ヴェルディ、ジョルダーノ、プッチーニ、マスカーニのものばかりでイタリア・オペラのみが収録されているが、この人の歌は素晴らしい。イタリア的なテイストはないが、並のソプラノだとわめいて歌うようになりがちなアリアもこの人は余裕を持って歌っている。ドイツ、オーストリア系の歌手がイタリアオペラを歌ったものは、個人的にハズレが多かったのだが、この人の場合は違った。

RCAのリヴィングステレオの復刻CDで、1958年から60年までの録音で時代的には古いが、かなり上手く復刻されている。

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2008年9月17日 (水)

世界の民謡と子守唄/リタ・シュトライヒ

3 このCDは、1960年代前半の録音で、世界の民謡と子守唄をドイツのソプラノのリタ・シュトライヒがオーケストラをバックに歌ったもので、日本の「さくら、さくら」も入っている。

LPも持っているが、片意地張らない美しい声で、何度聴いても飽きない。また、このドイチェ・グラモフォン・オリジナルスの復刻は非常に良い復刻で、音質も良い。

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2008年9月16日 (火)

The Best Chinese Traditional Merody/二胡による演奏

7 これは、知人が中国旅行のおみやげとして買ってきてくれたもので、二胡による中国伝統音楽がおさめられたもの。

驚くべきことに、HDCDである。HDCDとはHDCDデコーダーの搭載されたプレーヤーなら20bitで再生され、通常のCDプレーヤーならCDの規格の16bitのままで再生される、1990年代半ばごろからあったものだ。そんなものが少し遅れて中国で製作された音楽CDに使われていたのである。

HDCDデコーダーの付いたプレーヤーでは聴いたことがないが、通常のCDの状態で聴いてもかなり高音質である。買ってきてくれた知人によれば、日本円にして¥500くらいだったそうである。

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2008年9月13日 (土)

チャイコフスキー 白鳥の湖、くるみ割り人形、眠れる森の美女 組曲版/カラヤン、ウィーンフィル

6 このCDは、カラヤン/ウィーンフィルの1960年代の録音の復刻盤である。LP時代にも何回も再発され、CDの時代でもリマスターしなおされて何回も発売されているものだ。

この盤は現行盤ではなく、1990年代に発売されたもので、LPのオリジナルジャケットが基調になっている。

クラシックのオタクの人の中に、カラヤンを否定する人がいる。もちろん何でもカラヤンが良いとはいわない。ベートーベンの交響曲やワーグナーなどはフルトベングラーが素晴らしい。しかし、カラヤンは、こんなポピュラーな曲も一生懸命真摯に演奏し、しかもそれがわかりやすい演奏でなおかつ上手い。このCDは、娘が小さいころ聴かせてくれと良くせがんだCDだ。特に眠れる森の美女は、ディズニーのアニメを良く観ていて、その音楽を覚えていたからだろうと思う。

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2008年9月11日 (木)

Live/ステファン・グラッペリ、デヴィッド・グリンスマン

P1010008 このLPは、ヴァイオリンとマンドリンが主役のジャズのライヴで、1981年の米国盤である。

ヴァイオリンとマンドリン以外には曲によってギターやベースが参加する。いずれも強烈なグラッペリ節が聴ける。このライヴでのグラッペリはとてもノリノリで、通常のスタジオ録音よりも好ましい。グラッペリのレコードの中でも好きなもので、捨てるわけにはいかない。

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2008年9月10日 (水)

バッハ ブランデンブルグ協奏曲/コッホ、ベルリン室内o.

P1010009 このLPが私の一番のお気に入りのブランデンブルグ協奏曲である。

演奏は、遅いテンポの中にぎっしり詰まった集中力あるもので、漆黒の中に柔らかさも備えた佳演である。録音も良く、東ドイツ盤LPで聴くとかなり高品位な音質となる。

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2008年9月 9日 (火)

おもちゃの交響曲、アイネ・クライネ.ナハトムジーク/マリナー、アカデミー室内o.

P1010002 このLPもタダで貰ったもので、東芝EMIの《PRO USE》シリーズとして発売されたものの1枚。このLPを下さった方は、同じLPを2組持っていて、よほど気に入っておられたようだ。

実際、このLPから聴ける「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」は悪くは無いが、何よりも「おもちゃの交響曲」(ハイドン作とあるが真の作者はW.A.モーツァルトの父親であるレオポルト・モーツァルトであることがわかっている)は、単に子供が好むような音楽をそれなりに演奏しているのではない。利リズムの取りかた、細部にいたるまで入念で真剣勝負をしており、それが聴き手に伝わってくるような感じだ。

録音も良くて、東芝EMIのマスタリングも成功していると思う。

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2008年9月 6日 (土)

オルゴール/ディスク・オルゴールの魅力

P1010007 このLPは、1982年に発売されたデジタル録音のもので、昔のオルゴールを楽器に見立てて三菱PCM X-80で録音されたもの。

タダで貰ったLPだが、オルゴールの音が非常に鮮明に生々しく記録されている。中には、ミュージックボックスとして、コインを入れるとオルゴールが音楽を奏でるようになっている機種もあって、コインの落ちる音やゼンマイの音などもリアルに入っている。

収録オルゴール

ポリフォン、レジーナ・スタイル5、カリオペ60G、シンフォニオン25C・ロココ、ステラ、キャピタルC型、ペイラード・シリンダー・オルゴール、レジーナー・フォン、ジェミニ・ポリフォン

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ボス・テナー/ジーン・アモンズ

P1010006 これは、1990年代に販売された、180gの重量盤LPである。新しい1980年代以降のレコードプレーヤに新しいタイプの特殊楕円針の付いたカートリッジで鳴らすなら、古い60年代以前の盤より鳴らしやすいかもしれない。

ジーン・アモンズを代表するような名盤であるので何度も聴きたくなるが、この盤だと良い装置で聴くとスピーカーが消える。録音時、他の楽器にどの程度マイクがかぶっているのかはっきりわかるような鮮度の高いカッティングでありプレスである。Fレンジもかなり広くてローエンドがかなり伸びている。拙宅にジャズの好きな人が来たときにかける頻度の高いLPだ。

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2008年9月 5日 (金)

バッハ ソロコンチェルト集3 /ライプツィッヒ・バッハ・コレギウム・ムジクム他

P1010005 一昨日、昨日に続くシリーズ3集がこれ。これら3種のLPは、録音が1985~6年、発売が1988年ごろである。西側のクラシックのメジャー・レーベルでデジタル録音が始まったのは1980年前後ごろだが、東側では5年ほど遅れて始まった。

モノラル録音からステレオに以降するのも、東側では5年ほど遅いはずだ。

聴いてみれば演奏も録音も良いのに、デジタル録音であること、1980年代の比較的新しいLPであることで、価格は非常に安かった。高いものが必ずしも良いとは限らないことは、様々なオリジナル盤などを買って骨身にしみて感じていることだ。

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2008年9月 4日 (木)

バッハ ソロコンチェルト集2 /ライプツィッヒ・バッハ・コレギウム・ムジクム他

P1010004 これは、昨日ご紹介したものの同時期に発売された第2集である。

このLPを聴いて強く感じるのは、録音の方式やカッティングの方式よりも、レコーディング・エンジニアやマスタリング・エンジニアの音作り、ひいてはレーベルの音づくりのほうが、音質に寄与すファクターとしては大きいことだ。

尚、独奏ヴァイオリンをズスケが弾いているなど、当時の東ドイツの看板アーチストが寄り集まったような録音は、ETERNAが国営企業だったことも可能だった理由であると思う。現在、旧東ドイツETERNAの録音は、BERLIN CLASSICSというレーベルから、かなり数多く復刻されていて、昔のETERUNAの音質に近い良質な音で楽しめるものが多い。

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2008年9月 3日 (水)

バッハ ソロコンチェルト集 /ライプツィッヒ・バッハ・コレギウム・ムジクム他

P1010003 これは、ベルリンの壁が崩壊する直前に発売された東ドイツETERNAのLPレコードで、デジタル録音でDMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)によるものだ。DMMは西ドイツのTELDEC(旧TELEFUNKEN)で開発された技術で、LPレコードのカッティング時に通常のラッカー盤を使わず、銅アモルファスの盤にカッティングし、これをそのままメタル原盤として使用する技術である。

西ドイツのTELEFUNKENの技術が、東ドイツでも使われていたのは興味深いが、軍需産業などとは関係がない技術なので可能だったのだろう。驚くべきはこの東ドイツETERNA盤は、中低域がぶあつく、これより昔のアナログ録音の時代のETERNAらしい音質を保っていることである。ETERNAレーベルのバッハには演奏も良いものが多い。

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2008年9月 2日 (火)

黄金のフルート/ガロワ、メルシェ、ルクセンブルグ放送o.

P1010001 これは1982年の日本ビクターのデジタル録音のLPだ。

当時の日本ビクターのLP製造技術は世界最先端をいっていた。このLPは、ルクセンブルグでの録音だが、日本ビクターのオリジナル録音であるので、本LPがオリジナル盤であり、音質はかなり良い。

このLPにはオーケストラをバックに、フルートの有名曲やヴァイオリンの曲をフルート用に編曲したものが入っている。

ツィゴイネルワイゼン、ソルヴェイグの歌、タイースの瞑想曲、白鳥の湖から情景、ゴダールのワルツ、シューマンのロマンツェ、ハンガリー田園幻想曲、アルルの女のメヌエット、私の詩に翼があったなら、シシリエンヌ、グルックのメロディー、月の光

これは、娘のリクエストで良くかけるLPである。なじみやすい有名曲ばかりで聴きやすいのだそうだ。

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2008年9月 1日 (月)

プッチーニ トゥーランドット/ラインスドルフ、ローマ歌劇場、ニルソン、ビョールリンク、テバルディ他

32  これは、1959年の録音で、左がSACD/CDハイブッド盤、右が以前発売されていたCDである。同じCD層を聴き比べても、新しいハイブリッド盤の方が音が良い。SACD層なら、さらに良い。

この「トゥーランドット」は、マイベストの「トゥーランドット」で、米国初出盤LPも持っている。何といっても、最晩年のユッシ・ビヨルリンクのカラフが凄い。この人のカラフが聴けるだけでこの盤は永遠に価値がある。その声はヘルデンテノールのように力があり、それでいて甘く美しく高貴で、王子カラフにぴったりである。また、ラインスドルフの統率が素晴らしい。幾分クールで劇的な部分の盛り上がりが欲しい気もするが、非常に質の高い演奏である。

ビルギット・ニルソンはトゥーランドット姫の役柄が得意だったが、後年録音されたEMIのモリナーリ=プラデルリ盤の方が素晴らしいし、テバルディのリューはこの録音より前にDECCAにデル・モナコと録音したものの方が良い。しかし、それは非常に高いレベルでの比較であって、この盤で聴ける二人の歌はそんじょそこらの歌手には不可能な水準であり、この三人が一堂に会して良い音質で録音された記録が残っていて、現在も現役盤で発売されていることは、ありがたいことである。

DECCAと専属契約を結んでいたテバルディが、このRCAの録音に参加できたのは良いオペラ歌手と専属契約を結んでいるEMIに単独では対抗できないRCAとDECCAがバーター契約を結んでいたからで、DECCAのウィーンフィルがカラヤンとともにRCAに貸し出されたり、逆にライナーやビヨルリンクがDECCAの録音をしているのは、そういった事情があったからである。

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2008年8月30日 (土)

OPERA FOR AFRICA

1 このCDは、アフリカ救済を目的として行われたガラコンサート。1985年に北イタリアのヴェローナ野外大劇場でライヴ録音されたもので、テレビ番組として放映もされた。

いわゆるお金を集めるために行われたコンサートであるが、その顔ぶれが凄い。アグネス・バルツァ、モンセラ・カバリエ、ギネス・ジョーンズ、ロザリンド・ブロウライト、ナタリア・トロイスカヤ、クリスティアン・ベッシュ、レナート・ブルゾン、ホセ・カレーラス、シェリル・ミルンズ、アンドルー・ロイド・ウェッバー、サラ・ブライトマン、ジュゼッペ・ディ・スティファノ、イングヴァール・ヴィクセル、ジョルジョ・ザンカナーロといった有名人が一同に会したのである。

ヴェローナ野外劇場は、昔は闘技場として使われた遺跡を利用したもので、大観衆の中、PA装置も使われている。有名人が寄せ集まった合唱は幾分バラバラに聴こえたりするが、一種のお祭り的な雰囲気の中、聴き応えもありなかなか感動する。

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2008年8月29日 (金)

プッチーニ 蝶々夫人/ラインスドルフ、RCAイタリアオペラo、プライス、タッカー他

5 これは、RCAの1962年の録音のもので、SACD/CDハイブリッド盤である。RCAのステレオ初期のクラシック物のSACD/CDハイブリッド盤は50タイトルほど発売されたが、オペラ全曲盤は数えるほどしかない。そのうちの1つがこれだ。

DECCAやEMIがSACDで昔のオペラ録音を出してくれたならどんなに良いかと思うが、無いものは仕方がない。この録音もタッカー以外は許容できる。この時期、カラヤンに「カルメン」の録音にタイトルロールで起用されて成功しているが、レオンタイン・プライスの蝶々さんも、なかなか良い。さすが、史上初めてメジャーになった黒人のソプラノである、その実力はこの当時のレコードでも充分堪能できる。

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2008年8月28日 (木)

ロマンツァ/アンドレア・ボチェッリ

6 このCDは、昨日ご紹介したサラ・ブライトマンのCDにも入っている《ザ・タイム・トゥ・セイ・グッド・バイ》が入っている。そもそも、この2人のデュエットであるので、お互いのアルバムの中に同じ曲を入れたのだと思う。しかも、シングルで発売されたテイクのままで。これも10年以上前に発売された、私にとっては懐かしいCDである。

このCDの内容は、イタリアン・ポップスという感じで、クラシック的な歌い方でないボチェッリが楽しめる。

尚、昨日のCD、本日のCD、どちらもヨーロッパ盤であるが、この「ロマンツァ」のに入っている《ザ・タイム・トゥ・セイ・グッド・バイ》のほうが、サラ・ブライトマンの「ザ・タイム・トゥ・セイ・グッド・バイ」よりも若干音質が良い。サラ・ブライトマンの方では若干ささくれた感じがする。もちろん、音楽そのものは同じだ。

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2008年8月27日 (水)

ザ・タイム・トゥ・セイ・グッド・バイ/サラ・ブライトマン

9 このCDを見て、懐かしいと感じる人は多いと思う。発売されてからもう10年以上が経過する。

サラ・ブライトマンは、オペラ座の怪人などロイド・ウェッバーのミュージカルを歌って有名になったが、このCDでは、アンドレア・ボチェッリやホセ・クーラなどテノール歌手とデュエットで歌っているものがあって、それがすこぶる気持ちよく聴け